「農業は生き方」」
 

 人との出会いがその人の生き方を変えることがあるといいます。まさにそういう出会いを私はしてしまいました。 札幌で開かれたBSE(牛海綿状脳症)の学習会でのことでした。BSEの情報が欲しくて出かけて行った私の前に、自信満々で話す人がいました。聞くと道東で肉牛農家をやっているといいます。どうしてもその人のやっていることが見たくて、とうとう標津まで行ってしまいました。その自信の根っこを見たかったのです。見たからどうするんだと夫も言います。家に子供を置いてまで行く価値があるのか、私もわかりませんでしたが、どうしても行きたかったのです。 その人に会って話して、私たちのやろうとしていることの意味がわかりました。かっこよく言えば、農業は生き方の表現。自分がどんな農業をやるかは、その人の生き方そのもので、子供に語れるものでなくてはならない。子供にごまかしは効きません自分が食べたいものを作る。そんな農業が理想なんだと強く思いました。 今、我が家はどうだろう。納得できる農業をやっているだろうか?夫が今のやり方を模索してきました。今は私も参加できます。夫の思いを大切にしながら、自分たちの生き方を探して行きたい。まず何ができるだろう。私は消費者の皆さんに牛が肉になるまでを語ることができます。牛の命を頂いているということを皆さんにもう一度気づいて欲しい。食べたものが自身の体をつくっているということを気づいて欲しい。 いろんなプランができてきて、声を上げると助け舟が出されます。たくさんの人たちに支えられながら、今やらねばならないことが見えてきました。とかくすぐ突っ走ってしまう私にとって、いろんな人とのかかわりは、どうどうと手綱を締めてくれる人もあり、実に楽しいです。今はやる気満々、夫は私の手綱を今必死で引いています。

ゆのみ  NO.20   2月16日  
 
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