070602 (SAT)  【OPEN MUSIC CABINET】 in 札幌(1日目)

 チケットを入手してから半年。
 本当に待ちくたびれるくらい待ちましたよ。
 3月にツアーが始まってからはネタバレを一切見ず聞かずで、この日が
来るのを指折り数え。
 そしてようやく6月が来て、母とふたりで札幌までやって参りました(>w<)
 初日はグッズを買いたかったし、何せ初めて行く場所なので少し早めにと
16時過ぎに会場入りしたら、意外とグッズ売場が空いていて肩透かし(笑)
 ポルノライヴだってのに天気が良くって、開場時間までじりじりと陽射しに
焦がされてました。
 しばし後、島娘さんとRie.sさん、ユミさんが揃っていらして1年半ぶりの
再会に感激。母を紹介して、まずは挨拶合戦(笑)
 外にいても暑いし、トイレも行列ができるだろうからと早めに会場入りして
用を済ませ、席についた時はまだ17時20分頃だったかな。

 この日の席は東スタンドの3ブロック26番。母が27番。
 ステージが西になるので、まっすぐ前で見やすかったです。大体晴一の
正面あたり。
 この会場に来るのは初めてだったんだけど、思ってたよりちっちゃいのね。
 アリーナって言えば東京のそれなりに大きなとこばっか経験してたんで、
感覚がマヒしてるのかも。
 そして天井のライトが、妙に手術室のライトっぽく見えてしょうがない(^^;
 それにしても、このステージを覆ってる幕ってばすごいねぇ。
 『m-CABI』の写真が一面にあしらわれててカラフルっつーか派手っつーか。
 左右にあるスクリーンと思われるものもキャビネットのプレート型してるし、
ステージの両脇にはまさに例のキャビネットがたくさん並んでる。
 めちゃくちゃ凝ってるなぁ。
 と、わくわくしながら眺めていたら、不意にプレート……いや、スクリーンが
オンになりました。あ、もしかしてダンスの練習?
 現れたのはやはりフラッディで、開演までの30分間は彼が踊りの練習を
促したり、会場にいる客をいじって遊んだり(笑)
 これって去年の夏に横スタでハネウマちゃんがやってたやつだ?
 見てて楽しかったです。開場から開演までが1時間と長いアリーナクラスは
こういう工夫があると飽きなくていいよね。
 私も覚えてきた踊りを復習。うん、大丈夫踊れる踊れる♪
 その合間に、眼下に見えるPA席をオペラグラスで覗いてみたりして。
 ずらっと並んでいるコンピュータのモニターに、客席、フラッディ、ステージの
幕等がそれぞれ映し出されていたりとか、本番まで使わない機材の上には
今回のツアータオルがかかっていたりとか、そういうのを眺めてました。
 18時になってもまだ開演ブザーは鳴らず。でもPA席にスタッフさんが続々
集まり始めたのでそろそろだなと……あれ、でも本間さんらしき人の姿が
見えないなぁ。

 と、そんなことを考えているうちに、18時5分開演。
 流れ出した曲はもちろん『m-NAVI 1』。
 そしてバイクの音がして『ハネウマライダー』のイントロが始まったと
思ったら、効果音と共に幕が一気に落ちました。
 うっわ、テンション上がるー(>w<)
 ステージ上の昭仁は白いジャケットで中も白、銀っぽいパンツ。
 晴一は赤チェックのシャツで、やはり中も赤、黒っぽいパンツ。
 しっかし『ハネウマ』で初っ端から跳びまくれときたもんだ。ただでさえ
今回3時間の長丁場だというのに、最後までもつかしら(^^;
 気分はすでにクライマックス並みのテンション。多分横スタやポカリでの
『ハネウマ』の印象がそうだったせいだね。
 サビ近くなったところで昭仁が不意に身をかがめたかと思うと、次の瞬間
その手にはツアータオルが。あはは、床に用意してあったんだ(笑)
 私は何も用意してなかったので(考えなかったわけじゃないんだけども)、
とりあえず右手回しときました。うん、やっぱり隣の子のタオルが時々顔を
かすめるのね(^^;
 2曲目には予想もしていなかった『オレ、天使』が!
 ひゃー、もうかなり嬉しすぎるんですけどっ。
 しかも台詞が新しくなってる。スクリーンに断片的にその台詞が表示されて
あのキレのいいリズムとピッタリ合ったカッコ良さ。
 さらにさらに、歌が始まるとバックスクリーンに羽の生えた謎の生物(?)が
映し出されていて、スクリーンに映る昭仁の姿がちょうどその中央に位置し、
まさに彼に羽が生えているような趣き。
 そこから繋げて『Devil in Angel』へ。なるほどねぇ。
 羽の映像も歌詞が天使の時は白いのに、詐欺師や悪魔の時には澱んだ
色になるの。そういった凝った演出に惚れ惚れしちゃいました。
 この後もずっとそうだけど、今回の映像演出はとにかく素晴らしかったな。
 全てにおいて曲とのリンクが密だったなと思います。

 さあ、3曲終わるとご挨拶。
 昭仁のいつもの「わしらが……ポルノグラフィティじゃっ!」なんだけど、
語尾の跳ね具合や両手の親指で自らを指す仕種が妙に可愛いイメージ(笑)
 簡単な全員のメンバー紹介したのはここでだったかな。
アキ:「えー、いつも来てくれてる人にはわかるかと思いますが、
    今回メンバーがふたり増えました」
 ああ、そうそう、正直スタンドからじゃサポートさんがどうなってるのか
暗くてあまりよく見えないんだけど、NAOTOさんの位置がいつもよりちょっと
上手側かなっていうのと、いちばん下手にいるのがどう見てもキーボードじゃ
なくてパーカスだよなっていうのだけは思ってました。
 そこで昭仁からまず紹介があったのは、やはりパーカスのラムジさん。
アキ:「大リーグの松坂に似てます」
 会場がわーっと沸きました。ああ、うん、確かにそれっぽい。
アキ:「あと、ソフトバンクの松中にも似てる」
 さっきと違って客席の反応薄っ。
 そりゃまあ、客の大半は野球に興味ないお姉ちゃんたちなわけで、松坂なら
わかるけど……っていうね。
 っていうか彼はどっちに転んでも野球選手なんですね(^^;
 その後も昭仁は彼のことを「日本に残る最後の侍」などと称してました。
アキ:「そしてもうひとり。名前を言うたらきっと『ああ』っていう人も多いかと
    思いますが。キーボード、ak.homma!」
 えええええーっ!?
 わ、ホントだ。NAOTOさんとなんちゃんの間にいる!
 道理でPA席にいなかったはずだよなぁ(笑)
 今回はぜひにとお願いして、ステージに上がってもらったんだそうです。
 ポカリの時もそうだったけど、いいねぇ楽しいねぇ、こういうのって。

 ところで事前に、「昭仁は真駒内セキスイハイムアイスアリーナ」が言えなくて
噛むんじゃないか」と晴一がカフェイレで言ってたし、ファンも皆そう期待(?)してた
のに、彼は終始「真駒内アイスアリーナ」で統一してました。ずるーい(笑)
アキ:「僕ら、北海道大好きですからね。
    そう、もちろんススキノ好きですよ。男の聖地ですよ」
 男の性地?(笑)
アキ:「まあ、それは置いといてー、北海道はやっぱり空気がおいしいし。
    それに何よりおまえらが好きじゃ!」
 うきゃ、早速言ってくれるじゃなーい。
 もうね、こういうのどこの地方でも言ってるのわかってるんだけど、やっぱり
嬉しいよね。
アキ:「ということで、僕の思いは伝わったと思うので、次は晴一の方からも」
 バトンタッチされた晴一が何を言ったのか覚えてない(^^;
 でもなんか最初はぼそぼそっと、「……はしゃぎたがっているのはお前らか」
云々と呟いて、盛り上がらないと許さんぞ的なことを言ったような記憶が。
 ライヴの時ってツンデレ系キャラクタつくるの好きよね、あの人(笑)
 で、昭仁が「上からいくのか、下からいくのか、ようわからん」って笑ってた気が。
 サポートさんはもちろん、スタッフさんも北海道だとテンション上がるらしく、
昭仁がリハの時にPA席のスタッフさんに挨拶しに近付いてったら、「真駒内
アイスアリーナっていうのは1972年に札幌オリンピックでジャネット・リンが
こけた場所なんだよ」と力説されたって話してました。
アキ:「そない言われても、その頃ワシまだ生まれてないし。
    多分ここにいる人たちの中でもピンときてるのは2%くらいだと思う」
 なので今イチ同調してあげられずにいたんだけど、スタッフさんのテンションは
さらにうなぎ上りで、「ここ、ここ。ちょうどこの辺で転んだんだよ」と主張した挙句、
「その、床の『段差注意』って書いてあるとこに躓いてコケてたね」だそうな(^^;
 それくらい皆さん北海道で浮かれてると。
 まあ、道民にとっては嬉しいことですね。

 それから今回のツアーについて昭仁が説明。
 去年出したアルバム『m-CABI』と同じく、このツアーも曲を幾つかのキャビ
ネットに分類するというコンセプトになっているとのこと。
アキ:「そういうのは、このステージのセットにも垣間見えると思います。
    まあ、あんまりコンセプトコンセプトっていうと固い感じに聞こえるかも
    しれないけど(^^;」
 あまり難しく考えないで楽しみましょうということですね。

 ここからは『BLUE SKY』、『アポロ』、『BLUE SNOW』と3曲続けて。
 乗り物キャビネットなのかしら?
 (と思ってたんだけど、どうやら空キャビだったらしい)
 『BLUE SKY』の時は黄色いボンネットバス、『アポロ』の時は宇宙、そして
『BLUE SNOW』の時は高速道路をイメージしているんじゃないかと思われる
CGがバックスクリーンに流れてました。
 アレンジがすごく好きだったのが『アポロ』。
 この曲はかなり色々化けるよね。聴くたび新鮮で驚きです。

 ここでまたMC。
 次のMCタイムの時にした話とごっちゃになってるかもしれないし、話をした
順番とかも適当だけど、記憶に残ってる分だけここに書いておきます。
 前に北海道でライヴをしたのは1年8ヶ月ほど前だけど、その時にも
来てくれた人は?という問いかけがあって、もちろん私たち母娘は手を
あげたわけですが、次にじゃあ今日が初めての人は?という問いかけが。
 これがまた、いつものことながら結構いるんだよねぇ。
 私の隣にいた女の子のふたり連れが、そのテンションからしててっきり
常連さんだと思ってたのにここで手をあげたのでびっくりしたりして(^^;
 そんな初めての方々に、昭仁は改めて「僕らがポルノグラフィティです」と
ご挨拶してました。
 そして男の人が増えて嬉しい話を。
アキ:「曲のサビで手を振るのとかもしてくれて。
    俺がそっち(会場)にいたら、恥ずかしくて絶対やらん(笑)
    いやいや、だからしてくれるのがすごく嬉しいんですよ」
 そうだねぇ、スタンドからアリーナを見ていても思うけど、昔と違って段々
男の人たちもそういうのやってくれるようになってきてるもんね。
 それに年齢層も幅広くなってきてるって言ってたっけ。
アキ:「下は4歳から、上は72歳まで」
 ……74だっけ? まあ、それくらい。
 で、ここにいるお母さんに連れられて来ているちっちゃい子たちが、今度は
自分の子供を連れて来るくらいまで、僕らもポルノとして頑張らなくちゃと
思うと昭仁は述べてました。その意気込みがファンには嬉しいよね。
 それから、色んな人がいるってことでアンケートの話。
 8歳の小学生が「歌が面白かった」って書いてて(歌が面白いってどない
やねん ^^;)、さらに「でも昼間運動会だったんで疲れた。今度は違う日に
して下さい」と。
アキ:「熱望されてしまったんで、ちょっと考えないけんかなーと(笑)」
 熱望って(笑)
 それと17歳の子が、晴一を清一と書いてたって話。
アキ:「まあ、確かに似てますけども。で、さらに昭仁って漢字で書いたのも、
    その下に点を4つ消した跡があったりして」
 清一さんに照仁さん。ある意味お見事。
 そういえば確かこの時、私の近くにいた人が「漢字で書くだけすごい」って
呟いてたっけな(^^;
ハル:「アンケートに絵を描いてくれる人も結構いるけど、
    この間、福山さんの似顔絵描いてた人いたよね。
    すっごいうまかったけど、なんで福山さんなんだ?って」
アキ:「わしら、ポルノよの。
    まさか俺見て福山さんと勘違いはせんだろうし」
 せんだろうね(^^;
アキ:「俺、アンケートに『昭仁さんの顔はぼんじりみたいですね』って
    書かれたことあるし」
 ここで会場の反応が今イチなことになりました。
 えーと、ぼんじりって確か焼き鳥のメニューにあるやつよね?
 言葉としては知ってるけど、でも北海道じゃ見たことないような……
アキ:「あれ。ぼんじり知らん?
    うわ、やってしもうた。北海道じゃわからんかったか。
    ……いや、大丈夫。ラジオも始めて、滑るのには慣れとる!
    今ワシの心拍数は120じゃ!」
 それ、慣れてないんじゃん(笑)
 そして困った昭仁、晴一にバトンタッチすべく上手側を振り仰ぎました。
アキ:「えー、晴一さんは昨日はススキノやっつけたんですか?」
 晴一は嫌そーな顔(^^;
ハル:「そんな、めちゃくちゃ滑った状態でMC丸投げしやがって」
アキ:「いや、この空気を君なら変えれる」
 どうにもこうにも滑った感ありありのMCを晴一は引き受けたがらず、しかし
しばし悩んだ末、急に「よし!」とテンションアップ。
ハル:「いけるとこまでいこうじゃないか。大丈夫、多分ここにいる皆は
    そんなに俺たちのこと嫌いじゃないはず!」
 これには大笑いしました。
 そうね、確かにそんなに君たちのこと嫌いじゃないと思うよ、皆(笑)
 で、じゃあ晴一くん何か頑張るのかと思ったら……
ハル:「おまえ、ほら、今までのライヴで受けたMC言うちゃれ。
    あの水族館の話とかいいんじゃない?」
アキ:「ええっ? 結局俺が話すんか(^^;」
 てなわけで、やはりMCの役目は昭仁に舞い戻って来ちゃいました。
 水族館の話っていうのは、広島ライヴの時に男3人で宮島観光をして、
その流れで急に水族館行ってみようと盛り上がったらしく、確かラッコが
いたはずと見に行ったら既に亡くなってたと。
 で、「いや、でもアシカがおる!」とアシカショーの会場へ急いだんだけど
迷ったかなんかして、到着した時には「はい、アシカショーでしたー」という
ショーの終わりを告げるナレーションと共にアシカが奥へ戻って行くところ
だったそうな。
 そのツイてない話でそれなりに笑いをとった昭仁は、客席に向かって、
「つたない話に付き合ってくれてありがとうございます」的なご挨拶をして
頭下げてました(苦笑)

 今回は新旧取り混ぜたセットリストになっていて、次の曲も久しぶりに
やる曲だと昭仁が言うので、何が来るかとわくわくしてたら、なんと『ヴォイス』。
 春先からこっち、個人的に『ヴォイス』にちょっとしんみりする心境だったり
したので、ここで生で聴いちゃった日には……もう、かなり染みました。
 全部じゃなかったと思うけど、箇所箇所で歌詞がスクリーンにふわっと
表れる演出がこれまたにくい。
 さらに『休日』、『Winding Road』とゆったりモード。
 『Winding Road』もバックスクリーンに歌詞が出てたね。確かこっちはフルで。
 3曲スロー系が続いたところで、わ、これまた最近『ヴォイス』と並んで
ついつい聴き入ってしまうことの多かった『サウダージ』が!
 もしかしてこれもものすごい久しぶりに生で聴くんじゃなかろうか。
 最後のアドリブも高音まで伸びてて、懐かしさにどきどきしちゃいました。
 ライヴで聴くたび思うけど、この曲はやっぱり自分の中では特別だなぁ。
 それこそ私の中にキャビネットが幾つかあるとしたら、もうボロボロに
なりかけてるような年季モノの、でも昔からいちばん大事にしている箱に
分類されてるようなイメージです。

 さらにMCタイム。
 アリーナツアーということで、会場が大きいことに関する話をしてたような。
 彼らが各会場に着くたびに会場内を歩いてステージとの距離を自分の目や
耳で測っているのはもちろん知ってるけど、あらためてそういう話を本人の
口から聞くと感心しちゃうよね。
 が、昭仁が「今日も会場入りして、スタンドのいちばん上の方まで歩いて
みたんだけど、やっぱり広くて」と話した時には、このレポートの冒頭にも
書いたように、「そうか…?」と思っちゃいました私(^^;
 どこでだか忘れたけど、昭仁自身が花道の端っこへ行った時、曲の最中に
「近っ!」なんて言ってたしねぇ。
 まあ、そんなんで会場が大きいと、きちんと皆に曲を届けられるか怖くも
なるんだけど、ここまで来たら怖いとか言ってられない、自分たちにやれる
ことをやるしかないと昭仁。
 アリーナをライヴハウスにするぞ、覚悟はいいかと客席を煽ってました。

 さて次の曲は、昭仁の「曲をつくってる最中、まだ歌詞もつけてない時から、
ずっとコイツが頭の中から離れてくれなかった」という前フリから予測可能。
 『Mr. ジェロニモ』だよねー(>w<)
 やってくれないわけがないと思ってはいたけど、やっぱり「やった♪」と
喜んじゃった。
 が、しかしバックスクリーンに現れたジェロニモ氏を見て、「え?」と目を
ぱちくりさせちゃったりして。えーと、彼はインディアンだったんですか?
 ああ、まあ、確かにイメージとして遠くはないけども……っていうか、その
インディアン・ジェロニモ氏がめっちゃ踊ってる姿に大ウケ(笑)
 あの腰のひねり具合、最高っす。
 昭仁もこの曲はそれこそ踊り狂ってくれるかなと思ってたら、スタンド。
 あら意外と思ってたら、2番からはやっぱりマイクを手にしてステージを
行き来し、身体をくねらせながら歌ってくれました。
 そうそう、そういうのが見たかったのだ♪
 最後のシャウトも色々バージョン取り混ぜて、「よっしゃー!」ももちろん
入ってたしで満足(笑)
 曲が終わるとバックスクリーンの中のジェロニモ氏がくるくるっと回転し始めて……
あ、フラッディに変わった!
フラッディ:「オレッチのこと、忘れてただろ? トイレの中で泣いちゃったぜぇ」
 あははー。でも出て来た瞬間には皆「お、来た!」って思ったはずよ、うん。
 改めてここで2度ほど踊りの練習をして、そして来ました、『m-FLOOD』本番!
 うっひゃー、楽しいねぇ、これ。
 ツアー前に皆で振り付けを覚えて踊ると言われた時には「うーむ」と思ったし、
初めて『m-FLOOD』を聴いた時にも「この曲にこの振り付け?」とピンとこない
部分もあったりしたんだけど、実際にやると楽しくって笑っちゃう。
 ひと通り曲が終わったところで、さらにフラッディが言うには、「ここでステージの
上の奴にも踊ってもらおうぜ」と。そして呼んだ名前は「アキヒッティ」(笑)
 呼ばれて、ヘッドセットをつけた昭仁がステージ前方へ出てきたかと思うと、
無言でさらに頭にかぶせたのはフラッディとお揃い(?)のピンク色の耳だし!
 すごいよ昭仁。尊敬するよ昭仁。今年33だよね昭仁。
 めっちゃ無言でポーカーフェイスで力の入った踊りを見せていただきました。
 カッコいいぜ、アキヒッティ(笑)

 そうして『m-FLOOD』終了後、バックスクリーンの中を歩いて行ったフラッディが
辿り着いた場所は『PRISON MANSION』。
 これ、歌詞に合わせたマンションの住人の様子が影絵のように描かれていて
興味深かったです。ステージよりもついついバックスクリーンに目がいっちゃう(笑)
 最後、最上階(かな)の角部屋にフラッディがいたね。
 3曲続けてノリのいい曲で、ちょっと酸素足りなくなってきたし手や足も
疲れてきたかなってなところで、『横浜リリー』。
 こちらも曲に合わせて横浜の映像がバックスクリーンに映ってました。
 ここにも実はあちこちにフラッディが潜んでたと聞いたんだけど、私ってば
さっきとは逆であまりバックスクリーンを見ず、切々と歌い上げる昭仁とシタールを
爪弾く晴一の様子を交互に眺めつつ聴き入ってたんで気付かなかったです(>_<)
 好きなんだよねぇ、エレクトリックシタール。
 そうして1曲しっとりした後は、またもや怒涛のライヴハウス化攻撃。
 うわーいっ、『DON'T CALL ME CRAZY』だー♪
 これもバックスクリーンのCGも凝ってたね。ドクロがふたつ並んで動いてるん
だけど、サビになるとそれが昭仁と晴一が呻いてる表情に変わるの。
 それにプラスして炎の演出も。『サウダージ』でも炎があったけど、その時は
ずっと灯ったままだったのが、ここでは点いたり消えたりと曲のリズム感に
合わせた風になってました。
 『DON'T CALL ME CRAZY』で再び一気にヒートアップしたところへ……
来たっ、『Century Lovers』!!!
 ここまで何曲やったかなんか数えてられないし、腕時計もしていないので
正確な時間経過なんてわかんないけど、でも感覚的にはそろそろライヴも
終盤かなって感じで、今回は『m-FLOOD』があったから『センラバ』はもしや
ないのかもなんて思わなくもなかったのね。
 そりゃもうテンションうなぎ上りなんて可愛いもんじゃありません。頭に血が
上って首の後ろが痛いくらいですよ、もう(^^;
 ある程度回数こなして、普段ならもう曲に入るだろうってとこで、でもなんか
雰囲気が違うっぽい。また『Before Century』の後に全然違う曲が来るとか
いうオチじゃなかろうなと思ってたら、ここからさらにお遊びの時間があって
ちょっと驚き。
 過去の名曲にのせて「Fu-Fu!」言ってみるコーナーとかなんとか?
 ふと見ると森男が黄色い星型のメガネかけてて、普段の彼とのギャップに
思わず吹き出しちゃった。で、ラムジーさんが口の下にヒゲつけて、ふたりで
ヒゲダンスのテーマを演奏。
 つまりそれに合わせて「Fu-Fu!」するのね。これ、4拍子の曲ならなんでも
出来そうな気がしますな。
 次にグーグーガンモのお面をかぶったただすけと、首に羽飾りをかけた
NAOTOさんと、羽扇子持った本間さんとでジュリアナTOKIOタイム(笑)
 しかし本間さんすごいなぁ……ポカリの時にパフォーマンス不足だって
揶揄されてたのが嘘のよう(^^;
 昭仁は昭仁でテンション高いっていうか、もう半分方壊れてるっていうか、
森男の前あたりでひとりのたうちまわってて面白かったです。
 そして気付けば晴一がステージの中央に。
アキ:「では最後に、彼が! 彼が皆にロックの魂を注入してくれます!」
 そんな紹介をされた晴一、おもむろに上に着ていた赤チェックのシャツを
脱ぎ捨てました。おお、ロックの魂入ってる入ってる。
 そうしてギターを手にして弾き出したのは『Smoke on the Water』。
 こっ、これに「Fu-Fu!」は軽くないっすか(^^;
 そうやって結構たっぷり遊んでから『センラバ』へ突入。
 ああ、ちゃんとあるんだ本編って思ったりして(笑)
 左右の花道を行ったり来たりしながら歌ってた昭仁、2番の出だしの時には
上手のスクリーン下あたりにいたんだけど、「お母さんたち、お子さんの目を
ふさいでおいて下さい!」と言ってからいつものダンス始めたので大笑いしました。

 さて、『センラバ』が終わると、さすがにもう終盤戦といった雰囲気。
 『NaNaNa サマーガール』は途中で『ウィンターガール』になるという技あり。
 『サマー』と『ウィンター』ではサビでの客席の手の振りが逆だったような気が
するんだけど、あれはそうなんですかね?
 そうそう、それと「ブラの秘密」で昭仁がものっそい丁寧に胸を寄せてて
笑っちゃったんだけど、「はみ出さぬ恥じらい」も胸のことなのね。私正直に
言いまして、今までずっとそれって……下のことかと……
 『Mugen』のイントロで特効あり。銀テープがひらひらと降って来る様子は
いつ見ても綺麗ね。さすがにスタンドまでは飛んで来なくて残念だったけど、
サビでアリーナの皆がテープを握り締めた拳を突き上げてる風景を見ていると
なんだか嬉しくなっちゃう。
 そういえばこの曲の時、何故か1番の歌い出しで昭仁がカメラに向かって
片手を立てて拝むようなスタイルしながら歌ってました。謝ってたみたいだった
けど、なんかミスったっけ?
 そしてそして、ここでさらにとどめをさすべく『アゲハ蝶』がっ♪
 これも定番のようにほぼ毎回セットリストに入ってる1曲なので、だからこそ
「来た来た♪」と心が浮き立ちます。『センラバ』や『ジレンマ』と似たような感じ。
 ポカリの時にも思ったんだけど、キーボードのアレンジがすごく好きです。

 ここで晴一からメッセージが。
 ライヴでのこういう時間は日常の長い時間から見たらほんの一瞬のことだけど、
ここから皆が何かを持ち帰って普段ふと思い出したりしてくれたらいいなと思う、と
いうようなことを話してて。
 そして皆が待っててくれるなら、自分たちはまた新しい曲をつくって届けたいと。
ハル:「そういった感謝の気持ちを込めて……聴いて下さい」
 ん? いや、省略された言葉が何かはわかるけど、それだとなんか文脈が
おかしいぞなんて内心ひとりこっそり突っ込み入れたのは内緒ということで(^^;
 最後の曲は『グラヴィティ』。
 この曲を聴くと何故かいつも人の心(脳内)というのは宇宙だよなぁと思うので、
スクリーンの映像が星空だったのがものすごくしっくりきました。
 演奏が終わってメンバーがステージ後方へといなくなって、SEが流れる中、
それでもスクリーンをずーっと見ていたら、流れ星がひとつ。
 ああ、もう脱帽としかいいようがないなぁ、これは。
 横を見ると、母はまんまと流れ星を見逃したようでした。もったいなーい。

 さあ、アンコール。
 しばらくしてステージに照明が灯ったかと思うと、スクリーンは一面の花畑。
 そして下手から出て来たのは、先程まで着ていた赤Tシャツの上に黒い
ベストを重ね着し、黒ぶちメガネをかけた晴一氏。
 ステージど真ん中のマイクスタンド前に立ち、無言で客席へ一礼してギターを
爪弾き始めたかと思ったら……わ、『ウェンディの薄い文字』だ!
 まーじーでー?
 ワンフレーズ弾き語った後の間がちょっと長めだったんで、一瞬「よもやこれで
終わりとか言うまいな?」と疑ってしまったくらいにサプライズな1曲でした(>_<)
 無表情で黙々とやってるくせして、途中の「撫ぜるだけさ」と「真反対さ」の
時だけはしっかりと左耳に手をあてて、皆に復唱を促すあたりがさすが(笑)
 そしてフルコーラス歌い終わった後は、またもや丁寧にお辞儀をして、今度は
ステージ後方へとハケていきました。
 母曰く、その雰囲気は「学校の発表会かなんかみたい」。あはは、確かに(^^;

 でもって、もちろん通常のアンコールもありです。
 さらにしばし後、今度は皆ツアーTシャツに着替えての登場。
 昭仁は黒で晴一がピンクだったかな……
アキ:「実はですね、昨日……一昨日だったかな、新曲が完成しまして」
 お、やったね♪
 今夜のANNで昭仁からお知らせがありますってテレドームで言ってたし、
それは多分新曲のことだろうとは思ってて。だからライヴでも新曲のことを
話してくれるかなと期待はしてたんだー。
 ……が、しかし。
アキ:「ということで、今日はそれを早速皆に聴いてもらおうかと思います」
 まさか聴かせてもらえるとは思ってなかったよぅ(>_<)
 一応、「ぼんじり(ネタ)で滑ったけぇ、そのお詫びに」なんて言ってたけどね(笑)
 新曲は今までとちょっと違う風につくってみようと、原曲が出来た段階で
まず晴一とふたりでアレンジ作業してみたと言ってました。
 ってことはメンバー曲なんだね。
アキ:「晴一のスタジオでね。でもふたりきりじゃ照れくさいんで、
    マネージャーにもいてもらって」
 会場内には「またか」という感じの笑い声が響いてました。
 最近はお互いに「ふたりだと照れくさい」「どうしていいかわからん」って、
そればっか言ってるもんねぇ。ま、気持ちはわかるけど。
 そして今回の曲には、世の中には人殺しや戦争などという残酷で悲しい
出来事がたくさん起こっているけれど、でも人を好きになったり思いやったり
する気持ちが皆の中には確かにあって、そういう気持ちが世の中を変えて
いける力なんじゃないかという思いをこめたと話してました(うろ覚えだけど
多分そんな感じ)。
アキ:「まあ、四の五の言わんと、早ぅ演れって話ですけども」
 自分で言うかなそんなこと(笑)
アキ:「では、聴いて下さい。『ピンク』」
 ……そう聴こえたんです、演奏前の曲紹介の時は(^^;
 なので曲を聴きながらずっと、どこがどうしてどういう意味で『ピンク』なのだ
ろうかと悩んでたりしたのですが。
 しかし曲が終わった後に改めて昭仁の口から曲名が出た時に『リンク』だと
わかって、納得。ああ、うん、それならよくわかる(苦笑)
 曲自体は、まずイントロで「よっしゃ、好みのタイプ来たっ(>_<)」と思って。
 AメロBメロもアップテンポで結構攻撃的でギターがガンガン鳴ってて……
それがサビに入った瞬間イメージがガラッと変わったんで、一瞬置いてきぼり
くらいました。いや、サビでもっと激しくなるかと思ってたんで、むしろ自分が
一歩先に突っ走っちゃって、「あれ?」って振り向いてみた感じかしら。
 サビは手を大きく広げて迎え入れてもらえたような気持ちになれるメロディで、
ただそれまでとのギャップが不思議な感覚。サビが終わった途端、またギターが
ギャンギャンいうしね(笑)
 ああ、でも全体的にやっぱり好みだなぁ。
 これが初披露なんだよなぁって思ったら、【宇宙一】早く聴けたんだっていう
プレミア感もほんのりだけどあったりして幸せ気分。

 ここで改めてのメンバー紹介。
 ただすけが手のひらに何か乗せて、それをふーっと息で吹き飛ばそうとして
失敗してやり直したりとか(昭仁から「わかりづらいわ」とつっこまれてた)、
なんちゃんがメッセージボード用意してて、そこに『ブーイングして下さい』や
『ほめて下さい』などと指示が書かれてたり。
 みんな、何かしなきゃって感じ? 大変だなぁ(^^;
 昭仁が晴一を紹介する時に『ウェンディ』のことに触れて、「わしも客席で
『撫ぜるだけさっ♪』って言ってみたいわー」とからかったところ、晴一ってば
不機嫌モードに入って仏頂面になっちゃいました(笑)
 それで確かここで晴一が仕返しとばかりに、「早漏のくせにっ」と言い返して
一瞬会場が笑っていいもんかどうかみたいな雰囲気に。私は笑ったけど。
 っていうか、その時に隣で母が「え、今なんて言ったの?」と私に訊いてきて、
さすがに答えられなかったよ……
 すぐに昭仁がそこで「早漏じゃないですよ」と言い返してたんで、私が説明を
せずとも済みましたが(^^;
アキ:「わし、細木数子の占いでは火星人だか金星人だかで、精力絶倫って
   言われたくらいじゃし」
 果たして真相はいかに?(笑)

 さあ、最後です。
アキ:「何したい?」
 当然「跳びたーい!」と叫ぶ我々。
アキ:「跳びたい。あと何したい?」
 あ、あとですか??? えっと、叫びたいかなぁ。
 と思ってたら、会場からは「暴れたーい!」の声。
 そしてさらに「もうひとつは?」という昭仁の促しに、「叫びたーい!」と。
 なるほど、そういう順番が今回のお決まりなのね。
 が、しかし。
アキ:「今、誰か『やりたい』って言わんかった? 言ったよね?(笑)」
 そういうとこをしっかり拾うんだもんなー昭仁も(^^;
 ああ、でもやっぱり最後は『ジレンマ』だねぇ。跳びたいし暴れたいし叫びたい、
まさにその通り。
 ソロまわしの時になんちゃんや本間さんが、もう恒例とも言えるonちゃんと、
それに今回はnoちゃんの被り物まで用意してて、「さっすがー♪」って感じ。

 なかなか長かった豪華な宴もとうとう閉幕。
 みんなで手を繋いでの挨拶も、9人ともなるとさすがにすごい。
 私が最初にポルノライヴを観た時は6人だったっけ……段々増えてくねぇ。
 サポートさんがいなくなった後、ふたりから嬉しいいつもの生声挨拶が。
ハル:「おまえら好き」
 そう言ってから、ポケットに両手を突っ込み、上体反らして視線も逸らして
ちょっと照れたようなポーズ。ホント演技派なんだから(笑)
アキ:「最高の夜じゃったわ。また会いましょう」
 昭仁はいつもながらにまっすぐだし。
 うん、また会いましょう。っていうか、また明日ね♪