| 馬頭観音 | 馬頭観音は「六観音」のひとつで、宝馬が四方を駆けて四魔を承伏し重障を食い尽くすことから信仰された。しかし頭に馬頭をのせていることから、時代が下るにしたがい庶民から馬の守護神のように思われ、大切な馬の健康、そして死んだ愛馬の冥福を祈る対象とされた。馬を飼う家や、馬を利用する職業集団では、馬頭観音像や馬頭観音の仏名「馬頭観音」「馬頭観世音」「馬頭尊」などと刻んだ供養塔をたてる。 建立場所はたいてい死馬を葬ったところか、山道などの交通の難所、追分など。道標を兼ねたものも多い。仙台周辺の石碑ではもっとも多く見られる。 |
| 牛頭観音 | 馬頭観音の「信仰」にならって、牛の供養のために造立された。仏教上の変化観音(三十三観音など)ではない。 |
| 馬櫪神 | 農耕や重量物の運搬に重要な役割を果たした馬の息災・安全を願って祀られた馬の守護神。「馬霊神」などともいう。 |
| 子待塔 | 甲子の夜、福の神 大黒天を祀って、講中で甲子待の供養行事を行う。この講で造立した供養塔。 |
| 巳待塔 | 己巳の日、あるいは前日の戊辰の日などに、講中や個人で遅くまで起きていて精進供養をする行事を巳待といい、このために造立した供養塔。巳待の本尊は弁財天とされている。 |
| 庚申塔 | 「庚申信仰」――人の身中に宿る三尸(し)九虫が庚申日の夜昇天し天帝に当人の罪過を告げて命を縮めるので、庚申の夜には眠らずにすごして天帝に罪を訴えられないようにし、健康長寿を願う――によって講を組織し、行事をおこない、供養のために造立した塔のこと。 室町末期の庚申信仰は山王社を本尊としており、山王社の神使である猿が庚申塔に刻まれた。その後山王から青面金剛へと主尊が変わったが、猿と青面金剛ともに刻まれることが多い。 |
| 道祖神 | 村や家に悪霊が入ってくるのを塞ぐ神であると同時に、道路を守る神、旅人を守る神である。また道祖神信仰は性器崇拝の習俗とも混合して、良縁を得る、あるいは子授け、安産、さらには性病の治癒の祈願もするようになった。 自然石や駒形の石塔に男女二神を彫っているものを「双体道祖神」といい、一般に知られている。また性器に似た形の石や性器の形に加工した木や石なども道祖神の信仰対象として祭られていることが多い。 |
| 山神 | 山の神は、春になると山から里に下り田の神(豊耕の神)となり、秋には山に帰って草木の神となるため、農村では山神信仰が盛んであった。 また山の神は女性神であり、児女守護、安産、子宝の神としても信仰された。 ちなみに妻のことを「山の神」(俗に「カミさん」)というのは、山の神が女性神であり、その形相が恐ろしいから…だそうだ。 |
| 小牛田(兒子多、子牛田、金高田)山神 | 宮城県を中心に、福島・山形などに広く見られる。宮城県小牛田町の山神社を信仰し、安産・子育てを祈願する女人講(「小牛田山の神講」)によって造立されたもの。 講は一年に二〜三回当番の家に集まり、山の神の掛け軸をかけて会食をし、安産や子育てを祈願するもので、今で言えば「子育てサークル」かもしれない。三月十二日には山神社に参拝するところもある。 |
| 水神 | 川や泉など飲料水やその他の用水を得る水汲み場などに祀られていて、川の神や井戸神とされている。また田の神とも結合して、苗代や田の水口にも祀られている。 |
| 象頭山 | 香川県琴平の象頭山に祀られる金刀比羅宮信仰。航海者や漁民、農民の尊崇を受けた。また「金毘羅大権現」として海神龍王と同体で「水神」としても信仰された。 |
| 天照皇太神宮 | 伊勢神宮の皇太神宮信仰が中世以降全国的に広がり、各地に「伊勢講」が組織され、代参されるようになった。代参が全員完了したときなどに記念して碑が建てられた。 江戸時代になると、左右に八幡大社・春日大明神とか秋葉山大権現・金毘羅大権現などを加えて三神を三尊仏になぞらえて信仰するようになっていった。 |
| 経典読誦塔 | 経文を読誦(どくじゅ)することによって功徳を得ることは仏教修行の一つである。その読誦した経典の名称や回数を記録したもの |
| 廻国塔 | 「大乗妙典」(法華経)を66部書き写し、全国66カ国を巡り、国ごとに代表的な社寺1カ所に1部ずつ納めることを「廻国供養」という。これを行う行者を「六十六部」とか「六部」と呼ぶ。この難行を果たし記念塔を建てたものが「廻国塔」である。 |
| 念仏塔 念仏供養塔 |
念仏を唱えると誰でも極楽浄土へ行くことができる、という浄土宗の教えと結びついて建てられた供養塔。「念仏供養」と刻んだ碑がよく見られる。 |
| 宝篋印塔 | 「宝篋印陀羅尼経」を納めた供養塔。この塔に礼拝供養すれば、生きている間は災害を免れ、死後は必ず極楽に生まれ変わることができる、とされる。 |
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「南無阿弥陀仏」の六字名号を彫った塔。 「南無阿弥陀仏」とは「阿弥陀仏に帰命する」という意味。南無阿弥陀仏を唱える六字の念仏称名は阿弥陀仏を本尊とし信仰の中心とする浄土門諸宗(浄土宗、真宗、時宗など)では重視されており、天台宗や禅系統の宗派でも重んじる風潮があったとされている。 |
| 萬霊塔 | 三界万霊塔ともいう。この世の生きとし生けるものすべての霊を宿らせ、この塔に繰り返し向かうことによってすべての霊を供養することができる、というもの。 |
| 五輪塔 | 地水火風空の「五大」を宇宙の生成要素と説く仏教思想に基づいて造立された供養塔。五輪の各部に大日如来の真言の梵字「キャ・カ・ラ・バ・ア」が刻まれる。 |
| 板碑 | 中世(鎌倉〜室町時代)に建てられた石製の供養塔婆のことを板碑(いたひ、いたび)という。関東地方で多く見られる。造立時期は短く、近世になるとすっかり無くなった。 |