アーミー達の過去   作/海坂他人



「猿谷は化学班、キジ島は諜報員……、おまえたちが三人そろえば向かうところ敵な しと思うたのに……これはどうしたことです」
 犬山は顔を伏せてすすり泣いた。
「泣いていてはわかりませぬ、何があったか話してごらん」
「我らは三人で目標の施設に潜入したのですが……敵におそわれ、私の銃は強力な磁 場で使えず、キジ島のレーダーは妨害電波で惑わされ、猿谷はなんだかめずらしい化 学物質を見つけたとかでトラップされてしまい、とにかく全員バラバラに捕らえられ てしまったのです」
「それでおまえだけ脱出してきたというわけか……」
「おねがいです教官、なんとか猿谷とキジ島をたすけだしてください」
 タキ教官はしばらく返事をしなかった。
「気の毒だがそれはできませぬ」
「なぜですか!」
「私が教官をやめた理由は犬山も知っているでしょう、私は落第生の袋田に身を任せ たゆえアーミー仲間を追われました。今さらもとの世界に帰るわけにはゆきませぬ」
「知っています、あの時からじつは私も、教官を……ううっ」
「傷にさわります、もう黙っておいでなさい」
「あの施設は……実は桃型をした強力爆弾を開発して大量にばらまく計画を立ててい るという情報があるのです」
「何ですって!?」

 蒼白となって川からもどったタキの目に映ったのは、壁も屋根も落ちて柱だけと なった我が家だった。





「怪しい桃」(鐘辺完)
「この続きを作って!」







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