ゴミ袋の中で
何かが 飛んでいた
いくつかの命が そこで生まれていた
そこから出る事の無い命が 飛んでいた

その命は
飛ぶべき広い空を 飛ばない
近々燃やされる 空間だけを飛ぶ


その羽で飛んだ事を
知るものはいない
存在した
証拠まで残さない

今という今日
彼らは飛ぶ
狭い空の中
最後の日を飛び続ける


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