モンスター




独りでに姿は変化してゆき
体は熱く 膨張をはじめ
歯は 鋭くなり続ける
僕はモンスターだ
暴走が始まる

閉じ込められていた
捕らわれていた この森で
想像もできない体の 僕が
そこにいた者を
破壊する
森の中の多くの存在を

胃に押し込み 食べる
狂気の感情に帯びた心で
命を奪う

心臓は穏やかな拍動を続け
強烈な性欲を維持する
その抱き締めに耐えられる者はいないまま
性欲を弄ぶ

モンスターは 僕というモンスターは
多くの化物のいるこの森の中
駆け回り
楽しそうに この体に酔う
心の狂気と体の暴走を増加させながら

森の一番大きな木の上
高さを侮辱するかのように
一気に登り
僕は叫んだ
モンスターという僕は 叫んだ

狂気の 僕というモンスターが 叫んだ


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