2003/4/10━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 幽玄の森羅万象の散歩道 動物行動学からの性♂♀の話・動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学 興味のおもむくまま“みかりん”の しゃべりんぐ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━目指せ1万部! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆         やまねこ通信 E=MC二乗                                vol.100 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ こんにちは。 みかりんです。   光の渦のから 生まれた私たち   別々に 生まれてきたのは 出逢うため   幸と不幸とで彩りをつけながら 時を歩んできた   ひとりでいることに 苦しんだり 楽しんだり              持て余したり 利用したり   いつか 元の場所へ還るまで      見えないけれど 触れることができないけれど      そこにいるのは感じるよ          パソコンが 返事をくれる訳じゃない     そのむこうに 心を持ったあなたがいる   あなたが想えば 私は生き続けるし   私が想えば あなたも生き続けるし   実体が 全てじゃないからね   離れていることが 悲しい訳じゃないよ   命が無くなることが 虚しい訳じゃないように   だから   いつか 全てが融けてひとつになる日まで   想い続けているからね        天空と地上のシンメトリーは      現実と虚構の鏡合わせ     果てしなく繋がっていて     あなたや私を いつまでも惑わせる     それでも地球は ひとつ     あなたも私も ひとり     見上げる星々の どれをとっても     代わりになるものは ない   時の奇跡も 一度限り   命を突き動かすのも ただひとつの想い   その全てが 大切な 大切なもの ここに↓バックナンバーがあるよ。『内容一覧』という所をクリックしてみて。 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ━■森林火災の話━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 乾燥の激しい米国西部では、森林火災は珍しくない。だから「火災とは時々起きうる もの」と木も知っているんだよ。 イエローストーン国立公園などに生えているロッジポールマツの松ぼっくりの何割か は、成熟しても開かないで木に残っているんだ。この残っている松ぼっくりはワック スに覆われているんだよ。 そうして火災が起きるとワックス成分が溶けて、この時松ぼっくりが開き、初めて種 子を撒くことができるんだ。 まわりの草が燃えた後の地面は、競争相手がいないからとても有利に働くんだ。 世界一の巨木になるジャイアントセコイアにとって、周期的に起こる森林火災はセコ イア自体の樹皮は固いから燃えないで、樹皮に取り付いた病原菌や害虫が殺されて、 とても具合良いらしい。 火災後、焼けた場所は地面まで日が射すようようになる。そこにはもとの森林には生 えていなかった明るい場所を好む植物種が生息できるようになる。 枯死した木を食べる昆虫。それを餌にする鳥。植物種の交代に合わせて動物、昆虫、 鳥も代わって行く。 そうして数十年から数百年かけて、生態系はもとの森林に回復していくんだ。 イエローストーン公園の研究から、回復途中にある若い森林での火災は大規模にな りにくく、老齢段階の森林では大規模火災になりやすいってことが分かっているん だ。 落雷による自然火災は、森林の生態系にとっては脅威ではなく、植物の変遷に重要な 役割を果たしている。そう考え、公園管理局は、火災も生態系の一部とし、1972年以 降、地域住民に被害が及ぶ恐れがない限り火災を放置するという方針をとってきたん だ。 鎮火活動した森は、茂みや細かい木が焼き払われないため、森の地表には燃焼物がた くさん密集しているって事なんだよ。 この燃焼物がどんどん燃えて、炎が伝わって木のてっぺんの樹冠まで登っちゃうん だ。 こうなるともう大変なんだ。 樹冠火災は、燃えさしが風で飛び火して、川も越えてしまうんだよ。 鎮火活動をしなかった森は(雷による自然発生的な火災を放置していた森)、成木の 間隔が広く、森林火災で一番怖い樹冠火災が発生しにくいんだ。 極力鎮火活動をしないという方針で、うまくいっていた。 だけど1988年夏に発生した自然火災は予想もしなかった大火災へと発展した。 半年の内に公園内外含めて5600平方qを焼き尽くしてしまった。 どうして大規模火災になってしまったんだろう。 その後の調査で様々なことが分かった。 イエローストーンでは、落雷が毎年のように火災を発生させるんだけれど 1700年代や1800年代初期のように若い森林が覆っている限りは、火災は小規模なん だ。 で、1700年に燃えた地域の多くが、20世紀初頭に、森林遷移の老齢段階に入り始め た。 そうして燃えやすい老齢林に覆われた土地が、それまでの250年間かつてないほどに 拡大していったんだ。実は、この時からすでに大規模火災は避けられなかったんだ よ。 何故、大規模火災来襲が遅れたかというと、天気の条件と、過去に行われた熱心な 消火活動の組み合わせが、火災の発生を押さえていたんだ。 そうしてとうとうマレにみる大規模森林火災になったんだね。 この1988年夏の火災から得られた教訓は、「自然はとらえがたく、容易に制御できな いものである」というありふれた事実の再確認だったんだ。 ━●みかりんの叫び━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「刹那の時空に住む私たち」 地球の誕生から現在までを1年に置き換えてみる。 地球の誕生を元旦とすると、地殻は2月に出来上がる。 3月に水、海、空気っぽいものが生まれてその後、混沌とした状態がしばらく続いた のちに7月に藻類の発生。 8月に核のある生物ができて、9月に動物と植物に分かれてくる。 11月になってやっと動植物が海から陸に進入してきた。最初は遠慮がちに。しだいに 我が物顔に。 12月上旬に脊椎動物が陸に上がってきて、中旬に哺乳類が出現し、人類の発生は31日 の午後8時頃。 文明の発祥は31日の午後11時59分(1万年前)で、自然科学の時代は最期の2秒だ。 (300年前) 現在は「自然破壊」と言われて何かとかまびすしいけれど、地球は火の玉だったこと もあるし、氷で覆われていたこともある。 大変な温室効果で有毒ガスが充満していた時代もあった。 こうした“自然破壊”の状態が地球史の大部分だ。これも立派な“自然”なんだ。 地球は人類が滅んでしまっても存在している。 だから今「自然破壊」と懸念している現象は、むしろ「人類快適生存環境破壊」と 言いかえた方がいいかもしれない。 「自然との共生」という言葉も変だ。 人間は自然なしでは一瞬たりとも生きていけない。自然の方は人間に依存しなくても むしろ人間なしで存在できる。 こういう関係は「共生」とは言わない。「寄生」と言う。 人間の住むこの時空は、地球史の中では刹那ほどのものなんだ。 ━▲やまねこ投書箱━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [ヨムヨム]  100号という一区切りが近づいているせいなのかどうか解らないけど、また出てき  ましたね、「共時性」について。  以前から、それが最大のテーマみたいなことを言っていたから、いずれまた改めて  話題として出てくるであろうことは予想していました。    そんなこんなで、月日が経ったわけですが、最近のメルマガでも、チラッと生物の  進化についての不思議をもらしていましたよね。  vol.69では  ================================   そして実際にここ半世紀という短い期間のうちに、「変わるべくして変わった」   という急激な遺伝的な変化が起きている例があるんだ。それも世界レベルで。   ・・・・・   (中略)   ・・・・・   ウイルス進化論だと、種が変わるべくして一斉に変わるかのような現象が起き   る。   でも何もかもウイルス進化論で説明するよりも、通常進化においては、突然変異   と自然淘汰というネオダーウィニズムの作用が働いて、種が分化するような劇的   で急速な変化は、ウイルスなどによる遺伝子の水平移動が起きるのではないか。  =================================  このように書かれています。  そして、前号vol.99では、  =======================   人の意識は深層で繋がっているんです。   そのもっと深層では、森羅万象のすべてと繋がっているんです。   人は、孤独な生き物ではなく、すべての事象と関わり合っているんです。   それは時空を超越しています。   意識を持てば、変わるんです。(個も全体も)   人は、関わり合って、響き合わなければなりません。  ========================  このように、「繋がりというものは、時空を超越しうる」と言っている。  そう言う観点で生命の進化を考えれば、そこにあるのは適者生存やウィルスの介在  といった目に見える理屈の背後に、もっと大きな絶対的な真理が横たわっているよ  うな気がしてならないんだけど。  何故、「種が変わるべくして一斉に変わるかのような現象」が起こりうるのかとい  う、本当の意味は。  まあ、共時性という概念に何らかの真理を感じられる人以外には、所詮はデムバな  考察扱いされちゃうんだろうけどね。 ------------------------------ あっ。なるほど。 進化の仕組みをシンクロニシティー(共時性)で解釈できるのではないかという考え ですね。 それは、かなり興味深く面白い推察です。そしてたぶんそういう事です。 遺伝子が変異するのが進化です。遺伝子は身体だ。それは突然変異とネオダーウィニ ズムの適者生存の縦方向の変化と、ウイルス進化論の水平方向の変化が、組み合わさ れて起きるんだろう。 でもその進化(変化)は、身体の変化。 その身体の変化の“奥”に、意識の進化(変化)があるんだ。 で、その方向を示唆するものとして、「宇宙の意志」がある…などと主張すると 「電波な人」とされちゃうんだろうか。(笑) この場合の「宇宙の意志」というのは、ヨムヨムさんのいう「もっと大きな絶対的な 真理」というのと同義ですね。 私は、シンクロニシティーとは、身体的なものを指すという概念はありません。 だから本来の意味である「進化」には、共時性が働いているとは考えにくいんです。 シンクロニシティーは、意識のようなものに使うという概念です。例えば、ひらめき から生まれるアイデアが別の意識存在から来てると言うような。 で、身体と心や意識は、別物ではありません。相互に関わり合って影響を及ぼしあい ます。 だから意識の変化がシンクロし、水平方向に意識の変化を及ぼし、それが身体の進化 に関係してくるという構図という意味では、進化はシンクロニシティーであると言う ことができると思います。 ━●編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★やまねこ通信は、メッセージ性の強いマガジンです。だからアクの強いマガジンと いえるかもしれません。 私の頭が文系のためか自然科学マガジンを自称していながら「正確さよりも面白さを 優先」しているので中にはかなり怪しげな話も混じっていたりします。(笑) 文系が語る理系マガジンです。 当初は、かなり軽く考えて発行しました。 だから初期の頃のマガジンは、ちょっと軽いです。凝り性のせいか、その後やまねこ 通信は、どんどん長文になり、テーマによっては内容も濃く、メッセージも公平さを 欠いて、私というフィルターを通して私の考えを100%語るマガジンになっていきま す。(笑) 2年半近くに渡って100号も発行するとその間に興味の対象も変わっていきました。 「動物行動学からの性♂♀の話」がなくなり、あれれ? 民俗学マガジンなの? と 言われそうな「ネイティブ日本人の思想」というコーナーで語った期間もありまし た。 書ききれない所は、あまりに濃い内容なので希望者には「番外編」を個別に送ったり もしました。(今でも受け付けているよ、欲しい人はメールで。) 江戸趣味からか前半は江戸話も多く、また怨霊、言霊、まじないなどという言葉も 目立たないけれど頻繁に使われているという妙な科学マガジン『やまねこ通信 E=MC二乗』です。 実は75号くらいから、執筆がちょっとつらくなり、それでもここまで来たからには なんとか100号まではハイテンションで引っぱってやると頑張ってきました。 ちょっとここらで私に休憩を下さいな。 やまねこ通信を始めてから、読む本が自然科学の本に片寄り過ぎです。(苦笑) でも、このマガジンがなかったら読まなかったであろう多くの本と出逢えました。 多くの知識、多くの考え方、多くの不思議と、多くの謎に出逢えました。 そして読者のみなさんの様々な感性と情報と知識に触れることができました。 ありがとうございます! これらは私の大切な財産になっています。 今では『やまねこ通信 E=MC二乗』は私の中で重要な位置を占めています。 これを辞めてしまうのは惜しい。本当に惜しい。 だからいったん休刊という形にしたいと思います。 復活後は、もっとスローペースで配信し続けようかと今は考えています。 「もっと短くして」という声もあります。(笑) うん。判ってるんだけどね、ちゃんと伝えようと思うとどうしても長くなってしまう んですよ。 配信ペースの間隔をあけるという形になると思います。 どうしても短くならない〜。(笑) ★「やまねこ通信E=MC二乗」では、あなたからの投書を受け付けています。  動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学このメルマガの趣旨に合うような投書を  気軽にメールに書いてね。  過去に取り上げた記事からの話題も歓迎しています。 ★vol.100の参考文献       日経サイエンス1990年1月号      日経サイエンス2003年3月号        ★次回配信予定は未定です。でも必ず復活しますから。 ★メルマガ宣伝です! 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹     ★彡★彡★彡★彡★彡『蟹屋 山猫屋』★彡★彡★彡★彡★彡 生まれも育ちも北海道育の“みかりん”が、北海道の味覚を全国の方に広めるために 蟹屋『山猫屋』を立ち上げました。 一級品の道産品をお手ごろ価格でネット販売! 読み物としても楽しめるものを目指しているよ。    登録はここ→ http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/kani/ 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹 ↑私、みかりんのもうひとつのメールマガジン。  北の味覚。海産物。蟹おいしいよ〜。  予算はこれくらい。食べる人数はこれくらい。と教えてくれたら、その中で  できる限りのご提案をします!山猫屋の蟹は冷凍物は一切扱っておりません!  さぁ、タラバ食べたいよう、毛ガニ食べたいようのメールをみかりんに書こう!  そうそう、そろそろアスパラの季節だよ〜。 ★みなさんの中にメールマガジンを発行している方はいませんか?  相互で宣伝しあいませんか?  連絡ください。 それじゃ、今週はここまで。 あなたのお便り待ってるよ。 daichi-m@phoenix-c.or.jp じゃね。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ダイエット週間にしている時に ギョウザ3箱を手みやげに訪ねてくる友人。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○ やまねこ通信E=MC二乗 vol.100  2003年4月10日発行 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○発行編集者 みかりん daichi-m@phoenix-c.or.jp ○発行システム: ◆インターネットの本屋さん「まぐまぐ」ID:0000052530 http://www.mag2.com/ 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