2004/3/12━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 幽玄の森羅万象の散歩道 動物行動学からの性♂♀の話・動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学 興味のおもむくまま“みかりん”の しゃべりんぐ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━目指せ1万部! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆         やまねこ通信 E=MC二乗                                vol.105 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ こんにちは。 みかりんです。 3月は、雪どけの季節の北海道です。 北海道の雪は乾いていて軽いんですけど、 暖かくなると雪が水分を含んで重たくなります。 重い湿り気のある雪は、電線に付着して「筒雪」と呼ばれる白い筒になります。 この現象は直径20cmにもなることがあるらしいんですよ。 で、その重さたるや成人肥満男性が20mごとに電線にぶら下がっているのと同じ と、ものの本に書いてあった……! その記述を読んで脳裏に浮かんだ光景が忘れられません。(笑) ここに↓バックナンバーがあるよ。『内容一覧』という所をクリックしてみて。 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ━■太陽が西から昇る話━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 太陽は東から昇って、西に沈みます。 犬が西向きゃ、尾は東ってな感じです。 「たとえ、おてんと様が西から昇ることがあっても……」というタンカを切る言葉も あるくらいです。 でもね、そのおてんと様が西から昇る場所が、この地球上にあんだよ! そこは極地。 北緯90度の北極点ではどちらの方向を向いても、すべて南なんだよ。 逆に南緯90度の南極点ではどちらを向いても北だし。 南北両極点は地理的に北、あるいは南しかない特異点なんだね。 でも、その極点から1歩離れればそこに東西南北があるんだよ。 北極点付近では春分の日が近づくと、太陽は水平線に沿って動くんだ。 こんな感じ↓ http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/sun.htm 太陽のある方向の水平線が赤くなり、明るさが増すとその赤味がだんだん薄く なって、日の出が近づく。 その時、太陽がどの方向から現れるかは、まったくその時の自然条件に左右されるん だ。 偶然に支配されるんだよ。 東からの日の出もあれば、西、南、北、または360度どの方向からの日の出になる 可能性も同じようにあるんだよ。 だから「西から太陽が昇る」って場所はあるんです。北極点付近と南極点付近です。 南極点付近では北半球の秋分の日が近づくと同じ現象となるんだよ。 極地付近(緯度66.5度より高緯度)では、「太陽の沈まない日」と「太陽が現れない 日」があります。 太陽の沈まない日を「夜のない日」、太陽が現れない日を「極夜(きょくや)」 (英語名:ポーラーナイトの訳)と呼びます。 太陽が水平線や地平線に没しても、暗くならないことを「白夜」と呼ぶんだ。 でもまぁ、太陽の有無に関わらず、真夜中になっても明るい時を白夜と呼ぶようだけ ど。 太陽が出ているのに夜って呼ぶのも変な話なんですけどね。 でもそれは中緯度に住む私たちが夜の何時頃には暗くなるはずという、 中緯度住人の先入観なんだね。 南極昭和基地での夜のない季節は、12月1日から1月12日頃までなんだけど、 白夜は10月上旬から始まって、2月下旬まで続くんだ。 夏至(日本では冬至)12月21日頃の正午過ぎ(12時20分頃)、 太陽は真北にあって、その高度は45.5度と1年を通じて一番高くなるんだ。 太陽は西に移動するにしたがって高度が低くなって、18時頃は真西へ。 その後、太陽は西から南へと移動して、真夜中の0時20分頃、真南に来る。 その時、2.5度と一番低い高度になるんだよ。 ここから東にへ移動するにしたがって、太陽は高度を増して6時には真東に来て、 ふたたび東から北へ、さらに西へと移動するんだよ。 だから季節によっては、極地付近では太陽が西から東へ移動するのが見えるんだよ。 ━●みかりんの叫び━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「道具を進歩させない叡知」 私はネイティブな人々の感性がとても好きで興味がある。 ネイティブインディアンの人々やアボリジニの人々。 ブッシュマンの人々も素敵だ。 今日はブッシュマンの人々のお話を。 彼らはおよそ2万年ものあいだほとんど道具を進歩させてこなかった。 ミサイルまで作ってしまった西洋近代文明は彼らを知能の劣った人々と位置づけ、長 い間さげすんできた。でもそれはとんでもない誤りだったことに最近気付いたんだ よ。 弱い弓を使って動物に矢を当てるには、動物のすぐそばにまで近寄らなければならな い。 でも近づくと気付かれてしまう。弱い弓を使って狩りをするには警戒心を起こさせず に近づく術が必要なんだね。 ブッシュマンの狩人たちは、みなその能力を身に付けていたんだ。 自分自身その動物になりきる。変装ではなく。 自分自身の「気」を鹿なら鹿に、象なら象に同調させるんだよ。 気を同調させれば動物たちは異種の動物を恐れはしないんだ。 捕食関係にあるシマウマとライオンが並んで水を飲む風景は普通にみられる。 彼らは外見から敵味方を見分けているのではないんだね。 今、相手が心を許せる状態かどうかの「気」を見ているんだ。“気”配だよ。 ブッシュマンの狩人たちは、その“気”を同調させる術を知っているから警戒されず に動物に近づくことができる。 道具を進歩させる代わりに、自身の“気”を自在に操る、動物たちと同調できる能力 を高めていったんだよ。 これら動物dたちはみんな、命を支えてくれる神聖な動物たちだ。 その神聖な動物たちに変身することによって、彼らは象の悲しみ、鹿の喜び、鳥の笑 いがわかるようになっていく。 私たち野蛮な文明人のように、動物たちを単なる食料とは思っていないんだ。 弱い弓で射られた大きな鹿はその場では倒れない。 矢尻の先には毒が塗っている。その毒が全身にまわって力尽きるまで何日も追跡す る。 この追跡は「生命を与える者」と「与えられるもの」との間で行われる過酷で神聖な 儀式なんだ。 儀式の最中絶え間ない気の交信が行われているんだろう。 そうして、「与える者」が「与えること」を心から受け入れた時、儀式は終わるん だ。 だから無駄にはしない。 生きることは生命の移しかえなんだ。 すべての命は外から命を貰って、外へ還元していくという輪の中にいる。 道具を進化させてそのことを忘れてしまった私たちには、今後さまざまな困難が 待っているだろう。 ブッシュマンの生き方、感性に、本当の意味での自然との調和の叡知があることに 気付かなくてはならないんだ。 ━▲やまねこ投書箱━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 前号の「子育てに直結しないボノボのセックス」について、の投書を 2つ続けて紹介。 ------------------------------- [トタン屋根のねこ]  「ボノボ」のお話は人間にとっても大事なことですね。  どっちかが降参するまでやってしまわないで、お互いの立場を認めあえればベスト  だと思いますが、やはり問題先送りにして、その平和を少しでも続けるのが良いの  でしょうか。  考えても良い知恵がうかびません。 ------------------------------- [青嵐透]  アニマルとしてのサルより人間の先駆形としてのサル。  そういう意味ではボノボはものすごく面白い!  人間もいわゆる「後背位」ではなく「ホカホカ」の体位で交尾をしたから進化し  た、って話ありましたよね?  その交尾の最中にささやき合ったから知性がウンヌン……。  きゃあ、なんかドキドキですなぁ!  でも、もちろん子育ては非常に重要で大切なことだけど、それだけにとらわれない  ということも大きいと思います。  子育て=家庭だけにとらわれない、つまり社会性に幅ができる。種の存続にとらわ  れない、と言うと大げさすぎますが。  家と群れと、さらに他の群れと。これらとの繋がっていくバランス感覚がボノボは  絶妙なのでしょうなぁ。  それこそ、『見習いたい』ものです。では! ------------------------------- ヒトは何故、子育てに直結しないセックスをするのだろう? とずっと思っていたの です。 動物にとって繁殖は一大事です。子どもを育てやすい食べ物に困らない季節を選んで 出産します。それに合わせるように交尾します。 たとえオスの方がやる気満々でもその時期以外の交尾は、メスは拒否します。 メスが交尾を受け入れるのは「産む」という事を前提として。無駄な交尾はまずしま せん。 でもヒトは違います。これはとても特殊な例なんだろうか。 ボノボの交尾は、コミュニケーションです。ヒトの交尾もコミュニケーションっぽい ものもあります。もっと複雑な社会的な要素もあります。もちろん「産む」に直結す るセックスもあります。 ボノボのセックスは、ヒトの子育てに直結しない性にヒントをくれるものだと思うの です。 ━●編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★今、世間では鳥インフルエンザの話題で持ちきりです。 狂牛病の牛、鳥インフルエンザの鳥も、人の食料として貢献してきた牛と鳥の問題 は、人の食糧問題と直結します。 今回の「みかりんの叫び」の話題は、やまねこ通信vol.74とvol.75で「食は神事で ある」というタイトルで語っています。 またはvol.28でもvol.64でも、同じテーマを切り口を変えて語っている。 未読の方はバックナンバーをどうぞ。 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm 私は、鳥インフルエンザも狂牛病も、問題の根っこの根っこは同じだと思うんです。 「すべての命は外から命を貰って、外へ還元していくという輪の中にいる」のに、 私たちは輪の外にいるんです。還元しない。搾取するだけ。 輪の外にいる限り、この手の困難はこれからも形をかえてやってくるだろうと思う んだよ。 ★久しぶりに読者数を確認してみたら……減ってる!  きゃぁ〜。しばらくぶりの配信だしなぁ。  面白いと思ったら、お友達に宣伝してみて。ね。 ★「やまねこ通信E=MC二乗」では、あなたからの投書を受け付けています。  動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学このメルマガの趣旨に合うような投書を  気軽にメールに書いてね。  過去に取り上げた記事からの話題も歓迎しています。 ★vol.105の参考文献        「季節の366日話題事典」    倉島 厚       「北極と南極の100の不思議」  神沼 克伊 監修  東京書籍       「地球(ガイア)のささやき」   龍村 仁      角川文庫       ★次回配信予定は未定です。でも必ず配信しますから。 ★メルマガ宣伝です! ☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜 「昨日のギリ探見た?」 「ギリタンって何?」 「探偵の話だよ!ノンフィクションだぜ!」 「それって面白いの?」 「面白いときもあるし、スゲェー時もあるよ。」 〜真実は小説よりも奇なり〜真実を知りたいのなら あなたも今すぐ読みましょう! ☆「ギリギリ探偵白書」(火・金の週2回発行) ↓入口↓ http://www.mag2.com/m/0000121372.htm ☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜 ----------------------------------------------------------------------- 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹     ★彡★彡★彡★彡★彡『蟹屋 山猫屋』★彡★彡★彡★彡★彡 生まれも育ちも北海道育の“みかりん”が、北海道の味覚を全国の方に広めるために 『蟹屋 山猫屋』を立ち上げました。一級品の道産品をお手ごろ価格でネット販売! 読み物としても楽しめるものを目指しているよ。    登録はここ→ http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/kani/   山猫屋の蟹は冷凍ガニではありません。ボイルしたてを食卓に直送! 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹 ↑私、みかりんのもうひとつのメールマガジン。  北の味覚。海産物。蟹おいしいよ〜。  予算はこれくらい。食べる人数はこれくらい。と教えてくれたら、その中で  できる限りのご提案をします!山猫屋の蟹は冷凍物は一切扱っておりません!  さぁ、タラバ食べたいよう、毛ガニ食べたいようのメールをみかりんに書こう! 今なら、400gの毛ガニ3尾で¥5500     350gの毛ガニ3尾で¥4000 食べたい人、すぐにメールを!   ★みなさんの中にメールマガジンを発行している方はいませんか?  相互で宣伝しあいませんか?  連絡ください。 それじゃ、今週はここまで。 あなたのお便り待ってるよ。 daichi-m@phoenix-c.or.jp じゃね。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 真実は体重計に乗ればわかることだ。 真実に目をそむける。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○ やまねこ通信E=MC二乗 vol.105  2004年3月12日発行 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○発行編集者 みかりん daichi-m@phoenix-c.or.jp ○発行システム: ◆インターネットの本屋さん「まぐまぐ」ID:0000052530 http://www.mag2.com/ ◆メルマガ発行サービス「メルマガ天国」ID:3743 http://melten.com/ ○登録/解除 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○やまねこ通信は、素人みかりんが趣味で発行しているもので、情報の正確さに はまったく自信がありません。引用して弊害が起きても責任は持てないよ。 それから誤字脱字変換ミスは大目に見てね。気を付けるけれどさ。えへ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━