2011/8/12━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 幽玄の森羅万象の散歩道 動物行動学からの性♂♀の話・動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学 興味のおもむくまま“みかりん”の しゃべりんぐ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━目指せ1万部! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆         やまねこ通信 E=MC二乗                                vol.134 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ こんにちは。 みかりんです。 夏真っ盛りです。夏といえば海、山!って人は多いかもしれませんが、 夏といえば恐竜。(笑)  私は暑い夏は恐竜を思うのです。 それは私だけじゃないのかも。 だって恐竜イベントは夏にしかやっていないような気がします。 そう、そんな事を言う私は、実は恐竜好き。 今、札幌では恐竜展をやっていますね。もちろん私は行ってきました。 気分は小学生男子って感じで前日からわくわくしてました。 今日の話題は「恐竜」。 でも、あまり恐竜に興味ない人に、なんとかザウルスとか恐竜の名前を 並べられても困りますよね。 はい、その辺に気をつけて、今日は山猫風味に恐竜のあの頃に 思いを馳せて語ってみます。  ここに↓バックナンバーがあるよ。『内容一覧』という所をクリックしてみて。 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm 「ラジオ山猫通信」もここから聞くことができます。↑ ━■恐竜の話━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 映画「ジュラシックパーク」を観た方も多いと思います。 あの映画を最初に観たときの驚き。 なんて生き生きと動くのだろうとものすごく新鮮に感動しました。 それまでの恐竜のイメージは、鈍重というかズシンズシンといったゆっくりで力強い イメージだったんです。 数千万年前の針葉樹の樹液が化石になったものを琥珀っていいます。 よく知られているのが、飴色っていうか黄色系の深い色合いのものです。 ジュラシックパークのお話は、その琥珀の中に閉じ込められた、 恐竜の時代に生きていた蚊の中から恐竜の血液を取って、そこから恐竜のDNAをとり出し、 現代に恐竜を甦らせるっていうお話です。 映画を観ているとわくわくします。だって説得力があって、本当にできてしまいそうなんですもん。 で、専門家にご意見をお聞きしました。するとこの話は無理があるとの事です。理由は3つ。 一つ目は、DNAだけでは蛋白質は作れない、ということ。 細胞は、DNAという設計図から、蛋白質という建材をつくる工場です。 この建材が生命をかたちづくっています。細胞がなければ、DNAからは何もできません。 DNAだけがあっても今のところ恐竜の復活は不可能なんですね。 これが一つ目の問題です。 二つ目の問題は、恐竜のゲノムのデータベースがない、ということ。 DNAは設計図。そして「ゲノム」とは「ひとつの生き物のDNAぜんぶ」という意味です。 つまり、「これだけの設計図があれば、この生き物をまるごと組み立てられる」という DNAのセットのことです。 もし、蚊の中から「恐竜のDNA」が得られたとしても、ゲノムデータベースがないと 判らない事があるんです。 ・ それは「何の恐竜」のDNAなのか ・ 仮にそれが判ったとして、そのDNAは「全部」なのか「一部」なのか の2点です。 まず「何の恐竜のDNAなのか」っていうのが難しいのです。 肉食か草食かくらいは現存の動物たちの酵素のアミノ酸配列と比較すればわかるかも しれないけれど、ステゴサウルスか、トリケラトプスかまではわからないんです。 三つ目の問題は、蚊の血液からDNAが得られたとき、果たしてこれは 「一匹の恐竜のDNA」かってことです。 蚊は複数の恐竜の血を吸ったかも知れない。蚊自身のDNAだって混じってるのかもしれない。 どこからどこまでが、「ある一匹の恐竜のDNA」なのか? タンパク質研究の専門家にお聞きしたら、このようなお答えを頂きました。 なるほど。やはりお話はお話のままでって事らしいです。 まぁ、それはそれで安心です。 マッドサイエンティストがティラノサウルスを現代に蘇らせてしまう可能性は まずないって事ですから。 太古の恐竜復活の映画ジュラシックパークを観て、わくわくするけれど、 でも私は、一度滅びた動植物を科学の力で復活させるのは反対なんです。 たとえばマンモス復活プロジェクトのような話があります。 方法は、永久凍土に眠るマンモスの卵子を、現存するアフリカゾウの精子と掛け合わせて、 まず50%マンモスを作るんです。 その50%マンモス同士を掛け合わせて75%マンモスを作る。 そうやって限りなく100%に近いマンモスが作れると言い、実際、研究チームが着手しているとか いないとか。 今から10年くらい前に、マンモスの皮膚とみられていた皮膚の切れっ端はDNA鑑定の結果 「毛サイ」のものであることが判って、マンモスをクローン技術で蘇らせようともくろんでいた 「マンモス再生計画」関係者ががっかりしているというニュースがありました。 私はそのニュースを知って、あぁ、良かったと思ったものです。 マンモスには、マンモスの文化があったと思うんです。 本能だけじゃなく、世襲された知恵、習慣、コミュニケーション。 そしてマンモスは単体で存在してたんじゃなくて、群で行動していたんです。 だから復活させるなら群を作るぐらい復活させなきゃ本来のマンモスではないんですね。 だったら群で復活させてみればいいのかって話になります。 けどね、それでもだめなんです。 一度時間の中で淘汰されてマンモス文化が途絶えてしまってるんです。 古代から連綿と続いてきた命の繋がり。一度滅びたモノは復活しないんです。 なくなってしまったものを復活させるより、今あるたくさんの滅びそうな野生種を残す事に 力を注ぐ事の方が健全な考えってものでしょう。 江戸時代、八代将軍徳川吉宗の時代に日本に象がやってきました。 それこそもの凄いコストをかけてね。 でもね、象の食べる量は幕府の想像を超えてたんです。 江戸時代の日本はゾウを養えるような環境ではなかったんですね。 マンモスを健康な状態で群で飼育するのは、豊かなフィールドが必要なんです。 環境汚染も、オゾンホールもない、あの時代の気候、あの時代の動植物相。 滅びてしまったものを復活させるのは、ロマンじゃないんです。 映画だけで充分。 科学は何でも出来る訳じゃない。 出来ることが幸せじゃない。不幸の始まりでもあるんです。 さて話は恐竜に戻ります。恐竜の魅力のひとつにその圧倒的な大きさがあります。 もちろんニワトリくらいの小さいものもいました。 でも大きいものは私たちの知っている生物の大きさとはかけ離れているものです。 その名もスーパーザウルスっていう恐竜は全長33m、体重は推定45トン。 これ級の大きさのものが群れで移動しているなんて光景は、あぁ、想像するとわくわくです。 でも何故こんなにも巨大なんでしょう。 現在一番背の高い動物であるキリンは、あの長い首に血液を送る仕組みも、血圧を上げたり、 特別な弁があったりで、現状ではギリギリの所なんです。 あれ以上高いところに頭はいけないんです。 それなのに恐竜たちは体をいとも簡単に巨大化させています。 恐竜だけじゃなく、当時の植物のシダ類は30mにもなって大繁茂しています。 巨大化の理由については、大気中の成分の酸素濃度が高かったいうことが判っています。 琥珀に閉じ込められていた気泡からその事がわかりました。 高酸素の中では、動物・植物ともに 巨大化することが証明されています。 だから現在とは大気成分が全然違っていて、もしかすると重力まで全然違っていたのかなって 説もあります。 大気成分や重力に影響されない海中なら、現代でもシロナガスクジラなら30mあります。 私が、マンモスなどの絶滅動物の復活に反対なのは、このことがあるからなんです。 生物がそこに存在しているのは、その環境に合っているからなんです。 生物は単独に存在するのではなく、生活環境込みでその生物なんですね。  現在絶滅危惧種の動物たちを点で保護するんじゃなく面で保護しなきゃならないんです。 生きてエサを捕り繁殖できる環境を保護すれば、放っておいても数は増えていきます。 数が少なくなった動物だけ増やそうとしたってそうはいきません。 それにしても、どうして巨大化で存在できたんでしょう。 っていうのは、今の物理学では、大型恐竜たちは現在の常識では大きすぎるんです。 大きすぎて自分の体重で潰れてしまう計算になってしまうんです。 重力が違うからという説があります。でもなんとなく釈然としません。 確かにね、恐竜の頃、地球の自転速度はもっと早かったと考えられています。 でも、あれだけの体重をカバーできるくらい重力が全然違ってきているって考えるのは不自然です。 例えば月の引力は地球の6分の1。 6分の1の引力では、月は大気をとどめておくことができないんです。 大気を失うくらい引力が少なかったら意味はありません。 じゃぁ、どうやって巨大恐竜の数十トンという体重を支えられたのか。 「首と尻尾をつり橋のように靭帯で支えていたのではないか」と考えるのが最新の説です。 つまり筋肉で支えるのではなく、腱を通して突っ張るようにしているので疲れることはない、 という説です。 最近の恐竜の復元モデルでは首を高く持ち上げてなくて、首と尻尾を水平にという姿勢ですよね。 水平姿勢の証拠に、あれだけ長い尻尾を持ちながら、尻尾を引きずった跡の化石は 見つかっていないんです。 足跡の化石はあるのにね。 私の子どもの頃の首の長い恐竜の復元モデルは、キリンのようにみんな首を持ち上げていて、 尻尾は地面を引きずっていました。 そうだとしたら重力の話を持ち出さなくても説明はつくと思います。あぁ、よかった。(笑) これで巨大恐竜の謎はなんとか説明がつきました。 もうひとつ困った事があります。翼竜です。プテラノドンという名前なら聞いたことがあるでしょう。 たとえば現在発見されている化石からわかる一番大きいもので、 翼を広げたら16mっていう翼竜があります。 これってセスナ機よりも大きいって事なんですよ。 このサイズの翼竜が離陸するには、時速55kmの滑走スピードが必要なんですけれど、 化石から推測できる限り、そんなパワーはなかったんです。 で、2008年に東京大学の学者が翼竜は飛べなかった仮説を発表したんです。 これには世界中の古生物研究者は慌てました。 現存する世界最大の飛ぶ鳥はアホウドリです。 両はねを広げたら3.5m。 私の背丈が155mですから私の2倍以上です。すっごい大きいです。 アホウドリの平均体重が22kg。これを基準に計算すると、体重40kg以上のトリは 風速ゼロの環境で離陸するのに充分な羽ばたきはできないという事になるんです。 で、先ほど紹介した翼竜の一番大きいものでハネを広げたら16m。 体重は100kgと推定されています。 無理っていうんですね。計算上、翼竜は飛べないという事になってしまいました。(笑) でもね、私は想像するんです。 中生代は地球のすみずみまで温暖で気候の安定した時代だったんです。 風は穏やかで上昇気流も容易に発生します。 彼らは、向かい風を受けて離陸して、上昇気流に乗って滑空飛行を得意とする生物だったんです。 中生代に突如登場した翼竜は、最初は、翼を広げても20cmほどの小さな生物に過ぎなかった んです。 そうして一億年以上もの時をかけて、その種類を変えながら巨大化していきました。 でも巨大化するともに白亜紀後期にはその種類は少なくなっていきました。 翼を広げれば16m。 翼竜の巨大化は、中生代の安定した温暖な空に過剰適応した結果だったんです。 飛行滑空する生物に許されたギリギリの大きさまで彼らは巨大化し、 自力飛行するよりも風に乗り、滑空する方向に進化を進めていたことが、 やがて命取りになったんです。 白亜紀末の環境激変についていけなくなったのです。 あまりに時代に適応しすぎて、新たな環境に適応する可能性を失った生物に、 生存の余地は残されていなかったんです。 翼竜は死に絶え、鳥は生き残っりました。 白亜紀には多種多様な鳥がすでに揃っていました。 そりゃぁ、白亜紀後期の恐竜絶滅をもたらした巨大隕石の落下による環境の激変は、 大打撃だったから、その時の鳥も大部分は絶滅しています。 けれど、自由自在に飛ぶ能力を備えていたこと。 そのために温血動物だったこと。骨をスカスカにして骨にも空気をため込むことが出来る 気嚢システムだったこと。 そういう生理機能や情報処理能力を身に付けていたこと。 鳥が鳥であるために、必要な形態や機能を持った瞬間から、 環境激変の困難を克服できる生物として約束されていたんでしょう。 私は、最近ちょっと面白い遊びを知りました。 札幌の街中には大理石を使った床や柱や壁がたくさんあります。 そして磨かれた大理石の表面には、いろんな化石をみつけることができるんですね。 大理石って、石灰岩がマグマの熱などで再結晶して硬くなった岩石です。 そのもともとの石灰岩は、サンゴや貝などの生物の殻が集まってできたものです。 だから化石の形が残っているものが結構あるんですね。 さっぽろ地下街オーロラタウンの西1丁目の柱や、大通り西3丁目地下のエスカレーター前には アンモナイトやベレムナイトというイカ仲間が簡単に見つかります。 北7西1のSE三京ビルのエレベーターまわりの大理石は厚歯二枚貝の宝庫です。 駅前のビッグカメラのエレベーター前近辺にはウミユリがみつかります。 ホテルも何ヵ所か行きました。 ホテルには床、壁、天井などにふんだんに大理石が使われています。 あっ!あった!イカみっけ!ってなもんです。(笑) だんだん慣れてくると街を歩いていても、目は化石探しの目になっています。 思いっきり変な人です。 時々しゃがみ込んで足もとや壁を写真に撮ってる変な人です。 しかも顔は満面の笑みです。 楽しそうです。これは危ない人ですね。私なら近づきません。(笑) で、判ったこと。 街は化石の森。 化石だらけです。 恐竜展や街中化石探しに夢中になってる私は まるで小学生男子の勢いです。 で、この化石探しのおもしろさを伝えようと私が話し出すと、 ここに行けばホンモノの化石があるよとか、そういう情報を教えてくれる人がいます。 でもちょっと違うんだよなぁ。埋まって土の中から出てくる化石のおもしろさとは別ものなんです。 都会の街中。人工的な地下空間やホテルのロビー。 そういう所に中生代や古生代の生物の痕跡が、うっかり現れちゃってるその対比というか ギャップというか。それが面白いんです。 探す気持ちになれば見えるけど、興味のない人には見えないのも面白いです。 そうして大理石に閉じこめられて、新しいものでも数千万年前、古いモノで2億年以上前。 たしかに存在した、私たちよりずっとずっと先に、地球に繁栄していた大先輩の生物たち。 その古代の大先輩の生物が、時を経て大理石に閉じこめられて人工的な空間の中で 壁や柱の模様になっているそのシュールな風景が面白くてデジカメのシャッターを切るんです。 エレベーターを待っている時、待ち合わせで早く着いてしまったとき。 ちょっと目を、壁や柱や床に向けてみてください。 そこには古代の生物アンモナイトがいるかもしれません。 * * * * * 地面からひとつひとつ化石化した骨のカケラを集め、ひとつの生物としてつなぎ合わせる。 作り出す。 生きていた時代を特定し、系統立ててみる。気の遠くなる作業だ。 恐竜の形も、ゴジラ型から水平型に変わった。 何も判っていない所から組み立てていく作業。 でも、これが本当に私たちの今いる同じ星に生存していたんだというロマン。 太古の命のかすかな痕跡。 命は、あの頃から途絶えることなく、現在の私たちに繋がっている。 全生物の80%以上絶滅というような危機は地球の歴史に何度もあった。 今、私たちの前にある困難も、 ずっとずっと未来からみたら「あぁ、あの時の困難ね」っていうくらいのものなんだろうか。 ━●やまねこ投書箱━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (み) やまねこ通信のバックナンバーのVol.76で「男の込みと女の好み」、 Vol.79の「みかりんの叫び」のコーナーで「愛は反応だろうか」というテーマで語っています。 その前後に、このテーマで投稿もたくさんいただきました。 何故、男は美人を求めるのだろう。 顔の器量良し悪しを基準に異性を選ぼうとするのだろう。 この辺りの私の疑問が「愛は反応だろうか」という文を書かせ、 多くの投稿を頂きました。 そのあたりをラジオ用にまとめて、7月の上旬に「ラジオ山猫通信」でしゃべり、 それをネットで聞けるようにUPしました。 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ここの右側「ラジオ山猫通信」をクリックしてスクロールして 「愛は反応だろうかの話」をクリックすると聞けます。 すぐに聞けない人は、じっと待ってみて。きっと聞けます。 http://crashlanding.under.jp/rajiyama0704.mp3 直接のURLはここです。 するとメルマガ読者の2名の方から感想メールが来ました。 とっても興味深い考察です。 ----------------------- [怪] さん 「愛は反応だろうか」大変面白かったです。。 以下、思ったこと。 ・なぜ男は平均的な顔の女を好むのか?について 「男が平均的な顔の女を好む」理由って、 一つには「子供に自分の形質が遺伝しているかがわかりやすい」 からじゃないでしょうか。 子供が自分の子供だと言い切れるのは女だけです。 自分の妻の子が、実は自分の子じゃなかった、という生物として最悪のケースは、 男にはいくらでもあり得ます。 男が、我が子が本当に自分の子だと確信できるとすれば、 それは形質を目で見て、 「お、オレに似てんじゃん。こいつはオレの子だな」 ということしかない。ならば、女性に極端な特徴がないほうが、 男側は自分の形質が子供に出ているかどうかが判別しやすく、 「信用できる」。 ・・・という説はいかがでしょうか。 あと、お互いにとっての異性の存在価値を考えてみると、 女にとって男は、「精子さえあれば本人はいらない」存在です。 一方男にとって女は、「卵子さえあれば」というわけにはいかず、 「体ごといてもらわなければ困る」存在です。 それが意味するのは、男から女を見たときのほうが、 女から男を見たときよりも「単純にモノとしての肉体の価値が高い」 ということです。 この価値は、「子を産む」ということに集約されるので、 ぶっちゃけその機能さえ持っていれば、些細な性質の差なんかいらない。 「平均的で、特に異常がなさそうである」ことが一番重要、 というのもあるような気がします。 ・「外見」と「性格」について 外見は「恋人のできやすさ」、性格は「別れやすさ」に主に効いてくる気がします。 そのため、合コンのような「短い時間だけで決まる」場では外見のよい人が有利、 長い付き合いになればなるほど、性格のよい人が有利、というのは 男女問わずそうなんじゃないか?と思います。 すると、「付き合うなら美人と性格美人、どっちがいい?」という質問に対する答えは、 「どのくらいのスパンで付き合うか」によって当然変わってきます。 それが意味するところは、「付き合おう」と言われたときに想定する「長さ」によって、 答えにバイアスがかかる、ということです。 このとき、男は自身が妊娠するリスクがないことから、短いスパンを想定しがちで、 女は自身が妊娠するリスクから、長いスパンを想定しがちではないかと思います。 それもまあ、男女の違いの一つにあるかな、と思います。 「ワンナイトラブ、妊娠のリスクゼロ」 という前提条件で聞いたら、案外男女で大した差が出なかったりして・・・。 ・結論として、「愛は反応だろうか?」 これは明確にイエスだろうと思います。実に単純明快な反応です。 大きな眼で見るならば、化学反応と何も違いはない。 複雑怪奇なココロという化け物が・・・と思わなくもないですが、 同程度に複雑怪奇な現象を、蛋白質くらい複雑な分子になると しょっちゅう見せてくれます。 心なんてなくても、世の中は十分に複雑怪奇です。 もしも、全く文化も生殖様式も違う宇宙人がいて、地球人を観察したら、 「何か地球人には違う形の二つのタイプがいて、これはペアになる傾向がある」 ということしかわからないでしょう。僕がどんな女の子が好きだとか、 どんな子が嫌いだとか、それは誤差範囲です。 僕の「好みの子」と「嫌いな子」を、彼らは識別できないはずです。 ただ、人間の力、僕がそれを持っていることを喜んで止まないのは、 その「反応としてはどうでもよい誤差」を、運命だとか愛だとか錯覚し、 「この子じゃなきゃオレはダメだ」と錯覚できるだけの複雑さを 自分たち人間が持ち得たということです。 これは、他のすべての文化的現象にも言えますね。 宗教、国家、思想、その違いなんて誤差でしかないのですが、 その誤差のために共感もできれば殺し合いもできるのが人間です。 幸か不幸か、人間は「宇宙の真理」になど一生触れなくても、 心から泣き、笑い、愛し合い、憎み合って生きていける生き物です。 「愛は化学反応であり、生物学的プログラムの賜物である。 しかしそれとは無関係に、私は彼女という個人を心から愛する」 ということを、人間は実は平気で言える。 というわけで、僕の結論は 「愛は反応だが、その誤差範囲のために人間は天使にも悪魔にもなれる」 ということでいかがでしょう。 ----------------------- (み) これは目から鱗の新説でした。 美人顔は平均顔で個性的でない→子に男の特徴がわかりやすく出るかも→ →だから男は美人を好む という三段論法です。 子が自分の子どもであるという確信が持てないシステムに対抗するために 男は美人を求めるという説です。 それから >外見は「恋人のできやすさ」、性格は「別れやすさ」に主に効いてくる これは真理をついていると思いました。 次に紹介するのは、当時のメルマガでこのテーマが話題になったときに 「美人を連れ歩くのはアクセサリーと同じで、美人って、それを自分自身で知ってん のかぁー。と不思議に思ったことがありました」 という投稿を寄せてくれた口先天風さんの投稿です。 当時を懐かしく思い出しましたと、あの投稿の背景を知らせてくれました。   ----------------------- [口先天風]さん 10年くらい前、友人Nさんから 「岡山で山川夫婦の講演を企画している女性がいるんだけど、 岡山の知り合いが少ないらしいの。口先さんなら顔が広いみたいなので応援して」 って電話がある。 当時Nさんにはいろいろとお世話になっていたので 、 ひとまず義理がたい私は請けまして、その女性と会っちゃう。 彼女は0さんといいました。 当時は30歳前半のジャズシンガーです。 Oさんの依頼は…なんでも 「二ヶ月後の講演会で200人ほど集めないといけないのだけど まだチケットが30人に届いていない なんとか広報をお願いしたい。」   そんな噺でして当時の仲間達にOさんを紹介して廻る。 当時、私は講演屋みたいなこともしていて 200〜300人程度のチケット販売ならば岡山の仲間を一廻りすると売れる感じだったかなぁ〜。 美人な女性を連れまわるのはローレックスの時計を見せびらかすのと同じでねッ 当時、私はなんとも思わずNさんからの一宿一飯の恩義に報いる為に 律義に走ってたんだけど… 多くの仲間達は「美人なジャズシンガーを連れて口先さんは鼻の下伸ばしつつ 見せびらかしている」と感じていたらしく 彼女を連れて廻るのがステータスの一つみたいに思われていたんですよ。 これ一通り紹介して廻って あとは仲間達に任せて、私はそこから身をひいてしまう。 そしたら その仲間から「口先さんが連れまわっていた気持ちが分かる、気持ちいい」とか言われて 驚いてしまう。 はい、まず「彼女みたいな人を美人と言うのか」と言うことと 美人を連れて歩くことがステータスになるってこと これが当時とっても驚きました。 そして、もっと驚いたのが、そのOさん自身が 「私のような美人をつれて歩くことで、当事者の男性はステータスがあがるのだ」って 思ってたことなんですよ。 そんな訳で 私が仲間達に紹介をして廻って段取りをつけていた時に 彼女は「私がついて廻ることで口先さんのステータスがあがるので役立っていて、 それでお礼になっている。」って思ってたんですよ。 そして、始めて理解できました。 テレビ番組とかで銀座とかのクラブで美人なお姉さんをはべらして満足そうに 酒を呑む多くの男性は、それがステータスだと思ってやっているのだと言うことが。 そんな噺を当時のみかりんの山猫通信にメールしたことが、今懐かしく思い出しました。 ----------------------- (み) >彼女は「私のような美人をつれて歩くことで、当事者の男性はステータスがあがるのだ。」  って思ってたんですよ。 ここ↑すごい。 これは私も、まったくなかった発想ですよー。 しかもそのこと自体が「それでお礼になっている。」って。 んとね、例えば「紙幣」ってものを価値があると信じるコミュニティーにとってだけ その紙幣に価値があるんです。 その紙幣そのものはただの「紙」なんです。 「これには価値があるよ」と、同じような価値観を持っていないと「お礼」されてるって事にも 気づけないんですね。(笑) でもねー、「私は美人。美人である事に価値がある」って思って生きていて 年をとって容貌が衰えてくると、「美人でない私に価値はなくなった」になるんじゃないかと。 まぁ、生きているといろんな所にワナがあるって事ですね。 編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★前回のメイン記事は「小惑星探査機はやぶさの話」でした。 昨日8月10日のネットのlivedoorニュースにこんな記事が載っていました。  京浜工業地帯・大田区蒲田を発する線路伝いを来て、古ぼけたビルに着いた。  細い階段を2階にあがる。額が飾られていた。  「感謝状  はやぶさプロジェクト  サポートチーム殿  あなたがたは小惑星探査機『はやぶさ』プロジェクトを通じて  世界初となる小惑星への離着陸かつ地球帰還、さらに小惑星から試料回収を  成功させることに大きく尽力されました。  よってここに深く感謝の意を表します」  文科省からの賞状だった。  ところがこの〈東京通信機材(株)〉は自分たちのつくったパーツが  はやぶさに使われているとは思ってもいなかった。  ロケットの燃料タンクの切り離し部品である。  7年かけて帰還したはやぶさが喝采を浴び、表彰しますといわれて初めて搭載を知った。  だが、30年ほど前からロケット事業に参加している同社営業部・根本仁さんの口は重い。  「国のからむロケットやはやぶさは規制が多く、お話しできないことがほとんどで、   元請けの名はいえません。   孫請けの弊社は、ひたすら技を駆使し発注元の設計図通りにつくっています」  はやぶさ本体、ロケット、探査衛星から成る、はやぶさプロジェクトのメーカーは NECとJAXAと三菱重工である。 その下を元、下、孫、約200の企業が請ける。  1号の成功で、はやぶさ2のパーツの見積もりも来ている。 「こんな小指くらいのパーツですが、テストが大変なんです。 100個つくって90個はテストに使う、実際に搭載するのは残った10個、が現状です。 これ、見た目、ホームセンターで売ってる水道部品みたいでしょ。 ところがこれは、削るのが難しいと書いて〈難削材〉と呼ばれる素材で熟練者の加工じゃないと、 刃が負けてしまいます。 ステンレス630に近いのですが、正式な名称は勘弁してください」  そして氏は、これからはやぶさ2に「乗るんだ」という気持ちの作業が始まるので 「嬉しいです」と控えめにつけ加えた。 ★今回のこの「恐竜の話」は、ネットで聞くことができます。 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ここの右側「ラジオ山猫通信」をクリックしてスクロールして 「恐竜の話」をクリックすると聞けます。 すぐに聞けない人は、じっと待ってみて。きっと聞けます。 http://crashlanding.under.jp/rajiyama0801.mp3 直接URLはここです。 今回の文も、ラジオ原稿そのままです。 ★メイン記事の中で紹介した「街中化石探し」。  これ、本当なら「みかりんの叫び」の中で紹介するタイプの話です。  今回は、ラジオ原稿からほぼ転載という形なのでメイン記事の中で紹介しましたけれど。  で、この遊び、本当に面白いんです。   是非、みなさんの街でも探してみてください。 ★予告です。 このあと「ラジオ山猫通信」は 8月「16日放送「ネイティブ日本人の思想の話」 (ネットにUP予定は9月5日) 9月5日放送「形の話(フラクタル、黄金分割、らせん、フィボナッチ数列)」 (ネットにUP予定は9月19日) この「形の話(フラクタル、黄金分割、らせん、フィボナッチ数列)」は、 メルマガからの転用ではなく書き下ろしなので、 9月19日くらいに?メルマガ配信するつもりです〜。 これ昨日、ラジオ用原稿書き終えたんです。 頭から煙がでました。ぷしゅ〜っ。(笑) 世界はシンプルな式の連続で複雑化している。 世界はなんて美しいんだろうっていうお話です。 ★「ラジオ山猫通信」はメルマガ版を元にして書いていますけれど 同じ題材でもどんどんメルマガ版から離れてきています。 もうあの頃とは時代も違っていますし。 でも伝えたい、なんていうか核の部分は同じです。 あの無駄に熱い「やまねこ通信」ならではの魂は不滅です。(笑) どうぞお時間のある時に「ラジオ山猫通信」も聞いてみてください。 放送開始からまもなく丸2年が近づいてきたというのに、 相変わらずしゃべりはトチってばかり、噛んでばかりです。(笑) ★もしかしたら、また休刊状態になるかもしれません。  でも、こうしてまた復活するかもしれません。    どんなことがあっても、私は「やまねこ通信 E=MC二乗」の事は忘れていません。  いつも、次回テーマの事が頭の隅にあります。  「やまねこ通信 E=MC二乗」は、私みかりんを構成している大事な要素なんです。 ★「やまねこ通信E=MC二乗」では、あなたからの投書を受け付けています。  動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学このメルマガの趣旨に合うような投書を  気軽にメールに書いてね。  過去に取り上げた記事からの話題も歓迎しています。 ★次回配信予定は未定です。でも必ず配信しますから。 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹     ★彡★彡★彡★彡★彡『蟹屋 山猫屋』★彡★彡★彡★彡★彡 生まれも育ちも北海道育の“みかりん”が、北海道の味覚を全国の方に広めるために 『蟹屋 山猫屋』を立ち上げました。一級品の道産品をお手ごろ価格でネット販売! 読み物としても楽しめるものを目指しているよ。    登録はここ→ http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/kani/   山猫屋の蟹は冷凍ガニではありません。ボイルしたてを食卓に直送! 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹    ↑↑↑  私、みかりんのもうひとつのメールマガジン。  北の味覚。海産物。蟹おいしいよ〜。  予算はこれくらい。食べる人数はこれくらい。と教えてくれたら、その中で  できる限りのご提案をします!山猫屋の蟹は冷凍物は扱っておりません!  さぁ、タラバ食べたいよう、毛ガニ食べたいようのメールをみかりんに書こう!  夏は、ウニ!ウニの季節。  ウニを食べずに夏を終えるなんてもったいない!  海水ウニのおいしさは、まさに「神の領域」。  北の食材たちは脂が乗っておいしいです。  この機会に、どうぞ冷凍ではない蟹を!  お中元に、ご贈答に、山猫屋の海産物を。 それじゃ、今回はここまで。 あなたのお便り待ってるよ。 daichi-m@phoenix-c.or.jp じゃね。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 春に蒔いた大豆が、エダマメとなってそろそろ収穫。 数年前になにげなく植えたブドウの苗が今年は豊作。 庭の畑の真ん中に植えてもいないのにコスモスが咲く。 蜜集めに忙しい蜂。  この世界に関わっている命の一端に私も参加しているという幸せ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○ やまねこ通信E=MC二乗 vol.134  2011年8月12日発行 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○発行編集者 みかりん daichi-m@phoenix-c.or.jp ○発行システム: インターネットの本屋さん「まぐまぐ」ID:0000052530 http://www.mag2.com/ ○登録/解除 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○やまねこ通信は、素人みかりんが趣味で発行しているもので、情報の正確さに はまったく自信がありません。引用して弊害が起きても責任は持てないよ。 それから誤字脱字変換ミスは大目に見てね。気を付けるけれどさ。えへ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━