2012/9/16━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 幽玄の森羅万象の散歩道 動物行動学からの性♂♀の話・動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学 興味のおもむくまま“みかりん”の しゃべりんぐ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━目指せ1万部! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆         やまねこ通信 E=MC二乗                                vol.159 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ こんにちは。 みかりんです。 秋っぽくなって空を見上げるとそこには星。 先月中旬には土星と乙女座の一等星スピカの間に輝く火星がありました。 1等星が3つ接近です。 その火星に水があるかもしれない。 水があったら微生物がいるかもしれない。 初めての地球外生物を見つけることができるかもしれない可能性もあります。 地球外生命の話は以前にもしました。 今日はまたちょっと視点を変えて 地球外知的生命体の認識の歴史と火星の生物発見の夜明け前かもの話です。 ここに↓バックナンバーがあるよ。『内容一覧』という所をクリックしてみて。 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm 「ラジオ山猫通信」も、ここから聞くことができます。↑ ━■みんなどこにいるのだろうの話━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 現在のように科学が発達する前には、私たち人類は、地球の外の生命、 宇宙人についてどう考えていたんでしょう。 古代ギリシアの数学者ピタゴラスは、宇宙には地球と同じような世界がたくさんあって、 それぞれにそこに誰かが住んでいると弟子達に語っています。 見てきた訳でもないのにどうしてそういう事を言うんでしょうね。 日本最古の物語とされる竹取物語。 これは世界最古のSF小説でもあると思います。 何しろかぐや姫は最後に月からの使者に迎えに来て貰って、 月に帰って行くという月世界人として描かれています。 古代の人たちは、地球外生命を自然の事のように認識していたようですね。 中世になるとヨーロッパではキリスト教的な世界観が人々を支配します。 神が作ったこの世界がすべての中心であり唯一絶対である。 地球がすべての中心という天動説です。 そこでは地球の他にも生命が存在するなんていう考えは完全否定です。 この時期は地球外生命の研究にとっては暗黒時代です。 16世紀の半ばにコペルニクスが地動説を唱えると、 地球や人類は宇宙の中で特別の存在ではないと考える人たちが出てきます。 そうすると宇宙人について活発な議論がはじまります。 ブルーノというキリスト教の司祭は、宇宙は無限で太陽や地球のような星は ひとつではないと主張して、ローマ教会によって火あぶりにされてしまいます。 この事はキリスト教徒の中からもそういう考えの人が出てきたっていうことです。 中世の代表的な科学者にケプラーがいます。 惑星の楕円運動を発見した人です。 ケプラーは月には高度な文明を持った住人がいると主張しました。 惑星の運動まで発見した人がどうしてそういう事をいうんでしょう。 ピタゴラスと同じですね。(笑) 近代に入ると宇宙人の存在は、今度は常識になります。 いるに決まっているという前提なので、宇宙人とどうやってコンタクトをとるかっていう 事が議論されるようになります。 哲学者のカントは、宇宙人と交流するには、宇宙の真理である数学を使うべしと 主張しました。 それならばと数学者のガウスは、シベリアの大地にピタゴラスの定理の説明図を 描いて宇宙人へのメッセージにしようと呼びかけたほどです。 それほどに宇宙人の存在は当たり前と思われたんですね。 でも人々の宇宙人への情熱は19世紀後半には冷めていきます。 それは天文物理学が発達してきたからです。 この天文物理学という新しい分野の科学でわかった事は、宇宙はものすごく過酷だ という事でした。 超低温で真空の宇宙空間。 地球以外の惑星には大気や水の存在も疑わしいという事実です。 生命には過酷すぎる環境です。 宇宙の事を知れば知るほど科学者たちは宇宙人の存在に疑問を持つように なっていきます。 19世紀末、天文学者のローウェルが、火星の表面に運河があると言い出します。 運河は人工的な川です。 これは文明を持っている火星人がいると主張したという事です。 この事は大きな議論を巻き起こしました。 そして20世紀になって電波観測技術が発達します。 でも火星からは知的生命体が発するような電波は検出されません。 ローウェルの説は否定されて、科学者たちは宇宙人の存在を否定的に とらえる人が多くなりました。 こうして地球外生命について議論することは、もう科学ではなくなってしまったんです。 地球外生命体は、お話、SF、オカルトの仲間であって科学の対象ではないと。 そんな空気が蔓延する中、20世紀の半ばに地球外生命の存在について、 本気で考えた科学者がふたり現れました。 ひとりは原子核物理学の専門でノーベル物理学賞を受賞した物理学者フェルミです。 フェルミはわずかな手がかりから概算する事を得意としていました。 たとえば、シカゴにピアノ調律師は何人いるかという問題を、シカゴの人口、 一世帯あたりの人数、ピアノを所有している世帯の割合などから推定するんです。 このような方法を「フェルミの推定」とよばれています。 今では、ビジネスの世界で応用されています。 フェルミは、宇宙の広大さや宇宙誕生からの時間などから概算して、 地球外生命、それも微生物なんかじゃなくて知的な生命体は必ず存在して、 しかもすでに何度も地球を訪れているはずだと推定したんです。 にも関わらず私たちはまだ一度も彼らに出逢っていない。 これは何故だろう。 フェルミはある日、同僚とランチを食べていてこんなふうに言いました。 「みんな、どこにいるのだろう」 地球外知的生命が存在する可能性の高さと、私たちが一度もそれに遭遇して いない事実のギャップ。 これをフェルミのパラドックスと言います。 はたして私たちは宇宙において特別な存在なのか。 それともありふれた存在なのか。 科学者たちの出した答えは3通りです。 【その1】 [地球外生命はすでに地球に来ている] 世界中に伝わる宇宙人やUFO伝説、ペルーのナスカの地上絵のような古代遺跡が その証拠とする考えです。 科学的根拠はないけれど、一般の人々に人気のある説ですね。 誰でも一度は夢中になった考えと思います。 【その2】 [地球外生命はまだ地球に来ていない] 私たちの住む銀河系では、太陽のように自ら光る星と星の間の距離の平均は 約3光年です。光の速さで3年です。 こんなに遠くては隣の太陽へ行くのでも何万年もかかってしまいます。 何万年の時間はひとつの文明が起きて滅びていくのに充分でもあります。 存在していてもタイミングが合わないと会えませんし、何よりもこの距離を 克服できません。 それでも通信くらいはできるんじゃないか。 電波くらいは受信できるんじゃないかという望みがあります。 この、いるんだけどまだ会えないだけという説は、 天文学者や物理学者から支持されています。 この説の問題点は、電波通信するだけの文明がどれだけ長く存続して いられるかにかかっていると思います。 【その3】 [知的生命体は存在せず、私たちは宇宙で孤独なそして特別な存在である] この考えは、生物学者に多いです。 生命というものの絶妙さ。 ヒトのような知的生命体が出現することがどれだけ奇跡的な事かをよく知っているのが 生物学者なんです。 地球外生命体について天文学者、物理学者と、生物学者の温度差は 現代の科学者の間にも存在しているようです。 このフェルミの問題提起から10年後、アメリカの国立電波天文台の天文学者ドレイクが、 地球外生命からの信号をキャッチすることに大まじめに取り組みはじめました。 ドレイクの地球外生命探査は頭文字をとってSETI(セティ)とよばれています。 SETIが成功する見込みはどれくらいあるのか。という議論になったとき、ドレイクは 宇宙における知的生命体の存在確率を見積もる単純な方程式を黒板に書き付けました。 これをドレイクの方程式と言います。 そう、あのフェルミの推定を改良した方程式です。 現在世界中で多くのSETIのプロジェクトが進行しています。 その心の支えにドレイクの方程式があります。 宇宙人を素朴に信じていた時代。 宗教で否定されていた時代。 地動説で関心が集まった時代。 科学で宇宙がどれだけ過酷かわかってやっぱり無理と思った時代。 宇宙はあまりに広大なのでやっぱり宇宙生命体がいるはずと思い直した時代。 こうやって再び地球外生命体の探査は科学の対象となっていったんです。 人類はまだ諦めていません。 夜空を見上げればそこにはいつもあんなにもたくさんの無数の星々が見えるんですもの。 夜空を見上げれば赤く輝く火星をみつけることができます。 火星は地球よりちょっと小さくて、ちょっと太陽から遠いだけで、 他の星と比べて地球とよく似ています。 近くて遠い星、火星。 1960年代からの本格的な火星探査でわかったことがたくさんありました。 タコのような姿の火星人もなく、文明の築いた運河もありません。 何よりも空が青くなかったんです。 考えてみれば空が青くなければならない理由などどこにもないんですね。 薄茶色の赤っぽい空です。 そして土の中の微生物も見つけることはできませんでした。 1976年にNASAのバイキング着陸船が世界で初めて火星の生物探査実験を行いました。 でも有機物は見つかりません。 火星の生物の存在に期待していた人々はとても落胆しました。 でも、1996年に再び火星の生物に議論が高まって注目を浴びます。 それは南極で発見された隕石です。 この隕石は45億年前に火星から地球に飛来したものであることが判って、 そこから微生物の化石が見つかったというんです。 でも、見つかったという微生物とされるものは、あまりに小さくて、 なんとね、大腸菌の体積の1万分の1しかないんです。 いくらなんでも小さすぎると研究者から反論されたんですね。 結局この隕石の論争は確証が得られないまま結論は持ち越されます。 でも、この出来事がバイキング実験の結果をもう一度検証し直す契機になりました。 その結果、この時のバイキングに搭載されていた機械では検出が不可能だったと わかったんです。 っていうことは、火星に生命がいるかどうかについては、いまだに結論は 持ち越されたままで、肯定も否定もされていないんですね。 そうしてその後の火星探査の結果から総合して判断すると、 現在では、微生物レベルの生物が存在する可能性が高いという見方が広がっています。 しかもたぶん、こんな生物がいるんだろうという大まかな見当もついているんです。 そう、まだ見てもいないのにいるって言っています。 ピタゴラス病です。(笑) まず、かなり慎重に言っても、火星生物は地球の生物と同じように炭素の骨格を 持ったなんらかの有機化合物でできていると。 何故そんな事を言い切るかというと、火星は岩石惑星で、サイズ、質量、重力、 表面温度、大気が存在するという所が、地球環境と似ているから。というのが理由です。 もっとも重要なのが、火星でも水が液体で存在できる可能性があるという事です。 ここがすっごく重要なんです。 火星の表面近くの地下には、氷が確認されています。 大気が薄くて、温度が低い火星では、氷が表面で溶けることがあったとしても、 水にならないですぐに水蒸気になって蒸発してしまいます。 だけど圧力と温度の高い地下だったら水が液体のまま存在しているんじゃないかと 思われるのです。 1997年の火星探査機が撮影した映像に、ごく最近水が流れたばかりという 痕跡が映っていました。 2011年、去年ですね。NASAが、火星の南半球の赤道付近で水が流れた痕跡が 見つかったと発表しました。 純粋な水だったら凍ってしまう温度でも、塩水なら凍らないで液体でいられるんです。 液体が流れた痕跡は、冬には消えて春になると現れることがわかりました。 暖かい季節に地表に溶けでた塩水が火星表面を流れているのではないかと。 他にもメタンが発生している場所が存在するという発表もあります。 っていうことは、地球の深海の底や温泉のように、メタンを餌にしている微生物の存在の 可能性があります。期待が高まります。 先月8月5日にNASAの火星探査機キュリオシティーが火星の赤道付近に着陸に成功しました。 キュリオシティーの最大の目的は、火星の生命の痕跡を探すというものです。 発見のニュースはもう時間の問題のようにも思えてきます。 現在は、火星の微生物発見、初めての地球外生命体の発見のニュースの 夜明け前という感じがします。 ドレイクのSETIは世界中で行われていることを先ほど紹介しました。 多くの人々が宇宙からの信号をキャッチしようとしているのです。 日本では1990年代から本格的にSETIが始まりました。 もし、地球外生命体からの信号をキャッチしたら、その情報はどのように扱われるんでしょう。 実はもうルールも決まっています。 「地球外生命の発見後の活動に関する諸原則についての宣言」というものがあります。 ポイントは3つ。 第一に、発見者は世界中の観測網で確認作業を行って、間違いないって事になったら、       発見者の属する国と国連事務総長、それから関係する国際機関に通知すること。 第二に、科学コミュニティーのルートと一般のメディアを通じて、迅速に、隠すことなく、   広く報道されるべきこと。 第三に、信号に勝手に返事をしてはならない。という事です。 まとめると、本当かどうか世界中の機関に確認を手伝って貰って、 本当なら隠さないでみんなに知らせて、勝手に返事をしない。って事がルールとして 決めてあって、もうあとは発見するばかりの所まできているんですね。 2007年に当時の自民党の石破茂防衛大臣が 「UFOが日本にきたら自衛隊はどう対処するのか」と大まじめに語った事が話題になりました。 どうしてそんな非現実的なと冷ややかな反応が多かったです。私もそのひとりでした。 でも、後年、この言動が評価される時がこないとも限りません。 石破茂大臣のUFO発言を当時の人は冷ややかに対応しました。と未来の人に 言われるかもしれないんです。 っていいながらも笑ってしまう私もいるんですれどね。 現代からみると、中世の宗教による科学的な見方の締め付けは常識外で横暴です。 キリンやカンガルーも、大航海時代にロンドンに持ち込まれるまで、 当時の生物学者は、それらの存在を誰ひとり信じていなかったそうです。 火星の空が青くなかった事に科学者ですら驚いたというのは、 地球中心に考える感覚が抜けていない事でもあります。 私たちは特別な存在ではなく、誰かに選ばれた存在でもない。 これは地動説を主張したコペルニクスの考え方でもあります。 私たち人類は、地球上に無数にある生物種のひとつにすぎないし、選ばれた存在でもない。 地球もまた、宇宙にある無数のあるひとつの星にすぎない。この宇宙の中心ではないんです。 ただ、知的な地球外生命体に出逢うために、唯一私たちに与えられた課題があります。 それは出逢うまで滅びないこと。です。    * * * * *  * * * * *     みんなどこにいるんだろう。                 きっとどこかにいるはずの誰かに向かって                 夜空の星を見上げながら                 古代から、人々は地球外の生命体との交流を信じていた。                 みんなどこにいるんだろう。                 私たちは孤独な存在じゃないと信じたいから                 弾圧されても、宇宙が過酷だと知ってからも                 なんとかコミュニケーションをとる方法を模索してきた。                 みんなどこにいるんだろう。                 いつか逢えるね。                 きみたちも私たちを捜しているよね。                 滅びない限り。                 お互いに滅びない限り。 ━■みかりんの叫び━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「生物が誕生したら、テレビくらいはできますよ」 今回のメイン記事の「みんなどこにいるのだろうの話」はかなり好きな話です。 この記事を書くにあたって2冊の本を参考にしています。。 (参考文献は、下記に記しています) その内のひとつ「アストロバイオロジーとはなにか」の本の後ろの方に とても興味深いことが書いてあります。ちょっと要約して紹介しますね。 恐竜がいなくなって哺乳類の繁栄の時代になった時に、誰よりも強く、誰よりも速くという 方向の進化ではなく、「脳を発達させる」方向の進化に乗り出すグループが現れた。 それが霊長類。 このような進化には一定の時間さえあればいいのだろうか。 たとえば犬。犬はかなり頭が良い。 飼い主がソフトクリームを舐めていると、ゴミ箱から紙くずを咥えてきて、飼い主の前に 落とす。 飼い主は無意識にそれを拾おうとしてかがんだ瞬間、目の高さに降りてきた クリームをぺろりと舐める。(笑) 犬たちも脳を使って賢明に生きているんですね。 でも、何故いつもこちらがご飯をやってばかりなのか。 宇宙のどこかに生命が誕生して40億年経過している星があったとして、最高知能が犬くらい だったら、宇宙に向けて信号を送るって事は考えないでしょう。 同じ時間があっても、進化の方向が違うと脳が違うんです。 犬は日々の経験から全てを学んでいるんです。 人間は経験からだけじゃなく先人の知恵から学び思考するんです。 それどころか雑念も含めて、思考を楽しむようにできているんですね。 たぶん脳で考える事に喜びを見いだした最初の生物なんです。 たぶん、そのあたりが脳の進化のスピードと関わっているんでしょう。 それと「文明」。 現在でもアマゾンの奥地などで衣服もまとわずに原始的な生活をしている人たちがいます。 彼らと私たちの間には何も違いはありません。 だから、彼らを文明の社会に連れてきて、興味のあるものに打ち込ませたら、私たちと 同じような成果をあげるでしょう。 逆に、私たちの世界から彼らのなかに行って、宇宙に向けて信号を送るような装置を 一から作ることは相当な困難。 「文明」という過去から累々と積み上げてきた知的財産がいかに私たちを支えているかと いうことでもあります。 それともうひとつ。すごく興味深い話が紹介されています。 ちょっと長くなるけどそのまま引用しますね。 「(前略)この机のパソコンも、現在の生物も、分子レベルから直接誕生するかと 考えたら、絶対に誕生しないんですよ。われわれが存在する事だけをとたって 奇跡ですよ。そんな事を言ったら、タンパク質1個だって誕生しないんです」 (中略) 「300個のアミノ酸がつながっているタンパク質があるとする。地球上の生物のアミノ酸は 20種類だから、それを300個繋いで1つのタンパク質をつくるとすると、20の300乗の種類が あり得る。 タンパク質として機能する分子を作るためには、アミノ酸の順番を正確に選択して連結しな ければならない。 自然がすべての組み合わせをためしたなかから、唯一機能するアミノ酸配列を選んだと すると、137億年(宇宙年齢)の間、1秒に1個ずつ正確に選択して連結したとしても 決して誕生させることができない。 20の300乗は1のあとに0が39個もつく数字であるのに対し、137億年は0が17個しかない んです。 300宇宙あってもだめなんです。時間が足りないんです。 だからそういう理論では、われわれは誕生していないんですよ」 それではどうやって複雑なタンパク質が誕生したんだろうか。 「それは、ステップ・バイ・ステップだったからなんです。 たとえばパソコン。トランジスタ1個ずつを端から積み上げていったって、絶対誕生しない んです。この中に何兆個ものトランジスタが入っています。 でもパソコンができているのは進化の結果だからなんです。進化のやり方というのは まず基本的なユニットができたら、それを変化させる。その次にそれを組み合わせる。 そして変える。組み合わせる。変える。ソフトウェアという次元で開発をする。それを 変える。そのように段階的に進行していくんです。 そうすると、20の300乗ではなくて、1回はたかだか10の10乗とか20乗の進化だと思うん ですよ。 ところがそれを×、×、×、×…とかけ算するから行けるんです。そのプロセスを考えたら まぁ、生物が誕生したら、テレビくらいはできますよ」    「 生 物 が 誕 生 し たら 、 テ レ ビ く ら い は で き ま す よ 」 このフレーズに何かこうグッとくるものがあって、長い引用をしました。 そうなるとやっぱりぶつかるのがメイン記事でも紹介した「フェルミのパラドックス」です。 存在しているはずなのに、現実にはいない。 みんなどこにいるのだろう。です。 この問題を論じたこんな面白い本もあります。 「広い宇宙に地球人しか見あたらない50の理由」著/スティーブン・ウェッブ(青土社) ━●編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★脳を発達させたから私たちヒトが優秀という訳ではないんです。  脳を進化させたばっかりに、生物の種としての寿命は短そうな気がします。  それとも、お得意の脳で危機を脱して生物としての種の寿命も長く頑張るんでしょうか。    まぁ、生物としての寿命が長いのが良いという訳でもありませんし。  何をもって優秀とか下等とか。そういう優劣でものを見るのも何だかなぁとは思います。  ちょっと思ったんだけど、私たち人類は、宇宙にいるはずの知的生命体とコンタクトを  取りたいと思ってるんだけど、そうは思わない知的生命体もいるかもですよね。  関わると征服されるかもだし。面倒だし。  このまま引きこもっていたいと思っている宇宙人。  どうもテレビはあるらしいから(笑)、引きこもってテレビを見ている宇宙人か。(笑)   ★今回のこの「みんなどこにいるのだろうの話」は、ネットで聞くことができます。  http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm  ここの右側「ラジオ山猫通信」をクリックしてスクロールして  「みんなどこにいるのだろうの話」をクリックすると聞けます。  すぐに聞けない人は、じっと待ってみて。きっと聞けます。  http://crashlanding.under.jp/rajiyama0903.mp3  直接URLはここです。  今回の文は、おおむねラジオ原稿そのままです。  ラジオ用をメルマガ用に書き換えているけどね。 ★vol.159の参考文献          地球外生命9の論点          存在可能性を最新研究から考える   講談社  立花隆、佐藤勝彦他          アストロバイオロジーとはなにか          宇宙に、生命の起源と、地球外生命体を求める サイエンスアイ新書                                        瀧澤美奈子 ★予告です。 9月17日放送「色々なオスメスの話」(収録済み)  (ネットにUP予定は10月1日)   10月1日放送「下肥の話」(書き終わった)  (ネットにUP予定は10月15日)   10月15日「イネ科の植物の話」(書き終わった)  (ネットにUP予定は11月5日)   11月5日「ヒグマの話2」(書き終わった)  (ネットにUP予定は11月19日) ★ラジオ放送が月二回隔週であります。  最初はメルマガを元に原稿を書いてたけど、  今は、書き下ろし原稿です。  それをメルマガに転用するという逆転現象が  最近のメルマガ版「やまねこ通信 E=MC二乗」であります。 ★どうぞお時間のある時に「ラジオ山猫通信」も聞いてみてください。  今度の9月で丸3年になります。  でも相変わらずしゃべりはトチってばかり、噛んでばかりです。  なんかモゴモゴしています。(笑) ★私はいつも「やまねこ通信 E=MC二乗」の事が頭の隅にあります。  次回テーマは何にしようかと常に思っています。  「やまねこ通信 E=MC二乗」は、私みかりんを構成している大事な要素です。 ★「やまねこ通信E=MC二乗」では、あなたからの投書を受け付けています。  動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学このメルマガの趣旨に合うような投書を  気軽にメールに書いてね。  過去に取り上げた記事からの話題も歓迎しています。 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹     ★彡★彡★彡★彡★彡『蟹屋 山猫屋』★彡★彡★彡★彡★彡 生まれも育ちも北海道育の“みかりん”が、北海道の味覚を全国の方に広めるために 『蟹屋 山猫屋』を立ち上げました。一級品の道産品をお手ごろ価格でネット販売! 読み物としても楽しめるものを目指しているよ。    登録はここ→ http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/kani/   山猫屋の蟹は冷凍ガニではありません。ボイルしたてを食卓に直送! 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹    ↑↑↑  私、みかりんのもうひとつのメールマガジン。  北の味覚。海産物。蟹おいしいよ〜。海水ウニもありますよー。  予算はこれくらい。食べる人数はこれくらい。と教えてくれたら、その中で  できる限りのご提案をします!山猫屋の蟹は冷凍物は扱っておりません!  さぁ、タラバ食べたいよう、毛ガニ食べたいようのメールをみかりんに書こう。  タラバも毛蟹も良いのが入荷してきています。  北の食材たちは脂が乗っておいしいです。  この機会に、どうぞ冷凍ではない蟹を!  ご贈答に、山猫屋の海産物を。 それじゃ、今回はここまで。 あなたのお便り待ってます。 daichi-m@phoenix-c.or.jp じゃね。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 運転中、カーラジオから素敵な音楽が流れてきて、曲名を覚えた。 「細野晴臣 モナカ」 何かが違うとは思いながらも、家に帰ってから検索。出ない。 曲を思い出す。ワルツだった。「細野晴臣 ワルツ」で検索。 「モナカ」ではなく「ラモナ」だった。惜しいっ。(笑) モナカなら和菓子だ。細野晴臣で和菓子の歌って。(笑) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○ やまねこ通信E=MC二乗 vol.159  2012年9月16日発行 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○発行編集者 みかりん daichi-m@phoenix-c.or.jp ○発行システム: インターネットの本屋さん「まぐまぐ」ID:0000052530 http://www.mag2.com/ ○登録/解除 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○やまねこ通信は、素人みかりんが趣味で発行しているもので、情報の正確さに はまったく自信がありません。引用して弊害が起きても責任は持てないよ。 それから誤字脱字変換ミスは大目に見てね。気を付けるけれどさ。えへ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━