2012/11/18━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 幽玄の森羅万象の散歩道 動物行動学からの性♂♀の話・動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学 興味のおもむくまま“みかりん”の しゃべりんぐ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━目指せ1万部! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆         やまねこ通信 E=MC二乗                                vol.163 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ こんにちは。 みかりんです。 また冬がやってきます。 北国に暮らしていると、メインが冬で、夏はご褒美という気がします。 冬を乗り切るために私たちは準備をしたり、工夫をしたり、 長年の知恵の蓄積で冬を過ごします。 北国の動物たちにとっても冬は大変です。 シマリスは冬眠しますし、エゾリスは隠したドングリで冬を乗り切ります。 エゾシカは木の皮で食いつなぎ、厳しい雪の中をさまよいます。 北海道の最大の野生動物ヒグマは冬眠して長い冬をやり過ごします。 このヒグマが今年の8月下旬から9月にかけて、 札幌の街中で目撃されて大騒ぎになりました。 目撃情報は、藻岩山下から真駒内にかけて広範囲にわたっています。 ヒグマに何が起きているのでしょう。 私たちはこの日本最大の陸上生物とどのように関わっていけばいいのでしょう。 以前にも一度ヒグマの話をしました。 その時はヒグマ寄りの立場で話をしたように覚えています。 今日は最新のヒグマ事情のお話し。 それと過去のヒグマ被害の話も。 そもそもヒグマとはどんな動物なのでしょう。 割と臆病で刺激しなければ、扱いさえ間違わなければ安全な動物なのでしょうか。 それともやはり凶暴で駆除やむなしの動物なのでしょうか。 今日の話題はヒグマです。 札幌在住の私の視点からの文になってしまいました。 でも、本州でのツキノワグマ問題とも重なる部分もあると思います。 クマ。確かに恐ろしい動物ですけれど、限りなく魅力的な動物でもあります。 ここに↓バックナンバーがあるよ。『内容一覧』という所をクリックしてみて。 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm 「ラジオ山猫通信」も、ここから聞くことができます。↑ ━■ヒグマの話2━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 去年、2011年秋、190万都市の札幌市中央区宮の森の市街地に ヒグマの目撃情報が十数回寄せられて、大騒ぎとなりました。 それまでも手稲区の山に隣接している所で、畑が荒らされたなどの被害や目撃情報は あったのですけれど、中央区の市街地に現れたという事で、 小学生がクマ避けの鈴を付けて集団登下校する様子がニュースになったりしました。 季節が秋だった事もあって、北海道庁は、山のドングリが不作なので里にヒグマが 降りてきたのではないかと発表しました。 そんな事はない。この現象ははじまりである。この2011年という年はクマが札幌の市街地に 出てくるという大きな転機となる年になる。と1年前に予言したのが知床自然センターです。 クマとの付き合いの大先輩の土地柄です。 知床自然センターは、ドングリ不作説は信憑性がないと言い切ります。 秋のヒグマの好物であるミズナラのドングリ。 これはひとつの山でも標高や斜面の方角によって豊作だったり凶作だったりで、 広い地域で同じような作柄になる事はないと言います。 ミズナラ以外にもヤマブドウやサルナシなど代わりになる山の実はたくさんあるので ドングリだけを取り上げてどうこういう道庁の発表した説はあまり意味がないと言います。 北海道では、1960年から1990年まで、出没や被害などなくても、 山奥まで入り込んで徹底してクマを駆除する春クマ駆除を、政策として行っていました。 これは絶滅政策でした。 かつてはクマを撃つ狩猟者もたくさんいました。 春グマ駆除以外にも積極的に駆除が行われていたんです。 その結果、1980年代の後半には札幌近郊の山々ではヒグマは、ほぼ絶滅に近い状況まで 追い込まれました。 そんな時代が終わって、かれこれ20年あまり。一時は絶滅に追い込まれていた札幌近郊の 山々のヒグマの数は回復していったんですね。 それと、春クマ駆除がなくなって、人に追い回された経験を持たない、人に対して 警戒心があまりない「新世代ベアー」が徐々に増えてきたという事でもあるんです。 それが、ここ10年ほどの西区西野の手稲山山麓、南区の藤野〜定山渓などで、 目撃情報が目立ちはじめていた理由です。 そしてとうとう去年秋に中央区の円山地区に出没。 そして今年、藻岩山下から地下鉄真駒内駅裏にかけて、クマの目撃情報が多数 寄せられた所まできてしまいました。 目撃されたヒグマは、それぞれ、おそらく同じ1匹のクマで、 それも、まだ若いクマ「新世代ベアー」です。 今年のこの広範囲の目撃情報を追うとクマは、国道を渡っています。 190万都市札幌の国道をヒグマが渡っているんです。 知床でも闇雲にクマが殺されていた時代が終わって十数年後の1995年を境に、 それまでヒグマの目撃数が年間30〜40件だったのがすぐに200件を超えて、 そうしてここ10年ほどは年間600〜800件の高止まりの状態です。 知床の新世代ベアーの登場です。 たぶん、札幌近郊も今そのような転換点に立っているのではないか? あとで振り返れば、2011年が大きな転機であったと言えるようになるかもしれない。 このような状況は特別なことではなくなり、これから毎年同じようなことが繰り返されるようになる。 と、去年の段階で知床自然センターは予言していました。 そうしてその予言通り、今年の札幌のクマ騒ぎが起きたのです。 私はヒグマとは、用心深く、できれば人との接触を避けたい動物という印象が強くありました。 何故、人はここまでクマを執拗に駆除対象とするのだろうとずっと思っていたのです。 駆除ではない共存の方法があるはずと。 ある時、世界三大獣害事件というものを調べていて驚きました。 北海道のヒグマの事件が入っているんです。 それは三毛別羆事件(さんけべつひぐまじけん)というもので、 私はその事件の名前くらいしか知らず、先日遅まきながら事件の詳細を知って、 あまりの内容に驚愕しました。 今から百年前の北海道開拓時代の頃の話です。 人喰いクマとなってしまった巨大なヒグマが引き起こした事件で、 最後は旭川の陸軍第七師団歩兵部隊まで投入されました。 あまりの陰惨な事件でここでは詳しい話はしませんが、 戸川幸夫、吉村昭といった一流のノンフィクション作家が「熊荒れ」「熊嵐」という本 でこの事件を扱っています。 また丁寧な取材で木村盛武が「慟哭の谷」という本にまとめています。 他にも倉本聡が高倉健を主演にラジオドラマ化しています。 襲われたのは十五軒ほどが集まる小さな集落で、事件解決後も村人の心理的な恐怖は 激しくて、ひとり去りまたひとり去りと結局は無人の村になってしまいました。 事件当時七歳で物陰に隠れていて奇跡的に助かった子どもは その後、熊撃ちのハンターとなり、犠牲者ひとりについて十頭のヒグマを仕留めるという 誓いを立てて、62年かけて百二頭のヒグマを仕留めて引退しました。 その息子も熊撃ちのハンターとなり、1980年には、体重500kgという北海太郎という 巨大グマを、その後350kgの渓谷の次郎よばれていたヒグマを仕留めています。 史上最悪の三毛別のヒグマ事件の熊は体長2.7m、体重340kgという♂の大グマで、 異様に頭部の大きい熊だったそうです。 私は、その大きさにも驚きました。 北海道に生息するエゾヒグマは、ヒグマの亜種でヒグマの中では小さい方であると 認識していたからです。 調べてみると確かにかつてはそう言われていたのです。 でも近年、そういう事ではなくて、ヒグマの大きさは、幼少期の餌の量で 成獣になった時の大きさが決まる面があると知りました。 近年、道東のヒグマが大型化しているという調査結果があるんです。 特に旭川以北と知床半島のヒグマが大型化していると言います。 最近は昔に比べて積雪が少なくなったので、エゾシカが爆発的に増加しています。 そのエゾシカを餌としやすくなったというのです。 エゾシカが少ない道南のヒグマは雄でも200kg以下の個体も多くて、 そして気性が荒いと言います。 ヒグマの中でも大型で有名なのがアラスカのコディアック島のヒグマです。 最大750kg、または1000kgを越えると主張する資料もあります。 その次に大型なのがカムチャッカのヒグマと言われています。 北海道がカムチャッカ半島と離れて、島になって1万二千年。 条件さえ揃えば大型化する可能性は充分にあるんでしょう。 こんな大型なヒグマと出逢ってしまったらと想像するだけで、もう足がすくんでしまいます。 ヒグマを知れば知るほど、ヒグマ、最強生物と思います。 突然ヒグマと出逢ってしまったらどうしたらいいんでしょうか。 ヒトとヒグマは共存できるんでしょうか。 旭山動物園の前館長小菅正夫さんは、突如ヒグマと出逢ってしまった時の事を 先日ラジオで話をしていました。 ある時、タケノコ取りに山へ入って、なかなかタケノコが見つからなくて、 前方のササ薮でガサガサと音がするので 「そっちはタケノコ穫れますか?」と話しかけながら、 ササ藪をかき分けてガサガサ音がする方へ行ったんですね。 で、ササ藪をかき分けた先にいたのがヒグマだったという…。 もう絶体絶命でダメかもと覚悟を決めたそうです。 ヒグマもビックリして、小菅さんもビックリして、しばらく見合っていて、 そうして小菅さんはゆっくりゆっくり後ずさりしていったのだそうです。 穏やかに話しかけながら。 突然出逢ってしまった場合、現時点ではこのやり方が良いとされています。 決して背中を見せて逃げてはダメ。 何よりも一番なのは、ヒグマと出逢わないこと。 ほとんどのヒグマは、ヒトと関わり合いたくないのです。 ですから熊避けの鈴が効果的で、こちらの居場所をクマに教えてやるのです。 でも、クマ避けの鈴は万能ではありません。 ヒトと出逢いたくないヒグマには効果があります。 でも、ヒトを餌と認識しているヒグマには、返って居場所を教えている事にもなります。 山菜やキノコ採りに山へ入るときも、クマも山菜やキノコを探している可能性があります。 目的が同じなので出逢いやすいのです。 ヒグマは自分の餌にものすごく執着します。 たとえば置いておいたリュックがクマに荒らされた形跡があったとしましょう。 その時はそのリュックは諦めて山を下りた方が良いのです。 そばにヒグマが見えなくても、ヒグマはまたそのリュックを探しにやってきます。 リュックをヒグマが荒らした時点でそのリュックはヒグマのものです。 それを取り返したら、ヒグマにしてみれば餌をとられたという事になって追跡対象になってしまいます。 クマ避けスプレーも万能ではありません。 本当に襲われそうな時の最終手段に使う物です。 至近距離でクマの目や鼻に直接吹きかけるものです。 あくまでも直接攻撃を受けた場合、高い確率で追い払うことが出来る携帯できる 道具としては、クマ避けスプレーは、現在考えられるものとしては最高のものです。 それでも100%効果があるものではありません。 出逢わない事が一番なんです。 クマスプレーの間違った使い方として、 テント周りやゴミなどにあらかじめスプレーしておくのは危険です。 刺激臭はクマの興味をひいて寄ってきてしまうことがあります。 死んだふりもダメです。 逃げてもダメです。ク マ鈴もクマスプレーも万能ではないとなると、やはり出逢わないのが一番なんです。 それとエゾシカの死体に近づいてはいけません。 ヒグマは一度に食べきれない獲物を手に入れると 土や葉っぱなどで隠します。 近づくと餌を守るために攻撃してきます。 シカの死体近くにはヒグマが潜んでいる可能性があります。 北海道の半分以上の人口が集中する札幌圏。 この大都会に隣り合って原生林があります。 豊かな自然があるというのは札幌市民の誇りでもあります。 でも北海道の山はヒグマの棲む山でもあります。 今回、藻岩山下から真駒内まで目撃情報があったヒグマは、 札幌の豊かな緑の茂みを利用して入り込んでしまった新世代ベアーです。 ヒグマとヒトの共存の道は、徹底的な棲みわけしかないと思います。 北海道の先住民のアイヌの人々は、ヒグマとの付き合いの大先輩です。 ヒグマと共に生きる暮らしの知恵をきちんと持っていました。 山の神として敬い、そして肉や毛皮の恵を利用していました。 アイヌの人々の信仰では、ヒグマには2種類います。 キムンカムイとウェンカムイです。 キムンカムイとは山の神様で、森を育て人々に恵みを与える神。 ウェンカムイは悪い神様で、人に害を与え、問題を起こす危険な神で、 アイヌの人々は、ウェンカムイを討ち取り、徹底してこらしめます。 生態系の意味から言ってもヒグマの役割は大きいです。 北海道の森はヒグマが育てているという面があります。 樹木や草の種子を山全体に撒いています。 直に撒かれた種よりもクマの糞から蒔かれたタネの方が24%も発芽率が良いという 研究結果があります。 クマは、植物の脇芽を食べて実を大きくするような食べ方をします。 オオバユリなども花をかみ切って、根を育てるような食べ方をするんです。 鮭を食べ、森で糞することで海の栄養を森に運んでいます。 ヒグマは北海道の豊かな森を作っているんです。 いかに最強生物のヒグマといえども、ヒトが本気を出して絶滅させる気になれば 現代ではそれも出来てしまいます。 でも失えば二度と元には戻らない事を、私たちは何度もその過ちをおかしています。 北海道の森にヒグマがいるのは当たり前なんです。 いにしえの知恵と現代の技術を持ってすれば、折り合いを付ける方法は必ずあります。 せっかくのキムンカムイを、ウェンカムイにしてしまってはいけません。 今回ヒグマのお話をすることでずいぶんヒグマについて調べました。 その中で知ったちょっと面白いヒグマの話を紹介しますね。 ヒグマといえば色は黒です。 または茶色がかった黒。 でも白いヒグマもいます。 2010年9月、北方領土のビザなし交流で、国後島を訪れていた哺乳類調査団が 白いヒグマの写真撮影に成功しています。 白いヒグマは、世界でも国後島と択捉島だけで確認されていて、 国後島では推定300頭の約1割が白いヒグマという事なんです。 白いヒグマの記録は北海道にもあります。 蠣崎波響(かきざき はきょう)という江戸時代後期の画家がいます。 蠣崎波響は、松前藩の家老でもあります。 代表作に夷酋列像(いしゅうれつぞう)という作品があって、 12人のアイヌの酋長がモチーフになっています。 どういう訳かフランスのブザンソン美術館に収まっています。 その作品のひとつに、ある酋長がクマの子を二頭、ヒモで繋いで引っ張っている絵があります。 クマは1頭が黒でもう一頭が白いんです。 白いクマといえば、ホッキョクグマです。 このホッキョクグマも実はヒグマの亜種なんです。 形も生態も違うので私は全然違う種類なのかと思っていました。 ホッキョクグマは氷の上で出産子育てをします。 そして首がとても長いです。 海で泳ぐのが得意で、その首の長さのせいで泳ぐときの体は流線型になります。 海型に適応した形です。 ヒグマとの共通の祖先から分かれたのは15万年前。 遺伝的にとても近いんです。 今まで動物園でヒグマの亜種グリズリーとホッキョクグマの雑種の例はいくつもありました。 その雑種である子どもたちも繁殖力があります。 だからホントに遺伝子的に近いんですね。 で、2006年、カナダの北極圏で奇妙な外見のクマがいるのでDNA鑑定をした所、 ホッキョクグマとグリズリーの雑種だという事がわかって、 自然界でも雑種が存在することが確かめられたんです。 よく言われているように、北極の氷が少なくなってきて ホッキョクグマの生息域が少なくなってきています。 そのためホッキョクグマが内陸に入ってきて 雑種の生まれる頻度は多くなっているのかもしれません。 陸の王者のヒグマ。 強くたくましく、そして怖い存在でもあります。 それが私たちの隣人なんですね。    * * * * *  * * * * *            ヒグマは、私たちが住む北海道の財産だと思っていた。            でもそれはヒトの、上から目線でみたおごりだろう。            クマはクマ。            用心深く、賢く、凶暴でもある。            恵みの神キムンカムイと            危険な神ウェンカムイは            表裏一体。            そんな神様がすぐそこの山にいる。            ヒグマが育てる森。            森の恩恵を受けるヒグマ。            その関係に分け入ったのは私たちの方だ。            山の神様との付き合い方を考えるのは私たちの方だ。 ━■みかりんの叫び━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「三毛別のヒグマ記事に、みかりん怯えるの巻」 メイン記事を書くにあたってヒグマについてずいぶん調べました。 驚愕したのはwikipediaにあった「三毛別羆事件(さんけべつ ひぐまじけん)」です。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E6%AF%9B%E5%88%A5%E7%BE%86%E4%BA%8B%E4%BB%B6 ここです。 この記事怖い。怖すぎ。 聞くところによるとwikiの怖い記事ベストスリーのひとつだそうです。 お時間のある方、どうぞ読んでみてください。 このサイトを読んで私の頭の中は数日ずっとヒグマの事でいっぱいでした。 しばらく怯えていました。クマ怖ぇぇぇ〜。 クマはね、一度食べた食べ物に執着します。 メイン記事にも書いたように、リュックをクマが荒らした形跡があったら それを取り返そうとしたらいけません。 それをやってしまって大惨事になってしまったのが「福岡大ワンゲル部ヒグマ事件」です。 http://yabusaka.moo.jp/hukuokadai-higuma.htm 確かに大惨事なんですけれど、このヒグマは♀で、 (餌として認定したリュックを取られたから)襲撃しただけで、人を食べてはいません。 三毛別のヒグマは、人を餌として認識しています。 襲った女性を食べて、そして全部食べきれなかった一部を埋めて隠します。 女性を探しに来た人々は、遺体の一部を見つけて持ち帰ってお通夜をします。 そのお通夜の場所にヒグマはやってきて大暴れます。 この一連の行動は、餌を取られたから怒って取り返しに来たというものです。 ワンゲル部のリュックと同じなんです。 三毛別のヒグマは、女の人ばかりを餌として襲っています。 この事件の被害者は、当時の開拓民7名が死亡と、3名の重傷者ですけれど、 この大惨事の事件を起こす前にも事件を起こしています。 少なくとも3名は犠牲になっているようなんです。この3名も女性です。 ヒグマは、最初に食べた人が女だったらその後、女の人ばかり襲います。 男だったら男の人ばかり襲うクマになります。 三毛別のヒグマは襲った家が留守だったら、執拗に女性の枕や寝具にこだわった跡が 見られたといいます。匂いです。 メイン記事である上記の文を書き終わってからも、札幌でのヒグマ目撃情報が続きました。 ここ10年毎年のように目撃情報がある地域ではなく、今まで目撃情報がなかった地域でです。 その中のひとつに、私がフィールドとしている西岡水源池公園もありました。 ここは、原生林と繋がっている自然公園です。 私の家から数分という所です。 この目撃情報のため2週間公園は封鎖されてしまいました。こんな事は初めてです。 いや、これは違うでしょう。と私は思いました。 目撃情報は「親子グマが駐車場の奧の階段の所に朝4時に」という事です。 まず今年の一連の札幌の目撃情報は全て「全長1.5mの若熊」です。 親子の目撃情報は皆無です。 公園には足跡も残っていません。朝4時。今でもですけれど当時も朝4時は真っ暗です。 そんな時間にその目撃した人はそこで何を? 公園の奧の目撃情報ならまだしも、駐車場って。 クマは移動する生き物なのに、そんな不確か情報で2週間公園閉鎖するものもあまり意味は ないなぁと思いながらも、これが三毛別事件を経験した北海道の反応なんだなと思いました。 ━●編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★札幌市の真ん中を流れる豊平川は、石狩川水系の石狩川支流の一級河川です。  シャケの放流もやっていて、川にはシャケものぼってきます。  今年秋、放流をしていない琴似発寒川に鮭がのぼってきて産卵しているとニュースで知り  ました。  190万都市札幌の街中でヒグマがシャケを獲る姿が見られたら。  そんな可能性もゼロじゃない気がしてきました。(笑)  降り積もった雪で大雪像を作ってライトアップしたり、  街中をエゾシカが走り回ってニュースになるし、(しかも必ず捕まらず勝手に山に帰る)  小学生はクマ鈴を付けて登下校し、地下鉄駅裏には若いヒグマがいて、  川にはシャケがのぼってくる。  そして今、雪降る直前には雪虫が飛び交う。  もしかして、札幌って、かなりファンタジーな街としてイメージされている?   ★今回のこの「ヒグマの話2」は、ネットで聞くことができます。  http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm  ここの右側「ラジオ山猫通信」をクリックしてスクロールして  「ヒグマの話2」をクリックすると聞けます。  すぐに聞けない人は、じっと待ってみて。きっと聞けます。  http://crashlanding.under.jp/rajiyama1015.mp3  直接URLはここです。  今回の文は、おおむねラジオ原稿そのままです。  ラジオ用をメルマガ用に書き換えているけどね。 ★vol.163の参照した本、参考サイト        wikipedia「三毛別羆事件(さんけべつ ひぐまじけん)」      http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E6%AF%9B%E5%88%A5%E7%BE%86%E4%BA%8B%E4%BB%B6      ヒグマが本気出したら人間は足もとにも及ばない      http://blog.livedoor.jp/higawari_punch/archives/51081479.html      知床自然センター「札幌市のヒグマ騒動について」      http://www.shiretoko.or.jp/seeds_info/2011/10/post_6.html           禁断の領域 〜人食いグマと対峙した身の毛もよだつ恐怖〜 http://members.jcom.home.ne.jp/invader/works/works_8_g.html      福岡大ワンゲル部・ヒグマ襲撃事件      http://yabusaka.moo.jp/hukuokadai-higuma.htm      ベーリングヒグマ      http://biggame.iza-yoi.net/bear/brown2.html      「ヒグマが育てる森」 前田菜穂子 岩波書店 ★予告です。 11月19日放送「水の性質の話」(収録済み)  (ネットにUP予定は12月3日) 12月3日放送「南極の話」(書き終わった)  (ネットにUP予定は12月17日) 12月17日放送「時間の話」(書き終わった)  (ネットにUP予定は1月7日) 1月7日放送「ヘビの話」(書きかけている)  (ネットにUP予定は1月21日) ★ラジオ放送が月二回隔週であります。  最初はメルマガを元に原稿を書いてたけど、  今は、書き下ろし原稿です。  それをメルマガに転用するという逆転現象が  最近のメルマガ版「やまねこ通信 E=MC二乗」であります。 ★どうぞお時間のある時に「ラジオ山猫通信」も聞いてみてください。  今度の9月で丸3年になります。  でも相変わらずしゃべりはトチってばかり、噛んでばかりです。  なんかモゴモゴしています。(笑) ★私はいつも「やまねこ通信 E=MC二乗」の事が頭の隅にあります。  次回テーマは何にしようかと常に思っています。  「やまねこ通信 E=MC二乗」は、私みかりんを構成している大事な要素です。 ★「やまねこ通信E=MC二乗」では、あなたからの投書を受け付けています。  動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学このメルマガの趣旨に合うような投書を  気軽にメールに書いてね。  過去に取り上げた記事からの話題も歓迎しています。 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹     ★彡★彡★彡★彡★彡『蟹屋 山猫屋』★彡★彡★彡★彡★彡 生まれも育ちも北海道育の“みかりん”が、北海道の味覚を全国の方に広めるために 『蟹屋 山猫屋』を立ち上げました。一級品の道産品をお手ごろ価格でネット販売! 読み物としても楽しめるものを目指しているよ。    登録はここ→ http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/kani/   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