2013/3/18━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 幽玄の森羅万象の散歩道 動物行動学からの性♂♀の話・動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学 興味のおもむくまま“みかりん”の しゃべりんぐ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━目指せ1万部! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆         やまねこ通信 E=MC二乗                                vol.171 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ こんにちは。 みかりんです。 あの東日本大震災から2年が経ちました。 あの時テレビ画面を通してみた津波やガレキの山の映像は本当に衝撃でした。 そしてあの日からこの日本の国がまた新しい時代を迎えたようにも思います。 震災以前と震災後の時代に分けられるくらいに、人々の意識も政治もさまざまな事が 変わっていきました。 2年経って皆あの時より2歳年をとりました。 震災後に生まれた子もいます。 良くも悪くも、ままならない現実をそのままに時間は流れていきます。 震災後、全国各地で過去の津波や地震の痕跡を探す作業が進んでいます。 その作業は地形に残っている痕跡や文献なども使っています。 日本は過去に何度も何度も大津波や地震を経験してる事が改めてわかってきています。 そもそも地震とは地球のどういう現象なんでしょう。 私たちは地震のどこまで知っているんでしょう。 今日はそんな地球の構造と地震のお話です。 ここに↓バックナンバーがあるよ。『内容一覧』という所をクリックしてみて。 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm 「ラジオ山猫通信」も、ここから聞くことができます。↑ ━■地球の構造と地震の話━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 宮城県沖地震を震源とするM9.0の超巨大地震が起きたのは2011年3月。 その地震の起きるちょうど2ヶ月前に、地震調査研究推進本部という所が、 今後30年の間に起きる地震の確率とその規模というのを発表しています。 そこでは宮城県沖地震の起きる可能性は99%と予測されていました。 そして地震の規模の予測はM7.5前後。 三陸沖と同時発生の場合はM8前後と予測されていました。 30年以内に起きる確率99%ということでしたから近々地震が起きるという予想は できていたんですね。 ただ実際はM9という超巨大地震とまでは予測は出来なかったんです。 M8と9では全然規模が違います。 マグニチュードが1大きいとエネルギーは、32倍大きくなります。 M7で大地震、M8で巨大地震、M9では超巨大地震と呼ばれます。 だからあの311の地震は規模としてもかなり大きなものだったんです。 このM9クラスになると記録にきちんと残っているものでも数えるほどしかありません。 記録に残っているこの規模の地震をちょっと並べてみます。 今回の東日本大震災と同じM9のカムチャッカ地震。 それよりちょっと大きいM9.2のアラスカ地震。いずれも1900年代の半ばの地震です。 それから記憶に新しい2004年のスマトラ島沖地震がM9.1から9.3です。 これよりも大きい地震は1960年のチリ地震M9.5。 今のところこのチリ地震を上回る規模の地震は実測でも地質調査でも発見されていません。 だから今回の宮城県沖地震の東日本大震災は、最大級の地震だったという事がわかります。 そもそも地震はどうやって起きるのでしょう。 その前に地球の内部の構造をちょっとお話しますね。 地球の中心には核とかコアとか呼ばれるものがあります。 核は内核と外核に分かれていて、中心の内核は桃のタネみたいな感じと言ったらいいのか。 それは固くて熱い鉄で出来ています。 コアの外側部分の外核は対流をおこしていて動いています。 その動きで地球の磁場を作り出しています。 これがコアです。地球の芯の部分です。 そしてこのコアの外側がマントルという部分で、地球内部のほとんど、8割以上がマントルです。 このマントルも対流しています。ゆっくり動いているんです。 地球は深い方が暖かいので暖められたら軽くなって、上に上がってきて、 そして地表近くで冷やされて、冷たくなると重くなってまた沈み込んでいくという こういう大きなゆっくりとした対流があります。 どのくらいゆっくりした対流かというと、数億年とか数十億年とかそのくらいの ゆっくりとした対流です。 対流しているけれど液体状のたとえばマグマみたいなのではなくてね、 橄欖岩(かんらんがん)という岩です。岩がゆっくりと対流してるんです。 ちょっと話が横道にはいりますけど、日高山脈にアポイ岳という美しい山があります。 このアポイ岳はかんらん岩の山なんですね。 日高山脈ができた時にマントルから押し上げられてかんらん岩が地表に出てきました。 アポイのかんらん岩は、とても新鮮で、高温高圧の上の方のマントルに暖まったままの形で 構成されています。 マグマがどうやってできたのかとか、マグマの上昇移動の研究のために、 学術的にとても貴重な岩石資料で、アポイのかんらん岩は世界的に有名なんだそうです。 さて地球中心部分の核と、地球の中身の8割を占めるそのマントルの上が地表です。 地殻と言います。地殻は地表のすぐ下の部分で花崗岩と玄武岩でできています。 核、マントル、地殻。 これが地球の内部の構造です。この分け方は、物質の違いの分け方です。 で、地球はプレートとよばれる、タマゴの殻のようなって言ったらいいのかな、 そんな固い岩盤で覆われています。 このプレートの移動が地震の正体です。 それで、今お話した地球の内部のどの部分がプレートかというと、 表面の地殻とマントルの浅い方というか上の方の両方を含んでいるんですね。 地球は十数枚のプレートに覆われています。 プレートはそれぞれ勝手な方向に移動しています。 このプレート同士がぶつかり合うんですね。 海のプレートは陸のプレートにぶつかると、下にもぐっていって、中に巻き込まれて、 マントルの中で循環してます。 このマントルの対流はどんなふうな対流なのかはまだよくわかっていないんですね。 マントルの上から下まで全部の対流なのか。 または上の方と下の方と2つに分かれた対流なのかとかね。 これは地球が冷えてきた歴史にも関わる事なんです。 でもわかっていないんです。マントルの対流は数億年とか数十億年です。 地球の表面から中心までの半径が約6400kmです。 地震が起きるのは深さ700kmまでで、多くの地震は100kmぐらいまでで起きています。 2年前の311の地震の震源の深さ24kmなんです。 だから地球のほんの表面がゆらゆらっとしているのが地震なんですね。 プレートは移動しています。 その早さは人間の爪が伸びるくらいの早さです。これを早いと思うか遅いと思うか。 この早さで大陸は動いていてね、大陸は集まったり離れたりを繰り返しているんですね。 なんかね、もう人間が認識できる時間と、地球の時間のスケールが違いすぎるんです。 プレートには海のプレートと陸のプレートがあります。これね、種類が違うんですよ。 海のプレートは、陸のプレートとぶつかって下に沈み込んで行きます。 この沈み込んでいく所を海溝と言います。 沈むばかりじゃダメですよね。どこかで生まれてなきゃならないですよね。 それが海嶺(かいれい)です。海嶺っていうのは、海底山脈でマントルが地下深くから 上がってきてるんですね。 海のプレートは、海嶺で地下から暖かいものが上がって作られて、 移動していくうちに冷えて厚みを増して、海溝で沈んでいくという循環をしているんです。 ツメの伸びる早さで。 だから海底っていうのは一番古くても2億年くらいなものなんです。 で、陸のプレートに乗っている大陸はまた違う構造なんですね。 日本列島は数億年くらい前に出来たと言われているし、 古い大陸になると20億年以上前に出来ましたっていう証拠がある大陸もあるんですね。 さきほど地球の表面にはマントルの上に地殻があるって説明しました。 海の地殻と陸の地殻は岩石の種類もその厚さも全然違うんです。 海の地殻は世界中どこも同じくらいでだいたい7kmくらいの厚みです。 陸の地殻は、もっと厚みがあって20kmから80kmで、場所によって違うんです。 高い山の下は厚みがあるんですね。 だからヒマラヤのあたりの地殻は厚く深くなっているんです。 海洋プレートは生まれて沈み込んで循環しているけれど、 大陸プレートは軽くて、沈み込まないんですね。 海洋プレートと大陸プレートがぶつかると、必ず海洋プレートが沈み込んでいきます。 では大陸プレート同士がぶつかったらどうなるんでしょ。 これはどっちも沈まずに押し合いして、結局は高い山になったりします。 例えばヒマラヤ山脈は、インド大陸がユーラシア大陸にぶつかってできた山なんです。 大陸が移動して集まって超大陸ができることがあります。 そう、ツメの伸びる早さで移動した大陸が集まって、めちゃめちゃ大きい大陸が 出来るんですね。もうなんていう壮大な。 超大陸ができるとそれがフタの役目をして大陸の下のマントルの熱が逃げにくくなります。 そうなると超大陸の下のマントルの温度が上がって、逃げ場を失ったマントルのエネルギーで 大陸が割れて、海のプレートが作られて、そうして大陸が離れていくという説明がされています。  はい。億年レベルのツメの伸びる早さでの話です。 今、実際に大陸が割れつつある場所があります。 それはアフリカ大陸です。エチオピアの方で南北に裂けてます。 2005年にたったの10日間の間に60kmの長さで8mの裂け目が入った所があるんです。 ツメが早く伸びたって事ですね。 その裂け目はどんどん広がって、地球内部の奥から溶けた岩石が上がってきています。 ここは将来海になってアフリカ大陸は分断されるだろうと予測されています。 壮大です。私たちのような生物とは時間スケールが全然違う地球のリズムです。 もし地震が予知できたら、特に311のような超巨大地震が予知できたら、 被害は最小限に抑えることができます。 地震は予知できるものなんでしょうか。 いつ?どこで?どのくらいの規模でっていうのが知りたいですね。 でもね予知は出来ないんですね。 今はパーセントで予測をだしています。 たとえば、近々来ると言われている 南海トラフ地震は、今後30年以内に発生する確率が87%というように表現されています。 そして、今は地震予知というような「予知」という言葉はあまり使っていません。 「予測される確率は」のような使い方をします。 18年前の阪神淡路地震を境として予知という言葉をだんだん使わなくなりました。 地震の予知っていうのは、生活に役立つようなものじゃないんですね。 予知っていうとなんかこう天気予報みたいに、「明日地震が起きるから、逃げましょう」っていう 人の生活時間のスケールで予測するイメージでしょ。 それは今はできないんです。 今できるのは、「何十年間の間にくるかもしれませんよ。 でも何百年かもしれません」っていう感じです。 地球の時間のスケールと私たちヒトの時間スケールがあまりに違いすぎます。 地球にとっては、何十年先も何百年先も、誤差の範囲というかどちらも「すぐ」なんですね。 これじゃぁ、予知とは言えないんじゃないかって事で、長期予測とか長期評価っていう 言葉を使うようになってきました。 東日本大震災となった宮城県沖地震の長期予測は99%でした。 この数字はどうやって出したのでしょう。 地震には周期があると考えられています。 だから過去の地震を調べることで予測できるんです。 歴史資料とか、現代に入ってからの地震のデータとか、他にも地層や地形の調査などを もとにして、過去の地震の周期と、最後にいつ地震が起きたのかがかわかれば、 次の地震の時期をだいたい予想できるんですね。 この周期に幅があったりするから、それをパーセントという確率で表現しているんです。 今は地震が起きると、いつどこでこのくらいのマグニチュードで地震が起きましたって すぐわかるでしょ。これは地震計が日本各地に置いてあるから、すぐわかるんだけど、 でも地震計ってものは、せいぜいここ100年くらいにできたものです。  現在では日本各地に地震計がたくさん置かれるようになって、しかも今ではGPSを使って 人工衛星からも日本の地殻運動を見張っています。 どんどん地震に関する情報の精度が上がってきています。 でもね、地震計が置かれる以前のことは、あまりわかりません。 昔の地震になればなるほど、地震の場所、規模、時期がはっきりわからないので、 周期を決めるのがむずかしくなります。 そしてですね、だいたい海で起きる地震は、周期が数十年から数百年なんですね。 数百年だと、古文書などを読み解いたり、地層や地形の調査などで、 周期を見つけ出して予測するしかないんですね。 今回の東日本大震災の宮城沖地震は、割と同じ規模の地震が規則的に 繰り返して起きている場所だったんです。 だいたい30年から40年ぐらいの間隔でM7くらいの地震です。 もっとも最近だったのが1978年のM7.4。 この地震から33年経っての今回の地震のM9の超巨大地震だったんです。 だからいつ来てもおかしくない状況という事で99%という高い数字が出ていたんです。 地震の周期というのはどうして起きるのかちょっと説明してみますね。 海のプレートと陸のプレートがぶつかります。 そして海のプレートは陸のプレートの下に沈み込んでいきます。 この早さは先ほどから言っているようにツメの伸びる早さ。1年に8cmから9cmです。 海のプレートはするすると沈み込むのではなくてね、陸のプレートとがっちり噛み合って しまっているので、陸のプレートが引きずり込まれるんですね。 この年に8cmから9cmというのが何十年とか何百年とか続いていくんです。 ある時、陸のプレートは戻りたくなるんです。 そしてがっちり噛み合っている部分で支えきれなくなると、一気に戻っちゃう。 それが数十秒とか数分で一瞬に戻るんです。 これがプレートの境目で起きる海の地震のメカニズムと周期の説明です。 このような周期のわかっている海の地震はともかくも、 阪神淡路地震のあとでおきた日本の内陸での大きな地震は、 予測もしなかったところばかりなんです。 どれだけ地震予知というものが難しいことか。 そして今、もし予知が出来るかも知れないと考えられている地震は、 もう東海地震しかないとも言われているんですね。 そして東海地震、東南海地震、南海地震という3つの巨大地震のうち 2つ以上の地震が同時発生する連動型巨大地震のことを南海トラフ地震と言います。 南海トラフ沿いに3つの地震の断層が並んでいるんですね。 その東海地震の今後30年の間に起きるかもしれない確率は87%。 もし連動して南海トラフ地震となってしまったら、和歌山県から四国の太平洋側の 23市町村での被害が予想されています。 満潮時の最大の津波が20メートルを超えて、地震の規模はM9クラスです。 古文書や地質調査などからだいたい100年くらいの周期でM8くらいの地震が起きています。 これが最後の地震からもう60年経っているんですね。 ちょうど100年後に来るとすると2040年ぐらいになるんだけど、 プラスマイナス数十年は地球にとって誤差の範囲です。 いったん大地震のあった所は、しばらくは大地震は起きません。 人々が忘れた頃にやってきます。 生きている間に2回あれば、経験を生かすこともできるけれど 、100年経ってからだと経験している人はまずいないです。 そういう意味では三陸地方では、津波の記憶が代々伝わっていた場所でした。 世代を超えて「危ないよ。すぐ逃げるんだよ」と何世代にも渡って伝えていかなくてはならないんです。 ここが難しいですね。 今から100年ほど前の物理学者寺田寅彦はこう言っています。     ものを怖がらなすぎたり  怖がりすぎたりするのはやさしいが     正当に怖がることは なかなかむつかしいことだと 思われた 正しく怖がる。ここが大事です。    * * * * *  * * * * *              大陸は移動し             くっついては離れる地球の鼓動             プレートは動き             ひずみは刻々と溜まっている             人は悲劇を忘れて              都市は大きくなっていく             精密な社会を作れば作るほど             災害は大きくなる             地球のペースで地球は動く             人のペースで人は動き考える             私たちの足下は、かなり不安定 ━■みかりんの叫び━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「震災漂流物」 去年の12月。NHK「クローズアップ現代」で「震災漂流物154万トンの衝撃」という番組を やっていました。びっくりしました。 http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3286_all.html 放送した内容をすべてここ↑でテキストで読めます。 私なりに、まとめてみます。 =============== 東日本大震災の津波で流出し太平洋を漂う震災漂流物の話です。 今、アメリカやカナダに次々と漂着しています。 ハワイ沖には巨大な浮き桟橋も漂着しました。 先月(11月)、国が発表した予測では、さらに大量の震災漂流物が これから半年の間に次々と北米に到達することが分かりました。 アメリカでは、漂流物が船舶との衝突事故を起こさないか警戒を強めています。 米政府担当者は言います。 「想像も出来ない事態がこれから起きようとしています。」 一方、震災をきっかけに海の漂流物が環境や生態系に与える影響に注目が集まっています。 野生のクマがかじりついているのは、漂着した漁業用の浮きです。 海を漂う間に細かくなっていくプラスチック。 鳥や魚が誤って食べてしまうことによる影響が心配されています。 専門家は言います。 「私たちの食物連鎖にもプラスチックが入り込むおそれがあるのです。」 震災によって見えてきた、海を漂う漂流物の脅威の話です。 アメリカ・アラスカ州のコディアック島。 この島で回収された漂流物は、1万5,000トン。 多いのは漁業用の浮きや断熱材などに使われていたウレタン発泡スチロール。 これほどの量を処理できる施設はないため、およそ2,000キロ離れた ワシントン州に船で運ばなければなりません。 予算が限られる中、漂流物の回収や仕分け作業は、地元のNPOやボランティアに頼っています。 アメリカの西海岸。 オレゴン州の海岸に今年(2012年)、6月に漂着した巨大な浮き桟橋。 青森県から流れ着きました。 当初は処理費用をどうするかが議論になりましたが今、新たな問題が浮かび上がっています。 オレゴンには生息していない外来種が付着していたのです。 地元の大学が調査した結果、生態系を脅かすおそれのある およそ30種類の外来種が確認されました。 中でも最も脅威とされたのが、貝を取り囲むオレンジ色の群体ボヤです。 実は同じ外来種が2年前、オレゴン州内のこのかき養殖場で被害をもたらしていました。 日本の群体ボヤが一部のかきに付着していたのです。 繁殖力が強い群体ボヤは、かきを覆い尽くすように成長し窒息死させます。 被害は今のところ養殖場の一部にとどまっています。 しかし今回、同じ外来種が漂着した桟橋に付着していたため、 被害が広がるのではないかと関係者は危機感を募らせています。 アメリカ各地で問題を引き起こしている震災漂流物。 今後、さらに大量の漂着が予想されています。 先月、日本政府は最新のデータを発表しました。 漂流物の動きを予測したシミュレーションです。 実際の海流や気象データなどをもとに計算した結果、 今月(12月)中旬から大量の漂流物が北米沿岸部に到達。 アメリカ西海岸やカナダ、アラスカ州など広い範囲に及ぶと予測されています。 漂流物は形や大きさ材質の違いによって、 流される速さが違うことが研究によって分かってきました。 発泡スチロールや浮きなど、海面上に浮かぶ漂流物は風に流されやすく 早い時期に北米に到達したと考えられています。 しかし、漂流物の大半は倒壊した家屋の木材や破損した船などです。 水中に沈んでいる部分の割合が大きいため、ゆっくりと移動します。 その量は、推計およそ134万トン。 先に到達した浮きなどの漂流物の1,000倍以上に上ります。 これから流れ着く漂流物は水中に沈んでいて 発見が遅れる危険性があると専門家は指摘しています。 これから始まる大量接近本格的な漂流物の到達がまもなく始まると予測される中、 アメリカ政府は警戒感を強めています。 恐れているのは漂流物が船に衝突したり、港が使えなくなったりすることです。 漂流物の監視に当たるアメリカ海洋大気局の担当者は、 港で船舶に情報提供を呼びかけています。 海洋大気局は、人工衛星による監視や日本から提供を受けた情報をもとに 漂流物の大量接近に備えています。 今まで漂着したサッカーボールとか、ああいうのは、浮いて流れていて、 まだ見つけやすかったんです。 これから来ると予想されているのは、水面下ひたひたにあるようなものが来て、 特に夜間は見ることが難しいんですね。 そのため、沿岸の船だとか漁船が衝突してしまう、あるいはスクリューが折られてしまう、 そういう懸念があります。 また、漁場となっている所というのは、実はさまざまな海草だとか、いろんな生物の稚魚が 集まる場所として、そのものが集まりやすい場所なんですが、そこに大型のものがあると、 漁船が操業しにくくなるという問題が出てくると思います。 もともと海漂着は、海という人間の力を超えた大きな世界の中で、特に難破船とか、 漂流物をみんなでそれぞれ助け合おうというコンセプトで長い間の制度が出来ていました。 今回のように、いっぺんに大量のものが出るというケースは想定してきませんでした。 こんなに地球上で大量になったごみを、誰が、どのように処分するのか、 そして費用負担はどうするのかは、今まで問題だと思っても、手をつけられていませんでした。 鹿児島大学の研究チームは、漂流物が広い海域に点在していることを確認しました。 鹿児島大学は今回の調査で、およそ900点の漂流物を確認しました。 およそ90%がプラスチック製品でした。 調査では、海を漂うプラスチックが問題を引き起こすと指摘しました。 漂着プラスチックは、劣化してひびが入って押すだけで割れて、 ぽろぽろと破片になってしまいます。 生態系を脅かす海のプラスチック海面を漂うプラスチックは、 紫外線などの影響で、もろくなり細かくなっていくと考えられています。 震災漂流物に含まれるプラスチックも細かく砕かれて、長い間にわたって海を漂い続ける 可能性が今後あると懸念されます。 プラスチックが細かくなると、どのような問題が起きるのか。 それが目に見える場所があります。 海流や風の関係でさまざまな漂流物が集まるハワイ島の最南端にある海岸です。 細かい破片となったプラスチックが大量に漂着しています。 プラスチックは自然に分解されにくいため、細かくなっても長い間、存在し続けるのです。 砂はほとんど無くて一面、全部プラスチック。 プラスチックが海辺の生態系に深刻な影響を与えると指摘する学者もいます。 海岸で見つかったプラスチックには、鳥や魚などのかんだ跡が残されていました。 鳥や魚がプラスチックを食べることで人間も含めた食物連鎖に 長期的な影響が及ぶのではないかと指摘しています。 死んだ鳥の腹から見つかったプラスチック。 プラスチックが人間を含む食物連鎖に入り込むことを心配する学者もいます。 アザラシのふんからプラスチックが見つかった事例が報告されています。 調べてみると、アザラシの餌になった魚がプラスチックを食べていたと分かりました。 私たち人間も魚を食べますから心配です。 ハワイ沖で釣り上げたマグロを解剖したところ、胃の中からプラスチックが出てきました。 =============== 8割そのまんまコピペしてしまいました。 どこも重要で、まとめきれませんでした。 生態系を脅かす外来生物っていうのは、まぁ、しょうがないとも言えます。 地球がやったことですし。 漂流物の材質によって、漂着時期が違ってくるというのは、言われればそうかと思います。 最初にボールなど軽いものが漂着して持ち主に戻って美談としてニュース配信されています。 で、問題はこれから重いものがゆっくりと海を漂うことで、船舶事故の可能性が太平洋で 起きるであろうという事なんですね。 そして、細かくなったプラスチックが生態系の中に入り込んでしまっていること。 これはかなり深刻で取り返しが付かない事です。 地震も津波も、そこに人や生物がいないとただの現象です。 人や生物がいるとはじめて被害になるんだよなぁ。 2年前の宮城県沖地震。 地震としては定期的に起きるわかりやすい地震ではありました。 ただ原発事故が伴ったことでそれは東日本大震災という大きなものに、育ててしまったのは 私たちです。 過去、定期的に起きていた宮城県沖地震で、プラスチックを広範囲にばらまいてしまった のも、私たち現代に生きる者です。 過去の人々が受け渡してくれたように、生命豊かな地球環境を、未来の人々に受け渡すってのは 難しい時代になってしまったのかなぁ。 ━●編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★震災2年目という事で、マスコミはこぞって特集を組んで、黙っていてもさまざまな情報が入ってきます。  なんだよー、やまねこ通信までもかよー、と思った方もいたかもしれません。  まぁ、そう言わないで。  今回、このメイン記事を書いて、また「震災漂流物」の事を知って、こうやって文章にしてみて  地球の上で暮らしているんだという意識というか感覚というか、そんな事を改めて感じました。   ★今回のこの「地球の構造と地震の話」は、ネットで聞くことができます。  http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm  ここの右側「ラジオ山猫通信」をクリックしてスクロールして  「地球の構造と地震の話」をクリックすると聞けます。  すぐに聞けない人は、じっと待ってみて。きっと聞けます。  http://crashlanding.under.jp/rajiyama0304.mp3  直接URLはここです。  今回の文は、おおむねラジオ原稿そのままです。  ラジオ用をメルマガ用に書き換えているけどね。 ★vol.171の参考書籍            生き延びるための地震学入門                上大岡トメ&上大岡アネ  幻冬舎 ★予告です。 3月18日放送「とりとめもなく思いつくまま植物の話」(収録済み)  (ネットにUP予定は4月1日) 4月1日放送「絶滅の話」(書き終わった)  (ネットにUP予定は4月15日) 4月15日放送「世界の認識の話」(書き終わった)  (ネットにUP予定は5月6日) 5月6日放送「カラスの話」(これから書く)  (ネットにUP予定は5月20日) ★ラジオ放送が月二回隔週であります。  最初はメルマガを元に原稿を書いてたけど、  今は、書き下ろし原稿です。  それをメルマガに転用するという逆転現象が  最近のメルマガ版「やまねこ通信 E=MC二乗」であります。 ★どうぞお時間のある時に「ラジオ山猫通信」も聞いてみてください。  丸3年を過ぎ4年目を目指しています。  最近は、トチらずスラスラよどみなくしゃべっているように聞こえます。  慣れてきたのです! ウソです。(笑)  編集で直して貰っているんです。  そのためずいぶん聞きやすくなっています。  決して私のしゃべりが上達したのではありません。(キッパリ) ★私はいつも「やまねこ通信 E=MC二乗」の事が頭の隅にあります。  次回テーマは何にしようかと常に思っています。  「やまねこ通信 E=MC二乗」は、私みかりんを構成している大事な要素です。 ★「やまねこ通信E=MC二乗」では、あなたからの投書を受け付けています。  動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学このメルマガの趣旨に合うような投書を  気軽にメールに書いてね。  過去に取り上げた記事からの話題も歓迎しています。 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹     ★彡★彡★彡★彡★彡『蟹屋 山猫屋』★彡★彡★彡★彡★彡 生まれも育ちも北海道育の“みかりん”が、北海道の味覚を全国の方に広めるために 『蟹屋 山猫屋』を立ち上げました。一級品の道産品をお手ごろ価格でネット販売! 読み物としても楽しめるものを目指しているよ。    登録はここ→ http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/kani/   山猫屋の蟹は冷凍ガニではありません。ボイルしたてを食卓に直送! 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹    ↑↑↑  私、みかりんのもうひとつのメールマガジン。  北の味覚。海産物。蟹おいしいよ〜。海水ウニもありますよー。  予算はこれくらい。食べる人数はこれくらい。と教えてくれたら、その中で  できる限りのご提案をします!山猫屋の蟹は冷凍物は扱っておりません!  さぁ、タラバ食べたいよう、毛ガニ食べたいようのメールをみかりんに書こう。  タラバも毛蟹も良いのが入荷してきています。  北の食材たちは脂が乗っておいしいです。  この機会に、どうぞ冷凍ではない蟹を!  ご贈答に、山猫屋の海産物を。 それじゃ、今回はここまで。 あなたのお便り待ってます。 daichi-m@phoenix-c.or.jp じゃね。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 健康診断。 採尿があると知らなくてトイレ済ませてきてしまった。 困っていると看護婦さんが紙コップをくれてあそこに水があるから飲めという。 別の看護婦さんに採尿の紙コップを渡される。 両手に紙コップをひとつずつ持たされた私。(笑) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○ やまねこ通信E=MC二乗 vol.171  2013年3月18日発行 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○発行編集者 みかりん daichi-m@phoenix-c.or.jp ○発行システム: インターネットの本屋さん「まぐまぐ」ID:0000052530 http://www.mag2.com/ ○登録/解除 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○やまねこ通信は、素人みかりんが趣味で発行しているもので、情報の正確さに はまったく自信がありません。引用して弊害が起きても責任は持てないよ。 それから誤字脱字変換ミスは大目に見てね。気を付けるけれどさ。えへ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━