2013/7/1━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 幽玄の森羅万象の散歩道 動物行動学からの性♂♀の話・動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学 興味のおもむくまま“みかりん”の しゃべりんぐ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━目指せ1万部! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆         やまねこ通信 E=MC二乗                                vol.178 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ こんにちは。 みかりんです。 夏真っ盛りですね。 みなさんの所ではセミの声か聞こえますか? 私は、セミの鳴き声って好きです。 私の住んでいるところは断然エゾハルゼミが多くて、 ハルゼミというだけあって夏になったらとたんにセミの声が聞こえなくなるのが ちょっと淋しいです。 でもセミといえば夏の印象ですよね。 本州ではミンミンゼミやアブラゼミが夏を謳歌しているかのように鳴いているのが羨ましいし、 夕暮れに聞こえてくるヒグラシですか、あのカナカナカナカナって鳴くセミ。あれ好きです。 ツクツクボウシなんて羨ましすぎます。 やっぱり北海道よりも暖かい所にはセミの種類も多いんでしょうね。 暖かいところにはどうして植物も動物も色々種類が多いんでしょう。 こんな単純な疑問をちょっと考えてみました。 他にもあれ?そう言えばというような 身近な環境の疑問も考えたり調べたりしてみました。 今日はそんな目からウロコの環境の話です。 ここに↓バックナンバーがあるよ。『内容一覧』という所をクリックしてみて。 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm 「ラジオ山猫通信」も、ここから聞くことができます。↑ ━■目からウロコの環境の話━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 7月に入ってどんどん暖かくなるにつれて、昆虫たちも活動をはじめます。 チョウや名前もしらない小さな蛾の仲間が飛び交っています。 水辺ではオタマジャクシもカエルになった頃でしょうか。 ヤゴたちがトンボになるその日のために今日もエサを捕っているのでしょう。 冬の間には命の気配がほとんどなかった森は、暖かくなると一気にたくさんの命に溢れます。 こんなにたくさんの生き物がいたんだと驚くばかりです。 すると素朴な疑問が湧きます。 いったいどのくらいの種類のイキモノが地球に存在しているんでしょう。 実はその答えは誰もしらないんです。 あまりに広大な地球上のすべてを調べ尽くしてその数を確かめることは現実的に不可能です。 それでも、これまでに生物学者に名前が付けられたイキモノの数は約190万種。 そして今でも動植物だけでも年間2万種ずつ増えています。 多くの生き物が絶滅していると言われている昨今ですけれど、 毎年2万種もの新種が発見されているのですから、 数字的には生き物の種類は増えている事になっています。 それから、高い山や深海や北極南極などの過酷な場所にも、 地球上いたる所に生物が棲んでいます。 でも、生物の種類と数が多くいるのは、暖かい方ですね。 赤道近辺に近づくほど、そこに棲む生き物の種類が多くなってきます。 中でも特に赤道付近に分布する熱帯雨林、ここにはじつに多くの種類の動植物がいます。 熱帯雨林という地域は、地球全体の3%にすぎません。 で、このわずか3%に地球上の50%以上の種類の生き物が暮らしています。 命の数ではなくて、種類の多さの話です。 なぜ、暖かい、しかも熱帯雨林に多くの種類がいるのでしょう。 もうちょっと難しい言い方でいうと、種の多様性が高い状態はなぜなのでしょう。 あまり突き詰めて考えたことがなくて、単に暖かいからでしょっていうくらいにしか 今まで思っていなかったんですけど、少し根を詰めて考えてみました。 まぁ、聞いてください。 日本の国土はほとんどが温帯に属しています。 日本には、何種類の生き物がいるのかというと、これまでに確認されたのは約9万種です。 なかでも昆虫は3万種とすごく多いけれど、実際はその3〜4倍はいると言われています。 日本と同じくらいの緯度にあって面積も似たようなスペイン、ドイツ、イタリアと比較しても、 日本の生き物の9万種っていうのはかなり多いんですね。 日本って自然が豊ですごく自然が保全されているから?ってそんな事はありません。 他の国だってそれぞれ自然を大事にしています。 日本って実は6800を越える島々があるんです。 そしてそれぞれの島で生物は独自の進化を遂げてきているんですね。 日本独自の固有種というのが多いんです。 「生物多様性を守らなければならない」という言葉をよく聞きます。 もうこの言葉の前には反論も言い訳も何も言えなくて、絶対的な正義の言葉のようです。 だから 「多様性が高いほど優れた状態なので、多様性が高くなるように自然を保護すべきだ」と 考えがちです。 でもね、種の多様性が高い熱帯雨林と日本の森林を比べて、 どちらが優れているかと科学のモノサシで測って判定するなど無理があります。 多様であることが望ましいというのは、科学というより、たぶん価値観の問題しょう。 過去には、多様性が高いほど生態系が安定しているという説が唱えられていました。 その説には十分な裏付けはありません。 なぜ熱帯雨林にそんな多くの種類の植物と動物がいるんでしょう。 地球がうける太陽のエネルギーは赤道付近がもっとも大きいです。 という事は、植物が光合成でつくる有機物が豊富で、 それを食べるたくさんの生き物が、共存しやすいという事です。 たくさんの日光を受け取る熱帯雨林には多くのエネルギーがあるという事です。 エネルギーは植物層に蓄えられて、動物に食べられます。 多くの食糧があるので植物と動物の多くの種類がそこで生きています。 という事は、やはり暖かいから生物の多様性が生まれたって事でしょうか。 太陽エネルギーが生物多様性を作ったってこと? もちろんそういう面はあると思います。 でも、それだけじゃない気がするんです。何か引っかかるんです。 もうちょっと考えてみますね。 太陽のエネルギーを多く受け取ることができるから熱帯雨林は生物の種類が多い。 それは温度が高くて雨が多いという環境が生物の生存に適しているから、 厳しい生存競争が起きないから、たとえば遺伝子のちょっとした違いで、 種類が分かれても生き残れるから。 だから新種が次々と生まれて、生物が多様化する。 熱帯雨林に生物の種類が多いのはこういう事なんでしょうか。 今言ったこの構図が納得行かないんです。 もしも、ちょっとの分化が起きて生物多様性が起きたのなら、 元になった古い種類も残っていなければならないことになります。 でもそういう訳でもありません。 vol.173「絶滅の話」で、私はこんな事を言っています。  ====== 生きた化石と呼ばれるシーラカンス。シーラカンスは約4億年も前に出現しています。 それ以来、ほとんど形を変えずに今日まで命を繋いで来ています。 この長い年月の間にたぶんシーラカンス的には、遺伝子のコピーミスも含めて、 さまざまな突然変異があったんだと思うのです。 でも、変化の少ない深海では生存に不利となったものは陶太されてしまって、 結局、昔ながらの形と習性を持ったものが残ったんですね。  ====== という事は、生物の多様性を促したものは、環境の変化って事じゃないのかな。 熱帯雨林地帯に地球上の生物の種類の多くが集中するという事は、 それだけ環境が絶えず変化するから。 アマゾン川流域はしょっちゅう氾濫するのでそのたびに森林が水没してしまうので 大きな木が生えません。 氾濫で環境は激変します。でも生物の多様性は高いんです。 そのアマゾンよりももっと生物の多様性があるのは、東南アジアの島々です。 ボルネオ・スマトラ・インドネシアのジャングルは生命の宝庫です。 この地域は、いくたびかの海面上昇と地殻変動が起きています。 そこにとても複雑な生態系と、それらを織りなす動植物が生きています。 熱帯雨林地域は、常に掻き回されて不安定な環境だからこそ、 生物の種類が増えているんですね。 洪水が起きると、川筋が変わります。 すると地形が変わって、植物が変わります。 風の通り道や水蒸気の起きる条件が変わると、気候が変わります。 そのたびにその環境にあった生物が生まれて種類が多くなっていきます。 それらは互いに絡み合って複雑な生態系を作り上げていきます。 ここまで考えて、やっと何か、ストンと気持ちに入ってきました。 島国日本に固有種が多いことで同じ緯度にある国より生物の種類が多いこと。 シーラカンスの生存している環境が変わらないからシーラカンスは変わらない形でいれる事。 単に太陽から受け取るエネルギーが多いから生物の種類が多いという訳ではない事。 熱帯雨林地帯の生物多様性は、 環境破壊ともいうべき自然現象で起きたと考える事ができます。 よく自然保護って言葉が錦の御旗のように言われるけれど、 水没や大地震や地割れなど、もう手に負えないような自然災害も含めての自然です。 自然保護っていう言葉が、薄っぺらく思える時があるんです。 ものすごく人間中心の自然保護だなぁって。 とうてい太刀打ちできないし打つ手もないんだけれど、 生物っていうのは、それでもしたたかで、 種類を変えてまでもこうやって何億年も命を繋いできました。 逞しく愛おしく、そこに存在する奇跡です。 次はまったく違う環境の話をします。 日本は木の文化と言われています。 それに対して西洋は石の文化。 12世紀の頃の教会とか普通にあったりしますし、 中世の頃の街並みがそのまま残っているだけじゃなく、現在も使われています。 木の文化の日本にはないことです。木と石の一番の大きな違いは、その耐久性でしょう。 木はいずれは朽ちて土に返っていきます。 良くも悪くもそれが日本人の無常観の精神を培ってきたようにも思います。 それでも日本には、世界最古の木造建築の法隆寺があります。 法隆寺が建てられたのは7世紀です。 聖徳太子ゆかりのお寺です。古い。古いです。 千三百年前の木造の法隆寺です。 なぜ法隆寺は木なのに腐らないのでしょう。 石は腐らないけれど木は腐ります。 木材を腐らせて分解する菌が働くからです。 この菌が活動するのには条件があって、水と空気と適度の温度の三つが必要です。 このうちの一つでも足りなければ木でも腐らないんですね。 縄文遺跡のような古い遺跡の木製のウルシ塗りの櫛とか出土するのは、 地下水が豊富で空気が少なかったことと、 温度が低かったから菌が働かなかったんですね。 条件が重なって五千五百年前の木製品が腐らずに保存されていました。 この理屈は法隆寺には当てはまりません。 木は腐る所が欠点のようにいわれてきました。 でも木は傷んだ箇所を差し替えることができます。 これは石の建物は気軽にできないことですね。 法隆寺はヒノキで作られています。 ヒノキは強度が強くて腐りづらい優秀な木材です。 それから樹齢千年の木は、木材としても千年持つと言われています。 釘を使わなかった事も持った理由のひとつでしょう。 釘は、さびるとその周辺から腐ってきます。 傷んだ所を差し替えて必要な補修をしながら千三百年もの間、 木造建築が現代に伝わりました。 と、ここまでは一般的な腐らない理由です。 なぜ法隆寺は腐らないのだろうと疑問を持った私は、 あちこち調べていて、まったく違うところから腐らない理由を挙げている説を知ったのです。 法隆寺は奈良県にあります。 奈良と言えば東大寺の大仏が有名です。 これも古いもので七百年代に建立されました。 大仏を作るために使われた金属は銅五百トン、スズ8.5トン。 そして出来た当時大仏は金色に輝いていました。 大仏に使われた金は9トン。 大仏の表面に金を塗るために使われた水銀が50トンです。 水銀が使われているんですね。 大仏を金色にするためにアマルガム法という方法を使いました。 金は水銀に溶ける性質があります。 金を水銀に溶かしたものを大仏に塗って、そのあと炭火で熱して水銀を蒸発させます。 そうすると大仏は綺麗に金メッキされます。 奈良は夏は暑くて、冬は寒い典型的な盆地の気候です。 このような場所で水銀を蒸発させる作業を行うとすれば冬しかないでしょう。 まんべんなく水銀を蒸発させるには大仏を内部から熱さなければなりません。 冬になると、奈良盆地には冷たい北風が琵琶湖を渡って吹きつけます。 北風は若草山に当たって東の風に変わって、蒸発した水銀が平城京に流れ込みます。 たぶん平城京だけでなくて、奈良盆地の北部全体が水銀の蒸気で汚染されたんでしょう。 金メッキを施すの5年かかりました。 こうしてそのあたりに五トンもの水銀がまき散らされた事になりました。 あ、さっきは50トンって言って今は5トンと言ったのは、 資料によって50トンだったり5トンだったりするんですよ。どちらにしてもトン単位って事です。 職人はもちろん、周辺に住む都の住民も水銀中毒になりました。 地面に撒き散らされた水銀は農産物に濃縮されて、 かなり広範囲に水銀中毒患者を出しました。 蒸気水銀は気管支炎や肺炎を引き起こし、腎細尿管障害、むくみ、尿毒症も発生して、 全身のだるさ、手のふるえ、運動失調などをひき起します。 これほどの大規模なものとしてはもしかしたら世界初の公害かもしれません。 中国長安をモデルに壮大な構想でつくられた平城京は、わずか74年間で歴史を閉じて、 長岡京へ移りました。 そうなった理由は政治的にも色々あったのだろうけれど、 水銀中毒が遷都の引き金になったんでしょうね。 当時は疫病の流行やタタリという認識だったんだろうけれど。 飢饉を鎮めるために大仏が作られたんだけど、 大仏を作った時に蒸発した水銀が、土地を汚染して飢饉や疫病という水銀中毒がおきたんです。 それで、最初の疑問。 なぜ千三百年もの木造建築の法隆寺は腐らないのか。 それは水銀に汚染された雨がしみこんで木造建築物は腐食を免れたんです。 水銀にはそういう性質があります。 エジプトのミイラが残っているのも水銀で腐食処理をしたからなんです。 はい。また話は変わります。 vol.175「カラスの話」の時、紙面の関係で書ききれなかった話があったんです。 環境の話にも通じるので今回お話しますね。 東京にはカラスが多くて駆除の対象にもなっています。 でも東京のカラスは捕っても捕っても減っていません。 どんな野生動物も無事に大人にまで育つのはとても難しい事です。 それはカラスも同じで、放っておいても死んでしまう若いカラスはとても多いんです。 東京都が行っている駆除方法は箱を使ったワナで捕まえて処分します。 でもね、このようなワナにかかるカラスは、とてもおなかがすいているカラスで、 一か八かの賭けに出ないと明日死んでしまうようなカラスなんです。 1羽がワナの中でエサを食べているのを見て「わーい僕もー」と入ってくるようなカラスも、 もともと長生きできるような個体ではありません。 充分にエサが取れて用心深いカラスはワナに近づくことなく黙ってみています。 だから、東京都がワナで捕まえているカラスは、 放っておいても春までに死んでしまうようなカラスの可能性があるんです。 若いカラスをいくら処分しても、毎年ヒナを育てる親が残っていれば減った数は すぐに補填されます。 それでは親を中心に捕獲すれば?という理屈もあるんですけれど、 もしそんな事ができたとしても、親がいなくなれば、 縄張りを探している若いカップルが入ってきて子育てを始めるので、 やはり数は減らないんですね。 東京都は年間1万羽以上捕獲しています。 捕獲を始めて10年ですから累積数は10万羽を越えているんです。 駆除作戦をして東京のカラス三万六千羽が三万五千羽になったくらいなんです。 1000羽の差は数える時の誤差の範囲です。 都市には都市の生態系のバランスがあります。 栄養豊かなゴミが東京の三万を越えるカラスを養っているんでしょう。 環境がその生物を養う力があるなら、その生物だけを駆除しても数は減らないんですね。 この構図はブルーギルなどの外来種の駆除も同じでしょう。 でも一方で乱獲で数を減らす動物もいます。 乱獲で数を減らす動物と、駆除しても全然減らない動物の違いは何なんでしょう。 また新たな疑問が生まれました。 何か判ったらまたお話しましょう。 今日は3つの環境の話をしました。 共通点として、まず環境があるという事です。 その環境によって生物の種類や数が決まります。 環境が汚染されると生物はダメージを受けます。 環境が揃っていたら生物は駆除しても数は減りません。 まず環境が先にあって、生物はその表面で生かされているのは、 セミもヒトもカラスも変わらないという事です。    * * * * *  * * * * *             太陽の光が降り注ぐ            そのエネルギーを植物が受け取る            その植物を食べる動物たち            地球の表面には無数の命            命は、みんな繋がっている            雨が降って川が氾濫する            風が吹いて大気が攪乱される            金メッキの大仏と            減らないカラス            アンバランスの上に成り立ったバランス            何もかも飲み込みながら            明日も太陽の光は降り注ぐ ━■みかりんの叫び━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「虚数は自然の仕組みのひとつ」 虚数ってあるでしょ。 二乗するとマイナスになる数字。 虚数って変だよね。 中学ではマイナス×マイナスはプラスだって習うのにね。 普通の数字は二乗すると必ずプラスになるよね。 だから虚数って、数直線上には存在しないの。 数直線上にないから、大きい小さいと比べることもできない。 比べられない数字ってどうよ? もうこれは脳内でそういうありもしないものをみつけて概念だけでもてあそぶっていうものなのか? そんな訳わからんものを何故ヒトは考えたんだ? これはね、どうもね、「使える」ものだっていうんですね。 実際に電気回路の計算とかで大活躍するという。 またはね、数学の理論も虚数を使って大発展を遂げたというんです。 でも、妙だよね、だって実体がないんだもの。 だからね、歴史的にも虚数は「想像上の数」で、気持ち悪いもの扱いだったんです。 電子のようなすっごく小さい物質をアレコレする理論を量子力学っていいます。 これだけ小さいとね、運動力学のニュートン力学がが通用しないんだね。 量子力学をを使わないと正しく計算ができない。 たとえばね、パソコンに使うメモリースティック。 こういう身近な電子機器類も量子力学を使わないと設計できないんですね。 だから今を生きる現代社会で量子力学はとても実用な科学なんです。 この量子力学の基礎的な運動の法則の方程式があってね、 この方程式は虚数の存在が不可欠なんです。 発見当初、この理論の解釈に多くの物理学者が頭を抱えたのは、 宇宙の基礎的な法則の中に虚数が組み込まれていたからなんだね。 虚数が歴史に登場したのは16世紀。 その頃は「想像上の数」だったんだけど、 数百年の時を経て虚数は自然の仕組みの一部である事がわかったんです。 ヒトの想像力ってすごいですね。 ないものを脳内で創造したつもりだったんだけど、それは宇宙の一部だったっていうんだから。 (2013年6月17日北海道新聞夕刊  井澤毅 理系の目 「虚数」より    みかりん訳 ) ━●編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★メイン記事の補足をここでしたいです。  大仏の話ででてくる若草山ってあるでしょ。  水銀を蒸発させた水蒸気が若草山に当たって平城京に流れ込むって。  若草山って今でも木が生えない、だから若草山っていう名前なんだみたいな記述があって、  えぇぇっぇえぇ、当時の影響で?とか思ったんだけど、調べてみるとそういう訳ではなくて  若草山は毎年「野焼き」する風習があって、だから木は生えないしいつも若草ばかりだって。  あぁ、そういう事なのか。  水銀の影響が今でもあってそれで木が生えないんじゃ、怖すぎるよねって思ったんです。  でもね、ちょっと待てよ…。どうして野焼きの風習なんかある訳?って  ふと疑問に思ったんですよー。  想像ですよ。  もうホント私の妄想のようなもんですから他言しないでくださいね。(小声)  もしかしたらね、水銀の影響が当時から若草山にかなりあってね、  もう毎年、山を野焼きして水銀を水蒸気に乗せて飛ばすしか方法がないんじゃね?って  いうのが、そもそものはじまりだったりして。なぁんてね、思っちゃったりしました。 ★それからカラスの話の補足もここで。   文中、こんな事書いてますね、私。   「乱獲で数を減らす動物と、駆除しても全然減らない動物の違いは何なんでしょう。   また新たな疑問が生まれました。何か判ったらまたお話しましょう。」   ↑これね、判っちゃったんですよー。どうしましょ。   乱獲で数を減らす動物は、「一般の人も獲ることができて、それがお金になる場合」です。   この条件に当てはまらなかったら減らないんです。   たとえばブラックバス。これは一般の人が気軽に獲れます。でも現金収入にはなりません。   アライグマ。これは一般の人が気軽に獲れません。   北海道で絶滅したエゾオオカミ。   これは1頭につきいくらと、当時北海道がお金を出していたんです。   今は増えすぎていますけど、以前エゾシカが絶滅しかかった事がありました。     昔、エゾシカの缶詰工場があったくらいで乱獲に乱獲を重ねていたんです。   それとある年の大雪が重なってエゾシカが絶滅しかかったんです。   今は、ハンターが一般的ではない事と、獣肉に対する鮮度などのレベルや規制の   ハードルが高くなって、簡単に現金化に繋がらないのが、エゾシカを獲っても   減らない理由です。   東京都でカラスの駆除しても減らないのは、   「一般の人も獲ることができて、それがお金になる場合」   この条件に当てはまらなかったら減らないんです。   という考えに至りました。   たぶんいいとこ突いてると思います。   ★ラジオ山猫通信がリアルタイムで、  パソコン、スマートフォンから聴けるようになりました!   http://www.radiokaros.com/simulradio/  ↑ここがカロスのサイトの「インターネット放送聴取方法」のページです。  パソコンからスマートフォンから、カロスの放送を聞く方法が載っています。  http://www.simulradio.jp/  ↑ここがサイマルラジオのサイトです。  ここから全国のコミュニティーラジオが聞けるようになっています。    このサイトを開いたらちょっとスクロールすると「北海道」という場所があって  その下の方に「ラジオカロスサッポロ」という場所があります。  そこの「放送を聴く」をクリックするとメディアプレイヤーが立ち上がって、  リアルタイムに放送を聴くことが出来ます。  ラジオ山猫通信は、第一月曜日と第三月曜日の19:00〜19:30です。  今まで通りバックナンバーは、「やまねこ通信 E=MC二乗」のサイトの「ラジオ山猫通信」の  場所から、いつでも好きな回のお話を聴くことが出来ます。   ★今回のこの「目からウロコの環境の話」は、ネットでいつでも好きな時に聞くことができます。  http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm  ここの右側「ラジオ山猫通信」をクリックしてスクロールして  「目からウロコの環境の話」をクリックすると聞けます。  すぐに聞けない人は、じっと待ってみて。きっと聞けます。  http://crashlanding.under.jp/rajiyama0617.mp3  直接URLはここです。  今回の文は、おおむねラジオ原稿そのままです。  ラジオ用をメルマガ用に書き換えているけどね。 ★vol.178の参考書籍と参考サイト             日本人が知っておきたい森林の新常識  田仲淳夫  洋泉社                  カラスの教科書            松原始   雷鳥社                             井澤毅 理系の目 「虚数」  2013年6月17日北海道新聞夕刊             バーチャル科学館 生物の多様性って何だろう             http://jvsc.jst.go.jp/earth/bd/credit.html             奈良・鎌倉 大仏百科             http://www.nkdaibutsu.com/trivia/heijyokyo.html             ★予告です。 7月1日放送「空飛ぶイカと巨大イカの話」(収録終わった)  (ネットにUP予定は7月15日) 7月15日放送「植物は音楽を聞くのかの話」(書き終わった)  (ネットにUP予定は8月5日) 8月5日放送「スズメバチ、ハキリアリからみる社会性昆虫の話」(書き終わった)  (ネットにUP予定は8月19日) 8月19日放送「イヌがお伊勢参りする話」(これから書く)  (ネットにUP予定は9月6日) 9月6日放送「おばあさんの存在が火星移住を推し進めた話」(書き終わった。丸4周年記念原稿だ)  (ネットにUP予定は9月19日) ★ラジオ放送が月二回隔週であります。  最初はメルマガを元に原稿を書いてたけど、  今は、書き下ろし原稿です。  それをメルマガに転用するという逆転現象が  最近のメルマガ版「やまねこ通信 E=MC二乗」であります。 ★どうぞお時間のある時に「ラジオ山猫通信」も聞いてみてください。  丸3年を過ぎ4年目を目指しています。  最近は、トチらずスラスラよどみなくしゃべっているように聞こえます。  慣れてきたのです! ウソです。(笑)  編集で直して貰っているんです。  そのためずいぶん聞きやすくなっています。  決して私のしゃべりが上達したのではありません。(キッパリ) ★私はいつも「やまねこ通信 E=MC二乗」の事が頭の隅にあります。  次回テーマは何にしようかと常に思っています。  「やまねこ通信 E=MC二乗」は、私みかりんを構成している大事な要素です。 ★「やまねこ通信E=MC二乗」では、あなたからの投書を受け付けています。  動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学このメルマガの趣旨に合うような投書を  気軽にメールに書いてね。  過去に取り上げた記事からの話題も歓迎しています。 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹     ★彡★彡★彡★彡★彡『蟹屋 山猫屋』★彡★彡★彡★彡★彡 生まれも育ちも北海道育の“みかりん”が、北海道の味覚を全国の方に広めるために 『蟹屋 山猫屋』を立ち上げました。一級品の道産品をお手ごろ価格でネット販売! 読み物としても楽しめるものを目指しているよ。    登録はここ→ http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/kani/   山猫屋の蟹は冷凍ガニではありません。ボイルしたてを食卓に直送! 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹    ↑↑↑  私、みかりんのもうひとつのメールマガジン。  北の味覚。海産物。蟹おいしいよ〜。海水ウニもありますよー。  予算はこれくらい。食べる人数はこれくらい。と教えてくれたら、その中で  できる限りのご提案をします!山猫屋の蟹は冷凍物は扱っておりません!  さぁ、タラバ食べたいよう、毛ガニ食べたいようのメールをみかりんに書こう。  タラバも毛蟹も良いのが入荷してきています。  北の食材たちは脂が乗っておいしいです。  この機会に、どうぞ冷凍ではない蟹を!  ご贈答に、山猫屋の海産物を。 それじゃ、今回はここまで。 あなたのお便り待ってます。 daichi-m@phoenix-c.or.jp じゃね。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 先日、地下鉄に乗って座ったら、しばらくしてものすごい松ヤニの匂いが。 ええぇっと思って周りを見渡したら、 隣に座っていた爺さんがそこそこ太い松の枝をそのまま持って座っていた。 現実離れした情景に、私は何度も松と爺さんに目をやるが爺さん平常心。(笑) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○ やまねこ通信E=MC二乗 vol.178  2013年7月1日発行 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○発行編集者 みかりん daichi-m@phoenix-c.or.jp ○発行システム: インターネットの本屋さん「まぐまぐ」ID:0000052530 http://www.mag2.com/ ○登録/解除 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○やまねこ通信は、素人みかりんが趣味で発行しているもので、情報の正確さに はまったく自信がありません。引用して弊害が起きても責任は持てないよ。 それから誤字脱字変換ミスは大目に見てね。気を付けるけれどさ。えへ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━