2013/8/5━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 幽玄の森羅万象の散歩道 動物行動学からの性♂♀の話・動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学 興味のおもむくまま“みかりん”の しゃべりんぐ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━目指せ1万部! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆         やまねこ通信 E=MC二乗                                vol.180 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ こんにちは。 みかりんです。 暑くなってきました。 気温も上がって植物たちは元気に生い茂っています。 そよぐ風の中に桑の実の香りでしょうか、ほのかな甘い植物の良い香りがします。 今はラベンダーがあちこちで咲いていて北海道って感じです。 植物って花を咲かせる時期、葉っぱが枯れていく時期などよく知っていますよね。 今年の春は寒かったけれどそれでも春が来たことをよく知っていました。 植物って案外いろいろと見えているのかもしれません。 見えていて匂いも感じていて、さわられたことも知っている。 そしてもしかしたら植物は聞こえてるかも? だとしたら私のひとりごとを誰かに言いつけることもできたりして? そんなことはないですね。(笑) 植物は言いつける言葉は持っていません。 今日の話題は植物の五感。 そして植物は音楽を聞くことが出来るのかという話です。 ここに↓バックナンバーがあるよ。『内容一覧』という所をクリックしてみて。 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm 「ラジオ山猫通信」も、ここから聞くことができます。↑ ━■植物は音楽を聞くことが出来るのかという話━━━━━━━━━━━━━━━━ 今はもうすっかり暑くなってしまいましたけど、今年の春、記録的に桜の咲くのが遅れました。 寒かったからです。寒いと桜は花を咲かせるのを遅らせます。 気温が上がらないと咲かないようです。 それでは桜の咲きたくなる気温まで温めてやればいつでも咲くのかというと、 そんなことはありません。 ちゃんと春のこの時期、このくらいの気温になったらという桜には桜のルールがあるようです。 桜はどうのようにしてそれを知るのでしょうか。 桜に限らず、どうも植物はカレンダーを見ているかのようです。 ニュートンはこんな実験をしました。 イネ科植物の鉢植えを真っ暗な部屋に何日か置いて、 その鉢植えから30cm離れた所にすごく小さな光を灯したんです。 紙に書いた鉛筆の線もよく見えないほどの弱い光です。 3時間後にはその鉢植えのイネ科植物は明らかに光の方へ曲がっていました。 どうも植物は弱い光でも光を感じることが出来るようだということが判りました。 そのニュートンの実験から数十年後、アメリカのタバコの栽培地で奇妙なことが起きました。 その土地では昔からタバコ栽培が盛んでした。 春に苗を植えて夏の終わりに刈り取っていました。 タバコは葉っぱの部分が商品になります。 そして1部は刈り取らずに残しておいて、花を咲かせてタネを取って翌年に植えます。 奇妙な事とは、ある時、そのタネ取りに残しておいたタバコが花も咲かせずに どんどん成長して4mを越えて、100枚もの葉っぱを付けたのです。 予想外の葉の繁茂は、タバコ農家にとっては金のなる木です。 どういう事だろうと調査をした学者がいました。 判ったことは、光を浴びる時間を制限すると成長を止めて花を咲かせる事でした。 つまり、日が長い内は商品になる葉っぱを茂らせて、 タネを取りたくなったら人工的に日を短くして花を咲かせる事ができるという事です。 この事から、どうも植物は光を浴びている時間を計っているんじゃないか ということが判ってきました。 昼の長さと夜の長さを感じて、今が一年のどこら辺なのかを知っていて、 季節に応じた反応ができる性質を植物は、持っているんですね。 するとどんどん疑問が生まれて、研究が盛んになりました。 植物は昼の長さを測っているのかな、それとも夜の長さを測っているのかなとか。 植物はどんな種類の光を見ているのかなとか、光を見ているのはどの部分なのか。 などの疑問です。 20世紀半ば頃には、夜中に明かりを付けたり消したりするだけで 植物の開花時期を操作できることが判りました。 たとえばダイズは夜中にライトを数分あてるだけで、 日の短い冬でも花を咲かせることが出来るとか、 5月に花咲くアイリスも、夜中に数秒ライトを浴びせれば、 真冬に花を咲かせることができるようになりました。 どうもね、植物は昼の長さを測っているというよりも、 暗さが連続している時間の長さを測っていることが判ってきました。 この性質を利用して、切り花農家は、開花時期を操ることが出来るようになりました。 今ではキクの花は花屋さんで一年中扱っていますよね。 キクは本来、日が短くなる秋に花を咲かせる植物です。 でも、今は操れます。 秋から冬にかけて夜間にライトを数分浴びさせて開花を押さえるんです。 そして出荷する2週間前に夜間のライトを中止すればキクはいっせいに花を咲かせます。 他にも、植物たちは何色の光を見ているのかも判ってきました。 植物は種類に関係なく、夜間は赤いライトのみに反応するんです。 青や緑のライトでは開花を操ることはできません。 赤い光ならほんの数秒で効果があるんです。 それから青い光の方へ植物が曲がる事もわかりました。 植物は青い光で伸びる方向を知って、赤い光で夜の長さを測っているんです。 そう、植物は、赤と青の色を見分けているんです。 そして、たった1枚の葉っぱに光をあてるだけで、 その植物全体が照らされたのと同じ効果があるという事もわかりました。 葉っぱを全部刈り込んで茎と先端だけの状態にすると、 その植物はどこに光を当てても見えていないんです。 植物は、葉っぱで見てるんですね。 植物は生き残るために、常に移り変わるまわりの環境に敏感でいなければなりません。 光の方角やその量、光の持続時間や光の色も知らなくてはならないんです。 植物にとって、光の情報は大切です。 発芽のタイミングを知ったり、いつ果実を実らせたら良いのかを知る事も必要です。 大きな植物の影になったと知ったら、伸びて行く方向を変えなければなりません。 植物は光を見ているんですね。 でもね、植物には脳はありません。 だから見えてると言っても動物のように映像として見ているのはないんです。  光の信号を植物用に翻訳して使っています。 植物には私たちのような目はありません。人に葉っぱがないように。 受け取る器官が違うだけで、植物もヒトも光を見ているんです。 それでは次に植物は匂いを嗅いでいる話をしましょう。 ジャガイモを買ってきて、すぐに使わずに置いておくと、芽が出てきてしまう事があります。 そんな時は芽の部分を包丁で取り除いて料理するんですけれど、面倒な作業です。 ある時、チラシか何かの片隅に生活のヒントみたいな記事を見つけました。 「ジャガイモとリンゴを同じビニール袋に入れておくと、ジャガイモの芽が出なくなる」 というものです。 これと同じような生活の知恵は、以前からたくさん知られていました。 まだ固いアボガドを熟したバナナと一緒の袋に入れるとアボガドはすぐに熟す。とか、 イチジクの実を収穫したあと、2個か3個のイチジクの実に深く切れ目を入れておくと、 残り全てのイチジクが熟すとか。 これ、すべてエチレンという物質の仕業です。 熟した果物がエチレンを出します。そ れを知ったまだ熟してない果物が反応して熟すんです。 果実はエチレンの匂いを嗅いでいるんです。 20世紀はじめの頃、アメリカでこんな事がありました。 倉庫に保管したオレンジを熟させるために、いつも石油ストーブで倉庫内を暖めていたんです。 当時、果物を熟させるのは温度だと思われていました。 ある時、石油ストーブじゃなくて電気ヒーターで温めてみた農家があったんですね。 その時オレンジはさっぱり熟さなかったんです。 あれ?どうしてだろう。不思議に思った学者が調べてみると、 石油ストーブの煙にわずかにエチレンが含まれている事がわかって、 このエチレンが果物を熟させる事を発見したんです。 植物はエチレンの匂いだけに反応している訳ではありません。 アメリカネナシカズラという植物は、トマトの匂いをかぎ分けています。 この植物は寄生植物で宿主の植物に絡みついて栄養を貰うんですけれど、 トマトに絡むのが好きで、隣に小麦とトマトがあれば必ずトマトの方に向かって行きます。 トマトの香水を作って綿棒に吹き付けたら、綿棒に向かっていきます。 アメリカネナシカズラはトマトの匂いを嗅いでいるんです。 ムシに葉っぱを食われた木は、ムシの嫌がる物質を出してムシを寄せ付けないよう対策をします。 まだムシに襲われていない周りの木々も、その物質に反応して同じ物質を出し始めます。 ムシの襲撃に備えるのです。 どうやら植物同士で匂いを嗅ぎ合っていることが判ってきています。 ここまでで、植物は目はないけれど光とその色を見ている話と、 鼻はないけれど匂いを嗅いでいる話を紹介しました。 さて、ここからが今日の本題です。 植物は音を聞いているのかという問題です。 果たして植物は、今日のこの音楽を聞くことができるんでしょうか。 あ、植物が音を聞いているか問題の前にもうひとつお話をしなければなりませんでした。 植物はさわられている事がわかっているという話です。 判りやすい所では、オジギソウやハエトリグサがあります。 オジギソウは葉っぱをさわるとすぐに全ての葉っぱを内側に折りたたんでしまって垂れ下がります。 数分後に戻るんですけれど、またさわるとすぐに閉じてしまいます。 さわられているのが判るし、さわられたくないんでしょうね。 まるでさわらないでよ!と言っているようです。 さわると素早く葉を閉じてしまうオジギソウの反応も早いけれど、ハエトリグサはもっと早いです。 葉っぱのフチにはトゲが並んでいて、中央には獲物を誘う蜜が出ていて、 ムシやカエルが葉っぱに止まると、勢いよく葉っぱが閉じてトゲでフタをして獲物を閉じこめます。 こんな判りやすい例を出すまでもなく、植物はさわられている事を知っています。 毎日数秒さわるだけで、ほったらかしにされている植物よりも成長が後れていくんです。 植物は雨や風や近くに来る動物などから、さわられてストレスを受けます。 それによって成長は遅れます。 たとえば強い風が吹く所に生えている木は、高く伸びるよりも、 幹を太くして風に対抗する必要があります。 さわられているストレスで成長が遅れるのは、生き延びるチャンスをつかむという事でもあるんです。 さて、やっとここで本題に入れます。長い前振りでした。 世界は音で満ちています。 森では鳥がさえずり、カエルの声が聞こえ、セミやコオロギの声も聞こえます。 森は賑やかです。 その森の賑やかさに植物は関わっていません。いつだってそこにいるだけです。 植物はこの森の音が聞こえていないのでしょうか。 植物は、目がなくても光を感じ、鼻がなくても匂いを嗅いでいるのなら、 耳がなくても音を聞いているのでしょうか。 ウシに音楽を聞かせて乳の出を良くする話がありますね。 植物に音楽を聞かせたらどうなるんでしょう。 70年代に入って、植物に音楽を聞かせると成長が違うのではないかと思い、 その事を「音楽の響きと植物」という本にして出版したレタラックという人がいました。 科学者ではありません。 本人によると医者の妻、主婦、15人の孫を持つ祖母という肩書きの人です。 たとえば祈りを捧げた植物はよく成長して、怒りの感情をぶつけた植物は枯れてくると レタラックは主張しています。 この本は科学者には見向きもされなかった本なんですけれど、 一般大衆には大いに歓迎されました。 本は、当時の文化と政治の風潮を受けていました。 騒々しいロック音楽の影響で学生たちが反社会的行動をすると考える保守層の人々と、 音楽と物理学と自然の間に調和を見つけようとする、 当時流行った精神主義が混じり合ったような層に受けたんですね。 時代が後押しした本と言えるでしょう。 レタラックは、良いジャンルの音楽と悪いジャンルの音楽を植物に聞かせる実験を 本で紹介しました。 この場合の良い悪いは彼女の好みです。 レタラックは、様々な植物にクラシックやその対極にあるいわゆるうるさいと言われる ハード音楽など多くの音楽を聞かせてその成長を観察しました。 穏やかなクラシックを聞かせた植物はよく成長し、 レッド・ツェッペリンや、ジミ・ヘンドリックスをを聞かせた植物は成長が良くなかったと 彼女は主張します。 レタラックは、同じ曲でドラムの音を抜いた音楽を植物に聞かせた実験もしました。 彼女が思ったとおりドラムの音を抜いた曲を植物に聞かせたときは、 植物のダメージは少なかったと言います。 これは、植物がレタラックと同じ音楽の趣味を持っているという意味なのかな。まさかね。(笑) 彼女の実験は、科学実験とはかけ離れたずさんなものでした。 実験のサンプル数も少なくて、実験の一部は友人の家で行われていたり、 土の水分も指で土を触って判断するといった適当なものでした。 新聞には取り上げられましたが、科学雑誌には見向きもされず、 結局「音楽の響きと植物」の本は精神世界ものとして扱われました。 それでも彼女の本は当時の文化の一部になって、その流れは誰も止められなかったのです。 この後、植物に聞く力があるか調べたホンモノの研究者が出てきます。 ある研究者はトーキング・ヘッズというの曲で。この時は変化なしでした。 また別の学者はモーツァルトの「協奏交響曲」とミートローフのハードな曲で実験しました。 どうもこの実験は、研究者の音楽の好みが見えてくるのが面白いですね。 で、結果はモーツアルトでもミートローフでも、音楽を流した所に置いたタネは、 静かな所に置いたタネより早く発芽しました。 おや?って事は植物は音楽聞いているのかな。クラッシックとロックとか区別なく。 もう一度実験をしました。 実験者はちょっと気になる事があったようです。 今度の実験は、スピーカーから出る熱がタネにかからないように工夫しました。 すると音楽を聞かせても聞かせなくても発芽率は変わりませんでした。 なぁんだ。原因はスピーカーの熱だったのかぁ。 でも、まだなんとなくもやもやした感情が残っています。 レタラックのいう所の、うるさいドラム音が植物の成長にマイナスだったという実験結果です。 これは、先ほどの話を思い出してください。 植物は数回さわられただけで成長が遅れたり、止まったり枯れてしまう事があるという事を。 ロック音楽の激しいパーカッションは、その音がスピーカーから出てきた時に 強い音圧となって植物を揺さぶったんです。 植物が嫌っていたのは振動であってツェッペリンやジミヘンを嫌っていたのではないんです。 と、ここまでの話をまとめるとどうも科学的には、 今のところ音楽は植物には影響しないという事になっています。 植物はひとつの所に根を張って、動かない生き物です。 そこから逃げ出すこともできないし、季節ごとに移住することもしません。 じっととどまって移ろいゆく環境に対応します。 動けないから、動く合図になるようなコミュニケーションは必要ないんですね。 私たちが使っている音によるコミュケーションや危険信号は、 とても早く伝わるから、その情報を受け取って素早く行動に移せるという特徴があります。 でも動かない植物にはそういう音による素早い情報は必要ないんですね。動けないから。 植物は、十数億年も前に生まれてそして現在まで、 一度も音を聞くこともなく繁栄してきたのでしょう。 現在地球上にはおよそ40万種もの植物があらゆる土地に生えています。 みんなホントに一度も音を聞いていないのかなぁ。 鳥のさえずりもセミの声も川のせせらぎの音も。そして人が奏でる音楽も。 でもね、こんな考えもあります。 植物はホントは音に反応しているんだけれど、まだその証拠がないだけだという仮説です。 たとえば、ぶんぶんというハチの羽音は、高周波の振動でもあります。 ハチは、この振動で植物に花粉を促していると考えられないかな。 もしそういうことが成り立つのなら、 音が聞こえづらい人が振動で音楽を感じる事ができるように、 植物はハチの羽音を振動で感じているのかもしれないでしょう。 音を聞くのではなく感じることなら植物もやっているかもしれません。 光や匂いを植物のやり方で感じているくらいだから、 私たちの想像もつかない形で植物たちに音楽は聞かれているのかもしれません。    * * * * *  * * * * *                        十数億年前、             地球には動物と植物の共通の祖先の             アメーバーが棲んでいた             時が経ちアメーバーは、             動物と植物に分かれて             それぞれに繁栄していった             光を感じて匂いを感じて風を感じる             植物と私たちは、共通の遺伝子を多く持つ             十数億年来の友人だ             私たちの奏でる音楽を感じているに違いない ━■みかりんの叫び━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「アトムとドラえもんの存在から思うこと -日本人のロボット観からみえてくるもの- 」 私と、はるたまごさんと、怪さんの3人が、アトムとドラえもんの影響について会話しています。 するとそこに、一神教と多神教の文化の背景がみえてきました。 はるたま「みかさん、……今、私はとてつもなく重要なことを発見した」 みかりん「どしたの?」 はるたま「私は、水色ベースに、赤のポイントという色の配色が好きなの。幼い頃からずっと」 みかりん「うん」 はるたま「さっきその原点に気付いた…」 みかりん「原点?」 はるたま「まちがいない。ドラえもんの後ろ姿。水色に、ちょこんと赤い丸いしっぽのポイントカラー。      ああ、なぜこんな重大なことに今まで気づかなかったのだろう。      幼少時に水色ベースに黄色い水玉が好きだったのも、間違いなくドラえもんだ。      水色の身体に、黄色の鈴、これだよ。そうか、そうだったのか……」 みかりん「ほぅ…衝撃の大発見だね」 はるたま「ドラえもんが私に教えてくれたのは、お天気の仕組みや、アインシュタインや、      天然記念物や、浮力や、重力のことだけじゃなかったんだ。。。」  怪  「ああ、なるほど(笑)。。僕が何の疑問もなく理系に行くことを決定した青い悪魔が、      はるたまさんの色の好みをも支配していたわけですね(笑)。。」 はるたま「青いタヌ……いえ、猫型ロボットの影響は絶大です。      70年代以降に子供時代を送った日本の子供は、すべて青いタヌ……      いえ、猫魔の支配下にあると言っても過言ではないでしょう。」 みかりん「どんだけドラえもんはこの国の人々に影響を与えてるんだ。(笑)       私の世代だとそれはドラちゃんではなくてアトムになる。      日本が人型ロボットで他国に先行しているのはアトムが生まれた国だから。」 はるたま「二足歩行に拘り、歌わせたり、踊らせたり、おしゃべりしたりさせることに      情熱を傾けるのは、日本の技術者だけなんだそうです(笑。      世界の目は、工場の単純作業や、危険な場所で作業をさせるための実用ロボットに      向いているというのに、日本人だけが、『ともだち型ロボット』を欲しがっているw」 みかりん「パートナーロボットだね」 はるたま「電子機器メーカーでデザイナーをやってる友人が、      アメリカのロボット会議に出席したときのことを笑いながら話していました。      日本のロボット技術レベルは、ズバ抜けてすごい。      しかし、向かっている方向がアサッテ過ぎて、よその国の人たちはみんな、      ポカンとしている。      すごいんだけど、それ作ってどーすんの、なんになるんだよ?って。      日本人はそれを聴いてものすごくビックリする。      え、だって欲しいじゃんか、アトムやドラえもんと友達になって、ハロをペットにできたら、      すごく楽しいと思わないの? って(笑。      いや、そりゃ楽しいだろうけど……やっぱり日本人はものすごく変わっている、      我々とは違う民族だ、ということになるらしいwww」 みかりん「本音を言うと純粋にともだち型ロボットを目指したいんだけど      それじゃぁ世界の人々が納得しないから、      ともだち型ロボットに意味を持たせるのが日本のロボットなんだね。      たとえばこれ見て。      http://kaigainohannoublog.blog55.fc2.com/blog-entry-851.html      可愛すぎて凄さが伝わりにくい、会話する宇宙飛行士ロボット。(笑)      他にも介護用ロボットの開発推進を経済産業省が後押ししているよ」 はるたま「初音ミクのミラクルヒット、オリエンタル工業の『そこまでやるか……』というほどの      リアルドール、ミニロボットに精巧なプログラミングをほどこしてAKBを躍らせる、などなど。      日本人の『偉大なるお馬鹿ぶり』を、私は誇りに思います(笑。      こんな愉快な国に生まれて良かったよw」 みかりん「日本のこのあさって方面の方向性がなかったら、      世界のロボットは味気ないものになっていったんだろうねぇ      日本がいる限り、ロボットの未来は無意味に可愛い方向にも行くと思う」  怪  「たぶんね、『人が人格を持つロボットを造る』というとき、一神教のアブラハム宗教の      価値観では、『神が人を造る』ことで、不遜にも人が神の真似事をしていることになって      しまうんだろうな。      『モノに人格を与える』というアニミズム的宗教観では当たり前にやっている事なん      だけどね。      山川草木に人格を認めることと、ロボットに人格を与えることは本質的に同じだからね。      つまり、人ではなくロボットのほうが神なのであって、人は何も不遜なことはしていない。      むしろ、モノに人格=神性を認めないことのほうが不遜と考える傾向さえあるよね」 みかりん「あー。それわかる。物には物の魂がある。物魂(ものだま)だ」 はるたま「そういえば、バイト先のロシア人留学生のカチューシャちゃんが、      『ロシア人はアメリカ人よりも日本のキャラクター文化を ずっとよく理解していている。      それは、プロテスタントと、ロシア正教の違いだと思う』と言っていて。 そのときにはよく意味がわからなかったんだけど、後で本で調べてみたら、      ロシア正教はもともとロシア土着のアミニズムの思想に、      後からキリストが降りてきたものだから、日本の神道とすごく似たところが あるんですって。      だからロシアの政治家は、靖国を問題視したことが一度もない。(笑)      人・モノ・神がゆるやかに交錯している日本人の感覚を、 ロシア人はよく理解している」      怪 「アニメや漫画の話をすると、ドラえもんは大変わかりやすい「神」だよね。      のび太が何かある度にお願い(祈願)をすると、ドラえもんはそれを      ひみつ道具(神の力)で叶えてくれる。      ドラえもんが未来の世界の猫型ロボットじゃなくて、どこそこ神社の神の化身でも、      全く同じ構造の話が作れます」 はるたま「みんなみんなみんな、叶えてくれる、不思議なポッケで叶えてくーれーるー。      ん、これは間違いなく神さまだ。(笑)」   怪 「逆に、もしドラえもんやアトムを『所詮金属とプラスチックのカタマリじゃないか』と      木偶人形扱いしようものならば、間違いなく彼らの凄まじい科学力や馬力が「祟り」となって      人間に襲いかかってくる(アトムにはそういう話もありましたね。青騎士の巻)」 みかりん「そう。アトムはそういう偏見とも戦っていたんだよ」   怪 「こういう『人間とロボットの対立』があったときの扱い方がもう一つ、      上の仮説の傍証になっていて、日本のロボットアニメではほぼ例外なく、      『悪いのは人間』だということになるんですね。だって、相手は神様ですから」 みかりん「悪いのは人間ですよ。(笑)      ちょっと話は違うけれど、悪いイヌっていないんです。悪い飼い主がいるだけで」  怪  「確かに、悪いのは常に人間なんですけど、悪さが東西で違うんじゃないかな。      ロボットが人間に反旗を翻したとき、人間の罪は西欧では『ロボットを造ったこと』      (思い上がって神の真似事をしたこと)、      日本では『ロボットに敬意を払わなかったこと』に還元される傾向があるんじゃないかと      思います。。」 みかりん「ロボットを神の代理とみなすと、そこに一神教と多神教の違いは必ず出てくるよね。      一神教では、神を作るなんて不遜なことだろうし。      日本人はロボットを神って思ってはいなくて、目指しているのはともだちロボット。      そのともだちロボットにいろんな機能付けちゃえって      『万能ともだちロボット』を目指したがる。(笑)      そのあたりが西洋人にとって、『なんじゃそりゃ』なんでしょうねー。(笑)」 ━●編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ 「みかりんの叫び」の文中の紹介サイト。ここ↓   http://kaigainohannoublog.blog55.fc2.com/blog-entry-851.html   会話する宇宙飛行士ロボットKIROBO(キロボ)   この方向、すごくアリだと思いました。   宇宙は、生身のこのやわらかいデリケートな体を持つ私たちには過酷過ぎます。   私たちの代わりにロボットに宇宙に行ってもらうってナイスアイデア!   まぁ、そうなると「広がりたくなる欲求」は満たされないんですけれどね。   で、妄想するのですよ。こういう宇宙飛行士ロボットが地球以外の星に飛ばされて   それなりの活躍をします。でもしのうち地球からの交信も途絶えてロボットの存在意義も   なくなります。   それでもロボットは動いています。   で、その時がきます。故障か何かで動けなくなったロボットは倒れます。   どのくらいのときが流れたか。地球時間で、数十年か数百年か数千年か。   ひょっとしたら億年単位が経ったんでしょうか。   ロボットは特殊な材料なので朽ちません。   その星に何者かが立ち寄って倒れたロボットを見つけます。   地球人の末裔かもしれませんし、まったくちがう生命体かもしれません。   うわぁー。何か胸が熱くなる展開!   廃墟のような星の荒涼とした風景の中で、抱き起こされ覗き込まれる宇宙飛行士ロボット。   そんな物語が始まってしまうのでしょうか!   ★今回のメイン記事は、植物は音楽を聴くことができるかっていう話題なので  アーティスト名や曲名が多く出てきます。  ラジオ版ではそのあたりをなるべく音で聞いてもらいたくて、ちょっと工夫してみました。  モーツァルトやジミヘンドリックスなど、織り込んでみました。    HPから聞けるようになっています。 ★ラジオ山猫通信がリアルタイムで、  パソコン、スマートフォンから聴けるようになりました!   http://www.radiokaros.com/simulradio/  ↑ここがカロスのサイトの「インターネット放送聴取方法」のページです。  パソコンからスマートフォンから、カロスの放送を聞く方法が載っています。  http://www.simulradio.jp/  ↑ここがサイマルラジオのサイトです。  ここから全国のコミュニティーラジオが聞けるようになっています。    このサイトを開いたらちょっとスクロールすると「北海道」という場所があって  その下の方に「ラジオカロスサッポロ」という場所があります。  そこの「放送を聴く」をクリックするとメディアプレイヤーが立ち上がって、  リアルタイムに放送を聴くことが出来ます。  ラジオ山猫通信は、第一月曜日と第三月曜日の19:00〜19:30です。  明日8月5日19:00から「社会性昆虫スズメバチとハキリアリの話」が  リアルタイムで聞くことができます。  今まで通りバックナンバーは、「やまねこ通信 E=MC二乗」のサイトの「ラジオ山猫通信」の  場所から、いつでも好きな回のお話を聴くことが出来ます。   ★今回のこの「植物は音楽を聞くことが出来るのかという話」は、  ネットでいつでも好きな時に聞くことができます。  http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm  ここの右側「ラジオ山猫通信」をクリックしてスクロールして  「植物は音楽を聞くことが出来るのかという話」をクリックすると聞けます。  すぐに聞けない人は、じっと待ってみて。きっと聞けます。  http://crashlanding.under.jp/rajiyama0715.mp3  直接URLはここです。  今回の文は、おおむねラジオ原稿そのままです。  ラジオ用をメルマガ用に書き換えているけどね。 ★vol.180の参考書籍    植物はそこまで知っている  著/ダニエル・チャモヴィッツ   河出書房新社                   訳/矢野真千子    ★予告です。 8月5日放送「スズメバチ、ハキリアリからみる社会性昆虫の話」(収録終わった)  (ネットにUP予定は8月19日) 8月19日放送「イヌがお伊勢参りする話」(書き終わった)  (ネットにUP予定は9月2日) 9月2日放送「おばあさんの存在が火星移住を推し進めた話」(書き終わった。丸4周年記念原稿だ)  (ネットにUP予定は9月16日) 9月16日放送「縮む世界で生き延びる話」(書き終わった)  (ネットにUP予定は10月7日) ★ラジオ放送が月二回隔週であります。  最初はメルマガを元に原稿を書いてたけど、  今は、書き下ろし原稿です。  それをメルマガに転用するという逆転現象が  最近のメルマガ版「やまねこ通信 E=MC二乗」であります。 ★どうぞお時間のある時に「ラジオ山猫通信」も聞いてみてください。  丸3年を過ぎ4年目を目指しています。  最近は、トチらずスラスラよどみなくしゃべっているように聞こえます。  慣れてきたのです! ウソです。(笑)  編集で直して貰っているんです。  そのためずいぶん聞きやすくなっています。  決して私のしゃべりが上達したのではありません。(キッパリ) ★私はいつも「やまねこ通信 E=MC二乗」の事が頭の隅にあります。  次回テーマは何にしようかと常に思っています。  「やまねこ通信 E=MC二乗」は、私みかりんを構成している大事な要素です。 ★「やまねこ通信E=MC二乗」では、あなたからの投書を受け付けています。  動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学このメルマガの趣旨に合うような投書を  気軽にメールに書いてね。  過去に取り上げた記事からの話題も歓迎しています。 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹     ★彡★彡★彡★彡★彡『蟹屋 山猫屋』★彡★彡★彡★彡★彡 生まれも育ちも北海道育の“みかりん”が、北海道の味覚を全国の方に広めるために 『蟹屋 山猫屋』を立ち上げました。一級品の道産品をお手ごろ価格でネット販売! 読み物としても楽しめるものを目指しているよ。    登録はここ→ http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/kani/   山猫屋の蟹は冷凍ガニではありません。ボイルしたてを食卓に直送! 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹    ↑↑↑  私、みかりんのもうひとつのメールマガジン。  北の味覚。海産物。蟹おいしいよ〜。海水ウニもありますよー。  予算はこれくらい。食べる人数はこれくらい。と教えてくれたら、その中で  できる限りのご提案をします!山猫屋の蟹は冷凍物は扱っておりません!  さぁ、タラバ食べたいよう、毛ガニ食べたいようのメールをみかりんに書こう。  タラバも毛蟹も良いのが入荷してきています。  北の食材たちは脂が乗っておいしいです。  この機会に、どうぞ冷凍ではない蟹を!  ご贈答に、山猫屋の海産物を。 それじゃ、今回はここまで。 あなたのお便り待ってます。 daichi-m@phoenix-c.or.jp じゃね。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 暑くて、ぐんにゃりしている。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○ やまねこ通信E=MC二乗 vol.180  2013年8月5日発行 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○発行編集者 みかりん daichi-m@phoenix-c.or.jp ○発行システム: インターネットの本屋さん「まぐまぐ」ID:0000052530 http://www.mag2.com/ ○登録/解除 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○やまねこ通信は、素人みかりんが趣味で発行しているもので、情報の正確さには  まったく自信がありません。引用して弊害が起きても責任は持てないよ。  それから誤字脱字変換ミスは大目に見てね。気を付けるけれどさ。えへ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━