2013/12/1━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 幽玄の森羅万象の散歩道 動物行動学からの性♂♀の話・動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学 興味のおもむくまま“みかりん”の しゃべりんぐ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━目指せ1万部! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆         やまねこ通信 E=MC二乗                                vol.188 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ こんにちは。 みかりんです。 すっかり雪景色となった札幌です。 そして12月になってしまったので、来月はもう来年です! 月日の経つのは早いですね。まもなく今年も終わります。 こうやって毎日毎日の積み重ねが1年だし、 それが積もって10年、100年、1000年、1万年と時は経っていくんですね。 現在からみるともう手の届かない、遠い遠い昔のことは、 わずかな手がかりをもとにして想像するしかありません。 たぶんこんなんだったよね、きっとこうに違いないってね。と、 そう言われてきた事が、実はずいぶんと違っていたと、 最近色々わかってきました。 遺伝子の情報を読み解くことが出来るようになったからです。 これによって、ここ2〜3年で、え?そうなの?っていうような、 にわかに信じがたい事もわかってきました。 他にも、ほんのわずかな今まで見逃していたような手がかりから、 現代の科学技術で、色々なものを読み解くことができるようになってきました。 今日の話は「昔すぎてよくわからない、絶滅していなかった話」です。 ネアンデルタール人と恐竜のティラノザウルスについてお話します。  ここに↓バックナンバーがあるよ。『内容一覧』という所をクリックしてみて。 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm 「ラジオ山猫通信」も、ここから聞くことができます。↑ ━■昔すぎてよくわからない、絶滅していなかった話━━━━━━━━━━━━ 夜が長いです。本を読んで過ごす時間も多くなります。 私は図書館で科学雑誌に目を通すことがあります。 ニュートンとか日経サイエンスとかナショナルジオグラフィックとか。 専門的な事はよくわからないんですけど、 綺麗な写真も多くて眺めているだけでも知った気分になって嬉しいのです。 一昨年の事。2011年ですね。この年のナショナルジオグラフィックで 驚くようなリアルな絵が大きく載っていました。 それはネアンデルタール人の想像図なんですけれど、 今までのようなサルっぽい原人とはまったく違うものでした。 なんていうかベースが白人なんですね。 髪は明るい茶色から赤毛、肌は白くてそばかすがいっぱいで、 目の色は青色というか灰色みたいなネアンデルタール人です。 なんか、お風呂に何年も入っていない白人の人みたいです。 化石からのDNA解析で、髪や目の色、ソバカスや肌の色がわかることはありません。 いったいネアンデルタール人に何が起きたんでしょう。 そう思って色々なものを読んでみました。 読んではみたんですけれど今ひとつ、こう、パッとわからないんです。 奥歯に物が挟まったような、隔靴掻痒っていうんですか、 靴の上から足の痒い所をかく感じです。 色々読んでみて、そういう曖昧な表現になってしまう理由もわかってきました。 多少ニュアンスが違うかもしれませんが、 私があちこち読んでみて判った事をまずお話します。 今の人類の祖先は、約10万年くらい前にアフリカを出ました。 このあとすぐに世界に広がっていったというわけでもないようです。 アフリカを出た今の人類の祖先は、今でいう中東に1万年くらい滞在したようです。 この時、すでに先に中東に住んでいたネアンデルタール人がいたようです。 両者は同じ土地に同じ時代にいたんですね。 ここで今の人類に繋がるヒトの遺伝子にネアンデルタール人の遺伝子が混ざります。 そう。交雑したんです。 それから今の人類に繋がる祖先は、少しずつ長い時間をかけて世界に散らばって いきます。 ひとつはヨーロッパに向うグループ。 それからシベリアやアジアに向かうグループと、 今のフィリピン方面に向かうグループがありました。 この、今のフィリピンの島々が点在するあたりは当時は、スンダランドと言って 陸続きで暖かい住みよい所だったようです。 ここで数を増やして、北の方へ向かう(アジアですね)グループと、 オーストラリアに向かうグループがいました。 それぞれ4万年前と5万年前です。 それから、太平洋の海に乗り出したポリネシアの人々は2000〜3000年前のことです。 その人たちがハワイやイースター島に着いたのは1500年くらい前っていうから 最近の事なんですね。 で、今のこの説をもう一度振り返ってみます。 アフリカを出た後、すぐに現生人類の祖先はネアンデルタール人に出会って 遺伝子を貰っています。 そして世界に散らばっていきました。 という事は、今のアフリカ人、ええと、黒人っていうかネグロイドの人たちは、 ネアンデルタール人の遺伝子を取り込んでいません。 だから純粋な人類は、アフリカのネグロイドの人たちなんですね。 そもそも最初のネアンデルタール人の化石は、ドイツのネアンデル谷の洞窟で 発見されました。 19世紀のことです。 その後、ヨーロッパのあちこちで、それから西アジアから中央アジアでも ネアンデルタール人の化石が見つかりました。 当時、これは相当昔のものだろうという事になって、 ネアンデルタール人とは、現生人類とサルの中間の特徴を持ったものとしました。 前かがみの姿勢で歩く原始的なイメージで広まったのです。 ネアンデルタール人の脳は実際は現生人類よりも大きいんです。 けれど知能も低く、野蛮だという事で広まっていきました。 私が学校で習った教科書のネアンデルタール人のイラストは、 ゴリラのようなチンパンジーのようなサルっぽい動物と、 人間の中間のような、毛深い生き物になっていました。 よくあるイラストで、左側にサルがいて右端に今の現代のヒトがいて、 その中間に何匹かっていうか何人かのサルとヒトの中間型の動物がいるイラスト。 その時の私たちのモデルである現代人だけが背筋を伸ばして、やけに姿勢が良いです。 でもそんな事はありません。 ゴリラやチンパンジーの歩き方はナックルウォークと言って、 二本の足で立つのは簡単に出来ますけれど、移動するときに手を使います。 ネアンデルタール人はその手足のバランスから言っても、 サルたちのように姿勢が悪い状態で移動していたのではなく、 私たちと変わらずにスタスタと歩いていたでしょう。 ネアンデルタール人は、骨格がとても頑丈で筋肉も発達していたと考えられていますけど、 遠目には私たち現生人類とあまり変わらない外見だったと今では考えられています。 顔つきは今の白人の人たち、コーカソイドと言いますけど、 このコーカソイドと同じか、もうちょっと立体的で、彫の深い顔つきをしています。 子供は、思春期になって第二次性徴が現われるまでは ネアンデルタール人としての特徴はそれほど出てこないんです。 そして、女性はネアンデルタール人の特徴の出方が弱いと考えると、 今の私たちは、ネアンデルタール人からみると、 女こどものような弱っちい感じ?のような印象を受けるかもしれません。 たぶんネアンデルタール人をちゃんとお風呂に入れて きちんと今風の服を着せて、髪なども整えて、 いろんな人種の集まる、たとえばニューヨークの人ごみの中にいると 違和感はないのではないかと思われるんです。 とにかく、今の人類の祖先がアフリカを出て中東あたりで ネアンデルタール人の遺伝子を取り込んで、 ヨーロッパへ向かったグループの行った先にもネアンデルタール人はいたんです。 今から4万年くらい前に現生人類の祖先はヨーロッパに着きました。 ネアンデルタール人が絶滅したとされているのが今から2万年数千年前です。 という事はネアンデルタール人と現生人類の祖先は、 ヨーロッパでも、1万年以上も共存しているんですね。 ネアンデルタール人もアフリカで生まれて、そこから世界に広まったと考えられています。 彼らがヨーロッパに着いたのが110万年前です。 アジアやインドネシアあたりに着いたのは150万年前。大先輩なのですね。 彼らは、それぞれの土地にあった性質になりながら長い時間を過ごしていたんです。 ヨーロッパの気候にあった太陽の少ない地域で有利となる形質、 肌が白く髪は赤く目は碧眼のネアンデルタール人。 アジアのネアンデルタール人(デニソワ人と言います)は、黄色い肌で黒い髪。 それぞれの土地で現生人類の祖先たちは再びネアンデルタール人と混じりました。 現生人類の元は、ネアンデルタール人が混じっていない今のネグロイドの人たちです。 アフリカから出ないで居残った黒人の人たちのグループ。 出アフリカのグループでヨーロッパに行った組は、 白いネアンデルタール人と交じり合い、 コーカソイドと言われる白人になったという事もありえるというのが 最新のDNA解析で出てきたんです。 それからです。 ネアンデルタール人のイラストが白人っぽくなってきて、 感情豊かで芸術的センスに溢れていて、埋葬もしていたし、知能が高かったし、 優しかったと。 あげくの果てには、優しすぎたから、現生人類の祖先に滅ぼされたという事に なってきています。 散々野蛮人でサルのようで姿勢も悪くて毛むくじゃらと言っていたんですけどね。 でも言葉はしゃべれなかったと言われています。 どちらにしても、狩猟採取生活をしている時は、 現生人類の祖先もネアンデルタール人も、 今では、その境界線はだんだん曖昧なものになってきています。 大多数の白人の人たちのキリスト教的宗教観からしたら、 にわかには認めがたい説なのは容易に想像できます。 私が色々最新のネアンデルタール人に関するものを読んでも、 奥歯にものが挟まったような印象を受けたのも、 さもありなんという事なんですね。 偶然か必然か、何が起きたかは判らないけれど、各地でネアンデルタール人と 出遭った現生人類の祖先たちは、それぞれの土地で1万年ほど共存した後、 ネアンデルタール人たちは絶滅していきました。 でもこれって、絶滅っていうよりも吸収されていったという言い方も出来そうです。 ネアンデルタール人と現生人類は、進化の過程で、 ずいぶん前に分かれて違う種類といわれてきましたけれど、 私たちの中に遺伝子が入っているという事は、 その間に生まれた子どもも繁殖力があったという事なので、 結構近い種類のようですね。 次にするお話は、恐竜のティラノザウルスは絶滅していないかもしれない話です。 朝晩結構冷えますね。寒くなってきました。 毎年、雪が積もるようになっってから、私は、庭のバードテーブルに ヒマワリの種を置いて、やって来る鳥たちを観察して楽しみます。 小鳥たちは可愛いんですけれど結構みんな気が強いですね。 強気な印象です。でも野生で生きていくのに弱気じゃやっていけませんものね。 ある時いつもの様に、ぼんやりと小鳥たちを見ていて、急に判ったことがありました。 恐竜は絶滅していないって。そう思ったんです。 鳥は恐竜から進化したと言われています。 それは前々から知識としては知っていました。 でもその時は、なんていうか腑に落ちたというか。 あぁ、この鳥たちは形を変えた恐竜だ。 古代の恐竜たちは、現在の環境に適応した結果、 鳥になって今の時代の空を飛んでいるんだって、その時、心底納得したんですね。 それでは、恐竜と鳥の話をしましょう。 恐竜と鳥の関係が注目されたのは、19世紀に始祖鳥が発見されてからです。 始祖鳥は羽毛を持っていました。 そして爬虫類のような歯を持っていました。 全体的に恐竜のような骨格を持っていたのです。 このことに注目したハクスリーさんという人は、鳥の恐竜起源説を唱えました。 この頃、発表されたダーウィンの進化論は、 キリスト教に真っ向から反対する考えという事で、かなり論議の的になっていました。 ハクスリーさんは、猛烈にダーウィンを擁護した人物です。 始祖鳥の存在が、恐竜と鳥の間を繋ぐものとして、 進化論の証の生物として考えていたからでしょう。 でも、当時発見されていた恐竜は、鳥類のような鎖骨がないことから、 鳥は恐竜の子孫ではない、とされてしまいました。 20世紀に入って、鳥は恐竜から進化した説が再び持ち上がってきました。 恐竜には鎖骨を持っているグループがいるとわかったからです。 20世紀後半になると、恐竜は恒温動物でかなり活発な動物であるとされ始めました。 このあたりになると私も覚えています。 まだ出始めのCGを使ったテレビ番組は、隕石による恐竜の全滅をドラマチックに 表現したあとに、「でも一部の恐竜は現在の鳥になって今に生きています」みたいな 終わり方をしていました。 へぇ、そうだったのかぁ。鳥の祖先は恐竜なのー。 ふぅんと思ったのを覚えています。 それまで恐竜は爬虫類なので体温調節ができない変温動物とされていて、 活発ではなくて太陽で体が温まるまでじっとしているイメージでした。 それが私たちのように自分で体温を維持できる恒温動物で、 かなり活発な運動をする生き物という事になりました。 それに伴って恐竜の形も変化していきました。 それまでティラノサウルスは、ゴジラ型で、 上半身は起き上がっていて尻尾を引きずるような形でした。 それが頭から尻尾を水平に一直線に保ち、 力強い足で素早く駆け抜けるスタイルになりました。 映画「ジェラシックパーク」は鮮烈でした。 恐竜好きな私はもう夢中で観ました。 あの映画の恐竜たちは、ものすごくすばしっこいです。 鈍重なイメージは、すっかりすっ飛びました。 恐竜のイメージはこれでもう安定したもので最終的な形だと安心していたのですけれど、 ここ最近、この映画「ジェラシックパーク」の恐竜たちも 古い形のものになってきました。 2〜3年前から出てきた説では、ティラノサウルスには羽毛が生えていたっていうんです。 えええぇぇぇl、羽毛に包まれていたの?あの恐竜の王様的なポジションの、 よりによってティラノサウルスがぁ?もうビックリです。 素人の私はそう思ったんです。 専門家の方々も、にわかには信じたくないという気持ちがあったのでしょうか。 最初は、ティラノサウルスの子どもの頃だけに羽毛が生えていて、 大人になったら抜け落ちる説もでました。 今迄どおりのティラノザウルスの姿を守るような説です。 今では羽毛恐竜という言葉もあります。 どうもティラノサウルスは羽毛に包まれていてふっさふさだったようです。 もちろん羽毛は空を飛ぶためではなく、 たとえばタマゴを暖めるためだったかもしれませんし、 メスにアピールするために派手な色合いやデザインだったかもしれません。 定説は覆ります。 ティラノザウルスの場合は、もう短期間にどんどん変わっていきました。 ティラノザウルスの手にあたる部分は、その体の割りにとても小さいです。 どのようにその手を使っていたかはまだ判っていません。 手の部分がとても小さくなっている鳥はたくさんいます。 それは空を飛ばない鳥たちです。 飛ばない代わりに走る鳥がいます。 走鳥類と呼ばれるグループで、丈夫な足で地上を駆け抜ける鳥たち。 南半球だけに棲んでいます。 アフリカ大陸のダチョウ。南アメリカ大陸のレア。 ニューギニアやオーストラリアのヒクイドリやエミュー。 ニュージーランドのキーウィ。これらが走鳥類といわれる鳥たちです。 誤解されやすいのは、飛んでいた鳥が天敵のいない土地に降り立って、 飛ぶ必要がなくなって飛べなくなって、走るようになったというもの。 これね、違うんです。 これら走鳥類は、飛べない鳥なんじゃなくて飛ばない鳥なんですね。 走鳥類は、鳥の中では原始的なグループです。 恐竜から走鳥類を経て、一般の鳥になったという流れです。 そして一般の飛んでいた鳥が天敵のいない土地に来て、飛べなくなった鳥もいます。 ペンギンのグループは、飛ぶ代わりに海へ生活圏を広げました。 そうじゃなくて陸に降り立って飛べなくなった鳥に、 ニュージーランドのタカヘやクイナやカカポがいます。 クイナは日本にもいますね。ヤンバルクイナ。 クイナやタカヘはツルの仲間で、カカポはオウムの仲間です。 これらはゆっくり歩きます。 走鳥類のように走ったりしません。 カカポなんかはものすごくゆっくりしています。 本来翼だった手の部分はものすごく小さく退化して、 バランスを取るのに広げているようだけど、役に立っているかどうか怪しい程です。 そういえばあのティラノザウルスも手は貧弱でした。 ティラノザウルスが羽毛で覆われていたという説が正しいのなら、 カカポのように愛らしい要素もあった生き物だったかもしれません。 恐竜は、絶滅せずに一部は鳥となって、次の環境に適応していったんです。 鳥となって走ってそして空を制覇して、一部は、ペンギンのように海を制覇して、 カカポのように空を飛ぶのをやめて再び歩くものも現れました。 恐竜は絶滅していないし、ネアンデルタール人も絶滅せずに私たちの中にいるようです。 昔過ぎてよくわからない、絶滅していない話でした。 今日の話は、こういう説もあるよという話です。 正しいかどうかは判りません。 最新の技術を使って、かすかな痕跡から大昔の手がかりを探しています。 毎年新しい説がでます。 昨日まで正しかったことが今日訂正されます。 定説は覆されて今に至ります。    * * * * *  * * * * *                                      ネアンデルタール人と現生人類の祖先。       どちらも氷河期を懸命に生きていた。       ネアンデルタール人は部分的には私たちの祖先でもある。       絶滅したはずの恐竜は       環境に適応して鳥になって       現代の大空を飛んでいる。       群れをなして電線に並ぶスズメは       6500万年前に絶滅した       ティラノサウルスの血を受け継いでいる。       それを2万数千年前に絶滅したネアンデルタール人の       遺伝子を取り込んでいる私たちが眺める。       長い長い時間の果てに       お互いの視線が交差する。       わからないから想像する。       もう戻れない数千万年もの時間。 ━■みかりんの叫び━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今回のメイン記事、「昔すぎてよくわからない、絶滅していなかった話」と 同じようなテーマの、最近の気になったニュースを紹介するね。 ===============  「原人と現代人の祖先が同一種?」   YOMIURI ONLINE (2013/10/18付)【ワシントン=中島達雄】  これまで複数種がいたとされてきた、  原人(ホモ・エレクトス)などの「初期ホモ(ヒト)属」と呼ばれる  現代人の祖先が、実は同一種だったとする新説を、  グルジア国立博物館や米ハーバード大の国際研究チームが  米サイエンス誌に発表した。  同国で2000年ごろから相次いで見つかった約180万年前の人骨の分析で判明した。  初期ホモは、アフリカを出た最初の人類。種の分類の見直しは、  私たち現代人の進化や拡散の考え方にも見直しを迫る。  研究チームは、グルジアのドマニシ遺跡で見つかった5体の初期ホモの頭骨などを分析。  5体と、約200万年前のアフリカにいた「ホモ・ハビリス」や  「ホモ・ルドルフェンシス」は、同じホモ・エレクトスと結論した。  5体の頭部や顔、歯などの個体差からみると、  アフリカの2種との違いは別種と呼べるほど大きくないという。 =============== この↑ニュースなんか、まったく今回のメイン記事とかぶる話です。 ちょっと前、化石が出るたびにナントカ原人と名付けて、ホモ・サピエンスは 20種くらいのナントカ原人と同じ土地で共存していたと考えられますって言われて いたんです。 たぶんナントカ原人は、みんなネアンデルタール人の仲間なんでしょう。 土地によって体格差があったくらいで。 このニュースを見ると、俄然、今回のメイン記事の信憑性が増すねーと思いました。 もうひとつ気になるニュースはこれ。↓ ===============  「ヒマラヤの雪男の謎、ついに解明? 古代のホッキョクグマとDNA一致」   CNN(2013/10/18付)  英国の遺伝学者が、ヒマラヤ山脈で採取された動物2頭の毛を調べた結果、  古代のホッキョクグマとDNAが一致したと発表した。  ヒマラヤ山脈に生息していると伝えられてきた伝説の雪男「イエティ」の  謎を解く手がかりになるかもしれないとの期待が高まっている。  この研究結果は英テレビ局チャンネル4のドキュメンタリー番組で紹介される。  同局の発表によると、オックスフォード大学の遺伝学教授ブライアン・サイクス氏は  昨年、世界から未確認生物の毛などの組織提供を募り、  集まった30以上のサンプルを調査した。  この中でも特に、ヒマラヤ山脈で採取された2つのサンプルに注目した。  この2つは約1300キロ離れた場所で別々に採取されたものだったが、  DNAを調べた結果、100%の確率で、ノルウェー北端のスバールバルで  見つかった4万年〜12万年前のホッキョクグマの顎の骨のものと  完全に一致したという。  サイクス氏はこの結果について  「どう解釈するかについてはさらなる研究が必要だ」としながらも、  ヒマラヤの高地にホッキョクグマを祖先にもつヒグマの仲間が生息している可能性や、  ヒグマと古代のホッキョクグマを祖先とするクマとの混合種がいる可能性に  言及している。 =============== うわぁ。雪男!サル系ではなくましてや原人系でもなく、まさかのクマ。 DNAが一致ってそれはクマだと思うの。(笑)  ヒマラヤ現地で「クマ」っていう意味で使われている言葉の中に 「イエティー」っていう言葉があるらしいんです。 で、真相は、ヒマラヤ登山隊の探検費用をまかなうために、 お金を出してくれるスポンサーに、ヒマラヤの雪男のイメージで「イエティー捕獲」って いうのを目玉にお金を引き出したってのが、そもそもの始まりっぽいんです。 もう、ヒマラヤの雪男。お前もかって気持ちです。 ネス湖のネッシーはずいぶん前に、イギリス人のイタズラと本人?が告白っていう ニュースが10数年前にありました。 こうやって私が子どもの頃に妄想していたものの真実が明らかになっていく〜。 あれもこれもみんな当時のオトナの言動だったのね。 私は、雪男は、ナントカ原人の生き残りじゃないかと思っていたのです。 クマと同じDNAって…それはクマです。 なんかねー、妙だと思っていたんです。 過去にこんな事がありました。1959年とか1960年とかそれくらいの時。 ヒマラヤの未確認生物イエティの調査団を日本が送り出した事があったんです。 それが雪男が見つからないからって言って、揚子江のカワイルカを発見して 帰ってきたって事があったのですよ。 その一件を知って、妙だなって思ったんです。 だって不自然じゃないですか。 山にUMAを探しに行ったのに見つからないからって川のUMAを探しに行ったって。 河童でも探しに揚子江に? 何かあったんだとは思ったけれど、 たぶんこの時に雪男ってもしかしたらクマ?っていう事わかったんじゃないかな。 カワイルカが見つかったから良かったようなものの。 見つからなかったら、クマの毛皮の一部を持って帰ってきて 「惜しかった。もう少しだった」と雪男伝説にさらなる厚みを 持たせたのかもしれなかった所だったかもね。(笑) ここまで書いて、ちょっとyoutubeを徘徊していたのです。 すると面白い動画を見つけました。 http://www.youtube.com/watch?v=n_syweDS2AA (音が出ます。気をつけてね) 0:22くらいの所で、ものすごく背筋がピっとしている直立二足歩行する野生のクマが! 他にも野生と思われるクマが立って車のドアを開ける所も。 訓練されたクマのフラフープの姿も。 こういうクマ動作を知ると、雪男伝説がサル系じゃなくて、クマ系が発端だったというの も、むべなるかな。って思いました。 ━●編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★他にも気になるニュースと言えば、「海底火山の噴火による新島の出現」です。  楕円(だえん)形の陸地は長い部分で約400m、標高も20〜30mに成長。  一夜にして島が出来るのかーとちょっと感激。  1973年には、この近辺にある西ノ島って所でも噴火による隆起があって  その島は西ノ島と繋がってしまったという海域です。  一夜にして島が増えるって事は、一夜にして沈没って事もありえる訳です。  地球の活発な運動ですね。 ★盛り上がっていた「アイソン彗星」。  数日前に大きな本屋に行ったら、アイソン彗星のコーナーができていて  関連本が積みあがっていました。     でも突然消えてしまって、旅行会社の企画や天文所の観測会などが  全部ダメになったようです。    今年6月、宇宙望遠鏡がアイソン彗星を撮影して、  彗星の尻尾が30万kmの長さに伸びているのを観測しました。  太陽の表面から117万kmしかはなれてない所を通るので、  11月28日頃には、金星や満月の明るさを超える大彗星になる可能性もある  という事で、天文祭になっていたんです。  しかも、史上最も明るくなった1680年の大彗星と呼ばれるキルヒ彗星と軌道が似ていて  もしかすると、これに匹敵するか、または超える明るさとなる可能性もあるかも!って  煽ったいたのです。  日本時間の2013年11月29日未明、NASAは「アイソン彗星が太陽へ最接近した際に  イカロスの翼のように消滅したとみられる」と発表しました。  ギリシア神話の、少年イカロスは鳥の羽をろうで固めた翼で空を飛び、  高く飛びすぎて太陽に近づきすぎて、ろうが溶けて墜落した逸話になぞらえました。    彗星は、ヒトの姑息な経済普及効果を考えてはくれませんという話に  なってしまいました。   ★もうひとつ気になった宇宙物のニュースがこれ。  2013年2月、ロシアに落下した隕石と、小惑星探査機「はやぶさ」が  小惑星「イトカワ」から持ち帰った微粒子の成分が、ほぼ同じだったことがわかったと  いうニュースです。  つまり、ロシアに落下した隕石は「イトカワ」のような小惑星を起源としている  んですね。  もうちょっと言うと、あの小惑星のあるあたりに地球型の岩石でできているタイプの  金星、地球、火星と同じような惑星があったか、惑星になりそこなった、星が  あったんじゃない?みたいな推測まで行き着くような、そんなニュースに、  わくわくしました。 ★今年も12月がやってきました。  メルマガ「やまねこ通信 E=MC二乗」は、2000年の12月に創刊したんです。  もうかれこれ丸13年も続けている事になります。  そして、まだまだ続けるようです。今後もよろしくね。   ★ラジオ山猫通信がリアルタイムで、  パソコン、スマートフォンから聴けるようになりました!  http://www.radiokaros.com/simulradio/  ↑ここがカロスのサイトの「インターネット放送聴取方法」のページです。  パソコンからスマートフォンから、カロスの放送を聞く方法が載っています。  http://www.simulradio.jp/  ↑ここがサイマルラジオのサイトです。  ここから全国のコミュニティーラジオが聞けるようになっています。    このサイトを開いたらちょっとスクロールすると「北海道」という場所があって  その下の方に「ラジオカロスサッポロ」という場所があります。  そこの「放送を聴く」をクリックするとメディアプレイヤーが立ち上がって、  リアルタイムに放送を聴くことが出来ます。  ラジオ山猫通信は、第一月曜日と第三月曜日の19:00〜19:30です。  明日12月2日19:00から「縄文は母系社会の話」が  リアルタイムで聞くことができます。  バックナンバーは、「やまねこ通信 E=MC二乗」のサイトの「ラジオ山猫通信」の  場所から、いつでも好きな回のお話を聴くことが出来ます。   ★今回のこの「昔すぎてよくわからない、絶滅していなかった話」は、  ネットでいつでも好きな時に聞くことができます。  http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm  ここの右側「ラジオ山猫通信」をクリックしてスクロールして  「昔すぎてよくわからない、絶滅していなかった話」をクリックすると聞けます。  すぐに聞けない人は、じっと待ってみて。きっと聞けます。  http://crashlanding.under.jp/rajiyama1104.mp3  直接URLはここです。  今回の文は、おおむねラジオ原稿そのままです。  ラジオ用をメルマガ用に書き換えているけどね。 ★vol.188の参考サイト      ネアンデルアール人 【グレゴリオ講座】      http://www.gregorius.jp/presentation/page_16.html        世界タイムス:ネアンデルタール人の謎、解明進む      http://blog.livedoor.jp/sekaitimes/archives/19024699.html      動植物・古生物研究所      恐竜・翼竜大図鑑 (7)鳥と恐竜の関係は?      http://www.uraken.net/bato/paleo/paleo14.html ★予告です。 12月2日放送「縄文は母系社会の話」(収録終わった)  (ネットにUP予定は12月16日) 12月16日放送「単位の話」(書き終わった)  (ネットにUP予定は12月30日) 1月6日放送「ウマ文化の話」(書き終わった)  (ネットにUP予定は1月20日) 1月20日放送「右と左と螺旋の話」(書き終わった)  (ネットにUP予定は2月3日) ★ラジオ放送が月二回隔週であります。  最初はメルマガを元に原稿を書いてたけど、  今は、書き下ろし原稿です。  それをメルマガに転用するという逆転現象が  最近のメルマガ版「やまねこ通信 E=MC二乗」であります。 ★どうぞお時間のある時に「ラジオ山猫通信」も聞いてみてください。  5年目に突入の「ラジオ山猫通信」  どこまで続くんだ?  ここまで来たらいける所まで行ってしまえ!  最近は、トチらずスラスラよどみなくしゃべっているように聞こえます。  慣れてきたのです! ウソです。(笑)  編集で直して貰っているんです。 そのためずいぶん聞きやすくなっています。  決して私のしゃべりが上達したのではありません。  編集がうまくなったのです!(キッパリ) ★私はいつも「やまねこ通信 E=MC二乗」の事が頭の隅にあります。  次回テーマは何にしようかと常に思っています。  「やまねこ通信 E=MC二乗」は、私みかりんを構成している大事な要素です。 ★「やまねこ通信E=MC二乗」では、あなたからの投書を受け付けています。  動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学このメルマガの趣旨に合うような投書を  気軽にメールに書いてね。  過去に取り上げた記事からの話題も歓迎しています。 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹     ★彡★彡★彡★彡★彡『蟹屋 山猫屋』★彡★彡★彡★彡★彡 生まれも育ちも北海道育の“みかりん”が、北海道の味覚を全国の方に広めるために 『蟹屋 山猫屋』を立ち上げました。一級品の道産品をお手ごろ価格でネット販売! 読み物としても楽しめるものを目指しているよ。    登録はここ→ http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/kani/   山猫屋の蟹は冷凍ガニではありません。ボイルしたてを食卓に直送! 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹    ↑↑↑  私、みかりんのもうひとつのメールマガジン。  北の味覚。海産物。蟹おいしいよ〜。海水ウニもありますよー。  予算はこれくらい。食べる人数はこれくらい。と教えてくれたら、その中で  できる限りのご提案をします!山猫屋の蟹は冷凍物は扱っておりません!  さぁ、タラバ食べたいよう、毛ガニ食べたいようのメールをみかりんに書こう。  タラバも毛蟹も良いのが入荷してきています。  北の食材たちは脂が乗っておいしいです。  この機会に、どうぞ冷凍ではない蟹を!  ご贈答に、山猫屋の海産物を。 それじゃ、今回はここまで。 あなたのお便り待ってます。 daichi-m@phoenix-c.or.jp じゃね。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 揚子江にカワイルカという淡水のイルカがいる。 川井さんとか河合さんとか河井さんとか川居さんとかいう苗字の人が 「ルカ」ちゃんというDQNネーム付けるとカワイルカになる! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○ やまねこ通信E=MC二乗 vol.188  2013年12月1日発行 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○発行編集者 みかりん daichi-m@phoenix-c.or.jp ○発行システム: インターネットの本屋さん「まぐまぐ」ID:0000052530 http://www.mag2.com/ ○登録/解除 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○やまねこ通信は、素人みかりんが趣味で発行しているもので、情報の正確さには  まったく自信がありません。引用して弊害が起きても責任は持てないよ。  それから誤字脱字変換ミスは大目に見てね。気を付けるけれどさ。えへ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━