2014/5/18━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 幽玄の森羅万象の散歩道 動物行動学からの性♂♀の話・動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学 興味のおもむくまま“みかりん”の しゃべりんぐ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━目指せ1万部! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆         やまねこ通信 E=MC二乗                                vol.199 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ こんにちは。 みかりんです。 今日は物語に出てくる動物の話です。 たくさん動物の話しができるので今日は特に張り切っています。  ここに↓バックナンバーがあるよ。『内容一覧』という所をクリックしてみて。 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm 「ラジオ山猫通信」も、ここから聞くことができます。↑ ━■物語の中の動物の話━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 日本のアニメーションで絶大な人気がある「となりのトトロ」。 誰もが認める名作アニメです。 このお話の中にはさまざまな想像上の生き物が登場します。 それがまた人々を惹き付けるんですね。 大きなトトロと中トトロ小さいトトロ。 猫バス。まっくろクロスケ。 どれでもいいから一度は会ってみたいとアニメを見た人は思いますよね。 このお話には普通の動物も登場します。 まず、遠くでほえる犬ですね。 猫バスが走った時、一陣の風が起きます。 普通の人間には見えません。 でも犬には見えるようで、その時にほえています。 それとヤギ。 妹のメイがトウモロコシを抱えて、姉のサツキの後を追います。 姉はさっさと行ってしまい、メイは道に迷います。 そして突然メイの前に立ちはだかるのが1匹のヤギ。 ヤギは4歳のメイにとっては巨大に見えます。 ヤギに威嚇されてメイはその道を行くのを諦める場面です。 ヤギの前歯は下にはあるんですけれど上には歯がありません。 上は歯茎になっています。 これはヤギだけじゃなくてウシ、ヒツジ、シカ、カモシカにも 上の前歯がありません。 だいたいのウシ科の動物は前歯は下だけにあります。 でもね、メイを追い払ったヤギにはしっかりと上下の前歯が描かれています。 あんなヤギはいません。 トトロがいる世界なんだから、きっとヤギに似た架空の動物なんですよーって 人は言うかもしれません。 でもあのヤギはトトロとは違って写実表現でした。私はちょっと納得しません。 私は今回ここでお話するために「となりのトトロ」にでてくるヤギの 上の前歯の存在を確かめるためにDVDを借りて見直してみました。 トトロは何度も見たはずなんだけど、 なんかね、311の震災以降、涙もろくなっちゃって、もう号泣しながら見ていました。 こんなに泣けるアニメでしたっけ。 ヤギに上前歯があっても「となりのトトロ」は名作です。 同じ宮崎作品に「もののけ姫」というアニメがあります。 これもアニメ界の金字塔的作品です。 ここにヤックルという鹿の仲間であるインパラのような角を持つウシ科の動物が でてきます。 ウマのように乗り物として登場しています。 賢くて勇敢でヒトのいう事をよく聞きます。 みているとあんな動物が欲しいって思ってしまうような魅力的な動物です。 そのヤックルにも上の前歯がありました! ヤックルはどうみてもウシ科の動物なのに。 同じ宮崎作品でヤギのでてくるアニメといえば 「アルプスの少女ハイジ」があります。ヤギのユキちゃんです。 雪ちゃんに上の前歯があったら、宮崎監督のウシ科の動物に対する認識が 間違っている事になります。 調べてみたらなかったです。 いえ、上の前歯がないという訳じゃなくて、ユキちゃんの歯はアニメ的に 省略された表現になっていました。 それでは、次のお話にいきます。 ピノキオにでてくるクジラは何の種類か推察してみましょう。 ピノキオは100年以上前のイタリアで作られたお話です。 ピノキオのピノはイタリア語で松のことです。 だからピノキオは松の木で作られている事が判りますね。 で、クジラです。 もともとのお話ではわからないのでディズニーのピノキオのアニメを 観察してみましょう。 クジラにはヒゲクジラと歯クジラがあります。 ディズニーアニメのピノキオを見る限り歯クジラですね。 歯をむき出しています。 これはマッコウクジラかな。 あれ?上下共に立派な歯がずらりと並んでいます。 実はマッコウクジラの歯も、下にしか生えていないんですね。 上には歯が生えていません。そして下の歯も数が少ないんです。 しかもメスには歯はまったくありません。これでも歯クジラっていうんですね。 マッコウクジラはイカをよく食べます。 話題のダイオウイカも食べているようです。 ディズニーアニメのピノキオに出てくるクジラのような上下にギザギザの牙が みっしり生えているのは、シャチですね。 歯だけ見るとシャチです。 もっとも原作では巨大なサメですので、サメのような怖い牙のイメージが アニメで表現されたんですね。 私たちヒトは、上下に歯があるのでそれが普通と思ってしまいがちですけれど、 ヤギも歯クジラのマッコウクジラも、上下にずらっと歯が並んでいる訳では ないんですね。 アニメに難癖ばかりつけてないで、もっと楽しく見れば良いんだよっていう声 が聞こえてきそうです。 そうですね、それでは、お話に出てくる動物の種類を推察していきましょう。 日本民話の猿蟹合戦。 あそこにでてくるカニの種類は何でしょう。 私事ですけれど、私はインターネットで蟹を売っています。 タラバ蟹や毛蟹を中心に北海道の海産物を売っています。 気になる人は「蟹屋山猫屋」で検索してみてね。 あれ?何の話だったっけ。 そうそう猿蟹合戦のカニの種類の話でした。 私が扱っているタラバや毛蟹は海に棲む蟹です。 猿蟹合戦の舞台は柿の木が生えている陸地ですね。 そして蟹はおにぎりを持っていました。 この辺がヒントになりそうです。 カニは、タラバや毛蟹のように海に棲むものだけじゃなくて、 川や干潟や森に棲むものもいます。 それでは蟹の種類を絞り込んでみましょう。 サワガニ、モクズガニ、ヤマガニ、アカテガニ、ベンケイガニ。 このあたりが日本にいる川や干潟や森に棲むカニです。 この中で一番の候補に挙がるのがアカテガニです。 アカテガニは森に棲むカニで産卵期だけ海に帰ります。 普段は海辺の森や崖、河口域にいます。 海からかなり離れた山の上でも見掛けることがあるカニです。 食べるものは植物が多い雑食です。 落ち葉を食べたりするようです。 もしペットとして飼うのならニンジンやリンゴも食べるようです。 猿蟹合戦のカニは、おにぎりを持って歩いていました。 雑食という事ですからここはクリアしています。 ニンジンやリンゴを食べるというのなら、カキも食べるでしょう。 カキの種とおにぎりの交換に応じたのもアカテガニなら有り得るかもしれません。 調べてみるとアカテガニは高い所を好むカニで、 木に登ることができるらしいんです。 お話では、種から育てたカキの木に、実がなるとサルが木に登って、 赤い実はサルが食べ、青い実を木の上からカニに投げつけ、 カニは死んでしまったとなっています。 アカテガニが木に登れるなら、サルにカキを取ってくれと頼むこともなかったと 思います。 お話では、青い実をぶつけられて死んでしまう時に、 カニは子どもたちを産むんですね。 その事からカニはメスだという事がわかります。 それも間もなく子どもを産む身重だったので、 木に登れなかったのだと推察できます。 本来なら海岸まで行って産卵するのですけれど、サルのひどい仕打ちに 産気づいて陸地で子蟹を産んでしまったのでしょう。 カニの子どもたちは、母さんカニの敵を討つのを、 臼やハチ栗牛糞に手伝ってもらう話になっていきます。 ここまでのまとめ。 猿蟹合戦の蟹はアカテガニのメス、それも産卵間近でサルに青い柿の実を ぶつけられ、そのショックで産気づき、 子どもを産み死んでしまったという流れです。 カニは最初おにぎりをもっていてサルの持っていた柿の種と交換します。 カキの種を植え、柿の木を育てます。 この行為は自分自身が木に登る事ができるのだからそれほど無謀な交換では なかったんですね。 あれ?カニはタマゴを産んで、タマゴから子蟹が産まれる節足動物です。 いきなり子蟹は産まないんだけどね。 まっ、いいや。  浦島太郎が浜辺を歩いていると、数人の子どもたちが何やら騒いでいるのを みかけました。 見ると大きなウミガメを子どもたちが棒で突っついたりしていじめています。 太郎は子供らに因果を含め、カメを助けてやりました。 さて。このカメは太郎を乗せて海に入っていくのでリクガメではありません。 ウミガメだという事がわかります。 そしてオスかメスかと問われるとメスです。 ウミガメは一生を海で暮らします。 陸に上がる時は産卵の時のみです。 オスは陸に上がる用事がないんですね。 オスはずっと海にいるから人間の子どもに捕まっていじめられる事はないんです。 だから浦島太郎のウミガメはメスだということがわかります。 太郎に助けられたウミガメは、すぐに太郎を竜宮城に連れて行こうとしています。 という事は浜辺に上がった自分の用事はもう終わっているという事になります。 この事から浦島太郎のウミガメは産卵直後のメスであることがわかります。 ウミガメの産卵時期は5月〜8月の大潮の時が多いと言われています。 もし引き潮の時に産卵すると、満潮時にはタマゴが水没してしまうからなんですね。 大潮の夜とは満月の夜の事です。 夜のうちにタマゴを産み終えたらさっさと海へ帰るのに、 もたもたしていて子どもたちに捕まってしまいました。 だから、子どもたちにいじめられていたのは朝という事がわかります。 もうひとつこの事件は朝早くに起きたとわかることがあります。 太郎も釣りをしようと浜辺に来ていました。 魚がよく釣れるのは早朝ですものね。 日本でのウミガメの産卵の分布は、西日本の太平洋側全域です。 だから浦島太郎のウミガメは、 西日本太平洋側の砂浜で5月〜8月の満月の夜に産卵を終えたけれど、 早朝まで時間がかかった難産でした。 だから子供らに捕まったのは前夜が満月の翌朝早くで、 産卵を終えたばかりで体力は残っていない状態でした。 だから太郎が歩いていた浜辺には、 ちょっとその辺りを掘るとウミガメのタマゴが埋まっている事になります。 その事を人間の子どもはもちろん、太郎にも知られたくないウミガメのメスは、 太郎を乙姫の暮らす竜宮城に連れて行く事にしました。 それは、産卵で体力を無くしたメスウミガメの、 タマゴを守るためのとっさの判断です。 子どもたちから救ってくれた太郎は恩人だけど、あらたな敵でもあります。 しかもメスウミガメには、人間を竜宮に連れて行ったその後の顛末は 容易に予想できたんです。 メスウミガメの予想通り、太郎は竜宮の生活と乙姫の接待に溺れ、 里心がついたときには、取り返しの付かない長い時が流れ、 「決して開けてはなりませぬ」という玉手箱をもたされて帰郷しました。 「開けてはならぬ」とは必ず開ける行動を促す言葉であることは言うまでもありません。 太郎は箱をあけ、体は竜宮で過ごした時間を刻み、たちまちお爺さんに。 メスウミガメは、毎回同じ場所で産卵する習性があります。 その産卵場所を知られてしまったかもしれない太郎が、 お爺さんになったのを確認すると、メスウミガメはやっと安心しました。 ウミガメの寿命は、よく判っていないけれど100年くらいです。 浦島太郎の話は、動物生態学的にはメスのウミガメが産卵場所を守った話だったと いうのが、やまねこ通信の解釈です。 では次に、鶴の恩返しのツルは何の種類のツルだろうと調べてみました。 ツルの種類はとても多いんですけれど日本にいるツルはそんなに多くありません。 釧路湿原にいるタンチョウヅル。 それから渡り鳥としてナベヅル、マナヅルがやってきます。 あと4種類ほどたまにやって来るツルがいるくらいです。 たまにししか来ないツルを除くと、 タンチョウヅル、ナベヅル、マナヅルに絞ることが出来ます。 タンチョウヅルはお札にもなっていますし、ツルといえばタンチョウヅルという イメージがあります。かっこいいですしね。 でもタンチョウヅルの分布を調べてみると、日本では北海道東部にしかいません。 するとナベヅルかマナヅルという事になります。 ナベヅルを見てみると、首の中ほどから胴体が黒くて、 この黒い羽根で機織りをしてもなぁという感じです。 マナズルを見てみると、首は黒いラインは入っているけれど白く長いです。 そして胴体は灰色です。 ちょっと惜しいっていう感じです。 あぁそうか、今でこそ道東にしかいないタンチョウヅルだけど 昔はどうだったんだろうと調べてみてわかりました。 江戸時代のタンチョウヅルは日本の広い地域に分布していたんですね。 東日本では北海道から東北、関東地方でも記録があって 隅田川流域の湿地帯でよく見かける鳥だったようです。 中部近畿地方では記録がなくて、 西日本では中国地方や九州地方で記録が残っています。 タンチョウヅルは別に特別珍しいという扱いでもなかったようです。 折鶴や千羽鶴などの文化もあるので、 日本のツル文化はタンチョウヅルの事だと思って間違いはないと思います。 という訳で、やまねこ通信では、夕鶴の鶴はタンチョウヅルという結論になりました。 こうやってお話の中にあるヒントから動物の種類の特定に近づくことは できるんですね。面白い遊びです。 今回のこの私の遊びと同じような事を先人もやっています。 お話ではなく俳句ですけれど、 「閑けさや 岩にしみ入る 蝉の声」という有名な句があります。 松尾芭蕉の奥の細道の中でも優れた句です。 江戸時代の元禄2年5月27日に、山形県の立石寺に芭蕉が参りした時に作った句です。 これだけのヒントで、この句に出てくるセミの種類について論争になった話を 紹介しましょう。 昭和元年、歌人の斉藤茂吉はこの句のセミはアブラゼミであると雑誌で断言しました。 これをきっかけにセミの種類について文学論争が起きました。 翌年、岩波書店の2代目社長が小料理屋に一席設けて茂吉をはじめ、 当時の名だたる文人を集めたんです。 茂吉のアブラゼミに対して真っ向から反対したのが、 小宮豊隆という文芸評論家です。 小宮は「元禄2年5月末は太陽暦に直すと7月上旬となり、 アブラゼミはまだ鳴いていないし、閑さ、岩にしみ入るという言葉から アブラゼミに合わない」と主張しました。 それでこのセミはチィーチィーと小さく鳴くニイニイゼミであるとして、 大きく対立したんです。 茂吉は、芭蕉がこの句を詠んだという山形県出身ですし、一歩も譲る事なく アブラゼミで押し通しました。 それでは、これらのセミの活動時期を調べ論戦に決着をつけようということになって、 実際にその時期に立石寺に入って調査が行われたんです。 その結果、芭蕉が山寺を訪れた7月13日(旧暦では5月27日)ごろ、 鳴き出しているのはニイニイゼミで、立石寺界隈ではこのころまだアブラゼミは 鳴いていないということが判明。 茂吉は誤りを認め、芭蕉が詠んだ俳句の蝉はニイニイゼミであるという事に なりました。 さて。水ぬるむ春です。 北海道でもそろそろおたまじゃくしが泳ぐ季節になります。 愛すべきカエルキャラクターといえば、今ではケロロ軍曹なんでしょうか。 私の中では昭和のカエルキャラクターの「ど根性ガエル」のピョン吉です。 最後にこのピョン吉が平面ガエルになってしまう前のカエルであった時の種類に ついて考察してみましょう。 主人公ひろしが暮らしていたのは東京下町。 倒れてきたヒロシの下敷きになった弾みで、なぜかTシャツに張りつき 「平面ガエル」になってしまったピョン吉は、 ヒキガエルであった可能性が大きいんです。 都会のヒキガエルは、棲みかとしている公園を出て、 川や池などの水場に向かって長い距離を移動する習性があります。 カエルっていうのは天敵から逃げるため、強力なジャンプ力を持っているはずなのに、 ヒキガエルは全くジャンプしようともせず、の〜んびり移動します。 こんなんだから倒れてきたヒロシの下敷きになるんです。 ヒキガエルの耳の裏側には、天敵から襲われた時に毒を出す器官があります。 つまり、死んでいても毒があるので、 カラスなど他の動物はヒキガエルを食べません。 だからたとえば車に轢かれて死んでしまっても、 いつまでも道路で、ぺっしゃんこになって残ったままで、 人間の目に付きやすいのです。 作者の吉沢やすみさんも、こんなヒキガエルをみて平面ガエルを 思いついたのかもしれません。    * * * * *  * * * * *                                        お話の中の動物たちは         しゃべるし、歌うし、騙すし、助けてもくれる         彼らは、私たちに代わって、冒険をしてくれる お話の中の動物たちは 善良だし、悪党だし、臆病だし、勇敢でもある 彼らは、私たちが幼かったころのかけがえのない友人だ お話の中の動物たちにもモデルはある 種類を特定するのは野暮かもしれないけれど 動物の行動を観察してお話の登場人物になる かつて生活の中で動物たちはとても身近だった 幼い頃の友人だった動物たちは、 大人になっても心の中で生き続けている ━■みかりんの叫び━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「北海道の春は遅くない」 毎年桜前線がニュースになります。 ニュースになる桜前線っていうのはソメイヨシノの開花の時期です。 ですからソメイヨシノがない沖縄ではなく九州から始まります。 ソメイヨシノの南限は鹿児島です。3月下旬に開花宣言します。 そうしてじわりじわりと北上して最後は北海道です。 今年の札幌は、例年よりもかなり早い4月29日でした。(例年は5月5日頃) そして道東の釧路でも例年より10日ほど早い5月12日に桜の開花宣言がでました。 釧路では、今頃がちょうど見ごろになっていると思います。 こうして桜前線が北上して日本の道東まできました。 ソメイヨシノの北限は北海道の東ではなくて、道央です。 桜の種類をソメイヨシノ以外にも目を向けると、沖縄のヒカンザクラは 開花宣言が12月28日とか1月初めだったりします。 北海道にもソメイヨシノはありますけれど、ピンク色の濃いエゾヤマザクラを標準木に している地域もたくさんあります。 でも日本のマスコミが追いかけるのはだいたい釧路の桜までで、ここがが一番遅くて 桜前線の終点のような気がします。 でもこのあと桜前線はチシマザクラなど種類を変えながらまだまだ北上していきます。 サハリンや千島列島を北上していくのでしょう。 札幌に住んでいると、本州の情報がどんどん入ってきます。 そこは暖かいし、草木は生えるし、昆虫の活動も活発です。 札幌に住んでいるよと本州の人たちに言うと「寒いところに住んでいるね」といわれます。 そんなだから私は「日本の北の果てに暮らす、凍てつく地に住む人」なんだという意識が ありました。 先日、北海道新聞の投書欄に目を見張る投稿がありました。 全文書き写します。 ============= 「北海道の春は遅くない」 塾講師 白鳥文秋(37) 北海道は「春が遅い」というが、果たしてそうだろうか。 かつて戦前の樺太の中学生の紀行文に「北海道庁の建物が真っ赤で、 さすが札幌は南の町だと感心した」とあったのを読んだことがある。 考えてみれば、北方の先住民族にとっては、北海道は南の端だ。 つまり「北海道は北のはずれで春が遅い」というのは、あくまでも本州からの見え方で しかない。 この季節、この嶋にはコブシやエゾヤマザクラが一斉につぼみを開き、地上にはカタクリ、 エゾエンゴサク、エンレイソウなどが咲き乱れる。 クロッカス、スイセン、チューリップが庭を埋め尽くす。 まさに七色に輝く季節である。 さっさと春がやってきて、少しずつ花が咲いては散っていく本州には、そもそも存在しない 春の光景だ。 情報化社会の時代の中で、私たちは東京の情報、本州産の思考にまみれて生きている。 しかし、それらを時折きれいさっぱりぬぐい去ってみてはどうか。 この島にはこの島のペースがあって、そこには「遅い」も「早い」もないのだ。 ============= 「さすが札幌は南の町」っていう言葉に衝撃を受けた私。 そうなんですよね。北海道LOVEの私でも、いつの間にか東京基準の目線になっていて 「北海道は春が遅くて、寒い」のポジションから動かなかったのに気づいたんです。 雪がとけてから夏までの初夏っぽい季節の、一斉に咲きだす花々は本州にはない独特の 季節です。 花は日のあたる所から咲き始めます。 咲き出す花に順番はありません。梅が咲いて次は桜がっていう順番がないんです。 今、北海道は花々が咲き乱れる自慢の季節です! ━●編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★今回のメイン記事、「お話の中の動物の話」は5月5日のこどもの日に  放送される原稿として書いたものです。  その原稿を元に、このメルマガのメイン記事にしたんですけれど、その作業中に  「あれ?あれれれ?私間違ったぁぁぁ!」という事に気づきました。  気づいたのは放送後1週間経っています。もう遅い〜。  取り返しのつかない間違い箇所は、ジブリのアニメのヤックルの所です。  放送で私は「『風の谷のナウシカ』に出てくるヤックル」って言っているんです。  アニメ「風の谷のナウシカ」にはヤックルは出てきません。  マンガ本「風の谷のナウシカ」7巻にはヤックルに似た動物は出てきますけれど、  馬のような乗り物ではありません。  ナウシカの世界では、馬のように自由に操れる動物としてトリウマという鳥類がいるので  ヤックルの出番はないんです。    アニメでは「もののけ姫」にヤックルがでてきます。  このメルマガ版ではそこの所をこっそり直しての配信です。  宮崎駿作品に「風の谷のナウシカ」と「もののけ姫」の原型のような「シュナの旅」という  作品があります。そこにもヤックルがでてきます。  どの作品にでてくるヤックルも偶蹄類のような風貌だけれど上の前歯があります。   ★それからお気づきの方もいると思いますけれど  メイン記事の「浦島太郎のカメの正体」の話。これvol.177の「みかりんの叫び」からの  転用です。  あれ? どっかで読んだことがあるぞと思った方。それはこのメルマガです。(笑)  このようにお話の中のヒントから種類を当てる事ってできるんですね。  この後、7月6日放送、7月19日メルマガ配信で「竹の話」なんですけれど  その時も今回の原稿の癖がでて、竹取物語のかぐや姫の竹の種類を当てにいっています。  たぶん間違いないです。(笑) ★ラジオ山猫通信がリアルタイムで、  パソコン、スマートフォンから聴けるようになりました!  http://www.radiokaros.com/simulradio/  ↑ここがカロスのサイトの「インターネット放送聴取方法」のページです。  パソコンからスマートフォンから、カロスの放送を聞く方法が載っています。  http://www.simulradio.jp/  ↑ここがサイマルラジオのサイトです。  ここから全国のコミュニティーラジオが聞けるようになっています。    このサイトを開いたらちょっとスクロールすると「北海道」という場所があって  その下の方に「ラジオカロスサッポロ」という場所があります。  そこの「放送を聴く」をクリックするとメディアプレイヤーが立ち上がって、  リアルタイムに放送を聴くことが出来ます。  ラジオ山猫通信は、第一月曜日と第三月曜日の19:00〜19:30です。  明日19:00に「古代DNAの話」が  リアルタイムで聞くことができます。  バックナンバーは、「やまねこ通信 E=MC二乗」のサイトの「ラジオ山猫通信」の  場所から、いつでも好きな回のお話を聴くことが出来ます。   ★今回のこの「物語の中の動物の話」は、  ネットでいつでも好きな時に聞くことができます。  http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm  ここの右側「ラジオ山猫通信」をクリックしてスクロールして  「物語の中の動物の話」をクリックすると聞けます。  すぐに聞けない人は、じっと待ってみて。きっと聞けます。  http://crashlanding.under.jp/rajiyama0505.mp3  直接URLはここです。  今回の文は、おおむねラジオ原稿そのままです。  ラジオ用をメルマガ用に書き換えているけどね。 ★vol.199の参考サイト タンチョウの分布      http://ornithology.jp/osj/japanese/katsudo/taikai/osj2012/yoshiposter.pdf      知識の宝庫!目がテン!ライブラリー      http://www.ntv.co.jp/megaten/library/date/09/05/0530.html    ★予告です。 5月19日放送「古代DNAの話」(収録終わった)  (ネットにUP予定は6月1日) 6月2日放送「シャチとヒトの共通点の話」(書き終わった)  (ネットにUP予定は6月15日) 6月16日放送「クマンバチは空を飛ぶの話」(書き終わった)  (ネットにUP予定は7月6日) 7月7日放送「竹の話」(書き終わった)  (ネットにUP予定は7月20日) 7月21日放送「サルの習性からヒトを考えるの話」(これから書く)  (ネットにUP予定は8月3日) ★ラジオ放送が月二回隔週であります。  最初はメルマガを元に原稿を書いてたけど、  今は、書き下ろし原稿です。  それをメルマガに転用するという逆転現象が  最近のメルマガ版「やまねこ通信 E=MC二乗」であります。 ★どうぞお時間のある時に「ラジオ山猫通信」も聞いてみてください。  6年目を目指す「ラジオ山猫通信」  どこまで続くんだ?  ここまで来たらいける所まで行ってしまえ!  最近は、トチらずスラスラよどみなくしゃべっているように聞こえます。  慣れてきたのです! ウソです。(笑)  編集で直して貰っているんです。 そのためずいぶん聞きやすくなっています。  決して私のしゃべりが上達したのではありません。  編集がうまくなったのです!(キッパリ) ★私はいつも「やまねこ通信 E=MC二乗」の事が頭の隅にあります。  次回テーマは何にしようかと常に思っています。  「やまねこ通信 E=MC二乗」は、私みかりんを構成している大事な要素です。 ★「やまねこ通信E=MC二乗」では、あなたからの投書を受け付けています。  動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学このメルマガの趣旨に合うような投書を  気軽にメールに書いてね。  過去に取り上げた記事からの話題も歓迎しています。 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹     ★彡★彡★彡★彡★彡『蟹屋 山猫屋』★彡★彡★彡★彡★彡 生まれも育ちも北海道育の“みかりん”が、北海道の味覚を全国の方に広めるために 『蟹屋 山猫屋』を立ち上げました。一級品の道産品をお手ごろ価格でネット販売! 読み物としても楽しめるものを目指しているよ。    登録はここ→ http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/kani/   山猫屋の蟹は冷凍ガニではありません。ボイルしたてを食卓に直送! 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹    ↑↑↑  私、みかりんのもうひとつのメールマガジン。  北の味覚。海産物。蟹おいしいよ〜。海水ウニもありますよー。  予算はこれくらい。食べる人数はこれくらい。と教えてくれたら、その中で  できる限りのご提案をします!山猫屋の蟹は冷凍物は扱っておりません!  さぁ、タラバ食べたいよう、毛ガニ食べたいようのメールをみかりんに書こう。  タラバも毛蟹も良いのが入荷してきています。  北の食材たちは脂が乗っておいしいです。  この機会に、どうぞ冷凍ではない蟹を!  ご贈答に、山猫屋の海産物を。 それじゃ、今回はここまで。 あなたのお便り待ってます。 daichi-m@phoenix-c.or.jp じゃね。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「こないだラジオから『こんにちは、アルシンドです』って聴こえたから  懐かしいなぁ、まだ日本にいるのかぁ。と思ったら滑舌の悪い首相だった」 っていう文を見つけて笑った。 アルシンド と 安倍晋三 は 似てる。(笑) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○ やまねこ通信E=MC二乗 vol.199  2014年5月18日発行 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○発行編集者 みかりん daichi-m@phoenix-c.or.jp ○発行システム: インターネットの本屋さん「まぐまぐ」ID:0000052530 http://www.mag2.com/ ○登録/解除 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○やまねこ通信は、素人みかりんが趣味で発行しているもので、情報の正確さには  まったく自信がありません。引用して弊害が起きても責任は持てないよ。  それから誤字脱字変換ミスは大目に見てね。気を付けるけれどさ。えへ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━