2014/6/1━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 幽玄の森羅万象の散歩道 動物行動学からの性♂♀の話・動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学 興味のおもむくまま“みかりん”の しゃべりんぐ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━目指せ1万部! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆         やまねこ通信 E=MC二乗                                vol.200 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ こんにちは。 みかりんです。 先日私は藻岩山に登ってきました。山はそろそろ春の装いです。 藻岩山から札幌の街を眺めると、ちょっと昔のたとえば100年前とかは まったく違う景色だったんだろうなとか、町並みと反対側の連なる山々をみると、 何万年も前から山並みは変わっていないんだろうなとか、 時間の流れを想像してしまいます。 昔のことはどんどんわからなくなっていきます。 でも近年DNAの解析が進んで今までわからなかったことが わかるようになっていきました。 こういう古いものの遺伝子解析を「古代のDNA解析」と言います。 今日はその古代DNA解析の話です。 ここに↓バックナンバーがあるよ。『内容一覧』という所をクリックしてみて。 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm 「ラジオ山猫通信」も、ここから聞くことができます。↑ ━■古代のDNAの話━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 18世紀、フランスで革命が起きました。 国王の一家は逃亡しますが、追っ手に捕まりパリに連れ戻されます。 そしてタンプル塔という塔に幽閉されます。 この時、王子は4歳でした。美しく聡明な子どもだったようです。 王子7歳の時、父のルイ16世と母マリー・アントワネットが処刑されます。 ルイ16世が亡くなった時点で王子はルイ17世になったんですけれど、 そんな事を知らされることもなく、それからも王子はタンプル塔に幽閉されて、 ひどい虐待を受けわずか10歳で病死してしまいます。 その遺体は医者によって解剖されて、その時王子の心臓は 乾燥させて保存されることになりました。 ところがこの王子が亡くなってしばらくすると 「本物の王子はフランス国外に逃亡しており、タンプル塔で死んだ王子は替え玉だった」という 噂が広がったんです。 そして19世紀になると「実は私こそがあの時の王子、ルイ17世である」という人物が現れました。 しかもひとりではなく、たくさん現れたんです。 名乗りをあげた中でも有名だったのが、ノンドルフという時計職人でした。 ノンドルフはルイ17世の個人的な事もじつに良く知っていました。 革命前、宮廷での王子を知っていた人たちさえも、親しげに話しかけてくるノンドルフを 本物のルイ17世と信じる人も多くなっていきます。 でも姉のマリー・テレーズはまったく信じていなかったらしいですけれど。 結局、真相はわからぬままノンドルフは19世紀中ごろに亡くなってしまいます。 お墓には「ルイ17世」と記されました。 果たして、あのタンプル塔に幽閉された悲劇の王子は替え玉だったんでしょうか。 本物だったんでしょうか。 謎は謎のまま時は流れていきます。 たぶん永遠に解決する事はないだろうと誰もが思っていました。 タンプル塔の少年が死んでから200年のときが経ちました。 その間に分子生物学が発展しました。 DNAを調べて遺伝子情報からさまざまな事がわかるようになったんです。 最初のうちは現在生きている動植物の遺伝子情報を調べていましたけれど、 そのうちに過去の遺物からDNAを取り出して調べることにもできるようになってきました。 これを古代DNAの研究といいます。 タンプル塔で死んだ少年の心臓と、母マリー・アントワネットの髪の毛。 これらからDANを抽出して比べます。 さらにマリー・アントワネットの姉のひとりのマリア・カロリーナの7代あとの子孫である ルーマニア王妃のアンナ・アントワネットとその弟アンドレ・ブルボンは生存していたので、 この二人からもそれぞれ血液と髪の毛を提供してもらって、分析の対象としました。 生きている二人を分析の対象に加えたのは、古いDNAよりも新しいDNAの方が確実だからです。 でも、そうは言ってもいくらなんでも7代もあとのDNAではあんまり意味はないんじゃないって 思ってしまいますよね。 でもね、そんな事はないんです。 この時に分析するのはミトコンドリアDNAだからなんです。 ミトコンドリア・イブって聞いたことあるでしょ。 これは母系遺伝する遺伝子なんです。 そう、母親からのみ子どもに伝わる遺伝子です。 あなたが男であっても女であっても、あなたのミトコンドリアDNAはあなたの母親のものと 完全に同じなんです。 そして父親のものとは何の関係もない遺伝子。 だから生存している二人の姉と弟は、その母親の母親の母親の母親の母親の母親の母親が、 マリー・アントワネットの姉なので、ふたりのミトコンドリアDNAは同じで、 姉妹の母親であるオーストリアのマリア・テレジアと同じ。 そしてタンブル塔で死んだ少年が本物のルイ17世だったら、彼のミトコンドリアDNAも同じはずです。 この分析は慎重に二箇所の大学で別々に同時進行して進められました。 サンプルの古さのせいで分析できないものもあったけれど、 もっとも信頼できる生存しているアンナ・アントワネットの血液による結果と タンブル塔で死んだ少年の心臓からの結果が、ミトコンドリアDNAの塩基配列が完全に一致したんです。 そうして、自分こそがルイ17世であると主張したノンドルフの遺骨も調べられました。 こちらは何度分析してもアンナ・アントワネットの血液のDNAと一致しなかったんです。 こうやって古代DNAの解析ができるようになって、歴史上の謎がひとつ解明されました。 嘘は200年後にバレたんです。 このルイ17世の最終的な報告が出たのが2001年でした。 現在生存しているものではない、古代DNAの研究はその20年ほど前から始まっていました。 でも硬い化石に含まれているDNAを調べるのはやっぱり難しかったんです。 それで、それほど古くない時代の剥製やミイラを調べました。 まずは柔らかいものから古代DNAの研究が始まったんです。 クアッガというウマがいました。 1883年に最後の1頭が死んでしまってとうとう絶滅してしまったウマです。 調べるのはクアッガの剥製です。 クアッガはちょっとみるとシマウマのようなんだけど、シマがあるのは体の前の方だけ、 ええとね、前脚より前、肩と首と顔がシマウマのように縞模様になっているんです。 肩より後ろはウマのように無地です。足は白っぽいです。 なんかね、シマウマと普通のウマを半分ずつあわせたような感じなんです。 鳴き声も独特でそれがクアッガという名前の由来になったという説もありますけれど、 声は残っていません。 このクアッガはウマに近いのか、それともシマウマに近いのか。 シマウマに近いと考えるヒトが多かったんですけれど、 歯の形や耳が小さい所などウマとの共通の特徴もあってよくわかっていなかったんです。 時が流れて絶滅してから約100年、 ドイツの博物館に残っていたクアッガの剥製を作り直すことになって、 この時の剥製の皮から取ることができた筋肉が古代DNAの研究のスタートとなりました。 この剥製は研究当時からみて(1984年のことです)、140年前に死んだクアッガのものでした。 剥製についていた筋肉は乾いてミイラ状になっていました。 そこからわかった事は、クアッガがウマよりもてシマウマに近いという事でした。 シマウマのなかでもサバンナシマウマに近いらしい事も判りました。 この研究は、古代DNAで絶滅してしまった動物の系統を明らかにした最初の事例となったのです。 このクアッガのDNAが報告された翌年、 クアッガよりずっと古いエジプトのミイラからDNAが報告されています。 エジプトでは紀元前2600年頃からミイラ作りが始まっています。 古代エジプト王朝からローマ時代までのさまざまな時期のエジプトのミイラ23体について まずDNAが残っているのかどうかを調べてみるところから始まりました。 その結果、23体のミイラのうち2体からDNAが検出できました。 そしてそのうちの1体は特に状態が良かったんです。 それは約2400年前の赤ちゃんのミイラでした。 このエジプトのミイラの研究は、世界で最も権威のある学術雑誌「ネイチャー」に載った有名な 研究です。 でもね、現在ではこのミイラの古代DNAの結果は間違っていると考えられています。 どうもね、現代人からDNAが混じってしまったんじゃないかという事なんです。 この実験には再現性がなかったんですね。 つまり別の所で別の人がもう一度実験しても同じ結果が出るかどうかなんです。 最近でも再現性のない研究報告がニュースになっていますね。 クアッガは最初の研究とは別にもう一度実験されていて、同じ結果がでています。 エジプトのミイラのほうは、その再現性がありませんでした。 どうもね、普通に私たちが暮らしている空気中などにも色々DNAが浮遊していたりして、 混じってしまう可能性がある実験でなんですね。 ジュラシックパークは1991年に日本語訳の本がでました。 英語版はその1年前です。そして本の発売2年後には映画化されて大ヒットを記録しました。 ストーリーをざっと紹介すると、蚊が閉じ込められた琥珀の化石が発見されます。 その蚊が恐竜の血を吸っていたのなら、その血から恐竜のDNAを入手して、 バイオテクノロジーの技術を使って、現代に恐竜をよみがえらせるという話です。 私この映画が好きでね、恐竜が本当に生き生きと動く様子にとても夢中になったのをよく覚えています。 実は、私のような素人が面白がっただけではなかったんですね。 この話は専門の研究者にとっても、興味深かったようなんです。 それはその内容もそうなんですけれど、本や映画が発表されたタイミングが絶妙だったんですね。 古代DNAの研究が始まって6年、1990年の時点で一番古い古代DNAは1万3千年前の ナマケモノのものでした。 でも、この年に衝撃的な論文が発表されたんです。 なんとナマケモノの古代DNAよりも千倍以上も古い、 およそ2千万年前の古代DNAが植物のモクレンの化石から取り出されたというんです。 ちょうどジェラシックパークの本が出版された年でした。 当たり前といえば当たり前なんだけど、この頃の研究者の間では、 恐竜のDNAの事なんて恥ずかしくて口に出せない雰囲気があったんです。 そりゃそうだよね。私なんかが言うのととは訳が違うよね。研究者だもんね。 だってね恐竜っていうのは絶滅したのが6500万年前ですよ。 大昔過ぎますって。荒唐無稽にも程があります。 でも、もし2千万年前のDNAが残っているのなら、 もしかして恐竜のDNAもまんざら夢ではないかもしれません。 しかも「ジュラシックパーク」では琥珀の中に閉じ込められた蚊からDNAを抽出しています。 そして実際に、琥珀の中に閉じ込められたシロアリから古代DNAが発見されたんです。 この時1992年。ジュラシックパークが映画化される前の年の事です。 琥珀っていうのは木の樹液が土の中に埋まって長い年月をかけて硬くなったものです。 大昔の樹液の化石ですね。 とても美しいのでペンダントなどの装飾品に使われることもあります。 琥珀になる樹液は最初はネバネバしているので、 昆虫や木の葉が絡め取られてそのまま固定化することがあるんです。 そして琥珀は半透明なので辛め取られた昆虫や木の葉が外側から見れるんですね。 ジュラシックパークのような蚊の入った琥珀も見つかっています。 琥珀は外から水がしみこむこともほとんどないのでDNAの保存状態としては、理想に近いんです。 この琥珀に閉じ込められたシロアリの古代DNAが発見から2年後、1994年には、 8千万年前の恐竜の化石からのDNAが報告されたんです。 この時期古代DNAの衝撃的な発見が続いて、多くの人々の古代DNAに対する関心が高まっていく中、 映画ジュラシックパークは大ヒットを記録していきました。 もうそれは専門家にとっても夢と現実が交差するような時期だったんです。 琥珀は世界中で産出されます。 日本では岩手県の久慈市の琥珀が有名ですね。 去年の朝ドラの「あまちゃん」は久慈市がモデルだったので劇中の北三陸市の名産品は琥珀でした。 世界最大の琥珀の産出地はポーランドです。 ポーランドに面するバルト海の海底が世界最大の琥珀産出地です。 世界の琥珀の8割がポーランド産です。 バルト海は浅い海なので海岸まで琥珀が打ち上げられるんですね。 このバルト海産の琥珀に閉じ込められていた4千万年前のハエを、 電子顕微鏡で観察したところ、細胞の中の構造が残っている事がわかったんです。 ものすごく小さいものです。 1mmの1万分の一以下という細胞の中の構造が4千万年もの間壊れずに残っていたってことです。 この発見のあとにも他の研究者によって、琥珀の中の昆虫の細胞からミトコンドリアが 確認されたことによって、古代DNAの研究者は琥珀に注目することになっていきました。 琥珀の中の昆虫からは、古代DNAが取れそうだというそんな期待が高まっていきました。 多くの琥珀の中の昆虫の古代DNAが研究され始めました。 そうしてデーターがどんどん集まって、積み重なって、 大昔の昆虫の進化の歴史が明らかになっていく…いくはずだったんです。 でも何かがおかしいんです。 先ほどもちょっと触れた、実験の再現性がない事例が多く報告されるようになりました。 たとえば古代の昆虫からとったDNAが現代のハチとまったく同じものだったり。 どうかすると琥珀から取り出した昆虫のDNAが哺乳類のものだったり。 恐竜の時代には哺乳類はいません。 しかもその塩基配列がヒトのものと同じだったり。 いや、哺乳類でもいない時代、ヒトはいないから。 これらは、実験の環境中にあったものが混入していたと考えられるんです。 環境中っていうのは、実験室の机の上とか、建物の廊下とか、どうかすると空気中とか。 ようするにいたるところにDNAはほんの少しずつ存在しているんですね。 地球は生物に満ちています。そして地球上の生物はすべてDNAを持っています。 生物が死んでしまえば、DNAは環境に放出されることになります。 こうして私たちが生きているあいだも、死んだ細胞を捨てたりして常にDNAを放出しているんですね。 放出されたDNAはどんどん分解されていきます。 感度をあげて実験を繰り返すと、そういうものを拾い上げてしまうんですね。 でもどうしてなんでしょう。 琥珀の中は理想的なミイラ製作所になっているはずなのに。 琥珀は気体も液体もほぼ100%遮断します。 けど実際は完璧に100%ではないらしいんです。 何千万年という途方もなく長い時間の間には、どうしても外部の影響を受けてしまうんですね。 琥珀の中の昆虫はまるで生きているかのように見えます。 だから古代DNAが残っているに違いないという先入観が研究者の中にあったかもしません。 だけど所詮ミイラなんです。 もし人間が琥珀に閉じ込められていたら、エジプトのミイラのようになってひからびた外見に なってしまっていることでしょう。 昆虫のようにまるで昨日までそこに生きていたような姿で琥珀の中に保存はされていないんです。 昆虫が、なぜあんなにも生きているような状態で保存されていたのか。 はい。それは外骨格を持っているからです。 生き生きとして見えるのは外側だけで、内側の柔らかい部分は干からびてDNAは もうすでに取り出せない状態なんですね。 古代DNAでわかることもあります。 でも時間はやっぱり何もかも押し流していくようです。 過ぎ去ってしまった過去を知りたいという欲求は、現代や未来を知る手がかりでもあります。 これからも間違いをおかしながらも、 科学の発展は見えなかったものを見えるようにしていくのでしょう。    * * * * *  * * * * *                                        二百年前の嘘や150年前に絶滅したウマについては 現代科学でみえるようになった それが数千万年となる時間の積み重ねになると 途端にハードルが高くなる もう決して見ることができない過去 時はすべてを押しやっていく 琥珀の中に閉じ込められた時間は玉手箱 玉手箱を開けるときは慎重に 功を急ぐと見たいものしか見えなくなる 真実と違うものが見えてしまう 押し流そうとする時間と 知りたい欲求 それでもいつかはすべて流れ 跡形もなくなるのだけれど ━■みかりんの叫び━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「ウミガメのバタフライ泳ぎ」 テレビでウミガメが泳いでいる映像を見て、私は大発見をしました! なななななんと左右の前ヒレを同時に上下させて泳いでいるんですね。 そして産卵するときに砂浜を移動する時も、左右の前ヒレを同時に上下させて移動している! たとえるならバタフライ泳法のような動かし方です。 普通、爬虫類は体をくねくねと左右に振るようにして移動します。 イモリとかトカゲとかカナヘビとかの動きを思い出してみてください。 体を左右にうねらせてその勢いで足が動くから、左右の前足と後ろ足は、 同時じゃなくて、交互に動くんです。見た感じはジタバタ型です。 この左右交互のジタバタ型は、リクガメの動きもです。 左右の前足を交互に動かして前に進みます。 リクガメを浅瀬で泳がせても、左右の足を交互にジタバタさせて進みます。 このリクガメや、カナヘビ、イモリなどの爬虫類の左右ジタバタのやり方っていうのは、 魚が浅瀬に来た時に体を左右にひねって推進するのと同じで、 爬虫類たちは魚時代のやり方を踏襲しているんですね。 で、ウミガメのバタフライ型っていうのは、左右にくねらす魚方式じゃなくて、 海の哺乳類が採用している、体を上下に動かして推進している方のやり方だと気づいたんです。 海の哺乳類っていうのは、クジラ、イルカ、シャチ、アザラシ、オットセイなどなど。 魚の尾びれって左右にひねる時に推進できるように縦になっているでしょ。 イルカやクジラとかアザラシなど海の哺乳類の尾びれは、左右に広がっていて、 体を上下にくねらすと推進できるようになっています。 ウミガメは甲羅があるので体を前後にできないので せめて前足(ヒレだけど)を上下にバタフライにして推進しているのか? でもどうしてウミガメは上下を採用したんだろう。 爬虫類なのに。リクガメと親戚筋なのに。 ここが私がウミガメに聞いてみたい所なのです。 爬虫類は3億年ほど前に、乾燥に耐えるウロコと固い殻の卵を獲得し、両生類から進化して、 水辺から離れることに成功した種と考えられています。 もともとが「地を這う(「爬」の意味)」という特性を持ったイキモノだったんですね。 だから爬虫類であるカメは、基本がジタバタ型です。 私がテレビで見たウミガメは何の種類だったのか、 すべてのウミガメはみんなバタフライ型なのか。検索して調べてみました。 http://www4.synapse.ne.jp/tamanyan/umigame/ashiato/ashiato.html おおお!これは…! アオウミガメが前ヒレを左右同時に動かして砂浜を進み、 アカウミガメが前ヒレを左右交互に動かして砂浜を進む。 とありました。 っていう事は私がテレビで見たウミガメはアオウミガメだった事がわかりました。 http://togetter.com/li/248625 ここを見ると、アオとアカの歩き方の違いはカメ屋的には常識な事のようです。 私がバタフライといっている泳ぎ方を「左右同時羽ばたき」と言ってます。 そして、アカは砂浜の移動の時は、左右交互のジタバタ型なんだけど 泳ぐときは、バタフライ型もジタバタ型も両方使えるんです。 スッポンモドキ(ブタバナガメ)というカメも、アカウミガメと同じく 泳ぐときは、バタフライ型もジタバタ型も両方。 まとめると、アオウミガメは、泳ぐときも砂浜の移動もバタフライ型。 アカウミガメは、砂浜はジタバタ型で、泳ぐときはバタフライ&ジタバタ。 スッポンモドキも、泳ぐときはバタフライ&ジタバタ。 そのほかのすべてのウミガメとリクガメは、すべてジタバタ型。 カメは爬虫類で、基本はジタバタ型。 アオウミガメはどこかのタイミングで上下に羽ばたくように前ヒレを 動かすことができるようになったんです。 どんなきっかけで。どうやって。 そして左右ジタバタを捨ててバタフライ方式を採用した理由を 私はアオウミガメに尋ねたい。 アカウミガメとスッポンモドキにも聞きたい。 今は両方使えるけれど、これから先はジタバタの方を捨てて バタフライ一本にする気なのか? 今はその過渡期なのか? ウミガメは好きな動物のひとつです。 どこが好きなのかというと、あの前ヒレが好きなんです。(笑) だからプレシオザウルスが好きなんです。 プレシオザウルスというのは、中生代三畳紀後期ジュラ紀前期に棲息していた首長竜です。 前ヒレがあって海を泳いでいた首長竜は、バタフライ型だったのかジタバタ型だったのか。 または両方使えたのか。 気になってしょうがありません。(笑) 尻尾の形を見ればそれがわかります。 左右に広がっていれば、上下に体をくねらせて推進するバタフライ型。 上下に広がっていれば、左右に体をくねらせて推進するジタバタ型。 でもカメたちの尻尾は、推進力に尻尾を使っていないようで、 なんとなく尻尾があるようなもんです。 せいぜいバランスに使っている?くらいのものなんです。 プレシオザウルス復元図を見ると尻尾もカメのようなもんで、 上下にも左右にも広がっていません。 まぁ、化石では尻尾がちゃんと残っていないので、 復元図の尻尾がはっきりしていないという事なのかもしれないけれど。 ね? 気になるでしょ。 プレシオザウルスはどんなヒレの動き方をさせていたのか。 ━●編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★今回のメイン記事は「化石の分子生物学 著/更科功 講談社現代新書」という本を  参考に書いたんだけど、さっき読んでいた「なぜシロクマは南極にいないのか」という本  にも、この古代DNAを解析して新たな事を検証できた話が載っていました。  そもそもはサツマイモから判った話です。  その話はvol.132で「モンゴロイドとサツマイモの話」に書いています。  モンゴロイドが東南アジアからポリネシアの海の民となって、太平洋に点在する島々を  渡って南米大陸にたどり着いた証拠のサツマイモ。    サツマイモは南米大陸原産なんです。  でも本当なの? 本当に南米大陸に到達して、サツマイモを持ってきて帰ったの?  っていう疑問はずっと付きまとっていたのです。  やっぱりモンゴロイドがコロンブス以前にアメリカ大陸に到達したっていうのを  認めたくない人たちが いるんですね。  コロンブス以前の接触を裏付ける弱い証拠として、ペルー先住民のサツマイモを指す  言葉がクマル。ポリネシア語ではクマラ。すごく似てます。  でももっと大きな証拠が見つかりました。  2007年、チリで発見されたニワトリの骨からのDNA解析でわかったこと。  この骨は1304年から1424年のもので、ポリネシアの先史時代の遺跡から  発見されたニワトリと遺伝的に同一だったんです。  ヨーロッパ人が太平洋を渡るはるか以前に、ポリネシアの海の民はもっと広い太平洋を  渡っていたんです。 ★今回のメイン記事の古代DNAの話自体もとても興味深いんだけれど  それだけじゃなく、科学は時々間違いをおかしながらも、修正を重ねてちゃんとした道を  見つけている話でもあると思うんです。  それが時々大回りをする事があってもです。 ★おや? vol.200だ。「やまねこ通信 E=MC二乗」が200号まで続きましたよー。  でも特別な感慨もなく淡々と次は何のテーマで?とばかり考えています。 ★ラジオ山猫通信がリアルタイムで、  パソコン、スマートフォンから聴けるようになりました!  http://www.radiokaros.com/simulradio/  ↑ここがカロスのサイトの「インターネット放送聴取方法」のページです。  パソコンからスマートフォンから、カロスの放送を聞く方法が載っています。  http://www.simulradio.jp/  ↑ここがサイマルラジオのサイトです。  ここから全国のコミュニティーラジオが聞けるようになっています。    このサイトを開いたらちょっとスクロールすると「北海道」という場所があって  その下の方に「ラジオカロスサッポロ」という場所があります。  そこの「放送を聴く」をクリックするとメディアプレイヤーが立ち上がって、  リアルタイムに放送を聴くことが出来ます。  ラジオ山猫通信は、第一月曜日と第三月曜日の19:00〜19:30です。  明日19:00に「シャチとヒトの共通点の話」が  リアルタイムで聞くことができます。  バックナンバーは、「やまねこ通信 E=MC二乗」のサイトの「ラジオ山猫通信」の  場所から、いつでも好きな回のお話を聴くことが出来ます。   ★今回のこの「古代DNAの話」は、  ネットでいつでも好きな時に聞くことができます。  http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm  ここの右側「ラジオ山猫通信」をクリックしてスクロールして  「古代DNAの話」をクリックすると聞けます。  すぐに聞けない人は、じっと待ってみて。きっと聞けます。  http://crashlanding.under.jp/rajiyama0519.mp3  直接URLはここです。  今回の文は、おおむねラジオ原稿そのままです。  ラジオ用をメルマガ用に書き換えているけどね。 ★vol.200の参考サイト  化石の分子生物学        著/更科功  講談社現代新書        なぜシロクマは南極にいないのか 著/デニス・マッカーシー                        訳/仁木めぐみ                          化学同人    ★予告です。 6月2日放送「シャチとヒトの共通点の話」(収録終わった)  (ネットにUP予定は6月15日) 6月16日放送「クマンバチは空を飛ぶの話」(書き終わった)  (ネットにUP予定は7月6日) 7月7日放送「竹の話」(書き終わった)  (ネットにUP予定は7月20日) 7月21日放送「サルの習性からヒトを考えるの話」(書き終わった)  (ネットにUP予定は8月3日) ★ラジオ放送が月二回隔週であります。  最初はメルマガを元に原稿を書いてたけど、  今は、書き下ろし原稿です。  それをメルマガに転用するという逆転現象が  最近のメルマガ版「やまねこ通信 E=MC二乗」であります。 ★どうぞお時間のある時に「ラジオ山猫通信」も聞いてみてください。  6年目を目指す「ラジオ山猫通信」  どこまで続くんだ?  ここまで来たらいける所まで行ってしまえ!  最近は、トチらずスラスラよどみなくしゃべっているように聞こえます。  慣れてきたのです! ウソです。(笑)  編集で直して貰っているんです。 そのためずいぶん聞きやすくなっています。  決して私のしゃべりが上達したのではありません。  編集がうまくなったのです!(キッパリ) ★私はいつも「やまねこ通信 E=MC二乗」の事が頭の隅にあります。  次回テーマは何にしようかと常に思っています。  「やまねこ通信 E=MC二乗」は、私みかりんを構成している大事な要素です。 ★「やまねこ通信E=MC二乗」では、あなたからの投書を受け付けています。  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インターネットの本屋さん「まぐまぐ」ID:0000052530 http://www.mag2.com/ ○登録/解除 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○やまねこ通信は、素人みかりんが趣味で発行しているもので、情報の正確さには  まったく自信がありません。引用して弊害が起きても責任は持てないよ。  それから誤字脱字変換ミスは大目に見てね。気を付けるけれどさ。えへ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━