2014/7/20━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 幽玄の森羅万象の散歩道 動物行動学からの性♂♀の話・動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学 興味のおもむくまま“みかりん”の しゃべりんぐ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━目指せ1万部! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆         やまねこ通信 E=MC二乗                                vol.203 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ こんにちは。 みかりんです。 7月7日は七夕でした。 北海道での七夕は1ヵ月後の8月7日です。 他にも8月7日が七夕の地方も多いと思います。 何故一ヶ月遅れの地域があるのか。 「旧暦だから」というのがその理由です。 でもねー、旧暦だから1ヶ月遅れなのだっていうのも正確ではありません。 旧暦は月の満ち欠けにより月日が決まりますから、 現在の暦に当てはめた旧暦の七夕の日付は毎年変わります。 新月となる日がその月の一日(ついたち)となります。 新月の日を含め、新月から何日目にあたるかによって、日付が決まります。 ですから旧暦による7月7日は、新月から6日が経過していることになります。 月齢は必ず6前後となります。 今年2014年の七夕は正式には8月2日なんです。 七夕には短冊に願い事を書いて笹に吊るします。 大人になってからはなかなかこういう行事はしないけれど、 今ならどんな願い事を書きますか? 私なら…そうですね、サマージャンボが当たりますようになんていう願い事は 無粋ですから、山猫通信的には、宇宙と進化の秘密を知りたいと 短冊に書きましょうか。 七夕は、もともとは機織が上手な織姫にあやかるようにと、 手芸の上達を願うものでした。 笹に飾るようになったのは江戸時代になってからです。 笹や竹は生命力にあふれていて真っ直ぐに伸びるから神聖な植物とされて、 祖先の霊が宿ると考えられてきました。 七夕ってお盆の時期に近いでしょ。 中国の織姫伝説とお盆の行事が結びついて、七夕は日本特有の行事になりました。 竹って縁起物なんですね。お正月の門松も竹ですもんね。 竹ってちょっと不思議です。 草の仲間でしょうか。それとも木の仲間でしょうか。 今日の話題は「竹の話」です。 ここに↓バックナンバーがあるよ。『内容一覧』という所をクリックしてみて。 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm 「ラジオ山猫通信」も、ここから聞くことができます。↑ ━■竹の話━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 北海道には竹取り物語のかぐや姫が入っていたようなあの太い竹って生えていません。 あるのは根曲がりダケと言っているチシマザサという笹です。 道民はこの根曲がりダケが春先に生えてくる指くらいの太さのものを、 タケノコと言って、タケノコ採りといえばあの細っこいのです。 でもあれはタケノコというより笹の子なんですね。 お店でタケノコとして売っているものは、とても大きくて全然似ていませんよね。 私はうかつにもその事に何の矛盾も感じていませんでした。 大人になってから本州に行った時に、初めて竹林を見たんです。 その時の驚きと言ったら。 青々とした太い竹がすっと上へ向かって生えています。 10m以上もの高さがあって、下から上まで同じ太さなんです。 いや竹だから当たり前なんだけれど。 普通の木の林とはまったく雰囲気が違う竹林にただただ驚きました。 その時は真夏でヒグラシがかなかなかなかなって鳴いていて、 北海道でそんな声を聞いたことがなかったので、 なるほどこれが日本の風景なのかと感じ入りました。 後で調べてみると北海道にもヒグラシはいるみたいなんですけれど、 私はその時初めて竹林を見て、ヒグラシを聞いたのです。 そして、かぐや姫の竹ってこれなのかって気がついたんです。 竹は、いったい木なのか草なのか。 この問題を調べてみました。 竹は切ると年輪がなくて真ん中が空洞です。 こんな木はありません。そして竹は草にしては頑丈で、何年にも渡って生きています。 こんな草もありません。 竹っていうのは木でもなく草でもない竹笹類っていう別のグループとして 分けられるものなんですね。 でも、竹や笹がつける花がイネの仲間とそっくりなので、 イネ科は草なので草の仲間に入れる学者もいます。 竹っていうのは木のように単独で一本だけ生えてることはありません。 竹やぶとか竹林とかそういうふうにまとまって生えています。 そしてこのまとまっている竹はみんな地下で根っこのようなもので繋がっています。 これを地下茎といいます。 ここが竹の大いなる特徴です。 竹は地下茎が伸びて、そこから直接タケノコが生えて勢力を広げていきます。 普通の植物は、花が咲いて実をつけて種が落ちて、そこから新しい芽が出ます。 こういう植物は、有性生殖の植物といいます。 タケノコは違います。 無性生殖で、ひとかたまりの竹はみんな同じでクローンなんです。 竹にはいろんな種類がありますけれど、例えばマダケの場合、 1本の竹の寿命は約20年です。 20年くらい経ったら竹は枯れて死んでしまいます。 でも、毎年次から次へとタケノコが生えて新しい竹になって竹林を作っています。 タケノコを採らずに放っておくと竹林が広がっていくんです。 この地下茎で繋がっているひとかたまりがひとつの竹という植物なんですね。 だから何百本の竹があっても生き物としては1つなんです。 でもこの竹林にも寿命があります。 寿命が来るとタケノコが生えなくなります。 そして竹林の若い竹も古い竹も一斉に花を咲かせます。 無性生殖で増えていた竹林が、 最期に花をつけてオシベとメシベが交配して実をつけます。 晩年に花を咲かせるのは、新しい竹林を作る準備なんですね。 そして花を咲かせた竹林はその後いっせいに枯れてしまいます。 これが竹のクローン寿命です。 竹の寿命なんですけれど種類によって違います。 竹は60年に一度花を咲かせるって聞いたことがありますでしょ。 それ、間違いです。 竹の種類によって違いますし、これまで花が咲いた記録がない種類もあって、 今だに謎の部分が多いんです。 モウソウチクは発芽から67年目に花が咲いたという例が2件あります。 でもたった2例だけでモウソウチクは67年周期であると断言できません。 マダケは、昭和40年代に日本だけじゃなくて世界中のマダケが一斉に花が咲いたことが 確認されています。 竹は先ほども説明したように花が咲くとその後、枯れてしまいます。 この時のマダケの一斉開花とそのあとの、一斉に枯れる現象は日本だけじゃなくて 世界中のマダケで起きました。 つまりマダケは世界のどこに生えていても、同じ時期に花が咲いて枯れたんです。 この時、日本のマダケが70億本枯れたようで、大きな災害だったんです。 そして他の竹と違ってあまりに世界的に一斉に起きた現象だったので、 世界中に記録が残っていて、前回の開花の記録からだいたい120年経っている事が 判りました。 だからマダケについては120年周期だろうとされています。 次のマダケの開花はたぶん2090年だと言われています。 ええと、現在2014年の段階で76年後ですね。私は…見ることができませんね。 この文章を読んでいる方でも見れる人は…いないかな。 あ、今20歳の人が聞いていたら96歳なので、いるのかも。 若い方、90歳になっていてマダケの花が咲いたニュースを聞いたら、 76年前のこのメルマガを思い出してね。(笑) 時々竹の花が開花したという報告があります。 トウチク、ナリヒラダケ、メダケなどです。 でも、前回の開花がいつだったかの記録がないので開花周期はまだわかっていません。 ヒトの寿命のタイムスケールと違う時間を生きているものたちについては、 まだまだわからない事が多すぎですね。 あ、今、私、思いついたんですけれど、 10m以上の高さまで成長する竹の上のほうでこっそり地味な花を咲かせても、 ヒトはなかなか気づきにくいんじゃないかと思うんです。 竹の高さは、先ほどからお話している日本で最も多いマダケで15m。 日本で一番大きい竹、モウソウチクで20mです。 中には25mにもなるものがあるといいます。 25mというとビルの7〜8階ですよ。 そんな上の方で地味なイネみたいな花が咲いたのなんかわからないですよ。 と思ったんだけど、やっぱり判りますね、だってそのあと枯れてしまうんでした。 竹の花が咲くと不吉の前触れだという言い伝えは古来からあります。 これには理由があります。 まず一斉に枯れてしまうとその経済的損失は大きいです。 日本人は多くの竹製品を日用品に加工して使ってきました。 それから竹は地下茎ではびこるので、地盤を確かにする役割もあったので 自然災害や土砂崩れなどにある程度の効果はあったと思います。 そしてたぶんもっとも大きな被害はネズミの大発生です。 竹の花が咲いたあと花は実をつけます。 これがネズミの餌となってネズミの大量発生を引き起こして 壊滅的な農業被害を引き起こすのが、不吉の前触れの言い伝えの根拠でしょう。 竹の成長はすごく早いです。 その速さは他の木や草の追随を許しません。 タケノコの伸び盛りの時の成長速度は、 マダケで1日121cm、モウソウチクで119cmって事は、一日120cmですよ。 雨後のタケノコとはよく言ったものです。 竹には60個ほどの節があります。 これね、大きくなって節が増えるんじゃなくて、 タケノコの時から同じ数の節を持っているんです。 この節がそれぞれに成長するから、竹はどんどん伸びていくんですね。 タケノコが伸びていくのは、 こうなんていうかジャバラのように伸びるイメージなんです。 竹は3ヶ月もすると育ちきってしまって、そのあともう大きくなりません。 こんな成長をする植物も動物もいません。 あ、物語の中にいました。それは竹取物語のかぐや姫です。 竹取の翁が竹林に行くと、そこには神々しく光る竹がありました。 その竹を切ってみると中には輝くばかりの女の赤ちゃんがいました。 その赤ちゃんは3ヶ月で妙齢の大人になったんです。 このかぐや姫の成長ぶりは、実際の竹の成長と似ていますね。 竹取物語で竹取の翁が、かぐや姫を見つけた竹。 これはなんという種類の竹だったか推察してみましょう。 世界には1200種類の竹があるといわれていて、 現在日本にはその半分の約600種類の竹が生えているといわれています。 このたくさんある竹の中で三大有用竹といわれているのが、 ハチクとマダケとモウソウチクです。 この3つが直径も太いし、竹製品として加工されることも多いんです。 まず最初にハチク。 よく破竹の勢いっていうのでしょ。 破れる竹と書きますね。 これは竹に縦に割れ目を入れると、次々に裂けていくことから、 たとえば勝負事などの押さえがたい勢いとか、破竹の勢いで決勝に進んだとか、 そういう猛烈な勢いで進むことに使います。 これは竹の性質からきた言葉です。 竹の種類のハチクは破竹の勢いというのとは違って、淡竹と書きます。 日本原産とも中国原産とも言われているけれど、 750年頃にはすでに日本にあったことが知られています。 正倉院にある竹製の楽器とか筆とかがハチクだと鑑定されています。 竹取物語の書かれた年代ははっきりとわかっていないけれど9世紀末といわれています。 年代的には大丈夫ですね。 そして直径10cmです。 かぐや姫が見つかった時は三寸という大きさというから10cmほどの背丈だったようです。 直径10cmは、十分小さいかぐや姫がはいっていられる太さです。 次はマダケ。 これも日本原産とも中国原産とも言われているけれど、 奈良時代にはすでにあったという記録があります。 最近では化石も発見されたので日本原産という説が有力な竹です。 直径14cm。これだけあればかぐや姫は楽々入っていられますね。 モウソウチク。 18世紀に島津藩が琉球から持ってきてこれが全国に広まったという説が有力です。 だから日本最古の物語の竹取物語のほうが古いので このモウソウチクではないのはわかります。 でも直径20cm。いちばん悠々とかぐや姫が入っていられる竹でした。 こうやって検証すると、ハチクかマダケが有力候補です。 かぐや姫をみつけた竹取の翁は、竹を採って竹細工を作って生計を立てている老人です。 ここにもヒントがあるかもしれません。 ハチクは、細く裂くことができる性質を利用して、 茶せん(お茶をたてる時に使う道具です)や、提灯の骨が作られました。 マダケを調べてみました。 しなりがあるので多くの竹製品、竹細工や竹工芸などに使われていました。 青々とした色合いも美しくて、正月飾りや青竹細工にも使われたけれど、 油抜きをして竹かごや竹細工に使われることも多いことがわかりました。 ここまで調べて、お!と思ったのが竹かごの材料という所です。 お話の原文の最初の部分はこうなっています。 「今は昔、竹取りの翁という者ありけり。野山にまじて、  竹を取りつつ、よろずのことにつかひけり」 ここです。 「竹を取りつつよろずのことにつかひけり」というのは、 竹をカゴや小物に加工して使っているとわかります。 竹取の翁が3寸ほどの小さな可愛らしい女の子をみつけたときに言った言葉があります。 現代語にすると 「わしは竹を切ってカゴを作っている。  そのわしが毎日、朝と夕方に見てまわる竹に、  この子はいたのだからこの子はわしの子になるべきだ」 そう言って小さきものを家に連れ帰って、お婆さんと育てることにします。 そして連れ帰ったばかりの頃、小さい女の子は竹かごの中に入れて育てるんです。 たぶんお爺さんが作った竹かごです。 ここの記述を見つけて私はかぐや姫がいた竹林はマダケだと確信しました。 そうそう、竹の話で忘れてはいけない話がありました。 エジソンが白熱電球を発明したばかりの頃、 電球の中のフィラメントという部分が1分も持たないものだったんです。 どんな材料がいいのだろうとありとあらゆるものを使ってみました。 最初は木綿糸とか友人のひげまでも素材としてどうかと実験していたようです。 まぁ、これらはすぐに燃え尽きてしまうんですけどね。 もう手当たり次第に色々フィラメントとしてどうかと実験していきます。 そうして6000種類にも及ぶ色々な材料で実験していきました。 ある時、たまたまおみやげ物の扇子の骨に使われていた竹を フィラメントとして使ってみたら、連続点灯時間が200時間を越えたんです。 これだ!竹だ!とエジソンは思ったんですね。 当時の金額で10万ドルをかけて全世界へ竹取りハンターを派遣して 1200種もの竹を集めたんです。 エジソン、すごいですね。 この竹に行き着くまでに6000もの材料に挑戦しているんでしょ。 集中力というか、しつこいというか、なんというか天才ってすごいです。 1880年。 ひとりの竹取ハンターが日本に来て当時の首相の伊藤博文に会ったんです。 その時伊藤博文から「竹なら京都だな」というアドバイスを受け、 京都の八幡男山付近のマダケにたどり着きました。 この京都八幡のマダケをフィラメントとして電灯を作ったら 連続2450時間も灯し続けたんです。 この記録はエジソン主催の世界竹選手権で見事1位を獲得しました。 エジソンって自分で竹を探したんじゃなくて、こんな事をしていたんですね。 京都八幡の土地は、鉄分が豊富で固いけれど柔軟な竹を産出したそうです。 その頃、出来たばかりの現在の東芝の前身の芝浦製作所も フィラメントに良い材料を必死で探していました。 エジソンが京都の竹を使ったと聞いて、 灯台下暗しと知って地団太を踏んで悔しがったそうです。 こうして京都八幡の竹は20世紀初頭までエジソンの会社に輸出されて、 何百万個もの白熱電灯が作られました。 日本のマダケが全世界に明かりをともし続けたのです。 あらためて竹に思いを馳せると、 私たちの生活の中には竹製品がたくさん入り込んでいるのに気づきます。 現代は色々なものがプラスチックなどの製品に変わっているけれど、 それでもまだまだ竹製品はなくてはならないものです。 耳かきや孫の手は金属じゃヒンヤリするし、プラスチックじゃ折れてしまいそう。 竹製がいいですよね。 扇子やウチワの骨もプラスチックより竹の方が丈夫です。 しなるのがいいんですね。 プラスチックが主流の定規も竹製のものがまだまだ健在ですね。 和楽器は竹が材料なのが多いです。 それから剣道の竹刀、弓矢、竹ペンなども、竹のしなる所がいいんですね。 現役の竹製品で札幌市民として忘れてはならないものに、ササラ電車があります。 札幌の街中を走る除雪用の路面電車です。 毎年十一月下旬には、冬の便りとしてこの電車の初出動の様子が必ずニュースに 取り上げられます。 あのくるくる回っているホウキの部分がササラで、細く裂いた竹のブラシなんですね。 この竹のブラシの束を電車の前後に大量につけて、 車輪と逆回転させて雪を跳ね飛ばしながら走ります。 簡単に言うと、竹箒で雪をはきながら路面電車が走っているって感じなんですね。 大正14年にササラ電車が開発されました。 竹以外ではうまく行かなくて、90年経った今でも基本的な構造は変わらずに 受け継がれています。 このササラは取り付けても1シーズン持たなくて 、一冬に2、3回ほど新しいものに取り替えるんだそうです。 ササラの材料は、以前は山口県のモウソウチクを使っていたんですけれど、 現在は東北地方のマダケを使っています。 札幌の冬の交通は竹で支えられていたんですね。 夏なのに真冬の話になってしまいました。 旧暦のは七夕はこれからです。 織姫と彦星は会えるのでしょうか。 夜空を見上げてみてください。    * * * * *  * * * * *                                       木でもなくて草でもない        中は穴が開いているのにまっすぐに生える        春にタケノコ、雨後のタケノコ、タケノコご飯        竹馬、竹ペン、竹とんぼ        爆竹、シナチク、パンダの餌        ウチワにセンスに提灯行灯、傘の骨        誰もが忘れた頃に不吉の花が咲く        竹筒から生まれた姫は月に帰る日を数え始める        私にプロポーズはしないでおくれ        私は月の住人なのだから        竹で始まり月で終わる物語        たとえ月が見えずとも        竹取の姫の話は語り継がれる ━■みかりんの叫び━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「竹取物語について考えてみる」 私は日本昔話が好きです。 特に「桃太郎」と「浦島太郎」と「竹取物語」が好きなんです。 このメルマガでも「桃太郎」と「浦島太郎」は時々出てきました。 私の好きなものが漏れ出てしまっていますね。(笑) 「竹取物語」については、たぶんはじめてだと思います。 まずタイトルからして「竹取物語」です。「かぐや姫」ではありません。 物語っていうのは、書いてあるものを読むことではなく、ものを語り聞かせるもの なんでしょう。 竹取を職業とする翁が語ったお話というのが「竹取物語」なんですね。 私は、この話の、どうしても気に入らない所があります。 かぐや姫が美しく育って、多くの求婚者が現れます。 でもそのすべてをかぐや姫は拒否します。 それでも諦めきれない男が5人出てきます。 かぐや姫は、それぞれに無理難題を言って、それを持ってきたらと言います。 釈迦の食器の仏の石の鉢とか、仙境の蓬莱にある玉の枝とか、 決して燃えない火ネズミの皮とか、龍の首の玉とか、ツバメの子安貝とかです。 ここのくだりが長い。長すぎる。しつこい。 普通、昔話というのは洋の東西を問わず繰り返しは3回です。 この世にないものを求めて冒険の旅に出るくだりとか、 手に入れることが出来なくて偽物を姫に差し出し見破られる場面が 延々と5人分続きます。 ここが気に入らない。 この難題求婚譚の部分は、物語全体の6割を占めています。 この部分では、かぐや姫は脇役ですし、しかも本筋とは関係ないんです。 たぶん、この部分は後で付け加えられたものなんだと思っています。 メイン記事でもちょっと触れていますが、かぐや姫の成長の様子は竹そっくりです。 マダケの場合、3ヶ月で大きくなってその後はもう大きくなりません。 そして1本の竹の寿命は20年ほどです。(株自体は120年生きていますけれど) かぐや姫も3ヶ月で育ってしまって、その後は年をとらず、 竹取の翁のもとには20年程いてから、月に帰っていっています。 かぐや姫の成長は竹と同じです。 竹の性質をよく知った人が語ったお話です。 たぶん竹取という仕事は、ひと所に留まって竹細工を作るのではなく、 よろずのものや技能を持って、よい竹を探しつつ各地を渡り歩いていて 訪れた村々で自らの話を聞かせて、口づてに話が広まっていったという背景が あるのかもしれません。 ━●編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★満天の星を見たいと思いながらも、なかなか機会がないです。  それでプラネタリウムを見に行ってきました。  素晴らしかったです。  その時、ちょうどその日に市内の天文台で土星を見せてくれるというイベントを  知って、その足で天文台にも行ってみました。  あいにくの曇天で土星の輪は見ることが出来なかったんですけれど  たっぷりの映像と説明を堪能しました。  プラネタリウムは500円でしたし、天文台はタダです。  こういうのはどんどん利用した方がいいなぁと思いました。  6月7月が土星が見れる位置にあったようで、今年はもう無理のようです。  土星の輪。いつか見てやる。そう誓いました。   ★ラジオ山猫通信がリアルタイムで、  パソコン、スマートフォンから聴けるようになりました!  http://www.radiokaros.com/simulradio/  ↑ここがカロスのサイトの「インターネット放送聴取方法」のページです。  パソコンからスマートフォンから、カロスの放送を聞く方法が載っています。  http://www.simulradio.jp/  ↑ここがサイマルラジオのサイトです。  ここから全国のコミュニティーラジオが聞けるようになっています。    このサイトを開いたらちょっとスクロールすると「北海道」という場所があって  その下の方に「ラジオカロスサッポロ」という場所があります。  そこの「放送を聴く」をクリックするとメディアプレイヤーが立ち上がって、  リアルタイムに放送を聴くことが出来ます。  ラジオ山猫通信は、第一月曜日と第三月曜日の19:00〜19:30です。  明日19:00に「竹の話」が  リアルタイムで聞くことができます。  バックナンバーは、「やまねこ通信 E=MC二乗」のサイトの「ラジオ山猫通信」の  場所から、いつでも好きな回のお話を聴くことが出来ます。   ★今回のこの「クマンバチは空を飛ぶの話」は、  ネットでいつでも好きな時に聞くことができます。  http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm  ここの右側「ラジオ山猫通信」をクリックしてスクロールして  「クマンバチは空を飛ぶの話」をクリックすると聞けます。  すぐに聞けない人は、じっと待ってみて。きっと聞けます。  http://crashlanding.under.jp/rajiyama0616.mp3  直接URLはここです。  今回の文は、おおむねラジオ原稿そのままです。  ラジオ用をメルマガ用に書き換えているけどね。 ★vol.203の参考書籍とサイト     伝統的七夕(旧暦による七夕)     http://homepage2.nifty.com/turupura/month/08kyuureki/menu.html     竹の花のミステリー。身近な植物のあまりに奇妙な物語     http://matome.naver.jp/odai/2137254566273109801 開花現象 http://www.dkakd107.sakura.ne.jp/D14.html 竹の世界 http://www.taketora.co.jp/special/bamboo.html     エジソンの白熱電球    http://www.ritsumei.ac.jp/~hyodot/semihomepage/koduchi.take=yama1.html 札幌の冬の風物詩、札幌市電「ササラ電車」の秘密 http://www.hokkaidolikers.com/articles/1813     かぐや姫の罪 誰も知らない竹取物語の真実                     著/三橋 健   新人物文庫   ★予告です。 7月21日放送「サルの習性からヒトを考えるの話」(収録わった)  (ネットにUP予定は8月3日) 8月3日放送「ゾウを食べるトカゲの話」(書き終わった)  (ネットにUP予定は8月17日) 8月17日放送「ムジナとモモンガと妖怪の話」  (ネットにUP予定は9月1日)(書き終わった) 9月1日放送「大事なものは見えない星の話」  (ネットにUP予定は9月15日)(書き終わった) 9月15日放送「山と石ころのドラマの話」  (ネットにUP予定は10月5日)(これから書く) ★ラジオ放送が月二回隔週であります。  最初はメルマガを元に原稿を書いてたけど、  今は、書き下ろし原稿です。  それをメルマガに転用するという逆転現象が  最近のメルマガ版「やまねこ通信 E=MC二乗」であります。 ★どうぞお時間のある時に「ラジオ山猫通信」も聞いてみてください。  6年目を目指す「ラジオ山猫通信」  どこまで続くんだ?  ここまで来たらいける所まで行ってしまえ!  最近は、トチらずスラスラよどみなくしゃべっているように聞こえます。  慣れてきたのです! ウソです。(笑)  編集で直して貰っているんです。 そのためずいぶん聞きやすくなっています。  決して私のしゃべりが上達したのではありません。  編集がうまくなったのです!(キッパリ) ★私はいつも「やまねこ通信 E=MC二乗」の事が頭の隅にあります。  次回テーマは何にしようかと常に思っています。  「やまねこ通信 E=MC二乗」は、私みかりんを構成している大事な要素です。 ★「やまねこ通信E=MC二乗」では、あなたからの投書を受け付けています。  動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学このメルマガの趣旨に合うような投書を  気軽にメールに書いてね。  過去に取り上げた記事からの話題も歓迎しています。 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹     ★彡★彡★彡★彡★彡『蟹屋 山猫屋』★彡★彡★彡★彡★彡 生まれも育ちも北海道育の“みかりん”が、北海道の味覚を全国の方に広めるために 『蟹屋 山猫屋』を立ち上げました。一級品の道産品をお手ごろ価格でネット販売! 読み物としても楽しめるものを目指しているよ。    登録はここ→ http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/kani/   山猫屋の蟹は冷凍ガニではありません。ボイルしたてを食卓に直送! 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹    ↑↑↑  私、みかりんのもうひとつのメールマガジン。  北の味覚。海産物。蟹おいしいよ〜。海水ウニもありますよー。  予算はこれくらい。食べる人数はこれくらい。と教えてくれたら、その中で  できる限りのご提案をします!山猫屋の蟹は冷凍物は扱っておりません!  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