2014/8/3━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 幽玄の森羅万象の散歩道 動物行動学からの性♂♀の話・動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学 興味のおもむくまま“みかりん”の しゃべりんぐ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━目指せ1万部! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆         やまねこ通信 E=MC二乗                                vol.204 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ こんにちは。 みかりんです。 夏休みで込み合う前に札幌円山動物園に行ってきました。 私は時々動物園に行きます。 どんな動物も好きなんですけれど、特にオオカミやヒグマを見ているのが好きです。 ニホンザルはサル山にたくさんいてなかなか固体識別が難しいんですけれど、 チンパンジーは9頭ですので見ているとだんだん1頭1頭が判ってきて面白いです。 9頭のうち3頭がアフリカ生まれで他は皆円山生まれです。 一番の年長者が1966年生まれというから48歳ですね。メスのガチャです。 一番若いので円山生まれのメスのコユキ3歳です。 サルの行動は見ていてやはり人間を思い起こさせますね。 今日の話題は「ヒトの行動の不思議の答えはサルにありの話」です。 ここに↓バックナンバーがあるよ。『内容一覧』という所をクリックしてみて。 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm 「ラジオ山猫通信」も、ここから聞くことができます。↑ ━■ヒトの行動の不思議の答えはサルにありの話━━━━━━━━━━━━━━━ サルは利口です。 訓練を積んだサルの中には手話を覚えてヒトと会話することもできるサルもいます。 でも、どうしてなんだろう。とずっと思っていた事がありました。 ほら、テレビなんかで猿回しを見た事があるでしょ。 さまざまな芸を見せてくれるサルなんだけど、皆、紙おむつをしています。 ニホンザルばかりじゃなく、チンパンジーでもテレビ出演する時には 紙おむつをしています。 サルはね、トイレの躾が無理なんです。 サルの仲間がペットとして普及しない理由のひとつが トイレトレーニングがダメなことなんですね。 その点、イヌやネコは、ここでするんだよと教えると簡単に覚えます。 オシッコは外でするものと覚えると、 散歩に連れて行ってもらうまでずっと我慢するイヌもいます。 ウサギやフェレットなんかでもトイレの場所は覚えます。 賢いといわれるサルはどうして紙おむつをしているんでしょう。 「タヌキの溜めグゾ」という言葉があります。 タヌキはフンをする場所が決まっています。 いつも同じところでするんですね。 ここでは家族、皆が利用するばかりではなく、他のタヌキたちも利用します。 タヌキの溜めグソといわれる場所は、どうも匂いによるタヌキ同士の コミュニケーションとしても使われているようなんです。 という事は、タヌキはウンチを我慢する事ができるっていう事です。 どこでもフンをするんじゃなくて、決まった場所でするまでは 我慢する事ができるって事です。 テンもフンによるコミュニケーションをします。 テンは自分の縄張りの境界線上にフンをします。 だから目立つところにフンをします。 岩の上とか切り株の上とか、測量用の杭の上にまでします。 そういえば私が以前飼っていた犬も、少しでも高い所に木とか電柱にフンをつけたい のか、そのため前足で立って逆立ちになってしまう事がありました。 自分を大きなイヌに見せたいんでしょう。 イヌのフンもコミュニケーションです。 このフンのイヌはどんなイヌか、オスかメスか。大人か子どもか。 健康かどうか。最近何を食べたか。 イヌは、フンで情報を発信しているし、フンから色々情報を得ているんです。 タヌキとテンの共通点は巣を持っている事です。 イヌも本来は巣を持っています。 巣を持っている動物は巣の中にウンチをしないようにするので、我慢できるんですね。 それにフンそのものに意味があるので必要な場所まで我慢する習性が もともとあるんです。 サルは巣を持ちません。 他にもシカとかウマも巣を持ちません。 こういう巣を持たない動物は、食べながらフンをして、移動しながらフンをします。 気持ちのいい場所を見つけたらそこで寝ます。決まった巣はありません。 サルなんかだと、メスや子どもがボスにちょっと注意されたくらいで緊張して、 脱糞してしまうしオシッコをしてしまいます。 サルはもともとフンやオシッコを我慢できないんです。 ウマは歩きながらでもフンをしますしね。 まぁ、彼らにとっては世界はどこでもトイレなんです。 さて。ヒトです。 私たちヒトは赤ちゃんの時にオムツをしなければいけません。 まぁ、生まれたばかりの頃はしょうがないとしても、 お話できるくらい大きくなっても、なかなかオムツが取れません。 小学生になってもお漏らしや、おねしょをする子が珍しくないのは、 私たちの祖先が、サルやチンパンジーのように移動しながら採取生活をしていて、 決まった巣を持っていない時代、やっぱり今のサルのように、 我慢しないでその辺にしていた頃の名残りなんですね。 実は今でも東南アジアやアフリカの熱帯地域では、 赤ちゃんはおむつもしていなくて垂れ流しです。 でも、日本だって似たようなもんです。 たかだか150年くらい前の地方だったら、 幼児はすっぽんぽんで走り回っていました。 子どもは垂れ流しです。 今年4月こんなニュースがありました。 中国本土から来た夫婦が2歳の男の子に、香港の繁華街でオシッコをさせて、 それに憤慨した香港人がその行為をケータイで写真に撮り、 子どもの父親が怒って携帯電話を取り上げ、 通行人が間に入って大騒ぎになったというのです。 その騒ぎからアンケートが実施され、状況に応じて子どもが 道路で用を足すのを理解できると答えたのが64%になったとか。 現代の清潔志向の日本の常識から言ったら、 なんて野蛮なとかいう印象かもしれませんけれど、 でもねー、日本もちょっと前までは、男の人の立ちションは普通でしたし、 女の人だって草むらで用を足すって事は騒ぎ立てるようなことでもなかったんです。 「男はつらいよ」の寅さんの啖呵に、 「見上げたもんだよ、屋根屋のふんどし、チャラチャラ流れる御茶ノ水、  粋なねえちゃん立ちションベン」 と言った口上があります。 私たちヒトは、もともとサルと同じように「したいときにする」動物なんですね。 でも、巣を持たないサルと違ってヒトは家を持つようになって、 十万年くらいは経っていると思います。 イヌネコの子どもが簡単に覚えるトイレトレーニングを、 ヒトの幼子が覚えるのはいつになるのか。 サル時代の影響はまだまだ続くようです。 では次の話題です。 現代では若い女がとてももてはやされます。 でもニホンザルやチンパンジーなどでは、ワカモノメスよりも、 成熟したオトナメスの方が断然オスたちにもてます。 ワカモノメスは群れの社会的順位が低くて、食物がうまく取れなくて、 流産する事が多かったり母乳の出も悪かったりで乳児死亡率が高く、 育児の経験も少ないというマイナス要因ばかりなんです。 それでニホンザルやチンパンジーなどほとんどのサルは、 成熟したオトナメスを求めるし、そういう好みのオスが、多く子孫を残してきました。 ワカモノメスはあまり性的対象にならないんです。 でも一種類だけ幼女趣味のサルがいます。 それはマントヒヒのオスです。 マントヒヒのオスはまだ性成熟に達していない3、4歳のメスを誘拐して 将来の交尾相手にするんです。なんか源氏物語のようですね。 マントヒヒが他のサルと決定的に違うのは、棲んでいる場所です。 だいたいのサルはみんな森に棲んでいます。 マントヒヒの棲んでいる所は半砂漠なんですね。 森と違って誰がどこにいるか一目瞭然なんです。 それに比べて、森に棲むサルは、他の群れのワカモノオスがメスを誘っても、 群れのオトナオスは木々にさえぎられて気がつかないんですね。 思春期を過ぎたマントヒヒのワカモノオスは、 発情したメスを巡ってオトナオスと戦っても勝ち目はないし、 こっそりメスを誘うにも、さえぎるものがない半砂漠では、 オトナオスの目が光っている。 それで、マントヒヒのワカモノオスは他の群れのチビメスを誘拐するんです。 チビメスが誘拐されても、オトナオスはチビメスに興味ないので見過ごすんですね。 近頃のニュースで、各地で起きる幼女を対象としたニュースも、 現代社会が、マントヒヒのオスの状況と似てるという事なんでしょうか。 20世紀のはじめ、動物行動学のローレンツは、 同じ種類のものを殺すのは人間だけと考えました。 ローレンスの影響力はとても強かったんです。 たしかにイヌ同士がケンカすると、負けを認めたイヌはおなかを見せて、 勝ったほうはそれ以上は攻撃しません。 こういう行動はイヌだけではありません。 ヒトだけが謝っても服従の態度を示しても、 執拗に攻撃して殺してしまうと考えられていました。 そんな時代に、まず最初の報告がなされます。 インドのハヌマンラングールというサルの群れを観察していた日本人研究者からの 報告です。 ハヌマンラングールの群れはたくさんのメスとその子どもたちと、 1頭のオスからなっています。 子どもはオトナになるとオスは群れから出て、オスだけの集団に入ったり、 または単独で生活します。 メスは群れにそのまま残ります。 だから群れはメスの血縁者だけで成り立っています。 ある時、観察していた群れのボスが、オスグループの集団に襲われて、 群れから追い出されました。 そして襲ったオスグループの中の一番強いオスが、その群れのボスになりました。 新しいボスはその群れにいた乳児を次々と殺しました。 するとまもなく赤ちゃんを殺された母ザルたちは次々と発情して、 赤ちゃんを殺した新しいボスと交尾をしました。 この報告は当時大変な衝撃を与え、例外な事例という事になったんですけれど、 同じ事例が次々と報告されて、しかもハヌマンラングールだけの事ではない事も 判ってきたのです。 群れの乗っ取り、その後新しくボスになったオスによる子殺し、 そして子を殺されたメスの発情という一連の流れは、 ライオンでもアメリカジリスというリスの仲間でも、 そしてチンパンジーなど多くのサルの種類でも観察されていったのです。 このような子殺しは、今では多くの野生動物で観察されています。 動物たちのメスは、乳児に乳を吸われていると発情が抑えられるんですね。 乳離れを待っていたら交尾がそれだけ遅くなるんです。 メスと交尾するには乳児を殺してメスを発情させる必要があるんですね。 群れの乗っ取りに成功したオスは、何もしないで発情を待っているより、 乳児殺しをすると、より自分の子を残すことができるんです。 アメリカジリスの場合は、ボスが交代したとわかると、 メスたちは我先に自分の赤ん坊を殺すこともわかりました。 早く殺して早く発情すると、早く新ボスと交尾が出来て社会的立場が高くなって、 栄養状態もよくなり健康な子どもを産み育てることができるからと解釈されています。 まぁ、そういう理屈を並べられればそうなのかと思わないでもありません。 でも、メスの気持ちはどうなんでしょう。と私は考えてしまいます。 産み育てている最中の乳飲み子を殺した相手と交尾する。それもできれば早く。 その方が自分に有利だからと言っても、ねぇ。 そう思うのはまだまだ頭で考えているからなんでしょうか。 もっと生理的っていうか、本能的なものに純粋に従うと そのあたりの矛盾はないんでしょうか。 その疑問の答えになるような、こんな事例が報告されています。 ハヌマンラングールの子殺しの発見よりちょっと前の報告です。 マウスをひとつの飼育箱でオスとメス1匹ずつを飼い、メスが妊娠します。 メスの妊娠を確認したら飼育箱からオスを取り除きます。 そして別のオスのオシッコがかかってた敷き藁に変えると、 メスは流産するかまたは、まだおなかの中にいる胎児を 再吸収して妊娠がなかった事になってしまうというんです。 これはまだ生まれていないだけで、体の中でハヌマンラングールやライオンと 同じ事をしているって事です。 新しいオスとできるだけ早く交尾するために、 自ら古いオスとの間の子どもを流産したり再吸収して発情を早めるんです。 そしてさらに興味深いのは、マウスのペアから生まれた子がいた場合、 彼らの乳児を取り除いて他の子どもを入れてやると、 普通に子育てをするというんです。 子どもがペアと血縁的な繋がりがない場合は、何の問題も起きないんです。 さて。最近、幼児虐待の果てに子どもを死なせてしまうニュースをよく耳にします。 この場合、父親が殺された幼児と血が繋がっていないことが多いです。 母親も一緒になって虐待していたとか、耳を覆うようなニュースを聞くと、 ヒトはまだまだサルなのかと思います。 ニュースに大きく取り上げられるようになったのが最近なだけで、 たぶん昔から多くあったんだと思います。 もちろん新しい父親を迎えてうまくやっている家族もいます。 両親による子殺しのニュースは、あまりに陰惨で見ないふりを したいくらいですけれど、これが実態です。 サル時代のDNAがおねしょに繋がるのはまだ笑って許せるけれど、 このあたりはそろそろ新しいDNAを獲得したい所です。 ニホンザルは成長すると、オスは生まれた群れから離れていって、 メスはそのまま群れにとどまります。 オスはだいたい5、6歳の思春期の頃に出ていきます。 でも必ず思春期とは限らないことも観察で判ってきました。 まだまだ子どもの2歳の頃に出て行ってしまうサルもいるし、 思春期をずっとすぎた8歳になっても残っている例もあるんです。 サルによって出て行く年齢が違うって、これはどういう事なんでしょう。 あるサルの群れを1956年から21年間餌付けしていた記録があります。 餌付け当初は群れは56頭でした。 サルの数は年々増加していって1972年には140頭まで増えました。 そして2年後に石油ショックがあって餌の量がどんどん減っていって、 1977年には餌やりそのものが中止になったんです。 餌の豊富な石油ショック以前と、餌が少なくなったそれ以降では、 群れから出て行くオスの年齢や、 出て行く先の場所が違っているのが判ってきました。 餌の量が豊富な時期は遅くまで群れにぐずぐずと残っているオスが多くて、 餌不足の時期ではまだ小さい子どもの時期に群れから出て行っているのです。 それから餌が豊富な時期に群れから出て行ったオスは、 割と近くの群れに加わっている事が多いのに対して、 餌不足のときに出て行ったサルは、ずっと遠くの群れに加入している事がある というのがわかっています。 餌が不足すると、生まれ故郷から離れて、見も知らぬ遠い所に行くという事なんです。 限られた餌しかない環境では、順位の低いサルは思春期前でも群れから離れて 遠くの別天地を目指すんですね。 ニホンザルは本来メスは群れから離れないのだけれど、 餌不足が深刻になると、メスも群れを見限って離れていく例も観察されていきました。 これはヒトでも思い当たります。 北海道はかつて本州で食い詰めた者が別天地を求めてやってきて大変な苦労をして 開拓した土地です。 地域社会の優位な人や家族なら、北海道のような当時稲作もできないような 冷涼な地には行きません。 食い詰めてハワイやブラジル、ペルーなどに家族で移住した人も同じ境遇です。 厳しい時にわざわざ厳しいと思われる未知の世界に向かっていくパイオニアは いつでも順位の低い個体でした。 動物は安定した環境なら、徐々に生息域を広げていくけれど、 不安定な環境では遠い所まで生息域を広げて 一か八かの勝負に出ることがあるんですね。 宇宙へ目を向けて、さらに遠くを目指そうとしている人類。 人口70億を超えた現在、時は熟してきつつあるのかもしれません。    * * * * *  * * * * *                                       人間様と威張っていても、ヒトだって動物だ。        サル時代のDNAを色濃く残している。        ヒトは特別な生き物ではなく動物の一種だ。        動物たちとまったく同等のやりとりで暮らしていた長い長い時間を        なかった事にはできない。        あの時代があるから今がある。        オネショも、ロリコンも子殺しも、        理性で変える事ができない事に目をつぶらず        認めた上で乗り越えることを試される。        気の遠くなるような長い時間、        獲得してきた本能とともに生き延びてきた。        サル時代の呪縛から逃れることはできるのか。 ━■みかりんの叫び━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植物は音を聞くことができるのか」 去年の8月発行した「やまねこ通信E=MC二乗 vol.180」のメインテーマが 「植物は音楽を聞くことが出来るのかという話」でした。 ここで植物の「視覚」「嗅覚」「触覚」「聴覚」について語っています。 五感という事で話したかったんだけどさすがに「味覚」はないよねぇ。(笑) で、ここでは視覚、嗅覚、触覚はあるのだけれど聴覚に関して言えば 「聞こえていない」という結論を出しています。 それでも「植物はホントは音に反応しているんだけれど、まだその証拠がないだけ」と 仮説を出しています。 >たとえば、ぶんぶんというハチの羽音は、高周波の振動でもあります。 >ハチは、この振動で植物に花粉を促していると考えられないかな。 >もしそういうことが成り立つのなら、 >音が聞こえづらい人が振動で音楽を感じる事ができるように、 >植物はハチの羽音を振動で感じているのかもしれないでしょう。 >音を聞くのではなく感じることなら植物もやっているかもしれません。 >光や匂いを植物のやり方で感じているくらいだから、 >私たちの想像もつかない形で植物たちに音楽は聞かれているのかもしれません。 と、やまねこ通信らしく締めくくっています。 さて先月、ナショナル ジオ グラフィックス ニュースで 「植物は虫の咀嚼音を“聞いて”いる?」という記事が載りました。 http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20140710002 シロイヌナズナは音を“聞いて”いるとする研究結果が発表されたというんです。 モンシロチョウの幼虫が葉を食べる際の振幅の大きな振動に対して、 防御反応を示しているというんです。 チョウの幼虫が葉を食べる時の振動を記録してたんです。 ものすごく小さな音です。 この音ではシロイヌナズナの葉っぱを、1万分の1インチ程度上下させるくらいの わずかな振動の音です。 シロイヌナズナを2グループに分けて、一方には2時間分の振動の記録を聞かせて、 もうひとつのグループは静かな環境に置いたんです。 咀嚼の振動の記録にさらされたシロイヌナズナでは、 辛味成分を含む油の分泌量が増加したという実験結果です。 虫の攻撃に対する防御反応と考えられるというんです。 似たような振動に植物をさらして実験を確かなものにしています。 風や、シロイヌナズナにとって害をもたらさない虫による振動では、 特に反応なかったんです。 特定の周波数の音、つまり特定の高さの音にだけ効果があるといった単純な話ではなくて 同じ周波数でも虫の鳴き声には反応しなかったんですね。 たまたまシロイヌナズナとモンシロチョウの幼虫で実験をしてこのような結果が得られた んだけど、たぶん他の植物も当てはまるでしょう。 って事はヒトの五感のうちの「視覚」「嗅覚」「触覚」「聴覚」はあるっぽいという 事になります。 いや、ここまできたらもう「味覚」もあるって事でいいや。(笑) それどころか第六感まであるなんてね。(笑) まぁ、実験でもあるように、その植物にとって害をなさない音には反応がないという ことなのだから、よくある「音楽を聴いておいしくなる植物」っていうのは ないというのが、やまねこ通信の結論です。 虫の咀嚼音で防御体制をとる植物っていうのが本当なら、音の農薬ってのもできる ってことかもですね。 あ、いや、待て。 それじゃぁ、葉っぱや実が苦くなってしまうって事なのか。 普段は毒を出していないという事は、毒を出すっていうのは植物にとって負担なんだろうね。 負担だって事は、嫌な気持ちになるっていう事なのかな。 もしそうなら植物に「感情」があるって事になる。 vol.180のメイン記事のあとのポエムではこんな言葉で締めくくっています。          光を感じて匂いを感じて風を感じる          植物と私たちは、共通の遺伝子を多く持つ          十数億年来の友人だ          私たちの奏でる音楽を感じているに違いない ━●編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★今回のメイン記事のは、「ヒトの行動の不思議の答えはサルにありの話」は、  福田史夫さんの「ヒトの子どもが寝小便するわけ」の本を参考に書きました。    なるほどーと、目からウロコな事が多かったのでみなさんにも知ってもらいたくて  メイン記事にしました。    この本を読んでからニュースの見かたがちょっと変わりました。  今までなら幼児虐待などのニュースを見ると「なんて男だ!」などという義憤の  感情しかなかったんですけれど「サルなんだぁ」と思うようになったんです。  いや、サルだからいいんだという意味ではなく、私たちヒトもDNAに左右される  動物の一種なんだなというような見かたもするようになったというか。  たとえば戦争も動物としての勢力争いの延長です。    ヒトの行動も、動物としての行動に意味づけをしているだけだよなって思うように  なることが多くなったんです。  ヒトは他の動物と大きく違う所がいくつもあるんだけど、でも、底のほうでは  何も変わっていないなとも感じるんです。 ★今年の7月29日は土用の丑の日で、江戸時代中期の学者が言い出したウナギを食べる日。  時は流れ、いまや絶滅危惧種に指定されたニホンウナギです。  この飽食の時代に絶滅危惧種を国民こぞって食べる習慣っていうのは、  何なんでしょうね。    ニホンウナギが捕ってダメって事になりそうという事で、  ミャンマーのウナギに目を 付けているというNHKニュースが、  今この原稿を書いている(7/29早朝)時に流れてきました。  ほかに食べるものがない訳でもあるまいし、  そういうのやめようよって、私は思うんです。  世界中のウナギを食べつくす気なの? ★7月25日に私は、北海道の中央部にある富良野岳(1912m)に登ってきました。  安政火口という超ダイナミックな風景もありで、日陰には残雪もありました。  色々な種類の高山植物もお花畑状態で、素晴らしかったです。  この日、日の出前に札幌を発ったんですけれど、車で移動中に昇り行く太陽を  見たんですけれど、それがちょっと見ない見え方だったんです。  線香花火の最後の玉のような? おおお、不思議なものを見た!と喜んでいた  のです。  無事登山を終え、帰りの車の中、沈み行く太陽を見たんですけれど、  これがまた朝日の時と同じだったんですね。  これは珍しい!という事でデジカメで写したんですけれど、  私のコンパクトデジカメでは、まったく見えているようには写らないんです。  でも朝日と夕日と珍しいもの見たという事で喜んでいた訳です。  札幌に着いたのは夜。この日、札幌は市内中央を流れる豊平川の河川敷で  花火大会という日でした。札幌の空はモヤっていたんです。  曇天?にしては変な感じでガスっている?にしても変で。  せっかくの花火大会なのに大勢の人出なのにと思ったのです。    翌日26日、登山の興奮が少し冷めてきた私は、ニュースを見て判りました。  道内広範囲に渡ってPM2.5が高濃度で観測されて、  札幌、旭川、函館、室蘭、稚内、帯広の計6カ所の気象台・測候所で、煙霧を観測。  札幌で7キロ、室蘭で4キロ、函館で5キロ先までしか見えなくなったんです。  そして26日、札幌、旭川、千歳の3市で注意喚起発令となって、不要な外出を  避けて、特別の用事がない限り外に出ないでくださいとなったのです。    なるほど。あの太陽はそういう事だったのだなと思ったのでした。  でも、PM2.5という単語は私の中では新しいものです。  原因としては中国の大気汚染という認識でしたので、関東以西というイメージ  でしたので、何故北海道にとは思っていました。  すると、今回のPM2.5の原因はロシアでの森林火災だというんですね。  札幌から北西に2800kmのロシア極東サハ共和国と東シベリアのイルクーツク州の  境界線一帯の70万ヘクタール。  幸いというかなんというか26日から17日にかけて、北海道は大雨で  基準値を大幅に下げたのですけれど、ロシアではいまだに(29日現在)まだ延焼中  だという事です。  世界は繋がってるなぁと思ったのでした。   ★ラジオ山猫通信がリアルタイムで、  パソコン、スマートフォンから聴けるようになりました!  http://www.radiokaros.com/simulradio/  ↑ここがカロスのサイトの「インターネット放送聴取方法」のページです。  パソコンからスマートフォンから、カロスの放送を聞く方法が載っています。  http://www.simulradio.jp/  ↑ここがサイマルラジオのサイトです。  ここから全国のコミュニティーラジオが聞けるようになっています。    このサイトを開いたらちょっとスクロールすると「北海道」という場所があって  その下の方に「ラジオカロスサッポロ」という場所があります。  そこの「放送を聴く」をクリックするとメディアプレイヤーが立ち上がって、  リアルタイムに放送を聴くことが出来ます。  ラジオ山猫通信は、第一月曜日と第三月曜日の19:00〜19:30です。  明日19:00に「ゾウを食べるトカゲの話」が  リアルタイムで聞くことができます。  バックナンバーは、「やまねこ通信 E=MC二乗」のサイトの「ラジオ山猫通信」の  場所から、いつでも好きな回のお話を聴くことが出来ます。   ★今回のこの「ヒトの行動の不思議の答えはサルにありの話」は、  ネットでいつでも好きな時に聞くことができます。  http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm  ここの右側「ラジオ山猫通信」をクリックしてスクロールして  「ヒトの行動の不思議の答えはサルにありの話」をクリックすると聞けます。  すぐに聞けない人は、じっと待ってみて。きっと聞けます。  http://crashlanding.under.jp/rajiyama0721.mp3  直接URLはここです。  今回の文は、おおむねラジオ原稿そのままです。  ラジオ用をメルマガ用に書き換えているけどね。 ★vol.203の参考書籍 「ヒトの子どもが寝小便するわけ」 著/福田史夫   築地書館  National Geographic News(ナショナル ジオ グラフィックスニュース)  http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20140710002  植物は虫の咀嚼音を“聞いて”いる? ★予告です。 8月3日放送「ゾウを食べるトカゲの話」(収録わった)  (ネットにUP予定は8月17日) 8月17日放送「ムジナとモモンガと妖怪の話」  (ネットにUP予定は9月1日)(書き終わった) 9月1日放送「大事なものは見えない星の話」  (ネットにUP予定は9月15日)(書き終わった) 9月15日放送「山と石ころのドラマの話」  (ネットにUP予定は10月5日)(書き終わった) 10月5日放送「ヒグマの話3」  (ネットにUP予定は10月19日)(これから書く) ★ラジオ放送が月二回隔週であります。  最初はメルマガを元に原稿を書いてたけど、  今は、書き下ろし原稿です。  それをメルマガに転用するという逆転現象が  最近のメルマガ版「やまねこ通信 E=MC二乗」であります。 ★どうぞお時間のある時に「ラジオ山猫通信」も聞いてみてください。  来月7年目になる「ラジオ山猫通信」  どこまで続くんだ?  ここまで来たらいける所まで行ってしまえ!  最近は、トチらずスラスラよどみなくしゃべっているように聞こえます。  慣れてきたのです! ウソです。(笑)  編集で直して貰っているんです。 そのためずいぶん聞きやすくなっています。  決して私のしゃべりが上達したのではありません。  編集がうまくなったのです!(キッパリ) ★私はいつも「やまねこ通信 E=MC二乗」の事が頭の隅にあります。  次回テーマは何にしようかと常に思っています。  「やまねこ通信 E=MC二乗」は、私みかりんを構成している大事な要素です。 ★「やまねこ通信E=MC二乗」では、あなたからの投書を受け付けています。  動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学このメルマガの趣旨に合うような投書を  気軽にメールに書いてね。  過去に取り上げた記事からの話題も歓迎しています。 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹     ★彡★彡★彡★彡★彡『蟹屋 山猫屋』★彡★彡★彡★彡★彡 生まれも育ちも北海道育の“みかりん”が、北海道の味覚を全国の方に広めるために 『蟹屋 山猫屋』を立ち上げました。一級品の道産品をお手ごろ価格でネット販売! 読み物としても楽しめるものを目指しているよ。    登録はここ→ http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/kani/   山猫屋の蟹は冷凍ガニではありません。ボイルしたてを食卓に直送! 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹    ↑↑↑  私、みかりんのもうひとつのメールマガジン。  北の味覚。海産物。蟹おいしいよ〜。海水ウニもありますよー。  予算はこれくらい。食べる人数はこれくらい。と教えてくれたら、その中で  できる限りのご提案をします!山猫屋の蟹は冷凍物は扱っておりません!  さぁ、タラバ食べたいよう、毛ガニ食べたいようのメールをみかりんに書こう。  タラバも毛蟹も良いのが入荷してきています。  北の食材たちは脂が乗っておいしいです。  この機会に、どうぞ冷凍ではない蟹を!  ご贈答に、山猫屋の海産物を。 それじゃ、今回はここまで。 あなたのお便り待ってます。 daichi-m@phoenix-c.or.jp じゃね。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ キュウリの苗を3本植えた。 7月中旬くらいからずっと毎日毎日キュウリが一日3本〜4本収穫がある。 毎日キュウリを食べ続けている。 私はまもなく緑色になるだろう。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○ やまねこ通信E=MC二乗 vol.204  2014年8月3日発行 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○発行編集者 みかりん daichi-m@phoenix-c.or.jp ○発行システム: インターネットの本屋さん「まぐまぐ」ID:0000052530 http://www.mag2.com/ ○登録/解除 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○やまねこ通信は、素人みかりんが趣味で発行しているもので、情報の正確さには  まったく自信がありません。引用して弊害が起きても責任は持てないよ。  それから誤字脱字変換ミスは大目に見てね。気を付けるけれどさ。えへ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━