2014/11/2━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 幽玄の森羅万象の散歩道 動物行動学からの性♂♀の話・動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学 興味のおもむくまま“みかりん”の しゃべりんぐ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━目指せ1万部! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆         やまねこ通信 E=MC二乗                                vol.210 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ こんにちは。 みかりんです。 冬直前です。 空気が澄んで、夜空の星も良く見えるようになって来ました。 今年の夏、私は満天の星空を見たい!と急に思い立ったんですけれど、 そうそう見れるものでもありません。 それでプラネタリウムに行ってみたんです。 何十年振りかの、ものすごく久しぶりのプラネタリウムは素晴らしかったです。 そしてプラネタリウムの上映が終わるときに別の情報も得ました。 その日、札幌市内の中島公園にある天文台で土星の輪を見せてくれるという情報です。 えぇ、行きましたとも! 夜暗くなるのを待って張り切って行きました。 結果から言うとその日は曇天で土星どころか星そのものが見えなかったんですけれど、 その天文台から撮った多くの映像とたっぷりの説明を堪能しました。 土星の輪はまた来年挑戦しますね。 秋の夜長、浮世のゴタゴタを離れて、思いを星空へ。 ここに↓バックナンバーがあるよ。『内容一覧』という所をクリックしてみて。 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm 「ラジオ山猫通信」も、ここから聞くことができます。↑ ━■太陽系とか宇宙とかの話━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 何十年ぶりかのプラネタリウムは、本当に面白かったです。 頭ではわかっていたんですけれど、 星空っていうのは時間と共にこう全体がそのままの星座の模様のままで移動します。 1時間に約15度くらい動きます。 たとえ本当に満天の星空が見えても、 一晩中ずっとまたは1年を通しての観察もできないでしょうから、 プラネタリウムのおよそ1時間の上映で夜空全体が動く様子を見れるのは とてもお得感がありました。 1時間に夜空全体が約15度動きます。 ここの理屈をちょっと説明しますね。 まず、太陽。太陽は地球から見て24時間で一周します。 これは地球が自分でくるくる回っている現象、自転です。 1日で1周だから360度進みます。 っていう事は太陽は1時間に何度進むかっていうと、 360度を24で割ればいいんだから、15度。 地球から見て、太陽は1時間に15度移動します。 ここまでは良いですよね。 地球は太陽のまわりを一周するのに1年かかります。 これを公転といいます。 このために1晩で季節の星座が一周します。 1周は360度で1年は365日なので360度を365で割ると、0.986です。 夜空の星座は1周より1度弱くらい余計に回っています。 星座は1日24時間で約361度弱動くことになります。 という事は星座の見かけの位置が1日で1度弱ずつズレていって、 1ヶ月30日で30度弱西にずれて見えて1年経つと元の位置に戻るんです。 天の動きは、地球が自分でくるくる回っている自転と 太陽の周りを1年かけて回る公転の動きが交じっているんです。 同じ時刻に観察すると1ヶ月では30度移動しています。 よく冬の星座とか春の星座とかいう言い方をしますけれど、 別にその季節にしか現われない星座っていう訳ではありません。 今日は11月の2日ですから、今頃の夜の8時に見る夜空は、 10月の2日の夜の10時の夜空と、そして12月2日の夕方6時頃の夜空と同じなんです。  秋の夜空で見つけやすいWの星座のカシオペア。 これ春にはお昼に空の上に来ているんで見る事が出来ないだけなんです。 太陽がなかったら見えるんですね。 さて。星には種類があります。 目で星を見ている時代は星の違いってあまり感じられていなかったんです。 夜空を見上げると光っている星座を作るような星は、 変わらない星、という事で恒なる星と書いて恒星といいます。 恒星は一晩かけて全天が西に移動します。 または季節ごとに昇ってくる星座を作っている星です。 恒星は太陽と同じ仲間で自ら光っている星です。 プラネタリウムで、恒星が織りなす全天がゆっくり動く様子は実に壮観な眺めでした。 全体が一緒に動いている中、その星の間を、とても明るいんだけど チョコマカと動き回っている星があります。 もちろん一晩見ただけではわかりません。 何日間かの観察で、全天とは違う動きのする星があります。 これが惑う星、惑星です。 こうやって動き方から名前が付いて、それから色々観察していくうちに、 どうも恒星は太陽の仲間で、惑星は太陽の周りを回っている地球の仲間だってことが わかってきました。 プラネタリウムではこの全天の動きとまったく違う動きをする惑星の様子も よくわかりました。 水星、金星や火星や木星の動き。 そして残念ながら今年の夏私が見る事が出来なかった土星。 来年こそは土星の輪を見るぞ。 プラネタリウム、オススメです!  惑星の名前は小学生の頃、覚えましたね。 私の頃は水金地火木土天海冥って覚えました。 今は、冥王星がこの惑星の仲間から外れました。 2006年の事です。 冥王星は外されたっていうよりも、 冥王星の仲間の星がたくさん見つかったので、 準惑星という新しい仲間の代表になったという事らしいです。 昼間のうちにさんざん地球を照らして夕方になると沈んでいく太陽は、 夜空にまたたく小さな星々と同じ仲間、恒星です。 そういう前知識がないと、あの小さな星々と太陽が同じ仲間とは、 とても実感しづらいですね。 地球から太陽までの距離と、他の恒星との距離がそれだけものすごく差があるって事で それがつまりは宇宙の広大さって事なんですね。 太陽の光が地球に届くのに光の速さで約8分かかります。 私たちの太陽から一番近い、太陽と同じ種類の恒星は、 ケンタウルス座のアルファ星です。光の速さで4.3光年かかるといいます。 一番近くて光の速さで4年以上ですよ。 太陽のまわりに地球のような惑星があるのなら、 遠くの、太陽と同じ種類の恒星にも惑星があるんじゃないのかって 普通に予想しますよね。 それを発見するのが長い間の天文学者の目標でした。 でもね、惑星は自分では光らないから難しいんですね。 遠くの星の周りの惑星を探すっていうのは、 たとえて言えば10km先のヘッドライトのまわりに蚊が飛んでいるかどうかを 調べるようなもんなんですね。 で、まだ実際に直接には見えていないんだけど、 間接的にその存在が判り始めたのが1995年です。 割と最近です。 今ではだいたい200くらいの恒星のまわりで惑星が見つかっています。 太陽は自ら光ってたくさんのエネルギーを放出しているので、 惑星とはまったく違うタイプの星だという事はわかりますけれど、 惑星たち水金地火木土天海もみんな同じタイプの星という事ではありません。 地球に地面があるので星ってみんな地面があってそこに立てるみたいなイメージに なりやすいけれど、太陽系の惑星で地面があるのは水星、金星、地球、火星までです。 それより外側の木星、金星、土星、天王星、海王星は硬い地面を持たないタイプの星で ガスが集まって溜め込んだタイプの星です。 イメージしにくいですね。 月は、恒星でも惑星でもありません。 衛星という仲間に入ります。 太陽の周りをぐるぐる回るのが惑星で、その惑星の周りを回るのが衛星。 月は地球の衛星です。 火星にも木星にも土星にも衛星があります。 有名な衛星では、ガリレオの発見した木星の4つの衛星があります。 私の子どもの頃には木星の衛星は12個と習いましたが、 今では66個と言われています。 この木星の衛星の中で2番目に大きい、内側から6番目のエウロパが表面が厚い氷に 覆われているけれど、生命がいる可能性がある星として今注目されています。 ガスタイプの星にも地面タイプの月があるんですね。 ここまで、太陽と惑星や準惑星やそれらの月の衛星までお話しました。 その他に太陽系には、彗星っていうものがあります。 ほうき星です。 有名なものに76年周期でやってくるハレー彗星がありますね。 大きな楕円を描きながら太陽の周りを回っています。 彗星は岩石の成分を含む汚れた雪玉のようなもので、 太陽に近づくと尻尾が観察されます。 流れ星とか流星群とかは、この彗星の尻尾に含まれるチリとか砂粒が、 たまたま地球に飛び込んできて光るものです。 1mm2mmのものなんですけど、大気圏に突っ込むと相当熱くなって光るんですね。 たくさの流れ星を流星群といいます。 これが現われるのは、地球が彗星の軌道に近づいたとき。 彗星から飛び出したチリや砂粒は、彗星が行ってしまったあともその通り道沿って あとからあとからやってきます。 周回遅れになったチリや砂粒の濃い部分に地球が突っ込むと、 雨のような流れ星、流星群が見えるんです。 流れ星と彗星って写真でみると、同じようなものに見えてしまうんだけど全然違います。 流れ星は流れてあっという間に見えなくなってしまいます。 彗星は尻尾を引いたままそのまま天空にとどまって見えています。 ハレー彗星は76年周期と有名だけど、 彗星には3年周期から数百万年周期までの幅があって、 中には二度と近づかないものもあるんです。 彗星って何者かというと、小さすぎて惑星になりきれずに 弾き飛ばされてしまったものなんですね。 太陽を中心とする我らが太陽系は、惑星と準惑星と、それらの月、衛星と、 それから彗星と、たくさんの星を抱えているんです。 太陽を中心とする私たちの太陽系はいかに広大かとくらくらしてきます。 たぶん私なんかが話している以上にもっと広大なんでしょう。 この太陽系が所属しているお星さまの世界を銀河系といいます。 だいたい1000億個くらいの太陽のような自から光る星があります。 19世紀の末頃までは、これが全宇宙だと思われていました。 ところが20世紀のはじめ、230万光年の彼方にアンドロメダ大星雲という銀河が ある事が判ったんです。 アンドロメダ銀河の方は3000億個の星の集まりです。 他にも大マゼラン銀河とか、さんかく座銀河とかがどんどん見つかった事によって、 私たちの銀河は天の川銀河と呼ぶことになりました。 私たちの太陽がある天の川銀河の大きさは、多くの銀河がそうであるように、 上から見ると渦を巻いています。 横からみると中央が膨らんでいて端っこになると薄くなっている…んんんとそうだな、 目玉焼きを横から見たような形と言ったらいいのか。 目玉焼きの黄身の厚みの部分は焼く3000光年から6000光年です。 白身の部分の端から端までは焼く10万光年あります。 イメージできないので、ふんふんと読むんでいるだけでいいです。(笑) 私たちの太陽系はこの天の川銀河の白身の部分の端っこのほうにあります。 銀河系の田舎のほうって事です。 夜空を見上げると条件が良いと天の川が見えます。 この天の川が私たちの銀河系の中心部分になります。 中心を端っこのほうから見ているという事なんです。 ここからは、もう無理やり想像してみてください。 アンドロメダ銀河や天の川銀河や大マゼラン銀河のような銀河は、 それぞれ数万から数十万光年の大きさを持ちます。 そしてそれらはすごく離れているんだけど、 それすらももっと離れてみると、局部銀河群という団体を作っています。 この局部銀河群は数百万光年の範囲に群れをなして存在しています。 そして宇宙の中で最も大きな構造が超銀河団といって、 多くの銀河団や銀河群を含んで1億光年以上の直径を持つんです。 もうイメージする事も難しいスケールです。 そして驚くのは宇宙の偏狭の小さな地球にいて、 そこからこれまでのことがわかったという人間の頭脳というか探究心というか、 そういうものにもただただ驚きです。 さて星っていうのは、なんかこうチカチカと点滅しているように見えます。 太陽のような星がチカチカと点滅している訳がありません。 これは空気が揺らいで光が屈折したりしているからです。 ほら、暑い日のアスファルトの道路の向こう側が揺らいで見えたりするでしょう。 空気を通してみると屈折したり揺らいだりするんです。 星を見る時に空気を通してみると風やチリやホコリに邪魔されて、 本来の姿とは違って見えるんですね。 チカチカとまたたいて見えるのもそのせいです。 どうすれば大気の影響を受けずに星本来の姿が見えるのか。 それで考えられたのが、宇宙で天体観測をしたらいいんじゃないかという発想から 実現したのがハッブル宇宙望遠鏡です。 1946年かの最初の提案から1990年の実現まで44年もかかった大事業です。 私が生まれる前にそんな提案があって、 私がぼんやりと生きている内に、月に人は降り立つし、宇宙に望遠鏡を設置するし、 スペースシャトルで何度も宇宙飛行士がこの望遠鏡を補修しているし。 そう。私がぼんやり生きている間にです。 ハッブル宇宙望遠鏡から送られてくる写真には、 大気の歪みのない本当に息を飲むような美しい宇宙の姿が送られてきます。 「ハッブル 写真」で画像検索してみてください。 宇宙のはるか彼方の銀河群などの綺麗な星の集まりが見れます。 そんな中でも、 今年6月にハッブル宇宙望遠鏡が撮影した「これまででもっともカラフルな宇宙写真」 をNASAが発表しました。 これまででもっとも広範囲の宇宙を捉えた写真で、これまで最も壮観な写真です。 それはさまざまな色や大きさや形のおよそ1万ほどの銀河が写っている写真です。 ここにその画像と動画が載っているサイトがあります。 http://www.huffingtonpost.jp/2014/06/07/amazing-shot-of-10000-galaxies_n_5467142.html 私たちの天の川銀河で1000億個の星です。 この1000億というのは自ら光る太陽のような恒星の星の数で、 光らない地球のような惑星は数に入っていません。 天の川銀河は決して大きな銀河ではなく、 アンドロメダ銀河は天の川銀河の三倍の3000億個からなる銀河です。 そんな銀河が1万ほども写っている写真。 笑ってしまうしかありません。 銀河同士が衝突して形が歪んでいる銀河。 活発に星が生み出されている事がわかる青い色の銀河。 重力で引き合って不思議な形になった銀河。 かなり遠くにあるために長い時間をかけて光が届いたため真っ赤に見える銀河の数々が かなり小さい点にしか見えない事。 もう、宇宙ってどうなってるのー!ってここで私が叫んでも何も変わりありません。 昨日があったように現在があって明日があります。 淡々と宇宙は存在します。 普通に生きていると、宇宙は永遠にそこにあり続けて、始まりも終わりもなく、 気づいた時にはすでにそこにあって、私が死んだあとも人類が滅んだあとも、 何事もなかったように悠然と存在し続ける…っていうふうに思えます。 20世紀の中ごろまでは、こういった考え方で宇宙は捉えられていました。 でも現在ではビッグバン理論が主流です。 宇宙の初期には現在の物質が非常に狭い範囲に押し込められていた高温高圧の 火の玉だったというビッグバン理論。 国立天文台の渡部潤一教授はこんなふうに例えています。  今ここにコーヒーの入っているカップがあるでしょ。  このカップを揺らすと中のコーヒーはふらふらしますよね。  ちょっと激しく揺らすとコーヒーのしずくがカップから飛び出ます。  この偶然飛び出るようなことがミクロの世界で起こって、  飛び出たものというのは、押さえるものがなければ、  どんどんそのエネルギーは形を変える事ができます。  ほとんどの場合こぼれたエネルギーは普通はシュっと縮んでしまうんですけれど、  どうもこの宇宙は、零れ落ちたエネルギーが大きかったみたいで、  シューって膨張してもう止まらなくなったと言われているんですね。  この状態がビッグバンです。  どんどん膨張すると温度が下がる。  そうするとエネルギーが形を変えて水素という初めての元素が誕生して、  次にヘリウムができて、このふたつが宇宙を構成する中心的な物質に  なっていったわけです。 渡部教授の説明でお分かりいただけましたでしょうか。 音も光も時間もないどこかで、偶然こぼれた一滴。 その中に全宇宙にあるすべてが含まれていたという事です。 今、さらっと言ってしまったけど時間も宇宙と一緒に生まれたと言われています。 1滴がこぼれたその瞬間が空間の始まりであり、時間の原点でもあるというんですね。 ただ不思議なのは空間は私たちは四方八方にいけるんですけれど、 時間は基本的に一方向なんですね。 あぁ、話を時間についてまで広げたら、もう収集が付きません。 今年最後に配信するやまねこ通信で、「見えない時間の話」として この辺りのお話をする予定です。 この宇宙の年齢はだいたい138億年くらいなのだそうです。 ビッグバンから138億年。 私たちの太陽系が出来たのが50億年くらい。 地球の年齢が46億年と言われています。 星が爆発して死に絶えるとき、そのばら撒かれたカケラが次の星の材料の一部に なります。 私たちは星のカケラだし、私たちが新でも体は原子レベルまで分解されて 地球の中を巡回します。 結局、一度誕生した物質は、無にはならないっていう事らしいです。    * * * * *  * * * * *                                                死んでしまった人や枯れてしまった花も         形を変えて循環する         遠い星の爆発、時空のゆがみ         くるくる回る地球の円運動         銀河系の端っこの田舎の地球の夜空から         ミルキーウェイを見る         流星群を浴びよう         月の光を浴びよう         夜空は宇宙         1000億の星の光を浴びよう         私は昔、星の材料だったし、         いつかはまた星の材料になるのだろう         孤立した孤独な存在ではなく         無限の宇宙と繋がっている不思議な安堵感          ━■みかりんの叫び━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「シャケの総漁獲高の1割は森へ」 秋です。秋といえばシャケの季節です。 私は魚の中ではダントツにシャケが好きです。 焼いても煮ても良い。ムニエルにしても鍋にしても良いし、 オニギリの具も良いし、シャケの漬物も良いし、切り身の麹漬けはおいしすぎるし、 料理の幅は広いし、まぁ、シャケが好きです。 ナショナルジオグラフィックのサイトからシャケの話を見つけたので紹介。 http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=57718119 カナダのハイイロオオカミは肉食でシカを食べているんですけれど 沿岸に棲むハイイロオオカミは、秋のシャケがのぼってくる季節は シカよりもシャケばかりを食べているという報告です。 この報告で驚くべき箇所は、目の前にシカがいてもシカを無視して その時期シャケばかり狙うという所です。 シカはそこにいて、シカを食べ続けることだってできるのにも関わらずです。 遡上するシャケは、子孫の繁殖のために長年海で蓄えた栄養の固まりです。 そして海の栄養のシャケは川を昇って、クマ、オオカミ、キツネ、鳥、 それらが食べ残したものを小動物や昆虫も食べます。 動物たちはシャケを食べて糞を森の中にします。 海の栄養は森に運ばれ、森は栄養を葉っぱに蓄え、落ち葉にして森が豊かになります。 そうしてその栄養は落ち葉になって川に流され、沿岸部分の海の栄養になります。 シャケの役割は大きいです。 シャケ由来の窒素やリンが沿岸部の樹木から検出されているという研究発表もあります。 最近、この循環が頻繁に言われるようになりました。 私ね、よく言われる「エコ」っていう言葉、嫌いなんですよ。 ものすごく人間中心の考え方で。エコはエゴだと感じています。 でも本来のエコの言葉の意味は、 日本で使われている省資源のことや省エネルギーのことではないんですね。 日本で言う「生態系」を英語ではEcosystemと表記します。 ecoというのは、持続可能な循環そのものなんですね。 シャケが、生まれた川に群がり、栄養になって森に還っていくように、 自然は絶えずバランスをとりながら循環して継続していくものです。 シャケを見て森が想像できるようになれば、 クマやオオカミやお起きの生き物は?そして自分の生活は?と、 循環の想像が続いていきます。 物事にはみんな繋がっている。 シカ好きなオオカミもシャケの季節にはシャケを食べて循環に参加しているんです。 サケは川で生まれて稚魚になって、5月頃に海に向かっていきます。 北の海でたくさんの餌を食べてサケは大きくなります。 3〜5年後(秋)に生まれた川に戻ってきます。そして卵を産みます。 このシャケのサイクルにヒトの手が加わって、本来のEcosystem(生態系)の輪を 輪でなくしてしまっています。 秋に昇ってきたメスのシャケのお腹を裂いてタマゴを取り、 オスの精子をかけて受精卵を作って稚魚を育てます。 5月には稚魚を放流します。 数年後に帰ってきたシャケは、河口ですべて捕ってしまっています。 ほんのわずかな例外なシャケだけが、川をのぼって産卵までこぎつけます。 そして森の動物たちの栄養と森そのものの栄養になっています。 願わくば、もっと自然産卵のシャケが増えて欲しい。 シャケの最期は自然産卵と、クマやキツネや鳥のエサとなってほしい。 (北海道にはもうオオカミがいないので、いればオオカミにも参加して欲しい) 私の主張は「シャケの総漁獲高の1割は森へ」 シャケ好きの私も、1割シャケを食べるのを減らすのは全然平気です。 ━●編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★シャケも好きですけど、ホッケも好きです。  北海道のホッケはおいしいですよー。  ここでCM〜。  http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/kani/  CM〜♪蟹を買うなら山猫屋♪〜CM  蟹屋だけどシャケもホッケも扱っているよー。(にこっ)←営業スマイル    ★ラジオ山猫通信がリアルタイムで、  パソコン、スマートフォンから聴けるようになりました!  http://www.radiokaros.com/simulradio/  ↑ここがカロスのサイトの「インターネット放送聴取方法」のページです。  パソコンからスマートフォンから、カロスの放送を聞く方法が載っています。  http://www.simulradio.jp/  ↑ここがサイマルラジオのサイトです。  ここから全国のコミュニティーラジオが聞けるようになっています。    このサイトを開いたらちょっとスクロールすると「北海道」という場所があって  その下の方に「ラジオカロスサッポロ」という場所があります。  そこの「放送を聴く」をクリックするとメディアプレイヤーが立ち上がって、  リアルタイムに放送を聴くことが出来ます。  サイマルラジオは数分時間がズレて聞こえることがよくあります。  ラジオ山猫通信は、第一月曜日と第三月曜日の19:00〜19:30です。  明日19:00に「縄文の最先端技術の話」が  リアルタイムで聞くことができます。  バックナンバーは、「やまねこ通信 E=MC二乗」のサイトの「ラジオ山猫通信」の  場所から、いつでも好きな回のお話を聴くことが出来ます。   ★今回のこの「太陽系とか宇宙とかの話」は、  ネットでいつでも好きな時に聞くことができます。  http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm  ここの右側「ラジオ山猫通信」をクリックしてスクロールして  「太陽系とか宇宙とかの話」をクリックすると聞けます。  すぐに聞けない人は、じっと待ってみて。きっと聞けます。  http://crashlanding.under.jp/rajiyama1020.mp3  直接URLはここです。  今回の文は、おおむねラジオ原稿そのままです。  ラジオ用をメルマガ用に書き換えているけどね。 ★vol.210の参考書籍&参考サイト 「科学の扉をノックする」  著/小川洋子 集英社文庫     ★予告です。 11月3日放送「縄文の最先端技術の話」  (ネットにUP予定は11月16日)(収録終わった) 11月17日放送「家畜化の話」  (ネットにUP予定は11月30日)(書き終わった) 12月1日放送「永久凍土とマンモスの話」  (ネットにUP予定は12月14日)(書き終わった) 12月15日放送「見えない時間の話」  (ネットにUP予定は12月28日)(書き終わった) 1月5日放送「雑学ヒツジにまつわる話」  (ネットにUP予定は1月18日)(これから書く) ★ラジオ放送が月二回隔週であります。  最初はメルマガを元に原稿を書いてたけど、  今は、書き下ろし原稿です。  それをメルマガに転用するという逆転現象が  最近のメルマガ版「やまねこ通信 E=MC二乗」であります。 ★どうぞお時間のある時に「ラジオ山猫通信」も聞いてみてください。  2009年9月から始まった「ラジオ山猫通信」  どこまで続くんだ?  ここまで来たらいける所まで行ってしまえ!  最近は、トチらずスラスラよどみなくしゃべっているように聞こえます。  慣れてきたのです! ウソです。(笑)  編集で直して貰っているんです。 そのためずいぶん聞きやすくなっています。  決して私のしゃべりが上達したのではありません。  編集がうまくなったのです!(キッパリ) ★私はいつも「やまねこ通信 E=MC二乗」の事が頭の隅にあります。  次回テーマは何にしようかと常に思っています。  「やまねこ通信 E=MC二乗」は、私みかりんを構成している大事な要素です。 ★「やまねこ通信E=MC二乗」では、あなたからの投書を受け付けています。  動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学このメルマガの趣旨に合うような投書を  気軽にメールに書いてね。  過去に取り上げた記事からの話題も歓迎しています。 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹     ★彡★彡★彡★彡★彡『蟹屋 山猫屋』★彡★彡★彡★彡★彡 生まれも育ちも北海道育の“みかりん”が、北海道の味覚を全国の方に広めるために 『蟹屋 山猫屋』を立ち上げました。一級品の道産品をお手ごろ価格でネット販売! 読み物としても楽しめるものを目指しているよ。    登録はここ→ http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/kani/   山猫屋の蟹は冷凍ガニではありません。ボイルしたてを食卓に直送! 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹    ↑↑↑  私、みかりんのもうひとつのメールマガジン。  北の味覚。海産物。蟹おいしいよ〜。海水ウニもありますよー。  予算はこれくらい。食べる人数はこれくらい。と教えてくれたら、その中で  できる限りのご提案をします!山猫屋の蟹は冷凍物は扱っておりません!  さぁ、タラバ食べたいよう、毛ガニ食べたいようのメールをみかりんに書こう。  タラバも毛蟹も良いのが入荷してきています。  北の食材たちは脂が乗っておいしいです。  この機会に、どうぞ冷凍ではない蟹を!  ご贈答に、山猫屋の海産物を。 それじゃ、今回はここまで。 あなたのお便り待ってます。 daichi-m@phoenix-c.or.jp じゃね。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ あぶねー。 パンにブルーベリージャムを塗ろうとして、 瓶のふたを開けたら…コチジャンの瓶だった!(笑) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○ やまねこ通信E=MC二乗 vol.210  2014年11月2日発行 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○発行編集者 みかりん daichi-m@phoenix-c.or.jp ○発行システム: インターネットの本屋さん「まぐまぐ」ID:0000052530 http://www.mag2.com/ ○登録/解除 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○やまねこ通信は、素人みかりんが趣味で発行しているもので、情報の正確さには  まったく自信がありません。引用して弊害が起きても責任は持てないよ。  それから誤字脱字変換ミスは大目に見てね。気を付けるけれどさ。えへ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━