2015/5/31━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 幽玄の森羅万象の散歩道 動物行動学からの性♂♀の話・動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学 興味のおもむくまま“みかりん”の しゃべりんぐ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━目指せ1万部! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆         やまねこ通信 E=MC二乗                                vol.224 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ こんにちは。 みかりんです。 暖かくなってきてそろそろ庭の畑に色々なものを植えつける時期になってきました。 寒い間、ご無沙汰していた虫たちとの付き合いも始まります。 庭の畑には色々な虫たちがやってきます。 アブラムシは植物の汁を吸って害を及ぼします。 そのアブラムシをナナホシテントウムシが食べてくれます。 だからナナホシテントウは畑にいてほしいのです。 でもナナホシテントウがアブラムシを食べつくしてしまったら、 ナナホシテントウはどこかにいなくなってしまいます。 天敵がいなくなった畑には再びアブラムシが増えてきます。 こういうのを見ているとバランスが素晴らしいと思います。 ワイルドライフ野生の王国の家庭菜園版です。 今日の話題は「食う食われるの話」です。 ここに↓バックナンバーがあるよ。『内容一覧』という所をクリックしてみて。 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm 「ラジオ山猫通信」も、ここから聞くことができます。↑ ━■食う食われるの話━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ネイチャー系番組を見ていて、チータがトムソンガゼルというウシの仲間を狩りを して食べています。 逃げるトムソンガゼル、追うチータ。トムソンガゼルが逃げ切るときもありますし、 チータが狩りに成功する事もあります。 チータの最高速度は時速100kmを越えると言われているけれど、 持続力はそんなにないんですね。 全速力は400mがせいぜいです。 トムソンガゼルは400m逃げ切れたら大丈夫なんですね。 ガゼルが今より逃げるのが上手に進化したらチータは生きていけません。 チータがもっと長く走れるように進化したら、 ガゼルを全滅させるくらい食べてつくすんでしょうか。 ふたほう必死なのにガゼルもチータも両方とも絶滅しないで、 ずっと昔から現在まで生存しています。 考えると不思議な気がしてきます。 食べる食べられるの関係の動物の長年にわたる資料があります。 資料はカナダの毛皮業者による、年ごとのリンクスというオオヤマネコと、 カンジキウサギの毛皮の納品書の19世紀から20世紀にかけての百年分の記録です。 カナダの亜寒帯という気候で暮らすオオヤマネコの仲間のリンクスと カンジキウサギの関係は単純で資料としてとても最適です。 亜寒帯という寒い地域では生物の種類が少なくなるので、 動物同士の関係がシンプルになるからです。 チータがガゼルを絶滅に追い込んでも同じウシの仲間のインパラを食べればいいんです。 パンがなければお菓子を食べればいいじゃないのマリー・アントワネットのように、 ガゼルがないならインパラを食べてるかもしれません。 リンクスとカンジキウサギの資料をグラフにすると周期性があるのがわかります。 カンジキウサギが増えると少し経ってからリンクスが増えます。 リンクスが増えるとカンジキウサギは減っていきます。 ウサギが減るとリンクスも減ります。 するとウサギが増えます。 両者は数が少なくなっても必ず盛り返していますし、 多すぎると必ず数が減っていきます。 かなり少なくなっても絶滅する事はなくて、増えてもそんな時代は長く続きません。 リンクスもカンジキウサギも自分たちが生き延びる事に必死なんだけど、 長い時間の流れの中では、うまい具合に数のバランスが保たれているんです。 寒いところの動物は、食べる食べられる関係がわかりやすいので、 こういう説明をされると「そうなのか」と納得しやすいです。 太平洋戦争直後に、アメリカ軍の軍事物資に付いてきたアメリカシロヒトリという蛾が 関東地方を中心に大量発生しました。 この蛾は樹木に害を及ぼします。 サクラ、クワ、ヤナギ、カキ、コナラ、リンゴなどの百種類以上の樹木が この蛾の害にあってしまって、このままいくと日本中の樹が全部やられてしまうのかと 思うほどでした。 特に1970年代から80年代にかけて大発生して被害を及ぼしたあと、 その後は大発生が減っています。 減った原因はわかっていません。 鳥が食べたのかとか、蛾に寄生するタイプの蜂が増えたためとか言われています。 それでは植物の大発生はどうなんでしょう。 私が住んでいる地域では20年位前にセイタカアワダチソウが大発生して、 一面黄色の花で埋め尽くされました。 それまで他の植物が生えていた河川敷や空き地に群生して咲き誇っていて、 そこいらじゅう真っ黄色になったんです。 聞くところによるとその頃、日本中で繁茂している外来植物という事で、 このままいくと日本中が黄色くなってしまうという人もいました。 なんでも根っこから他の植物の成長を押さえるための成分を出しているという事です。 こんな作戦は向かうところ敵なしです。 気にする人はいつも引っこ抜いていました。 でもある時点まで増えたら今度は減ってきました。 それは引っこ抜いた人の努力が実ったからではありません。 どうして歯止めがかかったのでしょう。 他の植物の成長を押さえる作用が効いて他の植物がいなくなってしまったら、 その成分が自分に効いてしまったというんですね。 今ではセイタカアワダチソウにやられっぱなしだったススキが生息域を取り戻して 盛り返しているといわれています。 生態系は、ひとつの種類がすべてを征服してしまうかのように見えても、 必ず揺り戻しがやってきてどこかでバランスを取っていくようです。 そういう大発生を抑えるバランスってどうやってとっているんでしょう。 普通は天敵を考えますよね。 リンクスとカンジキウサギのように。 たくさん増えると天敵も増えて食べられて、適当な所に収まるという理屈です。 アメリカシロヒトリもその構図の中にいそうです。 でもここで疑問に思った人がいました。 京都大学農学部の西田隆義さんの報告です。 西田さんの疑問の出発点はとても素朴なものでした。 急に獲物が増えたからといって獲る方がたくさん食べるのかな。っていう疑問です。 カンジキウサギが増えたからと言ってリンクスはウサギをたくさん食べるの? っていうことです。 このリンクスとカンジキウサギの関係って、 この手の話には必ず出てくる資料なんですけれど、 私は以前から、なんだかなぁという思いを持っていました。 確かに百年に渡る資料って貴重です。 でも毛皮業者の毛皮出荷の資料です。 それにウサギは草を食べます。 草とウサギの関係とか、リンクスが増えたらウサギは別の場所に行ってしまう事も 考えられるし、動物が増える減るの要因は他にもあるでしょうって感じていたのです。 そう思っていたので西田さんが別の見解の報告をしているというのを 興味深く思ったのです。 バランスを取るのは食べたり食べられたりの他に、 敵がいるのが嫌だから別の場所に逃げてしまおうという方法があります。 そうやって全滅してしまわないようになっているのですけれど、 食べられていなくなったのか、嫌だから逃げていなくなってしまったのか、 を自然界の観察の中で調べるのは難しいことです。 実験室に連れてこられた中では自然条件とはいえません。 答えを出しにくいんです。 西田さんの専門はカメムシです。そう、あの臭いカメムシ。 西田さんが植物園でダイフウシカメムシという種類のカメムシを観察している時に、 1匹違うカメムシがいるのを見つけました。 分類の専門家に調べてもらったら、似ているけど別の種類という事が判りました。 そのカメムシにニシダホシカメムシと名前をつけて調べました。 ニシダホシカメムシはダイフウシカメムシを食べます。 しかもこれしか食べないという超偏食家です。 それから両方とも飛べません。 っていう事は食べられるのが嫌だからといって飛んで逃げて行ってしまう事が ないんです。 という事はですよ、比較的狭い範囲でお互いの関係を調べることができるって事です。 観察を続けてわかった事は、相手を捕まえて食べるという事は 意外と難しいとわかったんです。 いくら回りにエサになるカメムシがいても、どんどん食べちゃう訳ではないんですね。 全体の数パーセントしか食べられていないんです。 獲物であるダイフウシカメムシは食べられないための努力もしているのだそうです。 一所懸命逃げようとします。 その逃げるために犠牲になるものがあります。 それが繁殖行動なんですね。 逃げる事が優先されて繁殖行動ができなくなっているんです。 生き物っていうのは継続する事が大事です。 子どもを作って次の世代に命を託すのが基本なんですけれど、 食べられるっていう事になったら自分が逃げるほうが優先なんですね。 食べられないように、逃げよう逃げようとするのが優先されて、 子どもの生まれる数が、天敵のカメムシがいる時は、 いないときのほぼ半分になってしまったんです。 つまり実際に食べられている個体は数パーセントで少ないんだけど、 新しい個体が生まれていないので、半分食べられたのと同じことになっていたんです。 ダイフウカメムシを食べるニシダホシカメムシの観察からわかった事は、 その影響は4つありました。 簡単にいうと天敵がいるという事はどういう事かという事の考察です。 このカメムシは木の上にとまっていて飛べないけれど、降りることはできます。 木の上り下りに使う必要な筋肉を作っている成分が、 成長するにつれて生殖細胞を作るほうへ移ります。 敵がいるといつまでも生殖のほうに栄養がいかないんですね。 これがひとつめ。 次に交尾の問題です。 昆虫は交尾のあとに別のオスが交尾をすると、あとの方が有利になると言われています。 だからカメムシは交尾の体勢のままなかなか離れないという戦略をとります。 私が畑で見つけるカメムシは繋がった形のときが多いです。 この繋がった時に敵が来ると、離れてしまいます。 ですので繁殖率は下がります。これがふたつめ。 襲われる心配のない環境だとゆっくり食べることができて体に栄養が行き渡ります。 逆にいつも襲われる心配をしながら慌てて食べてばかりだと栄養が行き届かなくて、 成熟に時間がかかります。これが3つめ。 餌場に天敵ニシダホシカメムシがいるぞとなると、 いない所に移動します、すると食べる時間が減ります。 これが4つめです。 西田さんは十数年観察を続けて、実際に食べられることで数が減るというのは とても少ないという結果に辿り着きました。 食べられる側は死んでしまったらおわりだから それこそ必死で逃げたり抵抗したりします。 でも捕まえる側は、捕まえそこなっても 「今日は一食抜きか」ぐらいの事です。 どうしたって逃げるほうは必死です。 なんとか逃げ出す工夫をします。 だから食べられるという形で死ぬ数は減らせます。 でも、食べられないために、たくさんの工夫をすることで、 子孫を残すエネルギーが減ってしまうんです。 その結果、少子化になっているんですね。 カンジキウサギもリンクスが襲ってくるかもと、すぐ逃げる体勢で草を食み、 繁殖行動をしていれば、直接食べられなくても数は減ってくるって事なんですね。 落ち着いていられないしストレスがかかっているんです。 生き物は、単純に食べたり食べられたりで数が増減するのではなく、 繁殖を犠牲にしてまで生き延びる選択をしたら、 結果として、半分食べられたのと同じ状況になるというお話でした。 さて、食べる食べられるというテーマですけれど、 次はちょっと違った観点でお話をします。 佐渡には特別天然記念物のトキという鳥がいます。 1981年に野生のトキがいなくなりました。 その後保護したりよそから貰い受けたり、繁殖させたりして、 やっとの事で増やして佐渡の自然にトキ10羽が放たれました。 野生のトキがいなくなってから27年の月日が経っていました。 2008年のことです。 とてもめでたい事として当時、トキの放鳥はニュースで大きく取り上げられました。 でもトキのいなくなった27年間、佐渡の自然はトキがいない生態系が 作られていたんです。 そこにトキが放たれたって事でもあるんですね。 翌年、佐渡では新種のカエルが発見されました。 佐渡にしかいない固有種でサドガエルと名付けられました。 日本国内のカエルの新種発見はナガレタゴガエルというカエル以来22年ぶりの快挙です。 日本国内で脊椎動物の新種が発見されるってとても珍しいことなのです。 でも特別天然記念物で大事に増やして自然に返したトキが、 新種のサドガエルを主食にしてバックバクと食べていたんです。 いや、逆です。自然に放したトキがいたい何を食べているのだろうと観察してたら、 おなかの黄色い見慣れないカエルを食べていて、それが新種だったっていうんです。 トキが発見した新種のカエルです。しかも食べています。(笑) 希少種が希少種を食べているという構図です。 人は何を優先して保護するべきなんでしょう。 希少種だから保護しなきゃならないという理屈はわかります。 でも27年間トキのいない生態系が作られてきた所にトキがやってきたんです。 この先トキがみずから繁殖するようになって、 佐渡で個体数を増やしていくという事になるのなら、 新種のカエルを天敵のトキから守らなくては食べられてしまいます。 新種のカエルは新種の虫をエサにしているかもしれません。 新種の虫は新種の花の花粉を運んでいるかもしれません。 ここまで考えると、何を保護して何を保護しないのかって ヒトが決めるような事なのかな。とか、 なぜそんなにヒトはいつも上から目線なんでしょう、とか思います。 生き物は食べる食べられるという関係で繋がっています。 テレビのネイチャー系番組を見ていると、 チータのお母さんが何日も狩りに失敗して、 やっとの事で仕留めたトムソンガゼルを子どもたち与えている場面をみると、 みてる私たちは、狩りが成功してよかったよかったと心から思います。 でもトムソンガゼルにしたら命がけです。 弱い年寄りや子どもや怪我したガゼルなどは真っ先に狙われます。 ガゼル目線で番組を作ると、逃げ切れてよかったねとほっと胸をなでおろす場面です。 チータもトムソンガゼルも単体では食う食われるの関係で、 とても利己的に動いています。 でも、チータがいるからガゼルの群れは健康を保っていられるという面があります。 病気で弱ったものは真っ先に狙われるので群れに病気が蔓延する事がありません。 チータあってのトムソンガゼルなんです。 動物は食べたり食べられたりで、または食べられるかもというストレスの元で、 増えたり減ったりして適正数のバランスを取っています。 これを逸脱しているのが人間です。 天敵をなくし、病気を克服し、食料を増産して環境を人間用に変えて ここまで増えてきました。 今72億を越えたところです。 セイタカアワダチソウの所でもお話ししたようにずっと増え続ける生き物はいません。 必ず減少に転じます。 世界人口は増えていますけれど、日本は世界に先駆けて人口が減少しています。 日本の人口減少は、食う食われるの関係のリンクスとカンジキウサギの例よりも、 カメムシの、繁殖に費やすエネルギーを、生きのびる方に使うから 数が減ったという例が、昨今の日本の若い人に当てはまりそうだなと少し感じています。    * * * * *  * * * * *         命を次に繋いでいくのは大事だけど       食べられてしまったら、はい、それまでよ       どこまでも逃げ切る       どこまでも追いかける       食べて食べられて数が決まる       生まれて死んで数が決まる       トキは数を減らしたから、ヒトが保護して増やした       自然に返れ、自分で餌を取って生きろとトキに言った       おなかの黄色いカエルを食べて何が悪い       トキはカエルをどんどん食べる       増えすぎてしまった黄色い花       増えすぎてしまった人間       長い時間のあいだにはそんな事もある       花も人もいずれちょうど良い数におさまるさ   ━■みかりんの叫び━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「イタチ科の動物、鰭脚類(ききゃくるい)は難しい」 札幌は190万都市ですけれど、車で30分も走ればどっちに向かってもすぐ原野です。 ですから野生動物は身近にいます。 先日、神居尻山に登山のために車で向かってた際、シカの群れに遭遇しました。 それから車の前にエゾリスが飛び出してきて、あわや轢きそうになりました。 そのあと、明るい赤茶色の謎の動物が車の前を横切っていきました。 イタチ科の動物のようでした。 登山道にはキタキツネの新しい糞と…数日前のと思われる古いヒグマの糞がありました。 古いとはいえヒグマの糞をみたら気持ちが少し萎えて、いろいろオマジナイをしましたよ。 やまねこ通信 vol.209の「ヒグマの話3」を思い出し、 ポケットの中にはヘビにみえる紐があるのを確認し、 そこらのクマザサを引きずって歩きました。クマ鈴は背中で鳴っています。 さて。家に帰ってからあのイタチ科の動物は何だろうとネットで検索しました。 わからなかったです。 でも調べていて、「あれ?」と激しく思いました。 ちょっとここ見てください。 http://www.geocities.jp/tusu6/itati.htm 10年くらい前、私は真っ黒な小さいイタチ科の動物と、札幌中央卸売市場の所で 目が合っているんです。 ちょうど排水のための溝から顔を出したそいつと目があって、 両者ビックリして動けなくなって見つめ合ったんですね。(笑) その記憶は私のなかでは「エゾクロテンと見つめあった3秒間」という事になっていました。 でもこのサイトを見るとエゾクロテンというのは大きいですね。 後ろの大きさ比較のためにいる犬は、柴犬ほどの大きさのようですから、 エゾクロテンとはかなり大きな動物だという事がわかります。 すると10年前私と見つめ合った動物は…かなり小さかったから イイズナまたはオコジョという事になります。 イイズナもオコジョも山岳地帯に生息となっているんだけど 全身真っ黒な固体っているのかな。 それで先日、車の前を横切った謎の動物は…う〜ん、色々検索してみたけれど テンかな。色と形がそっくりです。 でも大きさが違う。もっと小さいんです。あ、そうか、子どもかも。 詳しくいうと、ホンドテンで日本全国に生息していて 北海道のものは本州からの人為的移入種ということらしい。 でもね、野生の動物がちょっと視界を横切って瞬時に言い当てるって難しいよ。 イイズナ、オコジョ、テン、イタチの違いに混乱。 わかんねーよ。(笑) でも、オットセイとアシカとアザラシとセイウチとトドは判るよ。 それでもオタリアが混ざるとわからなくなる自信はあるな。 マナティーとジュゴンの違いも、ぱっと見すぐにわからないかもしれない。 全部、さっと答えられる、そんな人に私はなりたいな。    * * * * *  * * * * *   東にイイズナとテンの違いが判らず泣いている人がいたら、 行ってこれはオコジョだよと教えてあげ、 西にオットセイとアシカの違いが判らず悩める人がいたら、 ふたほうボールをバランスよく鼻先に乗せるが毛深いほうがオットセイだよと教授し、 北にスナメリとイルカを混同している人あれば、 これらはまったく別の動物だよと行っていさめ、 南にセイウチとオタリアの見分けが付かなくて自信をなくしている人をみつければ、 私も違いがわからないよ。たぶん大きさで見極めるしかないかもとなぐさめる。  そんな人に私はなりたい。 ━●編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★メイン記事にもでてくるトムソンガゼルとかインパラとか。  よくネイチャー番組で肉食動物に狙われているシカっぽい動物がいますけど  あれらはシカの仲間じゃなくてウシの仲間なんですね。  アフリカにはシカの仲間はいないんです。  シカとウシの違いは、  ・ウシのツノはよじれていたり曲がっていたりはしても「1本」になっています。  ・シカのツノは枝分かれしています。  ・ウシのツノはオスメスとも生えますが、シカはオスしかツノを持っていません。   (【例外】トナカイはシカの仲間だけどメスにもツノが生えます)  ・ウシのツノは一生もので折れたら生えてきません。シカは毎年生え替わります。  アフリカにいるシカっぽいのは全部ウシの仲間で、  日本にいるカモシカもウシの仲間です。 ★メイン記事で、特別天然記念物のトキが新種のカエルを食べている話を紹介しました。  この事を私が知ったのは去年の年末だったんですけれど、やっと記事として紹介する  ことができました。  希少種が希少種を食べているという構図に私は本当にビックリしたんです。  で、この話はまだ私の中でもやもやしたものとして残り、その思いを  7月19日に配信予定のやまねこ通信vol.227の「保護の罪の話」で語ります。  予告でした〜。   ★5月29日、鹿児島県の口永良部島(くちのえらぶじま)の新岳で爆発的な噴火が発生。  噴煙が9000メートル以上の高さまで上がって火砕流が流れて、  島民は全員島外へ避難しました。  この噴火は当初は「マグマ噴火」と言われて(29日)、  翌日30日、火山噴火予知連絡会は「マグマ水蒸気爆発」と考えられると発表しました。  去年9月の御嶽山の噴火の時には「水蒸気爆発」とさかんに言われました。    調べてみると火山の噴火には「水蒸気爆発」「マグマ水蒸気爆発」「マグマ噴火」の  3種類があるんですね。  水蒸気爆発は、マグマと地下水は直接、接しないでマグマに熱せられた水蒸気が噴出。  マグマ噴火は、マグマや火山灰や溶岩流、火砕流が同時に起きる。  マグマ水蒸気爆発は、上記2つの中間型です。  御岳山と口永良部島は、タイプの違う噴火なんですね。  水蒸気噴火は、前兆はほとんどないものらしいです。御岳山の時がそうでした。  マグマ噴火が、山の膨張や火山性微動の前兆があります。口永良部島は去年から兆候が  あったといいます。  近年の火山噴火では、2000年3月に北海道の有珠山の爆発で住民16000人が避難しました。  同じ年7月に三宅島の噴火で島民全員が避難しています。  去年の御岳山、活発な活動が続く桜島では今年に入って爆発噴火が600回近く起きて  警戒レベル3で入山が規制されています。  今年4月には蔵王山で地震が増えて火山周辺警報が出されました。  5月には箱根山で火山性地震が増えてニュースになりました。  そして29日の口永良部島の噴火です。  日本全体で火山活動が急に高まったんじゃないかと感じられる状況について、  火山噴火予知連絡会の会長の藤井敏嗣・東京大名誉教授は  「20世紀は火山噴火が少なかったが、今の状況が普通の状態かも知れない」と  話しています。  日本は、地球の陸地面積の0.25%しかないんですけれど  活火山の7%が集まっているんです。  日本列島は火山列島なんですね。改めて感じます。 ★5月30日、20時23分頃、小笠原諸島西方沖でM8.5の地震が発生。  東京都小笠原村で震度5強です。  関東圏を中心に多くの地域で強く揺れました。  帰宅困難者やエレベーターに閉じ込められている人がいるらしいと  これを書いているたった今、(5/30の22:30)ニュースが言っています。 ★日本列島がちょっと活発な時代に入ったのかもなぁ。 ★ラジオ山猫通信がリアルタイムで、  パソコン、スマートフォンから聴けるようになりました!  http://www.radiokaros.com/simulradio/  ↑ここがカロスのサイトの「インターネット放送聴取方法」のページです。  パソコンからスマートフォンから、カロスの放送を聞く方法が載っています。  http://www.simulradio.jp/  ↑ここがサイマルラジオのサイトです。  ここから全国のコミュニティーラジオが聞けるようになっています。    このサイトを開いたらちょっとスクロールすると「北海道」という場所があって  その下の方に「ラジオカロスサッポロ」という場所があります。  そこの「放送を聴く」をクリックするとメディアプレイヤーが立ち上がって、  リアルタイムに放送を聴くことが出来ます。  サイマルラジオは数分時間がズレて聞こえることがよくあります。  ラジオ山猫通信は、第一月曜日と第三月曜日の19:00〜19:30です。  明日の月曜日19:00に「チョウとオサムシが教えてくれた話」が  リアルタイムで聞くことができます。  バックナンバーは、「やまねこ通信 E=MC二乗」のサイトの「ラジオ山猫通信」の  場所から、いつでも好きな回のお話を聴くことが出来ます。   ★今回のこの「食う食われるの話」は、  ネットでいつでも好きな時に聞くことができます。  http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm  ここの右側「ラジオ山猫通信」をクリックしてスクロールして  「食う食われるの話」をクリックすると聞けます。  すぐに聞けない人は、じっと待ってみて。きっと聞けます。  http://crashlanding.under.jp/rajiyama0420.mp3  直接URLはここです。  今回の文は、おおむねラジオ原稿そのままです。  ラジオ用原稿をメルマガ用に書き換えているけどね。 ★vol.224の参考書籍&参考サイト          生き物が見る私たち 対談集 中村佳子・和田誠  青土社           水蒸気噴火とは?マグマ噴火との違いや富士山噴火予測は?          http://waowaowao.com/post-2939-2939        ★予告です。 6月1日放送「チョウとオサムシが教えてくれた話」  (ネットにUP予定は6月14日)(収録終わった) 6月15日放送「流れ星と隕石の話」  (ネットにUP予定は7月5日)(書き終わった) 7月6日放送「保護の罪の話」  (ネットにUP予定は7月19日)(書き終わった) 7月20日放送「トマトと植物の毒の話」  (ネットにUP予定は8月2日)(書き終わった) 8月3日放送「植物と動物の間の話」  (ネットにUP予定は8月16日)(書き終わった) 8月17日放送「ペンギンの話」(仮題)  (ネットにUP予定は9月6日)(これから書く。たぶん書けると思う) ★ラジオ放送が月二回隔週であります。  最初はメルマガを元に原稿を書いてたけど、  今は、書き下ろし原稿です。  それをメルマガに転用するという逆転現象が  最近のメルマガ版「やまねこ通信 E=MC二乗」であります。 ★どうぞお時間のある時に「ラジオ山猫通信」も聞いてみてください。  2009年9月から始まった「ラジオ山猫通信」  どこまで続くんだ?  ここまで来たらいける所まで行ってしまえ!  最近は、トチらずスラスラよどみなくしゃべっているように聞こえます。  慣れてきたのです! ウソです。(笑)  編集で直して貰っているんです。 そのためずいぶん聞きやすくなっています。  決して私のしゃべりが上達したのではありません。  編集がうまくなったのです!(キッパリ) ★私はいつも「やまねこ通信 E=MC二乗」の事が頭の隅にあります。  次回テーマは何にしようかと常に思っています。  「やまねこ通信 E=MC二乗」は、私みかりんを構成している大事な要素です。 ★「やまねこ通信E=MC二乗」では、あなたからの投書を受け付けています。  動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学このメルマガの趣旨に合うような投書を  気軽にメールに書いてね。  過去に取り上げた記事からの話題も歓迎しています。 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹     ★彡★彡★彡★彡★彡『蟹屋 山猫屋』★彡★彡★彡★彡★彡 生まれも育ちも北海道育の“みかりん”が、北海道の味覚を全国の方に広めるために 『蟹屋 山猫屋』を立ち上げました。一級品の道産品をお手ごろ価格でネット販売! 読み物としても楽しめるものを目指しているよ。    登録はここ→ http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/kani/   山猫屋の蟹は冷凍ガニではありません。ボイルしたてを食卓に直送! 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹    ↑↑↑  私、みかりんのもうひとつのメールマガジン。  北の味覚。海産物。蟹おいしいよ〜。海水ウニもありますよー。  予算はこれくらい。食べる人数はこれくらい。と教えてくれたら、その中で  できる限りのご提案をします!山猫屋の蟹は冷凍物は扱っておりません!  さぁ、タラバ食べたいよう、毛ガニ食べたいようのメールをみかりんに書こう。  毛蟹の良いのが入荷してきています。  北の食材たちは脂が乗っておいしいです。  この機会に、どうぞ冷凍ではない蟹を!  ご贈答に、山猫屋の海産物を。 それじゃ、今回はここまで。 あなたのお便り待ってます。 daichi-m@phoenix-c.or.jp じゃね。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ピカチュウとは成長すると共に、 ピチュー、ピカチュウ、ライチュウとなるもので この変化を「進化」と呼んでいる。 こういうのは「進化」とはいわない。「変態」だ。 ピカチュウは変態するものである。 でも、アオムシ→サナギ→チョウや、おたま→カエルほどの劇的な変化はない。 するとアレか。出世魚。ワカシ→イナダ→ワラサ→ブリ みたいな。 ピカチュウは成長によって呼び名が変る出世魚である。(違う) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○ やまねこ通信E=MC二乗 vol.224  2015年5月31日発行 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○発行編集者 みかりん daichi-m@phoenix-c.or.jp ○発行システム: インターネットの本屋さん「まぐまぐ」ID:0000052530 http://www.mag2.com/ ○登録/解除 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○やまねこ通信は、素人みかりんが趣味で発行しているもので、情報の正確さには  まったく自信がありません。引用して弊害が起きても責任は持てないよ。  それから誤字脱字変換ミスは大目に見てね。気を付けるけれどさ。えへ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━