2015/10/4━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 幽玄の森羅万象の散歩道 動物行動学からの性♂♀の話・動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学 興味のおもむくまま“みかりん”の しゃべりんぐ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━目指せ1万部! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆         やまねこ通信 E=MC二乗                                vol.232 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ こんにちは。 みかりんです。 実は私は恐竜が大好きです。 いや、こんなこと改めて言うまでもなく 私の恐竜好きは、やまねこ通信のお話の中でも漏れ出てしまってますね。 今日はネス湖のネッシーを中心にお話していきます。 ネッシーは未確認生物という事でちょっと恐竜とはジャンルが違いますけどね。 ここに↓バックナンバーがあるよ。『内容一覧』という所をクリックしてみて。 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm 「ラジオ山猫通信」も、ここから聞くことができます。↑ ━■ネス湖とネッシーの話━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今年の6月にネス湖周辺の湖で撮影された泳いでいるカワウソの写真が、 今までよく発表されていたネッシーにそっくりという記事がネットにあがりました。 カワウソは、頭と背中と尻尾の3つを水面から出して泳ぐことが あって、これってネッシーの写真によく似てるんですね。 このネッシーそっくりな泳ぐカワウソの写真を発表したのは、ジョナサン・ウイルス博士。 イギリス人です。 博士は言います。 「一部の人々はかたくなにネッシーは存在すると信じているようですけれど、  その正体はカワウソだという事を私は知っています。  カワウソは水面に複数のコブをだして尻尾は長い首のように見えるので  モンスターと勘違いするのは簡単です。  私は24年間この周辺の湖で多くのカワウソを観察してきましたが、  モンスターはまだ一度も見たことがありません。  けれど、私はネス湖に巨大な生物がいると信じています。  いまだ人類が発見していない生物が存在する可能性はないとは言い切れないですからね」 この談話を読んで私はものすごく驚きました。 イギリス人ってどうなってるんだ? 未だに一般の人はネッシーがいるって頑なに信じてるの? しかも学者まで!  たしかネッシーは、あの有名な写真あるでしょ、 湖面から首長竜っぽいものが首を出している写真。 あの写真を発表したイギリス人が死ぬ前に  「あれは僕が撮ったイタズラ写真だよ。模型を作って浮かべて撮ったんだ」 って言ってニュースになったんじゃありませんか。 その告白で私がどれだけ残念に思ったか。 そう。私はネッシーはいるんじゃないかと信じていたクチです。 ネッシーが騒がれていたあの時代、そういう不思議現象は信じるに値するものだったんです。 私は恐竜全般が好きですけれど、 どれかひとつといわれるとプレシオザウルスという水棲 爬虫類が好きです。 首長竜で脚がウミガメのようにヒレになっている動物です。 厳密にいうとこれは恐竜ではなくて水棲爬虫類っていう分類です。 このプレシオザウルスがモデルと思われる作品って結構あります。 私の大好きな作家のレイ・ブラッドベリィに「霧笛」という作品があります。 仲間が絶滅して1匹だけになってしまった首長竜が、 灯台を仲間だと思って、灯台から響く霧笛に反応して一晩中叫びながら灯台の周りを泳ぐ話。 景山民夫の「遠い海から来たCoo」も素晴らしい作品です。 核実験計画を巡る暗躍と陰謀と銃。 そして自然と人と親子関係とプレシオザウルスの話です。(笑) ドラえもんの映画「のび太の恐竜」も プレシオザウルス科のフタバスズキリュウとのび太の話ですね。 それではちょっとネッシーの歴史についてざっとおさらいしていきます。 ネッシーがいるとされるネス湖はイギリス最大の淡水湖です。 1930年代頃からネス湖で多くの目撃例が報告されます。 そして写真や映像が公表されて、未確認動物ネッシーは世界的に有名になっていきます。 今まで言い伝えレベルのものだったのが、 一般の人たちにも映像や写真が手に届くものになってきた時期だったんでしょう。 科学の進歩で謎や不思議が少なくなってきた20世紀に、 ネス湖のネッシーは、未確認飛行物体UFOと並ぶ最大級のミステリーとして 世界中の人々に関心をもたれていました。 もちろん例外に漏れず私も子どもの頃からそういう不思議話は大好きでした。 大人になってもネッシーとUFOは頭のどこかで信じていたと思います。 先ほどもお話した、ネッシーの写真で一番有名な写真がありますよね。 水面から長い首を出している写真。 あの写真は1934年、ロンドンのお医者さんが友人と鳥の写真を撮りにネス湖にいった時に 突然現われたネッシーを、持っていたカメラで撮影したものとして世界中に知れ渡りました。 本当は産婦人科医だったようですけれど、 あの写真は「外科医の写真」といわれて話題を呼びました。 けれど1993年、この写真を発表した本人が、トリックであったと証言しました。 知り合いのお医者さんの社会的地位を利用してニセの話に乗ってくれるように頼み込み、 おもちゃの潜水艦に30cmほどのネッシーの首の模型をつけたものを浮かべて 撮影したというのです。 なぜこんな事をしたかというと、 自分が発見したネッシーの足跡をニセモノと判定されたことへの仕返しらしいです。 でもエイプリールフールのジョークのつもりだったのに、 世界的な話題となって後に引けなくなったという事です。 死ぬ前に告白したいという事で発表されて、そのニュースは世界中に配信されました。 私もそのニュースを知ってショックを受けたひとりです。 1993年のニュースですからもう十分に大人になっていた私は、 やっぱり世の中に不思議はないのだなと思ったものでした。 こうやって小さな裏切りの経験を重ねて、人は大人になっていくんですね。 今、冷静になれば疑う余地はあります。今では素人でも疑うことができます。 でもね、20世紀はそういう風潮ではなかったのです。 この有名な写真のほかにも、1960年に発表された、 対岸に向かって泳ぐネッシーの動画も有名ですし、 1975年のボストンの応用科学アカデミー研究チームが撮影した、 ネッシーのほぼ全身と頭部のアップを写したとされる水中写真も 世界的なニュースになりました。 ネッシーの目撃例や写真は、水面に頭や背中のように見える突起物が移動するところや、 巨大な姿で移動するものなど、珍しいものでは陸上にあがったものまで さまざまな写真が世界中に配信されています。 サッチャー政権下のイギリスではネッシーの保護が検討されたとも言われていますし、 1973年には作家で前東京都知事でもあった石原慎太郎氏が ネス湖へネッシーを探しに行ったという事もあったようです。 バカにしちゃいけません。 20世紀当時は本当に世界中がそういう風潮だったのです。 もちろん謎を謎のままにしておく程の感性を人は持ち合わせていません。 何度も大規模な確認調査が行われてそのたびに失敗しています。 そんな中での有名なネッシーの写真である「外科医の写真」がニセモノだという証言です。 このニュースで、私の中でのネッシーはいるかもしれない、という熱は 完全に冷めてしまいました。 あれからもう20年は経っている現在、まだ諦めていない人がいると知って驚いたのです。 外科医の写真がニセモノだからといって ネッシーの存在が否定された事にはならないっていう理屈なんですね。 調べてみると、諦めていない人がいる限り 中途半端な証拠は21世紀になってからも続々集まっている事を知りました。 ネス湖湖畔でシカの死体と共に長さ10cmの牙が見つかってこれはネッシーの牙の証拠である。とか。 そうそうこんなニュース覚えていませんか。 2004年にイギリスの海岸に謎の生物の死骸が漂着して、 小さいけれど形がネッシーを髣髴させたことからベビーネッシーであるとか。 目撃証言は今もあるんです。 でもネス湖をよく知る船乗りからの目撃証言はなくて、 ほとんどは観光客やボートに乗らない湖畔の住人からのものなのです。 それではネッシーはまったくの妄想のたまものである。と結論付けてしまうと、 これまたまったく味気ないです。 ここはちょっとやまねこ通信的にお遊びをしてみましょう。 ネス湖はイギリス北部のスコットランドにあります。 北東から南西方向に細長い形をしていて、長さは40km近くありますけれど幅は1.5kmほどです。 一番深い所で230mあります。海は200mを越えると深海と言われますから、 かなり深いですね。 ネス湖ってどういう成り立ちでできた湖なんでしょう。 日本は火山国なので火山活動が由来の湖が多いです。 火山の噴火で火口ができて、活動が収まるとそこに水が溜まって湖ができるタイプです。 こういうのを火口湖といいます。 宮城県の蔵王御釜(おかま)や宮崎県の御池(みいけ)などが火口湖です。 火山活動で地中が陥没してできた湖をカルデラ湖といいます。 これも火山由来ですね。 北海道の摩周湖や秋田県の田沢湖が代表的です。 火山から流れ出した溶岩や地震で崩れた土砂が川をせき止めてしまって出来たタイプの湖を、 堰止湖(せきとめこ)といいます。 栃木県の中禅寺湖や山形県の大鳥池がこれにあたります。 その他には断層が動いてそこに大穴があいて水が溜まって作られる断層湖というタイプの湖や、 海岸の河口に川と海流の働きで砂が溜まって作られる海跡湖があります。 断層湖は琵琶湖や長野県の諏訪湖が代表的です。 海跡湖は、北海道のサロマ湖や秋田県の八郎湖があります。 湖には誕生から末期の姿までという湖の一生ともいうべきものがあります。 湖ができるとプランクトンから魚までの生態系ができて、 生き物たちは誕生しては死んでいきます。 そして湖の底には死体やフンや食べ残しや土砂などが溜まっていきます。 そういう色々なものが湖の底に溜まる速さは、1年で1ミリから数ミリ程度です。 長い年月をかけてそういう堆積物で湖は次第に浅くなって、 そして完全に埋まってしまって最後には湿地になります。 湿地っていうのは湖の末期の姿なんですね。 今ある湖の多くは数千年から数万年の年齢です。 ただ年齢が数百万年以上という湖は世界で十湖ほど知られています。 この十湖ほどの湖はすべて地震の時にできた断層に水が溜まった、断層湖なんです。 断層湖も他のタイプの湖と同じように年にミリ単位で埋まっていくんだけれど 長寿の断層湖っていうのは、埋まっていく途中に再び断層活動が起きて 深くなってしまうんですね。 世界で最も長寿の湖はロシアのバイカル湖といわれています。 その年齢はおよそ3千万年と言われています。 湖っていうのは世界にまんべんなくある訳じゃなくて、多いところと少ない所があります。 北米大陸の北の方、アラスカとアメリカ北部や、ヨーロッパ北部、 それとロシアに湖は集中しています。 カナダなんか人口より湖の数の方が多いって言われるくらい湖が多いんです。 湖って北半球の大陸の北部に集中しているんですね。 その理由は氷河です。 たくさんの湖がある地域は、最後の氷河が終わった1万年前頃に 厚い氷に覆われていた場所なんです。 暖かい時期になって氷河が北へと後退していくときに 地面が削られてたくさんの窪地が出来た、氷河由来の湖が、北半球北部に湖が多い理由です。 長い説明でしたけど、ネス湖は氷河由来の湖です。 ネス湖が生まれたのは最後の氷河期が終わったあとの、 今からおよそ7000年くらい前に出来たと考えられています。 恐竜たちが死に絶えたのが6500万年前。 ネス湖が出来たのが7000年前。 6500万から7000を引くと…6499万年以上、ネッシーはネス湖ができるまで 海で待っていなければなりません。 海っていうのは謎が多くてわかっていないことが多いです。 たとえば生きている化石といわれる、4億年も前から姿形を変えてないシーラカンスや 2億年からのカブトガニがいます。 化石が発見されているのに生きていてほとんど形を変えていない生き物たちがいる海です。 プレシオザウルスくらいいてもいいでしょっていう理屈なんですね。 でもね、プレシオザウルスは肺呼吸する生き物なんです。 空気を吸うためには、ずっと海の底にいる訳にもいかないので、 割と浅い海にいたと想像できます。 浅いところは太陽の光も多く降り注いで色々な生物が生息しています。 そういう所は競争が激しい場所です。 なかなか昔の姿形そのままでは生きて行けないと思うのです。 恐竜たちが絶滅してネス湖が出来上がるまでの数千万年の間、 運よく水棲爬虫類プレシオザウルスが海で生きのびたとしても、最大の問題があります。 それは「どうやって海からネス湖にやってきたのか」という問題です。 川を遡ってやってきた? う〜ん、これは無理です。体が大きすぎます。 海から陸にあがって陸路を歩いてきた? これも無理です。脚はヒレ状になって陸を歩くのに適していません。 ほんのわずかな可能性があるとすれば、「ある時期」が考えられないこともありません。 氷河期が終わって氷が溶けて海面が上昇します。 ということは海岸線が内陸に向かうという事です。 現在ネス湖が一番海に近い部分は北東の端で、海まで約10kmです。 割と近いです。 この時、ネス湖は海まで届いたのかもしれません。 海から湖に移動できるとしたらこのチャンスしかありません。 でもなぁ、重い氷河で押さえられていた陸地は氷河がなくなると隆起するんです。 現在ネス湖は海抜16mの位置にあります。難しいですね。 ネス湖と海が一瞬でも繋がったという証拠が欲しい所ですねぇ。 そうそうこんな方法があります。 先ほど湖の堆積物が1年で数ミリ積もると説明しました。 1年に1ミリとして、ネス湖の堆積物を深さ7m分調べれば7000年分の情報が得られます。 実際に昔の環境を調べるために堆積物は分析されています。 でも残念ながら海のプランクトンの情報はありません。 それでは別の観点から考えて見ましょう。 ネス湖はネッシーを養えるほどの湖なのか。 ネッシーがいるとして何頭まで暮らせるのかという視点です。 つまりエサの量ですね。 ネッシーは陸上で食べ物をとっているという情報は今の所ないので 水の中でエサをとっているのでしょう。 ま、普通に考えて魚ですね。 魚は動物プランクトンを、動物プランクトンは植物プランクトンを食べています。 ネッシーがいるのなら、ネッシーを頂点とする生態系があると想像することができます。 頂点にいるネッシーを支えるには、 一番下の植物プランクトンがどれくらいあるかでネッシーの大きさや数が決まります。 今、私が参考にしている「ネッシーに学ぶ生態系」という本には、長々と色々書かれています。 そこを紹介していくとたぶんみなさんは飽きてしまうので、結論だけを言いますと、 たとえば1頭のネッシーの体重を100kgと仮定すると12.5匹、 300kgとすると5.1匹、1トンとすると1.9匹という計算になりました。 しかもこの計算はネッシーが変温動物とした場合の計算です。 自分で体温を作り出す恒温動物とすると 100kgの体重なら1.6匹、300kgだと0.9匹です。 300kgだともう1匹も生きていけないんですね。 カバの体重が1トンから2トンです。 ネス湖のネッシーはカバよりも小型という事になってしまいます。 やっぱりネッシーは無理そうですね。 20世紀、世界が最後の不思議にしがみついていた時、私、ふと思ったんです。 ネッシーって何匹いるの?って。 今思うと不自然なんだけど、私の中では世代交代していなくて 大昔からずっと同じ個体が生きているイメージだったんです。 この矛盾に気がついたんですね。 そんな訳ないじゃん。数千万年も生きている動物なんていないよ。 世代交代しなきゃだよね。ってことはある程度の数がいなきゃならないのか。 あー、やっぱりネッシーは無理なのかなっていう考えが頭の片隅をよぎったのを覚えています。 いやいやネッシーはいるよ。だって写真や目撃証言多いしって思い直して、 すぐに現実をみない方向に戻りましたけれど。(これが20世紀っていう時代のなせるわざ(笑)) これまで多くの人がネッシーの決定的瞬間をカメラにおさめようとしてきました。 水中カメラや魚群探知機を使っての大掛かりな調査も何度も行われました。 この方法ってね、ネッシーの姿を捉えることができたなら、その存在の証拠になるんだけれど、 失敗したからといってネッシーがネス湖にいないという証拠にはならないんですね。 だからネッシーはいると思う人にとっては、いないという証拠がないので、 未だにネッシーはいるんですね。 日本にも北海道屈斜路湖のクッシー、鹿児島県池田湖のイッシーの噂があります。 日本中の湖に水棲爬虫類の存在の噂があります。 日本だけじゃなく世界中にあります。 そういうネッシー、クッシー、イッシーのような噂のある湖には共通点があります。 どの湖も深くて水が澄んでいて植物プランクトンが少ない湖なんです。 実は、こういう湖には大きな生物を養うだけの力はありません。 深くて水が綺麗で神秘的な感じがする湖には人の想像力を駆り立てる力があるのですね。    * * * * *  * * * * *         捕らわれの宇宙人       ネス湖のネッシー       未確認飛行物体UFO       宇宙人にさらわれて体に何かを埋め込まれた       ビッグフットやチュパカブラやスカイフィッシュ       エリア51に水晶のドクロにツチノコに河童       みんなどこに行ってしまったんだよ       君たちがいた時代はわくわくしていた       君たちの居場所をなくしたのは私たちだ       君たちがいなくなって私たちも生きづらくなったよ       何もかも明るみにだしてしまうのが良いというものではない       判らないこと、闇のままにしておいたほうがいいものもある       君たちがいなくなって       やっと気づいたよ ━■みかりんの叫び━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「のび太の恐竜」 メイン記事を書くにあたって「ドラえもん のび太の恐竜」を見ました。 この作品は1980年に公開されたものと、2006年に公開されたリメイク版があります。 両方みました。(笑) 公開が1980年とか2006年っていうのに意味があります。 その説明はちょっと待ってね。 メイン記事でも触れていますが、のび太の恐竜のピースケは、 私の好きな首長竜であるプレシオザウルス類のフタバスズキリュウなので 恐竜ではありません。爬虫類という分類です。 爬虫類というとヘビ、トカゲ、カメ、ワニなどが爬虫類です。 ピースケは水に棲む爬虫類なので水棲爬虫類ですね。 今いる水棲爬虫類というと、ワニやウミヘビやウミガメがそうですね。 恐竜と爬虫類は違うっていうんなら、何がどう違うんだ? 恐竜は何なんだ?って調べると 竜盤類、鳥盤類とかになっていて何だか騙されたような気分になります。 哺乳類、鳥類、両生類、爬虫類、甲殻類、魚類っていうんなら知ってるけど、何ソレ?です。 恐竜は大きなくくりで言うと爬虫類なんですけれど、 現在の爬虫類には繋がっていないんですね。 ものすごくザックリとあらわすと 魚類→両生類→爬虫類→哺乳類 こんな感じで進んできました。 この分類で言えば、恐竜は、魚類ではないのはわかります。そして両生類でもありません。 両生類っていうのは水辺から離れられなくて水中に産卵します。 カエル、イモリ、サンショウウオ、ウーパールーパーなどです。 哺乳類は子どもを乳で育てるんで、恐竜は哺乳類ではない。 もちろん甲殻類でもない。(笑) すると残るは爬虫類か鳥類が残ります。 恐竜が出現したのが2億年以上前で、絶滅したのが6500万年前です。 その間、1億5千万年もあります。 だから恐竜といってもかなり変化しています。 恐竜の特徴はその歩き方にあります。 恐竜には、2本足も4本足もいるけれど、直立して歩いているんです。 哺乳類と同じなんです。 現在の爬虫類とは(ワニ、トカゲ、カメ、ヘビなどね)歩き方が違うんです。 爬虫類たちは、胴体から足が生えてる方向が地面に平行に(または斜めに)生えてるんです。 4本足のイヌは地面に垂直に足を立てます。 トカゲは胴体から横に足が生えていてます。 ワニは、胴体から横に足が生えていてそこから曲がって地面に垂直に足が立ちます。 爬虫類は「歩く」っていうより「這う」感じなんですね。 足が胴の真下に伸びているのは恐竜、哺乳類、鳥類だけなんです。 で、恐竜には2系統あって竜盤類、鳥盤類があります。 この竜盤類から現在の鳥が進化したというのが現在の通説です。 竜盤類にはあのティラノザウルスがいます。 恐竜は「脚が身体から地面に向かって真っすぐ伸びた爬虫類」と言えます。 だから恐竜は爬虫類と言っても、現在の爬虫類のグループとはずいぶん離れているし 現在の爬虫類の祖先は恐竜ではないんです。 「のび太の恐竜」のフタバスズキリュウは、身体から横方向にヒレ状の脚が出ています。 こういうヒレ状の脚を持っていて首が長い爬虫類のグループは 首長竜といって恐竜とは区別されています。 太古の昔の大型の水棲の爬虫類です。 だから正式に言うと「のび太の大型爬虫類」ということになります。(笑) それともうひとつ「のび太と恐竜」には問題点があります。 映画では、のび太が恐竜のタマゴの化石を見つけて、 それをドラえもんの秘密道具「タイム風呂敷」で時間を戻して化石をタマゴにします。 このタマゴが問題なんです。 2011年、アメリカの研究チームが、首長竜であるプレシオサウルス類の化石を分析したところ、 体内に1匹の子供の骨格が残っていることが判明しました。 首長竜は胎生であり、陸に上がって産卵する卵生ではなかったことが証明されたと 発表されたんです。 タマゴを産まなかった動物という可能性がでてきたんですね。 化石の子どもの体長は約1.5メートルで、親の体長(約4.7メートル)と比べてとても大きいです。 しかも子どもはまだ成長過程にあったとされて、 最終的に子供は親の体長の4割を超える(約2メートル)まで成長してから 出産された可能性があると発表しました。 ということは、首長竜は大型の子供を1度に1匹だけ産むタイプの生物であったということです。 群れを作って手厚い子育てをしていた可能性があるんです。 のび太の恐竜のピースケは、タマゴから生まれたけれど、 群れを作って手厚い子育てをしていたようなタイプの生き物として描かれていました。 最後には群れに帰っていきましたし、群れもまだ幼いピースケを受け入れていました。 ピースケがのび太を母親のように慕ったのも、 幼少期は保護が必要なタイプの生き物なんでしょう。 プレシオザウルスのような首長竜は卵生ではないという発表が2011年です。 1980年や2006年に発表された「のび太の恐竜」には間に合わなかった設定なのでした。 ━●編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★恐竜も現在の動物もとても好きなんですけれど、それでよく思うことがあります。  「骨格から実際の姿は復元出来ないようなぁ」  たとえばですね、クジラの骨格からあのクジラは想像できないんです。  ペンギンの骨格からも現存するペンギンは複製できないです。  今年の夏に数十年ぶりに小樽水族館に行って大変面白かったんです。  そこには生きたトドもいたんですけれど、剥製のトドもあって近くでまじまじと  観察したんです。  首のあたりにでっぷりと肉がついてます。もちろんこの部分は首になるんで  関節があっていくつも骨が繋がっているんだろうけれど、離れて見たら、まぁ一本です。  そこにあれほどの肉がついて「タプタプ、にくにく」しているなんて判らないんです。  恐竜に日本犬のような三角耳があるかも、洋犬のような垂れ耳があるかも、  ナキウサギのような小さな耳があるかも、ウサギのような長い耳があるかも知れないんです。  古代の生物の骨格を部分部分発掘して、こうかな?これでいいかな?ってひとつひとつ  組み合わせて、前後が違っていたのが最近わかったとか。  それどころか前後は逆だし上下も逆さまだったなんてこともあるんです。  もう見ることができない古代の本当の生物たちの姿。ロマンです。 ★ラジオ山猫通信がリアルタイムで、  パソコン、スマートフォンから聴けるようになりました!  http://www.radiokaros.com/simulradio/  ↑ここがカロスのサイトの「インターネット放送聴取方法」のページです。  パソコンからスマートフォンから、カロスの放送を聞く方法が載っています。  http://www.simulradio.jp/  ↑ここがサイマルラジオのサイトです。  ここから全国のコミュニティーラジオが聞けるようになっています。    このサイトを開いたらちょっとスクロールすると「北海道」という場所があって  その下の方に「ラジオカロスサッポロ」という場所があります。  そこの「放送を聴く」をクリックするとメディアプレイヤーが立ち上がって、  リアルタイムに放送を聴くことが出来ます。  サイマルラジオは数分時間がズレて聞こえることがよくあります。  ラジオ山猫通信は、第一月曜日と第三月曜日の19:00〜19:30です。  明日の月曜日19:00に「キツネに化かされない日本人の話」が  リアルタイムで聞くことができます。  バックナンバーは、「やまねこ通信 E=MC二乗」のサイトの「ラジオ山猫通信」の  場所から、いつでも好きな回のお話を聴くことが出来ます。   ★今回のこの「ネス湖とネッシーの話」は、  ネットでいつでも好きな時に聞くことができます。  http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm  ここの右側「ラジオ山猫通信」をクリックしてスクロールして  「ネス湖とネッシーの話」をクリックすると聞けます。  すぐに聞けない人は、じっと待ってみて。きっと聞けます。  http://crashlanding.under.jp/rajiyama0921.mp3  直接URLはここです。  今回の文は、おおむねラジオ原稿そのままです。  ラジオ用原稿をメルマガ用に書き換えているけどね。 ★vol.232の参考にした本、サイト          ネッシーに学ぶ生態学 著/花里孝幸  岩波書店          最新恐竜NEWS-DINOSAUR FAN          http://dinosaur-fan.net/naruhodo/news/13/                    首長竜          https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A6%96%E9%95%B7%E7%AB%9C          けもの屋さん 恐竜ブログ          http://dinosaura.seesaa.net/article/162058299.html          ナショジオトピックス 「恐竜って何者?」          http://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20140501/395365/?P=2 ★予告です。 10月5日放送「キツネに化かされない日本人の話」  (ネットにUP予定は10月18日)(収録終わった)         10月19日放送「昆虫界のジキルとハイド バッタの話」  (ネットにUP予定は11月2日)(書き終わった) 11月2日放送「魚とヘビの左右の話」  (ネットにUP予定は11月15日)(書き終わった) 11月16日放送「これからの宇宙開発の話」  (ネットにUP予定は12月6日)(書き終わった) 12月6日放送「生き物に似てしまうロボットの話」  (ネットにUP予定は12月20日)(書き終わった) ★ラジオ放送が月二回隔週であります。  最初はメルマガを元に原稿を書いてたけど、  今は、書き下ろし原稿です。  それをメルマガに転用するという逆転現象が  最近のメルマガ版「やまねこ通信 E=MC二乗」であります。 ★どうぞお時間のある時に「ラジオ山猫通信」も聞いてみてください。  2009年9月から始まった「ラジオ山猫通信」  どこまで続くんだ?  ここまで来たらいける所まで行ってしまえ!  最近は、トチらずスラスラよどみなくしゃべっているように聞こえます。  慣れてきたのです! ウソです。(笑)  編集で直して貰っているんです。 そのためずいぶん聞きやすくなっています。  決して私のしゃべりが上達したのではありません。  編集がうまくなったのです!(キッパリ) ★私はいつも「やまねこ通信 E=MC二乗」の事が頭の隅にあります。  次回テーマは何にしようかと常に思っています。  「やまねこ通信 E=MC二乗」は、私みかりんを構成している大事な要素です。 ★「やまねこ通信E=MC二乗」では、あなたからの投書を受け付けています。  動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学このメルマガの趣旨に合うような投書を  気軽にメールに書いてね。  過去に取り上げた記事からの話題も歓迎しています。 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹     ★彡★彡★彡★彡★彡『蟹屋 山猫屋』★彡★彡★彡★彡★彡 生まれも育ちも北海道育の“みかりん”が、北海道の味覚を全国の方に広めるために 『蟹屋 山猫屋』を立ち上げました。一級品の道産品をお手ごろ価格でネット販売! 読み物としても楽しめるものを目指しているよ。    登録はここ→ http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/kani/   山猫屋の蟹は冷凍ガニではありません。ボイルしたてを食卓に直送! 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹    ↑↑↑  私、みかりんのもうひとつのメールマガジン。  北の味覚。海産物。蟹おいしいよ〜。海水ウニもありますよー。  予算はこれくらい。食べる人数はこれくらい。と教えてくれたら、その中で  できる限りのご提案をします!山猫屋の蟹は冷凍物は扱っておりません!  さぁ、タラバ食べたいよう、毛ガニ食べたいようのメールをみかりんに書こう。  毛蟹の良いのが入荷してきています。  北の食材たちは脂が乗っておいしいです。  この機会に、どうぞ冷凍ではない蟹を!  ご贈答に、山猫屋の海産物を。 それじゃ、今回はここまで。 あなたのお便り待ってます。 daichi-m@phoenix-c.or.jp じゃね。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ウバユリのタネの写真を撮りに森へ行く。 まだちょっと早いなと思いながらシャッターを切る。 家へ戻り「福山雅治 結婚!」のニュースを知りショックを受けた自分にショックを受ける。 私がウバユリの写真なんか撮ってるから。 油断した。(笑) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○ やまねこ通信E=MC二乗 vol.231  2015年10月4日発行 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○発行編集者 みかりん daichi-m@phoenix-c.or.jp ○発行システム: インターネットの本屋さん「まぐまぐ」ID:0000052530 http://www.mag2.com/ ○登録/解除 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○やまねこ通信は、素人みかりんが趣味で発行しているもので、情報の正確さには  まったく自信がありません。引用して弊害が起きても責任は持てないよ。  それから誤字脱字変換ミスは大目に見てね。気を付けるけれどさ。えへ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━