2015/12/20━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 幽玄の森羅万象の散歩道 動物行動学からの性♂♀の話・動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学 興味のおもむくまま“みかりん”の しゃべりんぐ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━目指せ1万部! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆         やまねこ通信 E=MC二乗                                vol.237 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ こんにちは。 みかりんです。 季節はすっかり冬です。 冬の夜空を見上げると星が綺麗です。 星空は昔のままの輝きに見えますけれど、せわしない浮世はどんどん変化しています。 今日は変化の激しい科学技術の先端のロボットの話をしましょう。 ヒト型ロボットはヒトに似せてるんだけど、 何かに似せるつもりは毛頭なくて 効率を考えてロボットを作ると何かしら生物に似てしまうっていう話です。 ここに↓バックナンバーがあるよ。『内容一覧』という所をクリックしてみて。 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm 「ラジオ山猫通信」も、ここから聞くことができます。↑ ━■生き物に似てしまうロボットの話━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 私は、生物の進化の中で、昔からとても気に入っている現象があります。 それは収斂進化と呼ばれるものです。 収斂進化っていうのは、 哺乳類のイルカと、魚の仲間のサメと、恐竜時代の爬虫類イグチオサウルスが 非常に形が似ているっていうような現象です。 哺乳類と魚類と爬虫類が、つまりまったく別系統なのに同じような形になったんです。 同じような生息域で同じような生態系ポジションだと 系統が違っていても似た形になるんですね。 私はこの現象が好きなんです。 この収斂進化が好きな私は、ロボットが生き物に似てしまうっていう話題に飛びつきました。 ロボットという言葉が生まれたのが1920年。今から95年前ですね。 チェコスロバキアの作家が書いた戯曲の中に登場しました。 この戯曲の中に登場するロボットは人間に代わって労働するヒト型ロボットです。 その後日本では手塚治虫先生の「鉄腕アトム」が生まれたのが1951年。 人間のパートナーとしてのヒト型ロボットです。 鉄人28号は1956年に少年雑誌で連載が始まります。 日本のロボットはこのふたつの作品の影響が根底にあったと思います。 まずロボットはヒトに外観や動作を似せる。 作り手にとっては、興味とチャレンジの対象です。 一般の人々にとっては、エンターテイメントの対象で好奇心を刺激します。 スポンサーにとっては、大勢の観客を集めて楽しませる事ができるものだったんです。 だからロボットの始まりは、ヒトを真似ること擬似人間を作る事だったんですね。 現代にもヒトや生き物を真似ること自体に意味があるロボットがたくさん開発されています。 ホンダのASIMO、これはヒト型ですね。 イヌ型にはソニーのAIBOがありました。 生産中止になってAIBOの飼い主たちが修理を受け付けないソニーの方針に 悲鳴をあげるところまで、皮肉な事にソニーはロボットの未来の問題点を提示してくれました。 会社の受付嬢ロボット、古代恐竜の動きを再現した恐竜ロボット、 水槽内を泳ぐ魚ロボットなど今ではどんどん開発されています。 産業技術総合研究所の開発したアザラシ型ロボットPAROは声をかけたり撫でたりすると、 鳴き声や動作で生きている動物のように反応します。 PAROは癒し系ロボットとして本物の動物を使ったアニマルセラピーと同じ ストレス軽減の効果が認められて、癒し系ロボットは高齢者向け施設や病院で利用されています。 大阪大学の石黒教授は自分自身とそっくりなロボットを作って、 人間の存在とはどこから来るのかという研究をしています。 最近の石黒教授の作品に、タレントのマツコデラックスさんそっくりのマツコロイドを テレビでみかけてビックリしました。 どうして巨漢のマツコさんを選んだのかってまず思いましたよ。 私の心配はそのまま番組に反映されていました。 マツコロイドが寝ている所を、人間のタレントさんが本物と思って起こすという企画が あったのです。 でもマツコロイドは直立で重さを支えている設計なんで 寝転がすように作られていないんですね。 色々補強したり大変だったようです。 そうそう2013年に、国際宇宙ステーションに人類初の日本製のロボット宇宙飛行士キロボが 行っています。 身長34cmのキロボは作業ロボットではなくて会話ロボットです。 宇宙飛行士の若田光一さんと会話をして今年の2月に無事地球に帰ってきました。 キロボは「地上から一番高い所で対話したロボット」です。 それと「始めて宇宙に行った寄り添いロボット」として2つのギネス世界記録に認定されました。 冒頭でロボットという言葉ができたのが95年前と紹介しました。 ロボットという言葉が出来て百年も経たないうちに 宇宙ステーション内で宇宙飛行士と会話するロボットがいるんです。 すごいですよね。 これってあれと同じです。 ライト兄弟からアポロ十一号の月面着陸まで66年しか経っていないんです。 ヒトってひとたびイメージしたら、それを作り上げるエネルギーはすごいものがありますね。 話をロボットに戻します。 生き物の外見や動きを真似たロボットたちが生き物に似るのは当たり前です。 今日お話したいのは、意図せずに生き物に似てしまったロボットたちです。 【事例1】 ヒトの腕とショベルカーが似ているんです。 ショベルカーとは工事現場で土砂などを掘削して運搬する機械で、 アームを使って作業をするという所から一種のロボットと捕らえる事ができます。 それと工場の生産ラインでの組み立て、溶接、塗装などを行う産業用ロボットも ヒトの腕と似てるんです。 ショベルカーも産業用ロボットもヒトの腕を真似る必要はまったくないです。 まずどれも元になる基礎部分があります。 人間の場合は胴体です。 胴体から肩関節があって上腕がありますね。 上腕っていうのは肩から肘までのところです。 そして肘関節から手首の関節までが前腕といいます。 その先に手があります。 ショベルカーは人間の胴体に当たる基礎部分は運転席の所で、 それからヒトにとっての上腕部分が立ち上がっています。 肘関節の部分から前腕部分が下がっていて、 手首関節のその先に人間の手に当たるバケットがあります。 産業用ロボットも同じなんだけど、まずね、胴体から前腕を繋ぐ肩関節にあたる部分は、 ヒトも機械も回転して様々な方向に曲がることができるんです。 そして肘関節に当たる部分は、ヒトと同じように一方向にしか曲がらないように 作られているんです。 ロボットもショベルカーもヒトも、みなそのアームは3つのパーツから出来ているんです。 上腕と前腕と手の3つのパーツですね。 足にしても太ももスネ、足の3つのパーツから成り立っています。 3つの関節が直列に連結されて動いています。 そして真ん中の関節はねじり動作が出来ない自由度の少ない関節です。 ショベルカーにもロボットにもヒトにも共通するアーム構造です。 これね、説明すればややこしくなるんだけど偶然ではないんですね。 【事例二】 重いものを運ぶっていうのを目指すと、重いものを持てるように 手首に大きなモーターを付けるとそのぶん前腕が重くなって、 重い前腕を動かすために今度は肘関節に大きなモーターを取り付けることになって、 そしたらそれを動かす肩関節にはもっと大きなモーターが必要になって…っていう どんどんすごいことになってしまうんですね。 重くなると早く動かせないしエネルギー効率も悪いしね。 ひとたび重くなる方向で解決していくと無限に重くなるという泥沼に入り込むんです。 コンパクトな設計や小型化っていうのは重要なんですね。 たとえば手にはたくさんの関節があります。 それぞれを別々に動かせるようにするにはその数だけのモーターが必要となるんです。 複数のモーターを限られた手の大きさにどうやってコンパクトに配置するか。 この問題が解決していない頃、私は「左右五本の指をロボットで再現は絶対無理だ」って 書いてるのを何かで読んだ記憶があるんです。 絶対無理って書いてあったのはこの重くなる方向での考えに陥っていたときだったんですね。 この問題は現在では解決しています。 今のアシモは瓶のふたを回転させてあけてコップに水を注ぐこともできます。 動かしたい関節の所にモーターを配置するんじゃなくて、 モーターはロボットの胴体近くに配置してモーターと 関節をワイヤで繋いで関節を動かす方法です。 ワイヤの代わりにオイルの圧力を使う方法もあります。 今ではアシモは5本の指を別々に動かすことができます。 こうやって説明するとロボット設計者が知恵を絞って 最新のメカニズムを実現したかのように見えるけれど、 行き着いた先は、実はヒトの手にそっくりなんですね。 ヒトの手にはたくさんの関節があるけれど、 これを動かすのはたくさんの筋肉が必要なんだけど 指は細くて筋肉を配置するスペースがないんです。 それで神様が採用したのが、指そのものに筋肉をつけないで、 手のひらに配置する方法なんです。 さらに、手のひらに配置しきれない筋肉は前腕に移動させて、 それらの各筋肉と関節をワイヤで繋いで動かしているんです。 ヒトの場合はワイヤじゃなくて腱と呼びます。 これね、ウマにも当てはまるんですよ。 ウマの脚下半分には筋肉はついていないんです。 ウマを速く走らせるのに重い脚では早く動かせないんですね。 ウマの脚力になる筋肉は脚の上の方から胴体に配置されていて、 下半分には筋肉はまったく付いてないんですね。 ウマの肩やお尻の筋肉の隆々とした盛り上がりは、 機械でいうモーターで、生物で言う筋肉の塊なんです。 【事例三】 お掃除ロボットルンバが一般化してきていますね。 売れ筋商品のようで電器屋さんにたくさん並んでいます。 ルンバは平たい円盤型のボディーで床を動き回る掃除機で、生き物に似せる必要はないです。 でもルンバってカブトガニに似てるんですよ。 カブトガニっていうのは全体が平たい甲羅で覆われていて、 脚などはすべてその下に隠れている生き物です。 古生代からその姿がほとんど変わっていない、生きた化石とも呼ばれています。 どこが似てるって? そっくりなんですよ。 扁平な体、地を這う動きでしょ。 そして何よりも似ているのが、せわしなく動いて海底にいるエサを かき出しながら集めるカブトガニの複数の小さな脚と、 絨毯にまつわりついたホコリを書か出すルンバの刷毛が似てるんです。 え?それは強引じゃないかって?いえいえ似てますよ。 絨毯に隠れたホコり、海底の砂に潜む小さな虫を集めるために、 床や海底のできるだけ広い範囲に体を密着させてるでしょ。 小さな刷毛は脚で絨毯や海底のホコリをかき出してるでしょ。 胴体の底の真ん中にある吸い込み口から獲物を体内に取り込むでしょ。 ほら、そっくりだ。(笑) 目標とする作業内用が近かったらデザインは似てくるんですね。 長い進化の末に辿り着いたカブトガニのデザイン。 ルンバの設計者が工学的な知恵を絞って辿り着いたデザインは、 結果的に自然が作り上げた機能美を追いかけているんです。 【事例四】 前号のやまねこ通信vol.236では、国際宇宙ステーションについてお話しました。 国際宇宙ステーションには「きぼう」という実験棟があります。 「きぼう」に搭載されているロボットアームって、 地球上でみるロボットアームよりもずいぶん細長くて心細い感じがしませんか?  そのちょっと不安にもなるようなこのアームが何かに似てませんか? 海底に棲むカニの中には陸上を歩く生き物に比べてかなり細長い脚を持っている種類がいます。 たとえばタカアシガ二。 「きぼう」のロボットアームはタカアシガニの脚にそっくりなんです。 宇宙空間と海の底。 このまったく異なる環境にある宇宙用ロボットアームとカニ脚が似てしまう理由は、重力です。 両者とも重力を受けにくい環境で暮らしているんですね。 重力の影響を受ける地上では自分自身のアームの重さと対象物の重さを どのように支えるかっていう所が重要なポイントになるんだけど、 宇宙なら無重力なんで本来とても重いものでも細長い棒のようなロボットアームで 取り扱えるんですね。 水中に棲むカニは水の浮力のおかげで脚への負担が小さいんですね。 だから細長くても強度が足りているんです。 環境が似ているとロボットと生き物が意外な所で似てくるんですね。 それでは今度はちょっと違う視点から似てしまった事例を紹介しましょう。 生き物たちは、足を出す順番など考えて歩いてないです。 無意識に足を動かしています。 でもロボットの設計士は、どの順番で足を動かすのかをきめ細かくプログラミングしなければ ならないです。 たとえば4本足歩行のイヌ。6本足で歩く昆虫は、どういう順番で足を動かすんでしょう。 その順番を決める要因は何なんでしょう。 足を動かして移動と言っても、ゆっくり移動する歩行がありますし、 バランスを崩しつつ前へ前へと足を出していく駆け足のような歩き方もあります。 その中間もあります。 プログラムする人はこれらを全部区別しなきゃならないです。 ここでは現在多くの歩行ロボットに採用されている、ゆっくり歩行を中心に考えてみましょう。 ロボットを設計するときに悩ましいのは足の数なんだそうです。 二本足としたい所なんだけど、二本足はねぇ、安定性が悪いよね。 私も二本足で歩くけどときどき転ぶしね。 6本足歩行は足が6本もあるのでどうしても重くなるしコストもかかるという事で、 4本足ロボットは古くから多くのロボット研究者が取り組んできました。 ゆっくり歩く4本足歩行では、 4本の足のうち1本は地面から持ち上げて前方に繰り出す途中にあります。 地面に接している3本の足のどれを次に動かせば、 四本足ロボットが倒れずにバランスを保てるか。っていうのが ロボット設計者の最初の課題でした。 ロボット設計者が試行錯誤の末辿り着いた結論は、 後ろ足→同じ側の前脚→逆側の後ろ足→同じ側の前脚→という順序の繰り返しでした。 現在の4本足歩行ロボットもこの順番を採用しています。 でも、この回答に最初にたどり着いていたのはもちろん生き物のほうです。 この一連の足の動かし方は、身の回りにいるペットや家畜たちなどの4歩足動物が歩く順番と 同じだったんですね。 この事を知ってから、私は動物園に行って観察してきました。 キリン、ホッキョクグマ、オオカミ、ヒグマ、シカ、シマウマ、カメ。 みんなこの順番で歩いていました。 でもこれはゆっくり歩くという事に限定される法則なんです。 早足になるとまた別の形になっていきます。 そういえば私も四つんばいで歩く事ができる!と思い立って歩いてみました。 足を繰り出す順番を意識せずに歩いてみる…と、あぁ、同じだ。 それじゃぁって意識してこの順番ではない歩き方をしてみました。 (膝をついての四足歩行ではなく、足の裏を床につく四足歩行ね) 後ろ足→逆側の前脚→同じ側の後ろ足→逆側の前脚→です。 これね、自然にはできないんですよ。 ちょっと頭を使うというか。 たぶん足を動かす順序にも力学的制約の条件があって、 ロボットも生き物もその制約の中で動いているんですね。 どうもね、ロボット設計者が知恵を絞って試行錯誤したその先には生き物がそこにいるんです。 ある目的のための形と動作は、似たようなものに収斂されていくんですね。 当たり前といえば当たり前なんですけれど、 冒頭でお話した哺乳類のイルカと魚類のサメと爬虫類のイグチオサウルスの形が似てるという 収斂進化と同じ事が、ロボットと既存の生き物でも起きているんです。 動くという動作は、生き物にしてもロボットにしても、 力学的、幾何学的な物理的な制約条件の範囲内でしか成り立たないんです。 ってことはですよ、いまだ見たこともないどこかよその星の生物も、 地球型の星ならかなり地球の生き物に似ている事になります。 地球型の星じゃなくても、ヒトの腕とショベルカーが似てるくらいなんですから、 ある程度はどこかしら似ているって事もあると思うんです。    * * * * *  * * * * *        え? 人間がロボットを作ったら       生き物に近づいてるって?       知恵を絞ったら生物に似てしまったって?       まぁね、同じ重力だし、物理法則は全宇宙同じだし       似てくるところはあるだろうね       ロボットだって生き物だって       動くモノだ。つまりは動物だ       もっと近づいてみてよ       たとえば…壊れたら自然に治るか?       そう、自己修復機能だ。できるか?       生物でいう所の繁殖はどうだ?       自己増殖機能だ       何? 研究しているだと?       それはもう…生物と同じじゃないか       ロボットに仕事を任せて       人間は次は何するつもりなんだ?        ━■みかりんの叫び━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「2015年はロボット元年?」 https://youtu.be/AZP44vMwYkM ちょっとこれ↑を見てみてください。 米国防高等研究計画局という所がボストンダイナミクス社という民間会社に 依頼して開発している4足歩行の犬型ロボット、ビッグドッグとそのシリーズです。 その性能チェックのために4足歩行で歩いているロボットを人が蹴飛ばしています。 でも倒れないんです。耐えるんです。もし転倒しても自力で起き上がることができます。 この動画は卑怯です。 なんか妙に悲しい音楽がつけられていて、イヌっぽい機械が蹴飛ばされても頑張っている姿に キュンとさせる効果があるんです。(笑) これたぶんイヌに似せようとしてなくて、4足歩行を追及したら 結果的にイヌに似てしまったんでしょうね。 柔軟に対処する動きを突き詰めていくと、生き物の動きに通じていってしまうんでしょう。 それだけ生き物は完成された形って事です。 悪路も歩けるし、蹴っても倒れない。 人が行けない危険な場所での作業に活躍できますね。 で、とりあえずこういう戦場を意識して開発されています。 その動画がこれ。↓ https://youtu.be/xf5Ogpw9uuY ビッグドッグシリーズの最新種「スポット」です。 蹴られていたばかりの子がここまでしっかりしてきました。 ボストンダイナミクス社が開発してたんだけど今はグーグル社に買収されたんで 現在はグーグルドッグとも呼ばれています。 「スポット」は、パソコンに接続したコントローラーで最大500メートル離れた場所から 無線でコントロールします。 四油圧作動で足が動いて、約70キロの荷物を持ちながら移動することもできます。 荷物の運搬、偵察やナビゲートだけじゃなく、たぶん兵士たちの良きパートナーとして 活動することになるかもです。 頭部もない機械まる出しなんだけど、 その動きで生き物を思うのと同じ気持ちが湧き起こります。この感情って不思議です。 たとえば兵士たちの良きパートナーとなりすぎて、 この機械犬を守るために自分が犠牲になるみたいな行動に出る人もでてくるかもしれないです。 https://youtu.be/7iheBs3857o これ↑はもっと大型の4足ロボット。 最大180kgの荷物を積んで、燃料を補給することなく約1日、32キロを動くことができます。 こういう技術の民間利用ってどんなことができるだろうってちょっと考えてみました。 たとえば、盲導犬の代わりとか。スーパーでの重い買い物を届けてくれるとか。 一緒にジョギングしてくれるとか。 2015年もそろそろ終わろうとしています。 今年はロボットが家庭に進出しようとした年で、これって後々「初めての年」として 意味ある年になっていくかもと思っています。 それはPepper(ペッパー)の販売です。 ペッパーは感情認識する家庭向けのヒューマノイドロボットです。 フランスのアルデバランロボティクスとソフトバンクで共同開発されて 今年2015年6月に一般向けに販売されて以来、毎月の限界生産台数の1000台が 毎回1分で売り切れています。 これまでのロボットっていうのは、単体で人間やペットのような動きをしていました。 でもペッパーは違います。ネットにつながることを前提としていて、クラウドと接続して、 ネットの情報を引き出して、人間と対話するためのロボットとして開発されているんです。 「人間型のスマホ」ともいえるんですね。 たとえばネットを使いこなせないシニア層の人でも、Pepperに「明日の天気を教えて」と 話しかけることで、ネットの恩恵にあずかれるんです。 朝、目が覚めて、まず「おはよう」とロボットに声をかけることから始まる1日。 「今日の予定は何だっけ?」とロボットに話しかける。 そんな朝が当たり前になる日がもうすぐそこなのかもしれないね。 私はペッパーのような人型よりも、ビッグドッグのような4足のがいいなぁ。 でも犬好きの私は、ソニー生まれのロボット犬AIBOの事が忘れられません。 AIBOについては「やまねこ通信 vol.205」のみかりんの叫びでもその思いのたけを書きました。 「AIBO、君を死なせない 修理サポート終了 飼い主の悲しみ」です。 ソニーがAIBOのサポートを終了したことで、飼い主の動揺を書いたものです。 ロボットペットならペットが死ぬことでのペットロスはないと思った人間の戸惑いです。 先月の11月19日に朝日新聞デジタルが続報を記事にしていました。 ======== ソニー生まれのロボット犬AIBO(アイボ)の「葬式」が 11月19日、千葉県いすみ市大野の光福寺であった。 AIBOの修理に関わっている人たち約20人が、部品を提供するために解体したり、 修理して再利用したりするためのAIBO71体を供養した。 大井文彦住職(63)の読経の前に3台のAIBOが読経をした。 AIBOは2006年まで約15万台が販売されたが、 ソニーではすでに修理の受け付けをしていない。 しかし、長年AIBOと共に暮らすファンから修理を望む声は根強く、 元ソニーの技術者らが作った「ア・ファン」(本社・同県習志野市)が引き受けている。 これまでに約500台を直し、約300台が修理を待っている。 同社では故障して必要がなくなったAIBOの「献体」も受け付けている。 乗松伸幸社長(60)によると、部品取りに使うほか、 同社でこのAIBOを修理して介護施設などに貸し出すシステムを来春から始める予定。 どのように使うにしろ、これまでの持ち主の思いを大事にしたいと、寺での供養を続けている。 AIBOは自分が死んで面倒を見きれなくなっても誰も困らないようにと 年配の方が最後のペットとして飼うケースが多かったそうな。 まさかロボットペットを看取る日が来ようとは。 ======== ロボットに「葬式」「供養」「献体」というワードが並びます。 私が、ビッグドッグのスポックの紹介の所で、 頭部もない機械まる出しなんだけど、 その動きで生き物を思うのと同じ気持ちが湧き起こります。この感情って不思議です。 たとえば兵士たちの良きパートナーとなりすぎて、 この機械犬を守るために自分が犠牲になるみたいな行動に出る人もでてくるかもしれないです。 って書きたくなったのは、AIBOのことがあったからかもしれないし、 AIBOの事がなくてもそう思ったのかもしれないけれど、 最初に紹介したyoutubeの、4足機械を蹴飛ばして性能を確かめるっていう動画は やはり、なにかこう生き物を蹴飛ばしているふうに思えるし、蹴飛ばされても健気に立ち直る 何か生き物的なものに、寄り添ってみてしまうんですね。 機械なのに。 現在は機械がお話します。会話をします。話しかける相手によって機械も学習していきます。 「葬式」「供養」「献体」かぁ。 私たちは、どこに向かっているんだろうね。 ━●編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★今日は20日。明後日の22日は冬至です。  今年の22日の札幌の「日の出」が7:03です。  この日を境に「日の出」が早まるかというとそうではありません。  12月31日は7:06です。  この7:06は翌年の1月9日まで続きます。その後少しずつ早まっていきます。  それでは「日の入り」を見てみましょう。  冬至の12月22日の札幌の「日の入り」は、16:03です。  これね、1年で一番早い「日の入り」ではないんです。  「日の入り」の一番早いのは、12月4日から15日までの16:00なんです。    って事は、冬至っていうのは、  1年の内、一番「日の出」が遅く「日の入り」が早いっていう訳ではないって事になります。  みなさんのお住まいの「日の出、日の入り」時刻はここで見ることができます。  http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/  冬至っていうのは、1年を太陽の高さによって24の季節に分けた二十四節気のひとつです。  太陽が「一番南にあって一番日が短い」時期です。    全国の冬至を比べると、北へ行くほど日が短いんです。  札幌の昼の時間が約9時間に対して、沖縄は約10時間です。  http://hananojoho.com/archives/7186.html    このあたり↑を見てみると面白いですよ。   ★ラジオ山猫通信がリアルタイムで、  パソコン、スマートフォンから聴けるようになりました!  http://www.radiokaros.com/simulradio/  ↑ここがカロスのサイトの「インターネット放送聴取方法」のページです。  パソコンからスマートフォンから、カロスの放送を聞く方法が載っています。  http://www.simulradio.jp/  ↑ここがサイマルラジオのサイトです。  ここから全国のコミュニティーラジオが聞けるようになっています。    このサイトを開いたらちょっとスクロールすると「北海道」という場所があって  その下の方に「ラジオカロスサッポロ」という場所があります。  そこの「放送を聴く」をクリックするとメディアプレイヤーが立ち上がって、  リアルタイムに放送を聴くことが出来ます。  サイマルラジオは数分時間がズレて聞こえることがよくあります。  ラジオ山猫通信は、第一月曜日と第三月曜日の19:00〜19:30です。  明日の月曜日19:00に「記憶と時間の話」が  リアルタイムで聞くことができます。  バックナンバーは、「やまねこ通信 E=MC二乗」のサイトの「ラジオ山猫通信」の  場所から、いつでも好きな回のお話を聴くことが出来ます。   ★今回のこの「生き物に似てしまうロボットの話」は、  ネットでいつでも好きな時に聞くことができます。  http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm  ここの右側「ラジオ山猫通信」をクリックしてスクロールして  「これからの宇宙開発」をクリックすると聞けます。  すぐに聞けない人は、じっと待ってみて。きっと聞けます。  http://crashlanding.under.jp/rajiyama1207.mp3  直接URLはここです。  今回の文は、おおむねラジオ原稿そのままです。  ラジオ用原稿をメルマガ用に書き換えているけどね。 ★vol.237の参考にした本とサイト      ロボットはなぜ生き物に似てしまうのか  著/鈴森康一 ブルーバックス新書            ソフトバンク Pepper(一般販売モデル)      http://www.softbank.jp/robot/consumer/products/      Pepper (ロボット)      https://ja.wikipedia.org/wiki/Pepper_(%E3%83%AD%E3%83%9C%E3%83%83%E3%83%88) 朝日新聞デジタル 2015年11月19日      国立天文台 各地のこよみ      http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/           ★予告です。 12月21日放送「記憶と時間の話」  (ネットにUP予定は12月30日)(収録終わった) ★どうぞお時間のある時に「ラジオ山猫通信」も聞いてみてください。  2009年9月から始まった「ラジオ山猫通信」  そろそろ終わりが見えてきました。  「ラジオ山猫通信」は年内をもって終了することにしました。    こんな所を読んでいる人がいるとは思えないけど、ここでこっそりと告知。(笑)  でもメルマガは続きます。  今後ともやまねこ通信をよろしくお願いします。 ★私はいつも「やまねこ通信 E=MC二乗」の事が頭の隅にあります。  次回テーマは何にしようかと常に思っています。  「やまねこ通信 E=MC二乗」は、私みかりんを構成している大事な要素です。 ★「やまねこ通信E=MC二乗」では、あなたからの投書を受け付けています。  動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学このメルマガの趣旨に合うような投書を  気軽にメールに書いてね。  過去に取り上げた記事からの話題も歓迎しています。 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹     ★彡★彡★彡★彡★彡『蟹屋 山猫屋』★彡★彡★彡★彡★彡 生まれも育ちも北海道育の“みかりん”が、北海道の味覚を全国の方に広めるために 『蟹屋 山猫屋』を立ち上げました。一級品の道産品をお手ごろ価格でネット販売! 読み物としても楽しめるものを目指しているよ。    登録はここ→ http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/kani/   山猫屋の蟹は冷凍ガニではありません。ボイルしたてを食卓に直送! 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹    ↑↑↑  私、みかりんのもうひとつのメールマガジン。  北の味覚。海産物。蟹おいしいよ〜。海水ウニもありますよー。  予算はこれくらい。食べる人数はこれくらい。と教えてくれたら、その中で  できる限りのご提案をします!山猫屋の蟹は冷凍物は扱っておりません!  さぁ、タラバ食べたいよう、毛ガニ食べたいようのメールをみかりんに書こう。  毛蟹の良いのが入荷してきています。  北の食材たちは脂が乗っておいしいです。  この機会に、どうぞ冷凍ではない蟹を!  ご贈答に、山猫屋の海産物を。 それじゃ、今回はここまで。 あなたのお便り待ってます。 daichi-m@phoenix-c.or.jp じゃね。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ゆうちょの窓口で。 「 年 月 日」って書く欄に「H27年」って書いたら、 窓口のお兄さんが「すみませんすみません、ソレだめなんです」って言う。 この「H」がいけなかったらしい。 平成にしろと。 で、私は苦心して「H」を平成の「成」の字に仕立て上げ、 あいたところに「平」を書き込んだ。 それを見た窓口のお兄さんは言う。 「お客さま。それでは『成平』です」。 なるほど。そうだな。 平と成を書くことばかりに気をとられ、順番を無視してしまった。(笑)  書き直したよ。てへ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○ やまねこ通信E=MC二乗 vol.237  2015年12月20日発行 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○発行編集者 みかりん daichi-m@phoenix-c.or.jp ○発行システム: インターネットの本屋さん「まぐまぐ」ID:0000052530 http://www.mag2.com/ ○登録/解除 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○やまねこ通信は、素人みかりんが趣味で発行しているもので、情報の正確さには  まったく自信がありません。引用して弊害が起きても責任は持てないよ。  それから誤字脱字変換ミスは大目に見てね。気を付けるけれどさ。えへ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━