2015/12/30━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 幽玄の森羅万象の散歩道 動物行動学からの性♂♀の話・動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学 興味のおもむくまま“みかりん”の しゃべりんぐ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━目指せ1万部! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆         やまねこ通信 E=MC二乗                                vol.238 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ こんにちは。 みかりんです。 今日は12月30日。早いもので今年最後の配信になりました。 過去という時間は過ぎ去ったものです。 再現は脳内でしかできません。 確かにあったはずの過去の時間っていったい何なんでしょう。 過去が脳内のものなら未来も脳内のものです。 あるのは今この瞬間だけです。 でも過去なしに現在は有り得ません。 今日のメイン記事は「記憶と時間の話」です。 ここに↓バックナンバーがあるよ。『内容一覧』という所をクリックしてみて。 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm 「ラジオ山猫通信」も、ここから聞くことができます。↑ ━■記憶と時間の話━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 現在でも「記憶は脳の中の海馬という領域に保持されている」という言い方をします。 これって「記憶は分子になって海馬にある脳細胞の中に溜めらている」というイメージですね。 コンピューターの記憶みたいな感じです。 コンピューターっていうのは0と1の二進法にコード化された記憶が、 磁気や化合物の変化として、指定された番地、アドレスですね、そこに記録されます。 人間の記憶もこういうものだろうと最初人々はそう考えたのです。 でもね、それはすぐ否定されました。 やまねこ通信のvol.168のメイン記事で「変わらないために絶えず変わる動的平衡の話」という お話をしたことがあります。 体を作っている分子は、絶えず入ってきてそして絶えず出て行っていて、 一時もとどまっていなくて流れの中にあるんです。 食べ物として入ってきたものはすぐに分子レベルに分解されて、 体を構成する分子として合成されます。 合成された分子はまた分解されて体の外に出て行きます。 特別な分子でも遅かれ早かれすべて「分解」と「合成」の流れの中にあるんです。 体って流動的なんですね。 もし、記憶っていうのが分子になって保たれているものなら、 分子が分解された時点で情報は無くなってしまいます。 1980年頃までというから、今から35年ほど前まで、脳内には記憶物質っていうものがあると 考えられていて第一線の科学者たちが探していました。 そしてアメリカのアンガー博士という人がネズミを実験体として「記憶物質」をみつけたと 発表しました。 ネズミに、ある条件を覚えさせて、その物質を取り出して他のネズミに植えつけたら その条件の動きをしたというのです。 この発表は当時一大センセーションを巻き起こしました。 これって凄いじゃないですか。 勉強した人の記憶物質を注入すれば勉強した人と同じ記憶を持てるって事でもあるんですから。 それで別の学者さんが、公正な立場で、出来る限りの誠実さを持って アンガー博士と同じ条件で実験して粘り強く何度も実験したんですけれど、 うまくいかなかったんです。 実験の再現性がないっていう結果だったんですね。 この結果に不満なアンガー博士は研究を続けました。 目指すところは記憶物質を取り出すこと、その構造を明らかにすること、 そして記憶物質を合成する事です。 これが成功すればすべての疑念を晴らすことができます。 それらにはペプチドという小型のたんぱく質が関係している事がわかりました。 でもアンガー博士のいう所の記憶物質の証拠は得られないまま71歳で博士は亡くなりました。 そして記憶物質説もこの世から姿を消しました。 でもね、もともとこの記憶物質の話は無理だったんですよ。 この記憶物質を巡る論争から遡る事20年ほど前に、 すでに体っていうのは流れている分子の集まりであるっていう事が判っていたのです。 先ほどお話した、食べ物に含まれる分子が瞬く間に体の構成分子となって、 またつぎの瞬間には体の外に出て行く、そういう分子の流れこそが生きている事であるって 明らかになっていたんです。 ちょっと冷静になれば、常に流れ続けている物質に記憶を刻み付けるなんて事は できるはずもない事がわかります。 現在、私たちの身の回りにある音楽やデータを記録するものは、安定した物質です。 レコード、磁気テープ、CDやMDやハードディスク。 ほんの数日で分解されてしまう生き物の体の分子の上にメモリーを書き込むなんて 無理なんです。 記憶物質は見つかっていないのではなくて、存在しようがないんです。 人の体を構成している分子は次々と新陳代謝をしていって、 常に新しい分子と入れ替わっていてそれは脳細胞も例外ではないんですね。 さて。今から10年前を思い出してみましょう。 あなたは10年前の事を思い出せますか?  私はというと…10年前というと…ええと2005年の12月ですね。 私は蟹屋さんに勤めていた頃です。 毎日、その日に発送する蟹を水槽から選んで大釜でボイルしていました。 12月だから年末の忙しさ真っ只中だという事はわかります。 でもそれが2006年の年末の忙しさだったか、2004年の年末忙しさの一日だったかは 記憶の中では区別はできません。 過去は恐ろしいほどにぼんやりしたものでしかないんです。 仮に「5年前はこんな事があった。10年前にはあんな事があったなぁ」って 思い出す事はできても、それは日記とか写真とか記念になるようなものがあって、 それらを手がかりに過去の順番をかろうじてわかるかなっていうくらいのものです。 感覚としては10年前のことが5年前の事より遠い存在だという実感を持つことはできないです。 逆に5年前の事が10年前より新鮮な記憶としてあるという実感もないです。 どうもね、人って時間経過の順に物事を記憶しているのではないんですね。 過去はかなりおぼろげな存在なんですね。このあたりに記憶というものの正体があります。 人間の記憶ってビデオテープのようなものが古い順番に並んでいるのではなくて 「思い出した瞬間に脳内で作り出されている何か」というものなんです。 言いかえればね、思い出した過去や懐かしいものっていうのは、 過去が懐かしいのではなくて、今、懐かしいという状態にあるという事に過ぎないんです。 私たちが鮮烈に覚えている、たとえば若い頃の記憶というのは、 何度か思い起こした事がある記憶の事です。 時々思い出してはそのつど愛おしく思ったり悔しく思い出したりして、 それと同時に変化させて覚えなおしたりした何かの事なんです。 過去っていうのはそういう脳内のかなりおぼろげなものなんです。 では記憶って何なんでしょう。 脳の中の細胞は絶え間なく流れる分子なのだから、そこには記憶を物質的に保つことは無理。 っていうことは記憶はいったいどこにあるのでしょう。 それはおそらく細胞の外側にあります。 正確にいうと細胞と細胞の間です。 脳の神経の細胞はシナプスという連携を作って互いに結合しています。 結合して神経回路を作っています。 と言ってもイメージしづらいですよね。 神経回路ってね、あぁ、10日ほど前まで街中に見られてたクリスマスツリーの イルミネーションがあるでしょ。あれみたいなもんです。 電気が通ると順番に明かりが灯って、たとえばオリオン座の形を作る、 いて座やこぐま座を作るみたいなイメージです。 ある時、回路のどこかに刺激が入るとそれは懐かしい匂いかもしれないし、 メロディーかもしれないし、小さなガラスの破片のようなものかもしれないんです。 刺激はその回路を伝わって順番に神経細胞に明かりをともします。 信号が繰り返し回路を流れると回路はそのつど強化されていきます。 それは思い出しやすくなるという現象です。 ずっと忘れていたのに回路の形はかつて作られていたときと同じ星座となって、 ほの暗い脳内に一瞬光を発する、そんなイメージです。 こういうふうに考えると、たとえ脳細胞の分子が入れ替わっていったとしても、 細胞と細胞とが形作る回路の形は保っていられるんです。 でも、その形は長い年月のうちには少しずつ変わっていくかもしれないけれど、 でもまぁ、おおよその星座のかたちはそのまま残るんです。 さて、先ほどお話した記憶物質があると主張したアンガー博士の研究は、 今になって取り上げられる事はもうないんですけれど、 博士の研究が全く無駄になったかというとそういう事ではないんです。 その後、1977年にシャーリー博士とギルマン博士という人がノーベル賞を取った研究があります。 彼らが追求したのは記憶物質ではなくて、脳内の伝達物質です。 そしてアンガー博士がペプチドというたんぱく質に辿り着いたのと同じく、 神経と神経との間の情報のやり取りにはペプチドが働いているという事がわかったのでした。 シャーリー博士とギルマン博士のあとも脳内から新しいペプチドの発見は相次いでいます。 アンガー博士が切り開いた方法論によってです。 人類の発見発展っていうのは多くの人々のトライアンドエラーの上に積み上げられていく 壮大な物語なんですね。 さて。記憶分子というものは存在していないけど、 脳内の分子と新陳代謝による分子の回転と記憶の間には何か関係があるように思えてきます。 それは時間経過の感覚のことです。 一日がまたたく間に終わってしまうとか、 または一年があっという間に過ぎていってしまうというこういう感覚の事です。 このメールマガジンは12月30日の午前7時30分に配信しました。 12月30日という日はあと17時間半で終わってしまいます。 すると12月31日が来ます。それから24時間もすると2015年は終わってしまいます。 早いです。ぼやぼやしているとあっという間に来年です。 私は1月4日が誕生日なのですぐに1歳年を取ります。なんてこったい。 思い起こせば子どもの頃はもっともっと1年が気が遠くなるほど長かったです。 1日だってあまりに長いので小学校に上がる前の頃など、 一日の途中でお昼寝しなければならないくらい一日が長かったのを覚えています。 その後の小学生の頃の6年間は1年がゆっくりゆっくり流れていきました。 やっと3年生か、4年生かと1年ごとにずいぶん長い時間をかけて ここまできたもんだと思ったものです。 それが20歳を過ぎたあたりから、どんどん早くなっていきました。 なぜオトナになると時間が早く過ぎるようになるのか。 誰もが感じるこの疑問はずっと古くからあるはずなのになかなか納得できる説明がありません。 よくある説明にこういうのがあります。 3歳の子どもにとって1年はこれまで生きていた全人生の3分の一です。 それに対して30歳の大人にとっては30分の一だからという説明です。 確かにね、自分の年齢を分母にして1年を考えると年を取るにつれて1年の重みは 相対的に小さくなります。 でもね、だからといって一年という時間が短く感じられる理由にはならないんですよ。 重要なのは私たちが時間の経過を「感じる」。この感じるというそのメカニズムです。 物理的な時間としての1年は、3歳のときも30歳のときも同じ長さです。 にも関わらず私たちは、3歳の一年と30歳の一年を比べたら 30歳の一年の方が短く感じます。 そもそも私たちは時間の経過をどのように把握しているんでしょう。 自分がこれまで生きてきた時間をモノサシにしてあるいは分母にして 時間を感じているんでしょうか。 もしそうなら先ほどの説明に一理あります。でも違うと思うんです。 私たちは自分の生きてきた時間、つまり年齢を実感として把握していません。 だいたいほとんどの人が自分はまだまだ若いと思っているし、 10年前の出来事と5年前の出来事の古さを区別することもできないんです。 もしも記憶を失ってしまったとして、ある朝、目覚めたとしましょう。 その時あなたは自分の年齢を実感できますか? 自分が何歳なのかは、年号とか日付とか手帳とかそういう外部の記録をもとに やっと認識できるものです。 自分の年齢が分母となって時間感覚が発生しているという説に 私はずっと疑問を持っていました。 で、福岡伸一さんの著書「動的平衡」を読んでいてやっと納得いく説明に出会えました。 「1年があっという間に過ぎる」そういう時間経過の謎は、私たちの内部にある時間感覚の あいまいさと関連しているという説です。 それを説明していきましょう。 今、私が完全に外界から隔離された部屋で生活するとします。 この部屋には窓がなくて昼夜の区別がつかなくて、時計もない部屋です。 こういう環境で人はどのようにして時間の感覚を得ることができるのか。 こういう状況になったら自分の中の体内時計に頼るしかありません。 だいたいこれくらいで1日24時間。 7回眠ったから1週間。 そろそろ1ヶ月経ったかな。 そして1年。  もちろんこれは思考実験です。本当にできるものではありません。 私が3歳の頃、この実験を行って1年が経過したとします。 そして30歳のときにもう一度この実験を行って1年を過ごしたとします。 いずれも自分の体内時計が1年と感じた時点が一年という事です。 それぞれの実験では実際の物理的な経過時間を外界で計測しているとします。 ここが大事なポイントです。 3歳のときの実験の「一年」と、30歳のときの実験の「1年」では、 どちらが実際の時間としては長いものになったのでしょう。 これね、意外に思うかもだけどほぼ間違いなく30歳のときに感じる「1年」の方が 長いはずなんです。 生物の体内時計の仕組みはまだ解明されていません。 でもね、細胞分裂のタイミングなどの時間経過は、 たんぱく質の分解と合成のサイクルでコントロールされていることがわかっています。 つまりね、たんぱく質の新陳代謝の速度が、体内時計の秒針なんです。 そして私たちの新陳代謝の速度は年を経るごとに確実に遅くなっているんです。 新陳代謝が悪くなってるんですね。 傷の治りが若いときに比べて遅いとか、思い当たることありますよね。 つまり体内時計は徐々にゆっくり回っているって事なんです。 だけど私たちは、幼い頃のように若い頃と同じように、ずっと同じように生きています。 私たちの感覚っていうのはとても主観的なものなので、 自分の体内時計の秒針が徐々に遅くなっていることに気がついていません。 だから、完全に外界から遮断されて体内時計だけに頼って「1年」を計ったら、 3歳の時計よりも30歳の時計の方がゆっくりとしか回らなくて、 その結果「もうそろそろ1年が経ったなぁ」と思えるほどに時計が回転するのは、 より長い物理的時間がかかることになるんです。 つまり30歳の体内時計の方がカウントする1年が長いことになります。 ここからが重要です。よぉーく考えて。 たんぱく質の代謝の回転が遅くなって、 その結果1年の感じ方は徐々に長くなっていくにも関わらず、 実際の物理的な時間はいつでも同じスピードで過ぎていきます。 だから、だからこそ、自分ではまだ1年なんて経っているとは全然思えない、 自分としては半年くらいが経過したかなーって思ったその時には、 もうすでに実際の一年が過ぎ去っているんです。 そして私たちは愕然とすることとなるんです。 つまり、年をとると1年が早く過ぎるのは、分母が大きくなるからではなく、 実際の時間の経過に、自分の生命の回転速度がついていけていない。 と、つまりはそういう事なんです。 2000年12月に始まったメールマガジン「やまねこ通信 E=MC 二乗」は 2009年9月に、ラジオ版「ラジオ山猫通信」も始まりました。 2015年12月21日の152回目の放送が最終回を迎えました。 メルマガ版はこれからもまだまだ続きます。 これからもよろしくお願いします。    * * * * *  * * * * *        始まったものは必ず終わりが来る。       死なない人間はいなし、終わらない番組もない。       過去も未来も幻。       すべては脳内でのこと。       私たちの体はゆるい分子の流れなら       現実と幻のはざまで       実態というものは、ないのかもしれない       世界はなんて美しいのだろう。       絶妙な仕組みの中で偶然と必然の中で命がある       悠久の時間の果てに今があるなら       これから先にも気も遠くなるような時間があるけど       先のことなど知っちゃいない       過ぎ去ったことなどもういいや       確かなのは、たった今この瞬間       流転する世界の一瞬の出会いと別れ        ━■みかりんの叫び━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「2045年問題 技術的特異点(シンギュラリティ)」 今年一年を振り返ると、もしかしたらだけどね、技術的特異点って、 これからかなり重要なんじゃないかって感じているんです。 得意分野じゃないんで、あちこち検索しながら、どういう事かちょっと説明しますね。 コンピューターの性能には目を見張るものがあります。このまま性能が向上して行くと 人工知能が全人類の知能を完全に超えるタイミングってのが必ずあります。 その時点で人はコンピューターに知能では敵わなくなり、それが2045年と予想されてるんです。 こんな説明をしているサイトもありました。 ================  http://www.ikeda.asia/2014/02/2045.html  コンピュータ技術が今のスピードペースで発達し続けると  ある地点で地球全人類の知能を超える究極のコンピューター「A・I」が誕生し  その「A・I」がその後更に自分よりも優秀な「A・I」を作りあげ、  更にその「A・I」が次のもっと優秀な「A・I」を作り…  といった具合に「A・I」が「A・I」を連鎖ねずみ算的に作り続けて  宇宙天文学数字的な爆発的スピードプロセスでテクノロジーを自己進化させ、  人間の頭脳レベルではもはや予測解読不可能な未来が訪れる。  つまり人類最後の発明は最初の「A・I」を開発することであり、  ここが技術的特異点(シンギュラリティ)と呼ばれるポイントなのだそうです。  そして、そのポイントを超えた後は知能を持った無数のコンピューターが  人間の代わりにテクノロジーを進化させる時代が訪れ、  その最初の「A・I」が完成するのが計算上おそらく2045年であろうという推測だそうです。 ================ 人間の脳のモデルを模した人工知能があります。 これをディープラーニングっていいます。 ディープラーニングとは、あらゆる概念の特徴を自動で見つけ出して それが何なのかを発見したり学習するアルゴリズムって説明されています。 これってすごいと思うんですよー。 今までコンピュータっていうものは、人が与えた動作しかできないでしょ。 それが自分で学習しちゃうんです。 これね、もうすでに例があるんです。 ニューヨーク・タイムスでも大きく報じられたんだけど 昨年末の医学コンペで、世界中の医師達の研究チームを破ってトロント大が優勝したんだけど 医学知識のないメンバーで2週間ディープラーニングを走らせて突き止めた研究内容が 優勝してしまっているんですね。 これってどういう事かというと、専門的な名医達の見識や研究が束になってかかっても 人工知能の問題解決や新発見をする能力に勝てない時代が来てしまったという事なんです。 あらゆる分野で専門家達の見識の蓄積が人工知能に負けてしまう可能性があるって事なんです。 将棋が「人間vsコンピュータ」での対戦をテレビ放映しているよね。 コンピュータponanzaが上位相手に69連勝無敗を記録しています。 それで来春にも叡王戦を勝ち抜いたプロがこのponanza戦うんだけど、 人間側の惨敗が予想されてるんですよ。 コンピュータの大進撃は続きます。 ・英語話者の話を高い精度で中国語に自動翻訳する事にも成功。  ↑これって「翻訳こんにゃく」の時代の到来ってことだよね。   英語=中国語ができたのなら、英語=日本語もそのうちできるだろうね。 ・画像認識では人間より高い精度でそれが何かを認識し言い当てるレベルに達した。  ↑これは、人間より安く正確に監視業務や検品、バグ取りや異常検知が可能になるって事だよ。 ・自動運転が完成しつつある  ↑これはグーグルカーが牽引している分野みたいなんだけど、   トヨタや日産も自動運転を視野に入れはじめたよね。   事故が起きた時の対処などで法整備がまだまだ問題山積だけど、自動運転車が当たり前の   社会になったら、車の保険とかドライバーとか色々いらなくなる社会になるよ。   「え? 車を運転してたって? どんな昔だよ、それ。wwww」って笑われるんだろうか。 ディープラーニングをロボットに搭載すると『動き』もデータから学習し共有できるので 調理や建設、医療行為やスポーツなど知覚面も人間以上に正確に出来るようになる可能性がある というんです。 っていう事は、介護や医療、建設現場、農業、原発などでの危険作業とかありとあらゆる職業が 機械で出来ちゃう未来が待ってるかも?って事なんだよね。 こういう技術的特異点が2045年って言われているんです。 今年生まれた赤ちゃんが30歳になった頃、今ある職業がずいぶん消滅してるかもなんです。 他にも今年の動きで注目なのが、石油です。 どうも石油ってのは有限なものじゃなくて無限じゃね?ってなってきたんですね。 微生物由来で地中の微生物が作り出してるっぽいって。 これについては「やまねこ通信vol.219」で取り上げました。 vol.219を書いたのが今年3月。こと時は「かもね?」っていう書き方だったけど、 この後どうも無限っぽいねって方向で決まってきたらしい。 そうなると世界情勢のパワーバランスに大きな変化が現れます。 世界経済はオイルマネーのバランスで成り立っていました。 オイルは有限って事で、省エネ商品の研究や、車は燃費の良さやハイブリッドの方向で 商品開発されてきていました。 その成果が現れて製品化されて世に出てきた今になって、 オイルは無限っぽいって言われたんです。 これではオイルは暴落します。 生産性やエネルギーコストが改善されるんだからこれは大変なことです。 最近ガソリンが急に安くなって私は嬉しい。(笑) オイルの話は技術的特異点とは関係ないけれど、世の中が大きく変わるその直前ていう 意味では似てると思うんです。 今はルネサンス前夜なのかもなんです。 でですね、みんなコンピュータに任せて危険はないの?って話になります。 これね、思うんだけど人間とコンピュータには決定的な違いがあるんです。 支配欲、縄張り意識、変な差別意識、性欲みたいな情動ってコンピュータにはないんです。 こういう動物的な本能みたいなものが人間の行動エネルギーのもとになってる所あるでしょ。 人間が人工知能を悪用する以外で、人工知能が人に危害を加える事は無いって思うんです。 2015年が終わるにあたって、2045年問題を取り上げてみました。 それでは、良いお年をお迎えください〜。 ━●編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ラジオ山猫通信が始まったのが2009年9月ですから  6年3ヶ月という当初には思いもしなかった長寿番組になりました。  この6年と3ヶ月という時間は私の宝物です。幸せな6年3ヶ月でした。  http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/238.htm  ↑最終回の収録風景です。  振り返ってみるとなんと早い6年3ヶ月だったことでしょう。  それだけ新陳代謝が遅くなってきてるっていう事が判った今日の「時間の話」でした。  最初の頃は変な汗をかいて、これは大変なことになったと思いましたよ。  放送で聞く自分の声も変だし。でも慣れるもんです。最高の6年3ヶ月でした。  一番最初の収録の事を今でもはっきりと覚えています。  心細くてスタジオの天井ばかりを見上げていて、  その様子は「捕らわれの宇宙人のようだった」と今でも笑われています。  メルマガ版はまだまだ続きます。  しばらくは不定期配信になると思います。    ラジオは、最初はメルマガを放送原稿に転用していたんですけれど、  そのうち放送原稿をメルマガに転用という逆転現象になっていきました。  でもそうなると、ラジオでこの内容は無理だなっていう縛りもできてしまうんです。  とりあえず1月中にはラジオでは無理だったネタを配信できればと考えています。   ★ラジオ山猫通信の過去の放送 (2010年1月4日第9回放送〜2015年12月22日第152回放送)が、  パソコン、スマートフォンから聴けます。  http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm  ↑ここのラジオ山猫通信って所をクリックしたら聴けます。  1回〜8回の放送分は聴けません。  あまりにしゃべりがヘタ過ぎて、音源を貰えなかったんです。  後半になるにつれてどんどんしゃべりが上手になっているように聴こえます。  でも、それは編集がどんどんうまくなってきているんですね。(笑)  語るテーマによっては、とてもしつこくて何言ってるかわからないものもあります。(笑)  やまねこ通信ってのは読み物であって語るものではないんだなと思い知りましたよ。  でもラジオでしかやれない事もいろいろ挑戦しました。  どうぞお時間のある時に聞いてみてください。  そして過去のメルマガ版もどうぞ読んでみてください。   ★今回のこの「記憶と時間の話」は、  ネットでいつでも好きな時に聞くことができます。  http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm  ここの右側「ラジオ山猫通信」をクリックしてスクロールして  「記憶と時間の話」をクリックすると聞けます。  すぐに聞けない人は、じっと待ってみて。きっと聞けます。  http://crashlanding.under.jp/rajiyama1221.mp3  直接URLはここです。  今回の文は、おおむねラジオ原稿そのままです。  ラジオ用原稿をメルマガ用に書き換えているけどね。 ★vol.238の参考にした本とサイト      動的平衡   著/福岡伸一  木楽舎      アルファルファモザイク 【2045年問題】再びシンギュラリティについて語らせて      http://alfalfalfa.com/articles/139925.html ★私はいつも「やまねこ通信 E=MC二乗」の事が頭の隅にあります。  次回テーマは何にしようかと常に思っています。  「やまねこ通信 E=MC二乗」は、私みかりんを構成している大事な要素です。 ★「やまねこ通信E=MC二乗」では、あなたからの投書を受け付けています。  動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学このメルマガの趣旨に合うような投書を  気軽にメールに書いてね。  過去に取り上げた記事からの話題も歓迎しています。 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹     ★彡★彡★彡★彡★彡『蟹屋 山猫屋』★彡★彡★彡★彡★彡 生まれも育ちも北海道育の“みかりん”が、北海道の味覚を全国の方に広めるために 『蟹屋 山猫屋』を立ち上げました。一級品の道産品をお手ごろ価格でネット販売! 読み物としても楽しめるものを目指しているよ。    登録はここ→ http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/kani/   山猫屋の蟹は冷凍ガニではありません。ボイルしたてを食卓に直送! 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹    ↑↑↑  私、みかりんのもうひとつのメールマガジン。  北の味覚。海産物。蟹おいしいよ〜。海水ウニもありますよー。  予算はこれくらい。食べる人数はこれくらい。と教えてくれたら、その中で  できる限りのご提案をします!山猫屋の蟹は冷凍物は扱っておりません!  さぁ、タラバ食べたいよう、毛ガニ食べたいようのメールをみかりんに書こう。  毛蟹の良いのが入荷してきています。  北の食材たちは脂が乗っておいしいです。  この機会に、どうぞ冷凍ではない蟹を!  ご贈答に、山猫屋の海産物を。 それじゃ、今回はここまで。 あなたのお便り待ってます。 daichi-m@phoenix-c.or.jp じゃね。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ テレビ付けたらNHKで安倍さんが何やらしゃべってるんだけど、 テレビ画面みたら 「一億総活躍時代」って書いているのが「一億総暗躍時代」って空目した。 「活躍」って目立つ行為だよね。 「暗躍」ってのは活躍が目立っちゃダメだよね。 でも「暗躍で活躍する人」っているんだよね。って所まで脳内展開して 「国民総暗躍」って、 月夜に屋根の上をぽんぽーんって渡り走る国民の姿まで妄想した。(笑) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○ やまねこ通信E=MC二乗 vol.238  2015年12月30日発行 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○発行編集者 みかりん daichi-m@phoenix-c.or.jp ○発行システム: インターネットの本屋さん「まぐまぐ」ID:0000052530 http://www.mag2.com/ ○登録/解除 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○やまねこ通信は、素人みかりんが趣味で発行しているもので、情報の正確さには  まったく自信がありません。引用して弊害が起きても責任は持てないよ。  それから誤字脱字変換ミスは大目に見てね。気を付けるけれどさ。えへ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━