2017/8/27━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 幽玄の森羅万象の散歩道 動物行動学からの性♂♀の話・動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学 興味のおもむくまま“みかりん”の しゃべりんぐ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━目指せ1万部! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆         やまねこ通信 E=MC二乗                                vol.250 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ こんにちは。 みかりんです。 編集後記にも書いたんですけれど、 今回のメイン記事のテーマは「湿原」を考えていたのです。 あてにしてたソースが手に入らなくなって、 急遽メイン記事を別のにする必要ができました。 さて、何にしようって考えた時に、前号で参考にした本、 「鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。  著/川上 和人」から 頭が赤い鳥の話があまりに面白かったことを思い出し、 前号に引き続き、この本からメイン記事を書きました。 日本を代表するロボットアニメ「機動戦士ガンダム」に登場する 「シャア・アズナブル」さんが大変重要になってきます。 ここに↓バックナンバーがあるよ。『内容一覧』という所をクリックしてみて。 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm 「ラジオ山猫通信」も、ここから聞くことができます。↑ ━■頭が赤い鳥のシャア仮説の話━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 小笠原諸島にアカガシラカラスバトという鳥がいます。 名前の通り頭は赤いです。 アカガシラカラスバトは、2002年には100羽以内になってしまい、絶滅目前でした。 アカガシラカラスバトは小笠原諸島にしかいない鳥です。 でも個体数が少なすぎて地元の島民もめったに見ることができない幻の鳥でした。 島民にすら馴染みがなかったのです。 絶滅を食い止めるため、地元の島民、国内外の研究者、国、都、村の行政関係者、 獣医や動物園スタッフ等々が本気で取り組みました。 2008年、この鳥に「アカポッポ」という愛称がつけられました。 絶滅から救うために具体的で最優先事項は、山域に生息する野良猫の対策でした。 山には多くの野良猫がいました。もちろん人間が持ち込んだ外来生物です。 このネコがハトの最大の脅威でした。 一般的に外来動物の駆除は、世界的にみても日本でも殺処分することがほとんどです。 でもね、ネコはアカポッポよりも人間をよく利用していました。 ネコは愛され上手なんです。 その愛され上手な能力を特化させて 現在のポジションを得たといっても過言ではありません。 特に現代の日本に「ネコを殺処分してハトを絶滅から救った」というストーリーは 社会的に大いなる逆風が生じるでしょう。 駆除作業の妨害すら予想されます。 それに何より殺さずにすめばそれにこしたことはありません。 そこでネコ捕獲精鋭部隊が結成されて、重い金属製のカゴ罠を担いで 毎日山奥まで見回りし、道なき森林の奥まで散らばるネコ捕獲作戦が始まりました。 集落の飼い猫は獣医の協力で不妊去勢され、 識別のためのマイクロチップの登録されました。 そして捕獲された野良猫たちは、小笠原海運の協力によって内地へ送られ、 東京の獣医師会の協力で里親を探すという体制がとられました。 こうしてネコを殺さずに取り除くシステムが作られ、 島から野良ネコの姿は見えなくなってきました。 (これ数行で書いたけど、どれだけ大変な事か…) そうしてアカポッポは個体数を増やし、いつしか集落にも出現するようになり、 多くの島民も見ることができる鳥になったのです。 本気になれば絶滅を止めることができるのだと関係者の誰もが実感しました。 さて、ここからが本題です。 アカガシラカラスバト(アカポッポ)の頭は赤いです。 赤。 アニメ機動戦士ガンダムの登場人物シャア・アズナブルは 「赤い彗星」の異名を持っています。 彼は赤く塗装された彼専用のモビルスーツで駆けます。 赤いモビルスーツは彼の象徴です。 ザク、ズゴック、ゲルググ(いずれもモビルスーツの名)と赤い専用機を乗り継いで います。 でも、ガンダムと最後の死闘を演じたジオングのみグレーだったんです。 ここに「赤い頭の鳥」のヒントがあります。 先に挙げたザク、ズゴック、ゲルググは、 いずれも量産機を赤くしたカスタムモデルなんですけれど ジオングは1機しかないんです。 赤い塗装は、外見の似た量産モデルとの差別化なんです。 ジオングは類似モデルがないので色による差別化は必要ありません。 シャア機の赤は識別のための信号なんですね。 で、話を小笠原に戻します。 小笠原には、アカガシラカラスバト(アカポッポ)とは別に、 オガサワラカラスバトという別のカラスバトの分布記録があるんです。 この鳥はアカポッポと近縁で全身が黒いハトです。 これが量産型ザクなんです。 鳥は、お互いが同種かどうかを見分ける必要があります。 そうしないと雑種が生まれてしまい結局不利益となります。 このため同じ場所に似た形態の種がいる場合、 お互いを識別する特徴が進化しやすいのです。 アカポッポは、オガサワラカラスバトと形態的な差別化をするために 頭を赤く進化したと考えると合理的なんですね。 このような例はアカポッポだけではありません。 沖縄に、ズアカアオバトというハトがいます。 字面だけみても頭が赤そうな鳥です。 ズアカアオバトは驚くべき特徴があります。 なんと!頭が赤くないんです。 ズアカ(頭赤)なのに! で、台湾にいる集団では頭が赤いんです。 台湾にはズアカアオバトと極似したアオバトという鳥がいます。 だけど沖縄にはアオバトはいません。 アオバトがいる場所のみズアカになるという事実は、シャアザク仮説に合致しています。 また話をアカポッポに戻します。 アカポッポが頭を赤くしたのはオガサワラカラスバトという近縁のハトがいたからですが 実は、このオガサワラカラスバトは19世紀に絶滅しています。 おそらくネコやネズミなどの外来捕食者の影響でしょう。 この絶滅種がいなければアカポッポはただの頭の黒いカラスポッポだったかもしれません。 アカポッポを守ることは、近縁の絶滅種が確かに存在した証拠を守ることでもあるのです。 ここからは余談。 タンチョウヅルの頭の赤い部分。 あれ羽毛じゃないって知ってました? http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/250-2.htm 赤い部分は、皮膚が裸ででていてこまかな肉瘤となっているんです。 赤い色は血の色が見えているんですね。 ニワトリのトサカも同じく血の色が見えてるんですね。 アカゲラとかアカポッポなどは違います。 赤い羽毛が頭にあります。 ━■みかりんの叫び━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「幸せな右脳の世界」 朝のNHKラジオ「すっぴん!」の金曜日のパーソナリティー高橋源一郎さんが 本を紹介していました。 その話があまりに面白かったのです。 「奇跡の脳〜脳科学者の脳が壊れたとき」著/ジル・ボルト テイラー(新潮文庫)です。 1冊の本を源一郎さんが限られた時間の中で紹介したのを、 さらに私が限られた紙面で紹介する事になります。しかも私はこの本を読んでいません。 源一郎さんのお話を必死でメモしたものでこの欄を構成しようとしています。 皆さんに正確に伝わるかどうかは怪しいですが、面白さ興味深さは伝わると思います。 脳科学者のジルさんが、脳卒中で左脳が使えなくなり、8年かけて回復していく記録です。 いわば脳の専門家の実況中継みたいなものになっています。 ジルさんが使えなくなったのは左脳です。 左脳は言語をつかさどります。 言葉をつかさどる所をやられた時、人間はどうなるんでしょう。 言葉が自分の中から消えていく…想像できないです。 1996年12月10日朝7:00 頭痛。右手が効かなくなっている。 脳内のおしゃべりが出来なくなっている! 「三次元の現実感覚を失っていました。  体は浴室の壁で支えられていましたが、どこで自分が始まって終わっているのか  体の境界がわからない。なんとも奇妙な感覚」 体が個体ではなく流体であるような感じ。 まわりの空気や空間に溶け込んでしまったような感じ。 人間の体の境界は左脳でコントロールしているので左脳が効かなくなると 流れ出ていくような感じになるんですね。 ジルさんはそれでも「仕事に行かなきゃ」と思い、そしてバランスを崩しました。 右腕が完全にマヒして体の横に垂れ下がってしまったからです。 「あ、何てこと。脳卒中になっちゃった」 でも脳科学者のジルさんは冷静です。 「これまで誰も脳卒中になった患者を内側から研究した人はいない。  これって史上初の脳卒中の実況中継じゃん?」 彼女はパニックにならずに科学者であり続けたんです。←ここがすごい。 しかも言葉を失っているのにです。 言葉の機能が失われて論理的思考もできなくなっている。 自分が何で、どうしたらいいか判らない。 でもこれには波があって、たぶん出血がちょっと止まった時? その時だけ電話の前へ行く。 でも電話の前で「何してるんだっけ?」ってわからなくなってしまう。 「私は何してるの?何してるの?そうだ助けを呼ばなくちゃ」 でもプッシュホンの前に行っても数字が判らない。 一瞬ある番号がよぎったけれどそれは母の番号で不在でした。 アルファベットも数字も判らなくなっています。 たとえば「2」は模様です。 (足し算ができるようになるのは5年後です) 奇跡的に職場に電話が繋がりました。 でも言葉が出てこない。「help me」と言ってるつもりだけど 自分が何をしゃべっているか判らないんです。 でも電話の向こう側の人はジルさんの声だとわかり、ジルさんは助けられます。 「合衆国大統領は?」 「大統領?ってどんな意味?」 意味はわからなくても絵が浮かんできます。 「でも合衆国って何?」 何を言われても意味が判らなくなっています。 左脳が効かなくなっているけれど、右脳は無事です。 これよりジルさんは、右脳の世界にどっぷり浸ることになります。 ジルさんは本に右脳の世界の事をこう書いています。 「本当に幸せ。平和。落ち着いた。素晴らしい世界。  パニックにおちいりながらも、右脳のこの世界にずっといるのもいいなぁって  最後まで思っていた」 左脳は、何とかしなくちゃ(問題解決)、何とかすべきだという世界で 右脳は、「いる」という事が肯定された世界なんですね。 左脳と右脳の間に脳梁(のうりょう)があって、 情報が行き来していて共同作業しています。 そして左脳が効かなくなって右脳だけの世界になると、 本当に幸せな全肯定な世界になるとジルさんは言います。 それは宗教的離脱の世界に近いみたいです。 ジルさんはその後だんだん治っていくんですけれど 治っていくにしたがって左脳が修復されていって 論理的な自分の嫌な性格が戻ってきます。 ジルさんは、右脳の肯定的な性格を残したいものだと名残惜しい気持ちになります。 【ジルさんの治っていく過程】 4年目に複数の作業が同時にできるようになった。 (電話をしながらパスタを茹でるような) それまでは一度にひとつの事しかできなかったのです。 そして足し算に挑む体制を整えるようになります。 4年半後には引き算と掛け算ができるようになりました。 割り算は丸5年経つまではよく判りませんでした。 5年目の終わりには、足を見ないで岩から岩へ跳んで進むことが出来るようになりました。 こういう事も左脳の仕事なんですね。 8年目にして、流体だった体の感覚がようやく個体に戻ってきました。 ジルさんは思います。 個体に戻ったのは嬉しいけれど、流体のように感じることが全然なくなってしまったのが 残念で残念で。 「私は、『私たちは宇宙とひとつなんだ』と感じる能力を失ってしまったのです」 私たちは普段は左脳で生きています。 右脳は論理がなくて物事をあるがままに受け入れているんです。 ジルさんは宇宙と一体化していた感覚を体験していて、 左脳が復活するにつれその感覚がなくなるのが本当に寂しいと言います。 右脳の精神が中心の方が、人は幸せなのではないかとジルさんは考えています。 それから本にはこんな事も書かれています。 人間の「怒り」の感情はホルモンの放出がやっている事で、90秒しか持ちません。 あとは脳がやっているんです。脳が指令をだしているんです。 ジルさんは、 「怒っても90秒待って。あとは脳が指令をだしているだけで本当は怒っていない」と 理解すると自分の感情をコントロールできます。と言っています。 と、ここまでが高橋源一郎さんのお話を私がメモしたものです。 すごく興味深かったです。 「宇宙と一体化」 これは宗教的離脱、瞑想で到達した人、または幻覚剤などで強制的に体験した人などが 言うフレーズです。 でも脳科学者ジルさんが経験した右脳が認識する世界がそもそも 「宇宙と一体化」の世界なんですね。 「世界はどの脳で認識するかで見え方が変ってくる」というテーマは やまねこ通信でたびたび取り上げるテーマでもあります。 蝶は紫外線が見えています。それは私たちの見る景色と全然違います。 私たちは飛んでいるモンシロチョウのオスメスを瞬時に判断することはできませんが モンシロチョウ的にはオスメスの羽の色が全然違くみえるので一目瞭然で判別できます。 カラスに、ダミーの肉と本物の肉(人の目には区別が付かない)を見せて 選ばせる実験をした所100%間違いなく本物を選びました。 カラス的にはまったく違うものに見えていたんです。 人の聴力では聞こえない犬笛を吹いて犬を操る技があります。 人の聴力の範囲を超える世界は、私たちの日常の生活にはわかりません。 視覚、聴覚、以外にも様々な感覚があります。嗅覚の世界になると人は鈍感です。 それ以外にも人の感知の及ばない感覚もたくさんあるでしょう。 世界は当然のように、人が認識できるものだけで構成されている訳ではありません。 私たちは、世界のほんの一部分を認識しているだけなのに「世界はこうだ」と 知ったかぶりしているんですね。 ジルさんの「怒りのコントロール」の話、これ、判ります。 以前、やまねこ通信のどこかに書いた覚えがあるんだけれど イヌは、MAXで怒っていても信頼する主人がなだめると瞬時に怒りがしずまるんです。 ヒトの脳はそういう事ができません。 ジルさんが言うようにホルモンの影響で怒りは90秒続くんです。 イヌは怒りが瞬時にしずまる脳を持っているんです。 世界はどの脳で認識するかで見え方(感じ方)が全然違うというお話でした。 ━▲やまねこ投書箱━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 前号のvol.249の「みかりんの叫び」で「くるくる回らない話」という話題で 動物は回転運動を採用せずに植物が回転運動を採用したね。という話をしました。 そうしたら読者の坂手保弘さんが「あるよ!動物系で体の一部が回転するやつら」と メールが送られてきました。 -------------------------------------- [坂手保弘さん] みかりん! あるよ! 動物系で体の一部が回転するやつら・・・ 私が学生の頃ですので30年も前の話しです。 生物学の先生が、鞭毛は回転していると話しており、 そんなことはないだろうと質問しました。 先生もめんどくさいのか、詳しく知らないのか、納得のいく説明がなかったことを覚 えております。 ところが、このところ生物モータ?(単語合ってるかな?)なるものが開発されてい るそうです。 その基礎になるのが、鞭毛の回転です。 ウキペディアで「鞭毛」で調べてください。載ってます。 みかりんの話しは、おもしろいです。 関心のツボがかぶっているように感じております。 さて、 鞭毛は精子にもあります。 「ミトコンドリア・イブ」って知っていると思いますが、母系の先祖をたどるとアフリカに いた一人の女性にたどり着くというものです。 ここで面白いのは、なんで「母」なの?「父」はだめなの? という素朴な疑問です。 種あかしは、この場合の先祖探しはDNAを解析しますが、それはミトコンドリアの DNAです。 精子の鞭毛は、それを動かすのにエネルギーを必要とします。そのエネルギーはミト コンドリアが作っているそうで、ミトコンドリアは精子の中の鞭毛に近いところに集 まっているそうです。 受精の瞬間に、鞭毛は切り離されてしまうので、その時にミトコンドリアもそのほと んどが卵子の中に入らないということです。 ですので、動物(精子で受精する)のミトコンドリアは母系から受け継がれるという ことになっているそうで、ミトコンドリアのDNAを解析すると・・・アフリカに行 きついたというストーリーです。 この生物モーターをぐぐると、確かに、出てくる出てくる。 この分野はかなりの研究が進んでいることがわかりました。 ATPサイクルそのものが、回転するモーターで出来ているようなことも書いてあり、 細胞の中では、くるくるまわるしくみが多くあるようです。 もっと拡大して車の車輪みたいになれば速く走れたのにね。 それから、ミトコンドリアの遺伝子が父から伝わらない理由を書きましたが 間違ってるかもしれません。 鞭毛が切り離されるのでなく、プログラム的に抹消される?ようなことも書いてあり ます。 http://scienceminestrone.blog.fc2.com/blog-entry-896.html 20〜30分(仕事せず)ネットを見ているといくらでも新しい知識が出てきます。 ちょっと、手に負えません。 掲載OKですが、批判集中を覚悟で行わねばと感じております。 それも、楽しいか? -------------------------------------- [みかりん] そうなんだよなぁ、書いていて 「動物系回転でひとつだけ何かあったような気がする…気のせいかも」 って思って書き進めてた。(笑) そうかぁ、鞭毛の回転だったか。 改めて生物モーターで検索したら出てくる出てくる。 で、鞭毛モータはバクテリアが長い鞭毛をものすごく回転させているもので、 その回転数は1分間に約2万回でF1レーシングカーのエンジン並、 消費エネルギーは1千兆分の1ワット、エネルギー変換効率はほぼ100%。 やっぱり回転運動は効率がいいんだね。 しかも大きさは約30ナノメーターっていうんだから。 そして精子にも鞭毛はあるけれど、それは回転運動する鞭毛じゃなくて おたまじゃくし的な動きをする鞭毛だね。 ミトコンドリア・イブ。 うん。知ってる。 でもなぜミトコンドリアが母系だけの情報をたどれる仕組みは判っていなかったです。 情報ありがとう! ━●編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★実は今回のメイン記事をNHKテレビの北海道クローズアップ「釧路湿原 驚異の防災力」を  もとに書こうと思っていたのです。2017年7月21日放送のです。  たまたま見ていて「これは!」と感じるものがあったんです。  メモも取っていなかったけれど、まぁNHKだしアーカイブとか見逃しサービスとか、  何かしら見る方法はあるだろうとタカをくくっていたんですね。  で、さて書こうとなって調べてみると、どうもそういうサービスの対象外なんですね。  NHKに電話して聞いてみたけれど、全国放送だけそういうサービスがあって、  地方版は対象外というツレナイ返事でした。  ちょっと記憶だけでざっと書いてみます。  去年北海道はものすごい暴風雨にさらされて、特に道東方面は壊滅的な打撃を受けました。  農作物にも大変な被害が出たばかりではなく、農地の土が全面剥ぎ取られるような被害が  起きて、未だに傷跡は多く残っています。  ポテトチップスの生産も縮小や延期のニュースとして全国区でも話題になりました。 日勝峠は橋の落下や道路欠損など66ヶ所が被災していて、  いまだに通行止めが続いています。 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/250-1.htm この写真見てー。  先日、今秋にも通行再開予定のニュースが報じられました。     で、湿原の役割の話になるのです。  湿原は今まで人が考えていたよりもものすごい量の保水力があるのが判ってきました。  そしていったん保水したものをゆっくりと排出する特徴がある事が判ってきたんです。    1972年、当時の総理大臣田中角栄が日本列島改造論を発表しました。  その中には日本にはまだまだ使える土地がある。という論調と共に役立たずの湿原を  土地改良や河川をまっすぐにして田畑などの使える土地にしようという政策も  含まれていました。  でもどんなに湿原を土地改良しても水は吹き出てきます。  それはそれは大変な努力をしてなんとか牧畜に適した土地にしました。  そして曲がりくねっっていた川を一部まっすぐにしました。  釧路湿原は広大です。もちろんそういった土地改良や直線河川の工事は  釧路湿原の一部です。  この傾向は日本だけではなく世界中の湿原で行われました。  そうして自然災害が増えていくことになります。    そうして世界は湿原の役割と重要性に気づくんですね。  莫大な国家予算を使って湿原の土地改良と直線河川の工事を行い、  今また莫大な国家予算を使って直線河川を以前のような曲がりくねった川にする工事を  しています。  でも、そこで牧畜業を営む人の戸惑いの声も取り上げていました。  国策だからここに住んで何とか暮らせるようになるまで  先代先々代からの苦労を聞いて育ち、今また国策で湿原に戻すだと?と。  とまぁ、おおまかなあらすじはこんな感じです。     日本だけではなく世界の自然災害はすぐにニュースになって耳に入ります。  自然災害が多いっていうイメージだけど、これは効率化を求めた人災の面も  あるんだなぁとも思いました。  ちょっと話はかたいけれどやまねこ風味で紹介して、地方番組だったから全国区の  みなさんにも知って欲しいなぁと思ったのでした。   湿原についてはvol.185のみかりんの叫びで  「やちまなこ」というタイトルで語っています。    湿原のすごさについて語りたかったのです。  で、考えていたメイン記事がダメになったんで、  急遽前回と同じ本から話題を選びました。 ★すみません。   今回も異様に長いメルマガになってしまいました。  最後まで読む人いるのか?これ。(笑)      ★vol.250の参考にした書籍&サイト&ラジオ&テレビ     鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。  著/川上 和人  新潮社           東京ズーネット     https://twitter.com/TokyoZooNet_PR/status/734535245576474624 NHKラジオ「すっぴん」2017年7月7日放送 源ちゃんの現代国語から     NHKテレビ 北海道クローズアップ「釧路湿原 驚異の防災力」2017年7月21日放送 ★ラジオ山猫通信の過去の放送 (2010年1月4日第9回放送〜2015年12月22日第152回放送)が、  パソコン、スマートフォンから聴けます。  http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm  ↑ここの右側「ラジオ山猫通信」って所をクリックしたら聴けます。   ★私はいつも「やまねこ通信 E=MC二乗」の事が頭の隅にあります。  次回テーマは何にしようかと常に思っています。  「やまねこ通信 E=MC二乗」は、私みかりんを構成している大事な要素です。 ★「やまねこ通信E=MC二乗」では、あなたからの投書を受け付けています。  動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学このメルマガの趣旨に合うような投書を  気軽にメールに書いてね。  過去に取り上げた記事からの話題も歓迎しています。 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹     ★彡★彡★彡★彡★彡『蟹屋 山猫屋』★彡★彡★彡★彡★彡 生まれも育ちも北海道育の“みかりん”が、北海道の味覚を全国の方に広めるために 『蟹屋 山猫屋』を立ち上げました。一級品の道産品をお手ごろ価格でネット販売! 読み物としても楽しめるものを目指しているよ。    登録はここ→ http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/kani/   山猫屋の蟹は冷凍ガニではありません。ボイルしたてを食卓に直送! 蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹蟹    ↑↑↑  私、みかりんのもうひとつのメールマガジン。  北の味覚。海産物。蟹おいしいよ〜。海水ウニもありますよー。  予算はこれくらい。食べる人数はこれくらい。と教えてくれたら、その中で  できる限りのご提案をします!山猫屋の蟹は冷凍物は扱っておりません!  さぁ、タラバ食べたいよう、毛ガニ食べたいようのメールをみかりんに書こう。  毛蟹の良いのが入荷してきています。  北の食材たちは脂が乗っておいしいです。  この機会に、どうぞ冷凍ではない蟹を!  ご贈答に、山猫屋の海産物を。 それじゃ、今回はここまで。 あなたのお便り待ってます。 daichi-m@phoenix-c.or.jp じゃね。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ パソで「脳梁」と打ったつもりでいたら 「納涼」になっていて脱力した。(笑) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○ やまねこ通信E=MC二乗 vol.250  2017年8月27日発行 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○発行編集者 みかりん daichi-m@phoenix-c.or.jp ○発行システム: インターネットの本屋さん「まぐまぐ」ID:0000052530 http://www.mag2.com/ ○登録/解除 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○やまねこ通信は、素人みかりんが趣味で発行しているもので、情報の正確さには  まったく自信がありません。引用して弊害が起きても責任は持てないよ。  それから誤字脱字変換ミスは大目に見てね。気を付けるけれどさ。えへ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━