2002/3/11━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 幽玄の森羅万象の散歩道 動物行動学からの性♂♀の話・動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学 興味のおもむくまま“みかりん”の しゃべりんぐ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━目指せ1万部! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆         やまねこ通信 E=MC二乗                                vol.61 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ こんにちは。 みかりんです。 月に水があることは、月探査機クレメンタインで確かめられました。 古代の人は、月には水の都があると思っていたようです。 この季節、月がおぼろににじんで見える事も多く、水っぽい月っていうのも いいもんだなぁなんて思ったりします。 新しく登録して下さった人、はじめまして。  ここに↓バックナンバーがあるよ。『内容一覧』という所をクリックしてみて。 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ━■植物の五感の話━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 私たち動物には五感がある。 視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚。 これらの感覚が植物にもあると言ったら、驚きだろうか。 でも、木は会話するし、草は戦うし、色を見分け、音を聞き、触ると避けるんだ。 ヤナギの葉に毛虫がついて葉をかじると、ヤナギはタンニンを分泌して葉を苦くする んだ。 タンニンは渋い。それでも食べ続けるとタンニンが消化を妨げ、食べても養分になら ない。毛虫は成長ができなくて死んでしまうんだ。 ウルトラマンのスペシウム光線や水戸黄門の印籠のように、そんなに効果的なら最初 から葉に蓄えておけばいいような気もするけれど、強力な成分ほど、自分にとっても 毒になるから、毛虫にかじられてからタンニンを作るんだ。 さて、毛虫にかじられてからタンニンを作りだしたヤナギ。このヤナギの隣に生えて いるまだかじられていないヤナギも、タンニンを作り出すんだ。 どうもヤナギ同士は会話をしているらしい。 会話と言っても声の会話ではない。空気中に化学物質を放出して、隣近所へ情報を伝 達しているんだ。周辺もヤナギはその匂いを嗅いで防衛体制を敷く。ヤナギはこれら 化学物質で会話してるんだね。 新しい造成地が出来たとき、ブタクサがびっしり生えて占領してしまうことが多い。 ブタクサは北アメリカ原産の帰化植物で1mの背丈のキク科の一年草だ。 でもブタクサの天下は1年か2年で、同じ北アメリカ原産の帰化植物セイタカアワダ チソウにやられてしまうんだ。 セイタカアワダチソウは背丈1.5mから2mのキク科多年草で、群生して黄色い花をつけ る。 セイタカアワダチソウは、他の植物の発芽や発育を抑える化学物質を根から分泌し て、この物質が地中に浸透し、ブタクサや他の植物との戦いに勝ち、その辺りをセイ タカアワダチソウだらけにしてしまう。でも、数年でその姿を消すんだ。原因は、他 の植物を締め出すために分泌していた化学物質が強力すぎて、自分自身がやられてし まうんだ。因果応報なんだよ。 南アフリカ原産の日本にもありふれた雑草スベリヒユという草は、赤と緑色を見分け ることが判っているんだ。 スベリヒユの近くに赤と緑のブロックを置くと、赤いブロックにはその上を覆うよう に成長するけど、緑のブロックには避け、ブロックに触れる前に何もない方に枝分か れするんだ。 これは植物が光の波長を感知する色素を持っているからなんだね。 これはどういうことかというと、お互いにぶつかったり、葉が重なりあわないように お互い緑色のものを避け合っていると思われるんだ。 中国雲南省に生えるマイハギという1mほどの小さな木は、少数民族タイ族の少女が合 唱を始めると、先端部の葉が歌に合わせて踊るように動き出すんだ。 このことは唐の時代から書物に記されていて、葉の先端部分がモーターで回るみたい に、右から左、左から右へと回転運動をする。 携帯電話の着信音でも舞い出すという。どうしてかはわからないんだ。 でも、農作物にクラシック音楽を聴かせるサウンド農法っていうのもあるからね。 ハエトリグサやモウセンゴケは、虫を感知し、捕まえて餌にする。枝やガラス棒には 反応しないけど、肉片や毛髪など窒素分の混じったものが触れると素早く捕まえて食 べるんだ。味覚を持ったグルメなんだよ。 五感は動物だけの感覚ではないと思ってもいいんじゃないかな。 ━●みかりんの叫び━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「ほうれん草豚」 今年1月下旬、ほうれん草の遺伝子を組み込んだ豚が誕生したと報道された。 え?! 何それ……。 遺伝子操作ってそんな事も出来るの? 動物と植物も組み合 わせる事が出来るの? それじゃさ、「豚と真珠」ってのも出来る訳? 「猫に小判」も? 「馬の耳に念 仏」は……無理か。(笑) ともかくそのほうれん草豚は、豚臭くなくておいしいらしい。 う〜ん。おいしいのか? それじゃその豚は幸せなのか? やまねこ通信 vol.28のこの欄に書いたように、私は「幸せな豚はおいしい」という 法則を発見した者である。 どうも私の目指す“おいしい”とは別方向のような「ほうれん草豚」だ。 新聞には写真が載っていた。別に葉っぱが生えているわけもなく、緑色でもなく見た 目は普通のブタだ。 ちょっと待てよ。 「ほうれん草豚」が出来るってことは「ブタほうれん草」も出来るのかなぁ。 ブタの遺伝子が入ったほうれん草。 ちょっと動物的なワイルドなほうれん草。栄養価が高くヘルシーですよ。なんて甘い 言葉でダイエット食品として売り出される日も近いに違いない。 「ほうれん草豚」が出来るって事は、「ほうれん草人間」も出来るってことらしい。 ポパイ型人間としてもてはやされるのだろうか。 ジャガイモとトマトを組み合わせてとか、そういう次元とちょっと違うぞ「ほうれん 草豚」。 「技術的に出来る」という事と「やって良いこと」は違う。 おいしいブタが食べたければ、広く清潔な豚舎を与え、ほじくり返して遊べ走り回れ る草原を用意し、ブタを幸せにしてやるといい。 ブタをほうれん草化させる事とは違う。 ━●ネイティブ日本人の思想(1)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「ネイティブ(土着の)日本人の思想」 私は時々やまねこ通信の中で、世界のネイティブな人々の高い精神性について語って いた。いや、語るという程じゃないけれどたまに言葉がこぼれていた。 インディアンやアボリジニやアマゾン奥地の人々やイヌイットやアイヌの人たちの 高度な精神世界。 戦後57年経った。57年も経つともはや戦後という言葉は当てはまらない。 で、この50数年日本人が信じて邁進してきたのは科学技術だった。 でもここに来て科学信仰の底の浅さと矛盾に直面することになってしまい、現代文明 に対する不安感が増してくる社会を作り上げてしまった。 環境に対しては、酸性雨、二酸化炭素排出、海河川の汚染、緑地の砂漠化 etc……。 人々の関係は希薄となり、命がモノ化していき、「何故、人を殺してはダメなの?」 という質問が世間を席巻するような社会になってしまった。 科学は素晴らしい。ただそこに精神性がないがしろにされては、やはり薄っぺらな ものにしかならない。 合理主義、効率主義で閉塞感いっぱいな現代日本人にも、本当は脈々と流れている 独特の世界観がある。 それは縄文の頃からの遠い記憶。日本人はどのような死生観を持っていたのだろう。 やまねこ通信は、科学マガジンだけど、私は思想哲学のない科学は薄っぺらと思っ ているんだ。 だからこの欄を新設して少しずつ「ネイティブ(土着の)日本人の思想」について 語っていこうと思う。 長くならないように気を付けて連載していこうと思っている。 ━▲やまねこ投書箱━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ すみません。m(u_u)m    前号vol.60で重大なミスがありました。まずはその御指摘メール2通から。 ----------------------- [sho1]  1無量大数=10の20乗 とありましたが、本当は、  1無量大数=10の68乗です。 10の20乗=1垓(がい)になります。  万から上は、10万、100万、1000万、1億、10億…  と、万、億、兆…となるたびに、10の4乗倍になります。  英語には、大きな数字を扱う言葉があまり多くないそうですが、日本には、古来よ  り超天文学的数字を扱う言葉があるというのは、すごいですよね。  昔の人は、それほどスケールのでかいことを考えていたのでしょうか。 ----------------------- [ていけん]  1無量大数=10exp68です。  1万=10exp4で  1億=10exp8になるように、万以上は  1万、10万、100万、1000万、1億、10億、・・・です。  書籍によっては「穣」を「じょう」としていますし、  「載」も「ざい」のことがあるし、  「不可思議」「無量」「大数」としていることも有ります。  1より下の桁、割、分、厘、毛、糸、忽、微、・・・も調べてあるのでしょうね。 ----------------------- つまり 1無量大数= 100000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000 と言うことで、10の68乗です。 すみません。お詫びして訂正します。m(u_u)m   (使用例) 「あの星までの距離はどれくらいかな?」 「えーと、およそ8不可思議6那由他2阿僧祗9恒河沙kmくらいだと思うよ」 調べたら1より下の桁は、小数第24位まで単位がありました。 割(わり)・分(ぶ)・厘(りん)・毛(もう)・糸(し)・忽(こつ)・微(び) ・繊(せん)・沙(しゃ)・塵(じん)・埃(あい)・ 渺(びょう)・漠(ばく) ・模糊(もこ)・逡巡(しゅんじゅん)・須臾(しゅゆ)・瞬息(しゅんそく)・弾 指(だんし)・ 刹那(せつな)・六徳(りっとく)・虚(きょ)・空(くう)・清 (せい)・浄(じょう) 以前に和名の動植物の話になった時と同じように、和名の単位というものは、おもむ きというか情緒があるね。 こよみの月も、睦月(むつき)、如月(きさらぎ)、弥生(やよい)、卯月(うづ き)、皐月(さつき)、水無月(みなづき)、文月(ふみづき)、葉月(はづき)、 長月(ながつき)、神無月(かんなづき)、霜月(しもつき)、師走(しわす)と言 うように和名は情緒があります。 で、今、これら和名の月を列記するのに調べていたら、10月の神無月について面白い ことが判ったよ。何故、神無月と言われるかは、10月は日本中の神様たちがみんな出 雲に集まるから神無月と呼ばれるんだけれど(ここまでは知ってるよね)、出雲地方 のみは「神有月(かみありづき)」と呼ばれるんだって。 日本では、3月などと数字で表現してしまう事が多いのに英語ではMarchなどと数字 を使わずに表現している所は、あっぱれと少し褒めたい気分です。 次の投書は、今まで戴いた投書の中ではたぶん一番の高齢の方です。 と言っても別に投稿に年齢を明記して欲しいと願った訳ではないので、今までの投稿 者の中にもっと高齢の方がいなかったという根拠はありませんが。 ----------------------- [風船太郎]  前号vol.60で  >「クジラが打ち上げられたのは、海洋汚染のせいでクジラの何かが狂ったため」  >という主旨の事を力説していた。  >それを見て、あぁ、あの聡明な、お登紀さんをもってしても、片寄った情報を  >鵜呑みにしてしまっているんだなぁ。と思ってしまった。  この部分に共感しています。  赤潮が海洋汚染のせいだと盛んに言われていますが、赤潮は75才の私が子供の  時分(昭和一桁)から頻繁にあったのです。今はもう海岸というイメージから  ほど遠くなってしまった阪神沿線の海岸ですが、その当時は釣り竿と魚籠を供に、  いつでも磯釣りに行けた時代でした。「また今日も赤潮じゃ」と、連れて行って  くれた父がつぶやいたものです。あの青い海の色が一面に赤茶色になるのです。  その日はがっかりして引き返します。釣れるどころではありません。魚たちは  白い腹を裏返しにして苦しんでいます。ふらふらと酔っぱらったように海面で  喘いでいるハゼやカレイもいました。  赤潮のことを苦潮(にがしお)ともいいます。  父は海水を掬って口に含み、ペッと吐きだして「苦い!こりゃあかんわ」と言っ  ていました。  雨の降らない日が続いたり、逆に大量の雨が降った後などによく起こりました。  今ではプランクトンの異常増殖だということがわかっていますが、その時代でも  よくあったのです。  現代の珍事ではありませんのでご承知おき下さい。 ----------------------- 昭和一桁の時代の貴重な証言をありがとうございました。 人間の経済活動がどれほど環境に影響するのか。本当の所はまだ良く判っていないの です。 例えば今話題の「温暖化現象」。たしかに私の子どもの頃に比べても暖かくなって きています。 地球史では、現在の温暖化よりももっと急激な温暖化現象が起こっている時代は過去 にあるんですよ。 本当に温暖化はヒトの経済活動のみの影響なのかなぁと、なんとなく胡散臭く思って いたんです。 そうした所に、2002年の月刊日経サイエンス3月号に「ヒトの経済活動が温暖化に及 ぼす影響は、0.2〜0.3%ではないのか?」という科学者の文が載っていた。 まだマイノリティーの考え方だけれど、私は一理あるんじゃないかと思っているんだ よ。 今から30年くらい前には全く同じ理由から地球は寒冷化すると言われていました。 つまり、二酸化炭素の層は熱を跳ね返す性質があるわけです。そのため、太陽からの 熱を跳ね返すから寒冷化するという説がありました。現在は地表から出る熱を逃がさ ないから温暖化と言われているわけです。どっちもどっちなところがあります。 それで、京都議定書会議の時には “no regret”というスローガンが出されました。 つまり「地球温暖化の理屈はけっこう怪しいけれども、もしほんとうだったら やばいから二酸化炭素を出さないようにしよう」という意味らしいです。 ----------------------- [ikekun]  くじらがやってきた話。昔からあることですね。  こちら愛知県では2年前のこと、名古屋港奥深く、堀川にサメが現れたということ  で大騒ぎでした。  専門家は言っていました。「これはありえないことといえる。」でも違います。  昔の名古屋にはサメもクジラも来ていました。サメの飛び跳ねる美しい姿が、ご存  知の金シャチです。  江戸時代には、サメやイルカ、クジラなどが夏になると堀川まで上ってきて、それ  を閉じ込めて見世物小屋をやる人も定職としてあったそうです。  ちなみに、現在クジラとして売られる多くの肉はイルカです。  vol.60の投書で、明治前の人は肉を食べなかったという記述がありました。  でも、鳥類や獣肉の多くは食されていました。  猪は平安時代から養殖して食べていたという手記も残っています。  農耕に役に立つ牛馬ですが、馬は比較的就業期間が短いので、食肉化されたようで  す。  牛は就業期間の長さもあってか神格化される地域や、丁重に供養して葬るところが  多かったようです。 ----------------------- ええと。明治以前の日本人の食肉の文化ですが、昔々の日本人は食肉の習慣があった んです。 ちょっと怪しい記憶ですけれど、それが聖武天皇が仏教に傾倒し、その影響で食肉を 禁止したんです。 それで表向きは肉を食べないって事になったんです。 で、肉には隠語が使われるようになりました。 いのしし肉は「ぼたん」、鶏は「かしわ」、馬肉は「さくら」。皆、植物名ですね。 でもやはりあまり一般的ではなかったようです。 牛肉はたぶん食べる習慣がほとんどなかったようです。明治以降、牛肉を食べるよう になる頃、そんなものを食べたらツノが生えると逃げ出す人もいたというのを何かで 読んだ事があります。 次はアメリカで環境学を勉強している方から、クジラと環境倫理について。 ----------------------- [Hidy]  実は日本でそんな騒動になっているなんて 知りませんでした。  私はアメリカの大学で環境学を勉強しています。  日本でそんな騒ぎになっているときにちょうど 今とっているクラスで捕鯨に関す  る話し合いがありました。  そのクラスは環境倫理のクラスなのですが、話題はもっぱらノルウェイと日本のこ  と。  50人近くいる生徒のうち、ノルウェイの生徒が2人と日本人は私だけ。  生徒の中には、将来はグリーンピースで働きたいなどと言っている生徒もて真剣に  怒っている生徒もいました。  教授はクラスを二つに分けて、鯨を取ることに同意する側と、反対する側、それを  利益に結び付けて、話し合いをさせました。  私は反対する側にいたのですが、ほかの生徒が興味を示したのは、どうやって鯨を  解体するのかとか、食べたことあるかとか、なんだかクラスの内容とは関係ない事  ばかり。  でもやっぱり居心地が悪かったのは、賛成する側の生徒が真剣な答えを出してこな  かったということです。  教授が捕鯨が昔から行われていたこと(ある意味伝統的なこと)鯨産業が人々の  生活を支えていることを説明したときに、生徒達は、そんな伝統は無意味だ、  もっと他に働くところがあるだろ、と言っていました。  結果的に私には 生徒は何も学んでいないような気がしました。  彼らが学んだのはノルウェイと日本は野蛮な国。  鯨を捕っていいのか、だめなのか、哲学的には何も学んでいないように思えまし  た。  環境倫理について少しだけ。  いまだに私達は人間中心の考え方だと思う。人間にとってほかのものは意味を持た  ない。  他のものが意味を持つのは、人間にとって利益をもたらすとき、人間が彼らに価値  を見出すときに初めてそれらは存在を認められる。  「熱帯雨林を保護しなきゃ」なぜか?  それは「熱帯雨林は人間にとって必要だから、それから薬ができてその薬は人間を  救うから。」  もちろん世代を超えて残していきたいものだったり、伝えたい文化だったりするこ  ともあるけれど、それってとっても人間中心。  「鯨をとったらだめ」 なぜか?  それは「私達が鯨を価値があると認めたから。」  鯨がかわいそうだとか、そういうことではないから?!  昔々のアメリカで起こった話。  ある男が走っている車の窓から犬を放り投げた。犬はもちろん死んでしまった。  その男は訴えられて、2年を刑務所で過ごした。  その時の裁判官が彼に実刑を下した理由は、  「その犬の飼い主の、犬を亡くしたことによる精神的ダメージが大きい」から。  じゃあ、その犬が野良犬だったら彼は刑務所に入らずにすんだのか?! ----------------------- 日本を出ると同じ話題でも取り扱う視点も大きさも色々違うと思います。 アメリカがスタンダードとは思わないけれど、ことクジラに関しては、そういう態度 は世界の人の大まかな気持なんでしょう。 この点に関しては、捕鯨の習慣が古くからあったノルウェーや日本は少数派です。 ━●編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★実はvol.60には、数字の単位の他にもミスがあったようなのです。 「1914年に絶滅したリョコウバトには、2種類のシラミが寄生していた。」という 記述についてです。  ここにあるシラミはシラミではなく、ハジラミであろうと思います。  それはClayのリストに載っているはずです。 というメールが玉三郎さんから来ました。 玉三郎さんは若いころ、外部寄生虫のノミとハジラミを学び、旧版の平凡社世界百科 のノミとハジラミの項を担当したという経歴の持ち主だそうです。専門家です。 私が、この記事を書くのに資料としたものは、英文を和訳したものなので、 たぶん誤訳なのではと玉三郎さんは推測していました。  シラミは原則として鳥には寄生しません。  系統的にはシラミは毛や羽毛を食べるハジラミから進化したものと考えられていま  す。 なお、哺乳類にはハジラミとシラミの双方が寄生します。 と玉三郎さんは教えてくれました。 成る程と思ったのです。地球上にはまず毛や羽を持つものが先に現れたため、 毛や羽毛に寄生するハジラミが出現し、皮膚に寄生するシラミはそれらハジラミから 進化したものなのだな。と理解しました。 でもヒトが最初に出逢ったシラミはヒトに寄生するシラミだったので命名が逆に なったんだろう。 お陰さまでシラミの系統についてちょっと詳しくなってしまった。(笑) ★それともうひとつ。老いぼれ猫さんから  捕虜に与えた食事にゴボウがあったのを「木の根を食わせた」と米兵捕虜が  証言して、それが虐待だとされたのは、わたしも子供の頃聞いたことありますから  事実でしょうが、それで(つまりゴボウを与えたことで)死刑になった者などいま  せんよ! (わたしの知る限り) 根拠となる文献があれば教えて下さい。 というメールを貰いました。根拠となる資料はないです。 実は、このコメントは、テレビを付けっぱなしにしていて耳だけテレビに向け、目は パソコンにという状態で書いていました。 で、耳がちょうどこのゴボウの話を捕らえたので、何の疑問もテレビの内容も気に留 めずにそのまま鵜呑みにして書いたのです。 すみません。m(u_u)m    ★やまねこ通信は「動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学」と話題の範囲を定めて 語ってきました。(時々脱線するけど(笑)) この末尾にある「哲学」について、時々語ってきたけれど体系的に勉強してきた訳 でもなく、「思い」はあるのだけれどどうにも言葉にならず、歯がゆい気持でいた のです。 それがここに来て「やってみようか」という気持になりました。 どこまで伝わるか多少不安な面もあるけれど、日本人の持っている土着の思考につい て語ってみたいと思います。 それは本来、外来信仰である仏教でも、営業力抜群のキリスト教とも違う、まったく 独自の思考です。 ★いつも多くの応援・感想・指摘メールをありがとう。 不定期配信にすると、投稿してくれた人は、いつ掲載されるか判らないって事に なってしまいます。 それって失礼な事ではないかと思ったのです。で、今まで明記していなかったけれど 目標は、10日おきか隔週くらいを目安に。 不定期配信と言いながらも、なるべく配信予定日を書くように心懸けます。 次回配信予定は3月21日です。 ★「やまねこ通信E=MC二乗」では、あなたからの投書を受け付けています。  動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学このメルマガの趣旨に合うような投書を  気軽にメールに書いてね。  過去に取り上げた記事からの話題も歓迎しています。 ★メルマガ相互宣伝です!  バックナンバーを読んでみて、気に入ったら購読すると良いよ。 ==PR==================================================================  ━━━━━━━━━━━ ■ ホームワーク   数学メールマガジン    ■ Aide-memoire  ━━━━━━━━━━━ ● 発行・毎週月曜日+随時増刊号  >>> 登録・・・→ >>> http://yuki.to/math/index.html ==================================================================PR== それじゃ、今週はここまで。 あなたのお便り待ってるよ。 daichi-m@phoenix-c.or.jp じゃね。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 長靴で水たまりを歩くのが楽しい。 子供じみているようだけれど。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○ やまねこ通信E=MC二乗 vol.61  2002年3月11日発行 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○発行編集者 みかりん daichi-m@phoenix-c.or.jp ○発行システム: ◆インターネットの本屋さん「まぐまぐ」ID:0000052530 http://www.mag2.com/ ◆メルマガ発行サービス「メルマガ天国」ID:3743 http://melten.com/ ○登録/解除 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○週刊やまねこ通信は、素人みかりんが趣味で発行しているもので、情報の正確さに はまったく自信がありません。引用して弊害が起きても責任は持てないよ。 それから誤字脱字変換ミスは大目に見てね。気を付けるけれどさ。えへ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━