2002/3/31━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 幽玄の森羅万象の散歩道 動物行動学からの性♂♀の話・動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学 興味のおもむくまま“みかりん”の しゃべりんぐ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━目指せ1万部! ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆         やまねこ通信 E=MC二乗                                vol.63 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ こんにちは。 みかりんです。 ちょっと前に、北海道にかなりの黄砂が降りました。 去年、黄砂が降って18年ぶりと話題になったけれど、今年は去年よりももっと。 朝、車が泥水をかぶったようになっていて、誰かにイタズラされたか!と思ったほど です。 まわりを見たら、すべての車がそういう状態でした。 洗車など滅多にしない私が洗車したくらい。翌日もまた黄砂。洗車した甲斐なし。 残雪の上に黄砂が積もり、融雪剤の効用があるかと思っていたら、その後また積雪。 雪、黄砂、雪のサンドイッチです。 北海道の空は、オーロラ、雪、雨、虹、アラレ、黄砂など色々忙しいです。 新しく登録して下さった人、はじめまして。  ここに↓バックナンバーがあるよ。『内容一覧』という所をクリックしてみて。 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm (バックナンバーvol.34の叫びと編集後記で「黄砂」について語っているよ。) ━■ナウル共和国の話━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 南太平洋の赤道付近に位置し、人口1万1千人、世界で3番目に小さな島国。ナウル 共和国。 そのナウル共和国は、世界最高品質のリン採掘でうるおったんだ。 何万年もの間、海鳥の糞が堆積して出来たナウルは島全体が世界最高品質の肥料と いわれるリンの塊だったんだよ。 この小さな島国は、かつては豪州やニュージーランドの農業を支えていたんだね。 ナウルで採れるリン鉱石を原料にした肥料がこれらの国々の開拓地を豊かな農地に変 えてナウル自身にも巨万の富をもたらしたんだ。 車で一周20分(約19km)のナウルの現在は、「掘ってないのは、道路と大統領官 邸の下だけ」という状態で、巨大な墓場か不毛の惑星かという感じで、すべて掘り尽 くしてしまったんだ。 おおおお、なんてむごい。でもね、この事は、地球の天然資源を無造作に使い続けて いる私達の生活の雛形なんだよ。 ナウルの現在は、私達の未来なんだ。天然資源は有限なんだ、枯渇するものなんだ よ。 ━●みかりんの叫び━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「アポロ月面着陸はウソ?」 ちょっと前に「これマジ?」という爆笑問題が司会の番組で、1969年のアポロ11号 の月面着陸はウソなんじゃないかと検証していたんだ。 ビデオに撮っていた訳じゃないんで、正確じゃないかもしれないけれど、その理由を まず書き出してみるね。 ・空気がない月面で旗がなびいている。 ・光源が太陽しかないのに一枚の写真に物によって影の方向が違うのがいくつもあ る。(光源になりうるストロボ等は持っていっていない) ・逆光で写した写真が影の中に入っていてもまっくろにならず、ちゃんと識別できる ように写っている。 ・ゆっくりふわふわ歩いているように見える動作、まどろっこしく進む月面車。これ らを2倍速で早まわしすると、まったく不自然無い地球上の動作と同じに見える。 ・写真は中央部分と四隅に「+」印が付くタイプなんだけれど、この印が被写体に部 分的に隠れる。(背景画像と合成しなければこうはならない) ・真正面から宇宙服姿を写した有名な写真は逆光にも関わらず、ちゃんと写っている 不思議もさることながら、そのヘルメットに写っているのはストロボ光源としか見え ない怪しい光が見て取れる。 ・ネバダ州のエリア51というセキュリティーが厳重な地域があり、そこから情報を 持ってくるなどという事は死を意味するという場所に、月のクレーターそっくりの撮 影用(?)クレーターがあるのをソ連の衛星が撮影している。 ・2枚の月面での作業写真があり、この写真の場所は4km離れていて、場所も写した 日にちも違うとNASAでは説明されている写真。 この2枚の違う写真の背景は、全く同じ砂の山。手前の石の配置も同じ。 ・宇宙船の飛行は凄い爆音がする。140〜150(単位を失念)で、通常では 会話もままならない騒音だ。でも発射当初からの宇宙飛行士との音声録音には まったく雑音が入っていない不思議。 ・地球での着陸船の練習は失敗。着陸船の扱いはとても難しいのに。 それが地球よりも難易度が高い月面上で、難なく成功している不思議。 ・地球の外のある一帯に「ヴァンアレン放射線帯」という強い放射線の帯があり、 ここを通過するのは、ちょっと不可能ではないか。 今でもレントゲン撮影時には鉛を使用するのに、当時の宇宙服は、グラスファイバー とシリコンとアルミニウムで出来ており、このような防護服ではヴァンアレン帯は通 過出来ない。 当時、ロシアが月面着陸を断念した理由は、この放射帯を抜けるのを危険と判断した ためだという。 ・月面の影の部分は、どんな小さな影でもマイナス250度で、当時のお粗末な服で はこの過酷な環境には耐えることは難しい。 ・NASAのやり方に対して批判的だったガス・グリソン宇宙飛行士3名他が訓練による 事故で次々死亡。アポロ安全計画検査師も安全面でNASAに強く否定的だったが家族も ろとも事故で激突死していて、その報告書はNASAでは紛失したと表明している。 これらの事をNASAに質問してもノーコメントなのだそうだ。 以上、ここまでが「これマジ?」という番組の概要だ。 それでは、この番組を違う視点で検証してみよう。 アポロ計画が真実であるかどうかについては、この番組や私以上に、旧ソビエト 連邦が疑問に思っていたことは確かだ。 そしてソ連は何もしないでいた訳ではなかった。確かめるような行動をしているんだ ね。 アポロ11号が打ち上げられたのは1969年7月16日だけど、その3日前の7月13日に ソビエトはプロトンロケットでバイコヌール宇宙基地チュラタム射場から、ルナ 15号を打ち上げている。 これは月周回軌道に到達して、のちに月面軟着陸を行うことを目的として打ち上 げられたけど、その実体はアメリカのアポロ計画が真実であるかどうかを確認 するという目的があったとも言われているんだ。 アポロ11号は7月20日に靜かの海に着陸を成功させている。 それを見届けた翌日の21日にルナ15号は危機の海に軟着陸しようとして結果的に は失敗に終わっているけど、アポロ計画の調査という目的は達していたとも言え る。 また、翌月の8月7日にソビエトはゾンド7号を打ち上げ、月の周回軌道上から調 査を行ったのち8月14日にソ連領内に着陸帰還させている。 これは、月面に残されたアポロの各種観測装置が発信する電波なども確認してい たのではないかと考えられる。 このように、私以上に懐疑的であったソビエトがアメリカのアポロ計画を一切 否定していないのは、こうした調査による裏付けがあったからで、否定しないの ではなく否定できなかったというのが本当のところであると言われているんだ。 現実に当時アメリカとほぼ同じ技術水準に達していたソビエトだけが真実を知 ることが出来た言うのは皮肉なことだね。 また、アメリカ国内には月着陸船の着陸実験用に広大な月面モデルが屋外に作ら れていたし、実際にその実験風景などを撮影した映像も数多く残されているんだ。 いずれにしても、NASAがこの疑問に細かく触れないというのも、実際に危険を 冒して月面に到達した宇宙飛行士たちを侮辱する行為になるとの理由によると 思われるんだ。 私は細かく答えるべきだとは思うんだけれど。 <写真のこと> 写真の管理に問題があったのではないか。 1960年代にはパソコンのようなものはなかったし、画像を電子化して保存すると いうことも出来なかったので、分類や仕分けが全て人の手で行われていた。 当時の写真や資料の番号違いなどは意外に多いんだ。 NASAのHPなどでも明らかに記載の違う写真などが見つかるのも、この頃のもの。 <音のこと> 司令船や月着陸船のエンジンは地上で使っていたエンジンとは種類が違い爆発燃 焼させるのではなくヒドラジンという化学物質を使用していた。 (この部分資料に自信なし) 外界は真空で音を全く伝えないために、船内には加圧ガスのヘリウム噴射と同じ 程度の音しか伝わっていなかったのではないか。 地上打ち上げ時には、轟音と共にカーボーイのような奇声をあげている飛行士の 声が記録されている映像がある。 感度が低く指向性の高いマイクを口元に付けていれば、かなりの騒音の中でも音 声だけしか拾わないようにすることは十分可能ではないか。 ただ、現在のスペースシャトルでもエンジン点火後の通信は機器の誤動作を避け るためかあまり行われていないようだ。 オービター内部に設置されたビデオカメラによって撮影された映像などがミッショ ン終了後にインターネットなどで見られる。 <着陸船の練習の失敗> 実験機での訓練よりシミュレーターでの訓練の方が安全性も高く、アポロ計画で は多くの訓練がシュミュレーターによって行われているんだ。 ただアポロ11号の月着陸は決して成功したものではなかったんだ。 月着陸船に搭載された貧弱なコンピュータに入力されていた飛行コースを大きく 外れたためにナビゲーションシステムはエラーを起こして全く使えなかったんだ。 燃料が底をつき始めたけど、コースを外れた月面には、大きな岩があって、 とても着陸できるような場所ではなかったらしい。 必死の操作の末に唯一見つけたなだらかな場所めがけて一気に着陸したようで、 着陸時に残されていた燃料はあと30秒を切っていたと伝えられているんだ。 一か八かの着陸であったという訳らしい。 実際の飛行テストはアポロ9号(厳密には5号)から行われていて、地球軌道上と 月軌道上でそれぞれ行われていたんだ。 中でもアポロ10号では月面まで後5キロと言うところまで降下するテストをして、 アポロ11号に引き継がれている。 地上と月面とでどちらが操縦が難しいかと言うことについては、重力が少なく降下速 度が緩やかになる月面の方が扱いやすいらしい。 月着陸船は使用されたなっかたアポロ18号から20号までの3台と未使用の1台のうち、 1台はスクラップにされ、ほか4台はケネディスペースセンターとスミソニアン宇宙博 物館、フィラデルフィアのフランクリン科学博物館とマーシャル飛行博物館に納めら れ、TVドラマ「FROM THE EARTH TO THE MOON」の撮影にも使用されている。 また、アポロ10号で月面まで5キロに迫った月着陸船LM-4 (Snoopy) は、人工惑星と なって今も宇宙のどこかを周回しているはず。 <ヴァンアレン放射線帯> 宇宙線による被爆については現代でもさほど変わっていないんだ。 宇宙服には陽子や電子などの宇宙放射線を遮断する能力は現在のものでも持って いない。 宇宙開発事業団などが公開している宇宙飛行士の宇宙線被爆の資料。↓ http://yyy.tksc.nasda.go.jp/Home/Press/j/2001/200112/radiat_011221a_j.html IIS搭乗者などの宇宙飛行士のガンによる死亡率などについても詳細な統計が取 られている。 現在の宇宙船でも遮蔽板などはなく、こうした宇宙線を防ぐ手立てがないと言う のが現状で、命がけで宇宙開発を行っているといえるんだ。 α線やβ線などは水の中を貫通することがないため、長期間宇宙に滞在するIIS などでは、太陽フレアの発生時に比較的水分を多く含んでいる食料庫などに避難 するようにマニュアル化されているという。 ただ、一般に放射線と言うとγ線やレントゲンで使うX線などを想像するけど、 太陽から放射される宇宙線の大部分は陽子や電子なんだ。 こうした一次放射線より、様々な分子や原子(大気を含む)に衝突して生成され る2次放射線の方が中性子やγ線などを含みより有害なんだ。 人体により有害な放射線はα線・β線・γ線・X線と中性子線と言われているし、 地上でも太陽からやって来る陽子は私達の体の中を毎秒100個程度貫通しているんだ よ。 <当時のお粗末な宇宙服> 月面の熱流量は、月の中心部分(地球から見た月の真ん中)では月齢15前後 (満月)に最も高温になる。 このためアポロ計画では上弦や下弦の頃を狙って(つまり着陸地点が月の夜明け や日没頃に)実行されている。 さすがに月面で太陽高度が非常に高いときには月着陸船船内でも充分な環境を維 持できないからね。 ただ、当時の宇宙服がお粗末であったというのは間違いで、手足の自由が利きに くいなどの欠点はあったけれど安全性については現代のもに比べて極端に劣ると いうことはないらしい。 柔軟性については、その後安全性を維持したまま薄い素材へと変わっていったために アポロ16号の頃にはかなり解決されていた。 飛行士の通信に「この宇宙服は膝が曲げられて歩きやすい」等というやりとりが 残っている。 現在の宇宙服の方がより薄くスタイリッシュになってきていると言えるんだ。 <謎の死> アポロ1号の船内訓練中に電気発火による火災が起こり亡くなった三人の飛行士 で、当時船内に1気圧の純粋酸素を入れていたことやハッチが内側に開くことに なっていたために火災時に逃げ出すことが出来なかったのが主な原因とされてい る。 彼らはこの事故で同時に亡くなっているんだ。 これによって事故調査が行われアポロ計画は60年代中に月に行くという目的を成 し遂げられなくなる所だったんだ。 様々な改良が加えられ、船内の余圧を低くすることや外開きハッチへの改善など によってこうした事故を少しでも無くすための努力が払われている。 アポロ計画が冷戦下の対ソ連としてのプロジェクトであったとはいえ、巨額な予 算捻出などについて全く反対がなかった訳ではない。 現に63年には推進派の筆頭であったケネディ大統領の暗殺なども起こっているしね。 何らかの政治的攻防があったことは確かだろう。でもそのことでアポロ計画が でっち上げであるという証明は出来ないんだ。 でもね。写真の所を知るにつれ、(「+」印の所ね)少なくともあの部分は合成かも ?とも思えるよ。 でもNASAともあろうものが合成ならあまりにも単純なミス。もっと完璧な合成ができ るはずだし……。 あのたなびく星条旗と月面車は、月に置いてきてあるとNASAは言う。 2年後、日本が月に近づくロケットを発射できるという。 その時、星条旗と月面車は月にある? 人類は本当に月へ行った? ━●ネイティブ日本人の思想(3)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「源氏物語は怨霊鎮魂物語」 源氏物語で怨霊となるのは、源氏の愛人の六条御息所(ろくじょうみやすんどこ ろ)。 彼女は前皇太子の未亡人で源氏より年上で気位が高い。源氏にとってはちょっと気が 引ける相手だったので、彼女の所へ通う足が途絶えがちになる。 そして源氏は夕顔という若い女に夢中になる。 それを六条御息所が深く恨むんだ。でも慎み深いからうわべはそうは見せない。 六条御息所は生霊(いきりょう)となって夕顔の所へ行き、夕顔を取り殺す。 源氏の正妻の葵の上(あおいのうえ)も殺し、後妻の紫の君(むらさきのきみ)にも 祟って病気にし、晩年の源氏の愛人三の宮にものり移って不倫をおこさせ、源氏との 仲を切り裂く。 源氏物語は、光源氏の好色生活物語だけれど、六条御息所の生霊、死霊の復讐物語な んだ。 源氏はこの猛威をふるう六条御息所の霊に対して彼女が残した娘を引き取り、自分の 息子である冷泉帝(れいぜいてい)の中宮とする。この行為は鎮魂だ。 そして、法隆寺建造も万葉集編纂も、怨霊鎮魂という事と深く関係しているという文 献もある。 つまり「鎮魂」はとても重要なキーワードだった。 アイヌの文化は、縄文時代の日本社会と重なるのではと考えられるんだ。 アイヌの霊能者はあの世に行きにくい霊を説得するんだよ。この霊能者の役割を仏教 の坊さんがするようになった。(それは前回、能で紹介したね) 坊さんの渡す「引導」がそれだ。引導は禅宗が得意としたけれど、インドや中国には 少なく、日本に多いという。 ━▲やまねこ投書箱━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [春帽子]  先日の朝日新聞に、子供を失った雌ライオンが、本来はライオンの餌であるオリッ  クスの子供に寄りそっている姿が目撃されたと言う記事が載っていましたね。  「悲しき親子」だったかな。  ライオンではグループを率いる雄ライオンが他のライオンに取って代わられると、  子殺しが発生し、その後雌ライオンが一斉に発情すると聞いています。それはそれ  で、非情ながらもライオンがライオンとして生きていく「運命」だと納得していま  した。  そのことを思いながら、この雌ライオンのことを考えると、こんなふうにして人も  「運命」を変えて来たのかな、などと感慨深いものがありました。 ---------------------------- オオカミは時として異種の子を育てて話題になるよね。 記録にはオオカミに育てられた人間の子が幾人もいる。 ライオンの異種の子育ての例は非常に珍しい。 でもオリックスの子という所に、この親子に未来はなさそうだ。 肉食動物に草食動物の子を育てられないだろう。食べ物が違いすぎる。 テレビで、野生のキリンの分娩が結局死産で、キリンはその現実がなかなか受けいら れなくて茫然自失という感じでたたずんでいる映像を観たことがある。 動物の心。ヒトには想像することしかできない、その深淵な世界。 オリックスに寄り添ったライオンも、子を失ってショックだったのだろう。 でも精神が健康ならきっと本来のライオンの気概を取り戻すはず。 ライオンは、オリックスを追ってこそライオンだと思う。 ---------------------------- [マンボウ]  前号のvol.62の、ライオンの舐めあうお話は何だかとっても嬉しかったです。  我が家の犬の一頭はやたらと家族や一緒に暮らす犬を舐めるのです。  ライオンとは違うのですが、舐めるときは幸せそうにうっとりと舐めたりします。  犬の行動学からいうと飼い主が犬を舐めるのは相手をボスと認めてしまう行動なの  で絶対にしてはいけないのですが、私は舐めて育て噛んで叱ってきました。  顔を舐めてやると、特別に気持ちよい時に鳴らす、鼻音を出して、うっとりとしま  す。  人にはいえませんが、お互いに舐め合うひと時は幸せです。 ---------------------------- 私も犬を飼っています。 舐められたことはあっても、舐めたことはありません。 舐めようと思ったこともありません。舐めると毛が入りそうです。犬臭そうです。 マンボウさんは、「動物の舐める文化」に一歩入り込んだヒトです。偉大な行為かも しれません。 でもなんとなく羨ましくないです。(笑) 次は、ひとり旅に行って「“永遠”について感じた事」という投書です。 ---------------------------- [青嵐透]  vol.62の投書で時間と虚しさについての内容がありましたが、私は花巻と遠野に  旅行に行ったことで、永遠を感じました。  花巻では桜地人館というところで、実際に宮澤賢治と高村光太郎にあったことの  ある三川ミサオさんという方からお話を聞くことができました。私が活字で知った  ことを押し流してしまうような、重みと温かみのあるお話でした。  そして、桜地人館の館長である伊藤さんが、こう言ったのです。  「こうしてあなたが本当に宮澤賢治に会った人から話を聞いて、そのことをまた周  りの人にずっと伝えていけば、宮澤賢治に会ったことが永遠になるんだよ。」  遠野では観光向けではありますが、土地の人による語り聞かせを聴くことができま  した。その中に、こんな話がありました。   むかし、あったずもな   遠野には早池峰、石上、六角牛の三つの山があり、その山岳信仰が盛んだった。   あるとき中国から永遠の命を求め、蓬莱山を探す人々が日本の熊野へやってき   た。彼らは日本を北上し、聖なる三つの山があるという遠野までやってきた。   しかしそこに永遠の命はなかった。   そして彼らは気付いたのだ、永遠の命などない、生きていることが蓬莱山だと。   しかしこんな山の間で、ぼーっとしていたらたちまち死んでしまう。そこで彼ら   は家庭を築き町を作った。それでもこのまま死んでしまうのは寂しい。それなら   ば魂を残そう、子や孫に心を語り継いでいこう、そうすれば魂は永遠に残る…。  こんな話を聞いて、私は呆然としてしまいました。練金術の何と卑小なこと。  きっと私も、永遠の一部。顔も知らない過去の人から未来へと、遺伝子以外の  “何か”を伝えていく存在なんだ。世界は、私が気付いていない“永遠”で満ちて  いる……。  そう思うと、生きていることが嬉しくなりました。世界への恐怖はまだあるけれ  ど、不安は少し減った気がします。  岩手へ鈍行で独りで行って、こんなことを感じてきました。農民、常民、土の人っ  てすごいなあ。 ---------------------------- 私は、常々思っていることがあります。 「あぁ〜。世界はこんなにきれいだったんだ。」と。 特別なことでなくていいんです。日常の些細な事のおかしみ、面白さ、美しさ。 青嵐透さんが、今回の旅で感じられた「世界は、私が気付いていない“永遠”で満ち ている……。」という感覚と何か近いような気がしてなりません。 次の、かとれあさんの投書は、vol.54で、かとれあさんが「ネズミがどんどん子を産 むと1年でどのくらい増えますか?」という質問の投書に、ご自身で答えを導いたよう です。 すみません。私、数字と英語に極端に弱くてこの質問に答えられなかったんです。 ---------------------------- [かとれあ]  正月に雌雄の2匹の鼠が12匹の子を産み、半分の6匹が雌で2ヶ月で親になり2月  には親と子供の両方で12匹の子を産み、毎月このようにして子を産んでいけば、  鼠の数は一年で、2x7の12乗で計算すれば276億8257万4402匹になります。  すごいですね。これは天敵を考えない単純計算です。 ---------------------------- 前号で、クリックチャリティーというものを紹介しました。 ここです。↓ 【地雷撤去】 http://www.clearlandmines.com/home_body.htm やまねこ通信は、地雷撤去運動を支援しています。 活動は、地雷撤去運動の重要性の紹介や、坂本龍一の「ZERO LANDDMINE  N・M・L  no more landmine」のCDを買おうねの呼びかけでした。(vol.24で詳しく語ってい る) そしてこのたびクリックチャリティーというのを知って、前号で紹介しました。 でも英語サイトです。翻訳サイトで翻訳したら意味は通じるけれど珍妙な日本語に なってしまったと前号で愚痴ったら、アメリカの大学に通っているという方が「テス ト勉強の合間にだだーっと訳してみました」と、私が知りたかった所を訳してメール をくれました。 長かったので一部抜粋して紹介します。 ---------------------------- [工原]  アメリカの企業ってわりとチャリティーやら寄付やらをするところが多いかもしれ  ないと思います。たぶん日本よりも。もちろん儲かればいい主義の企業もたくさん  あるでしょうけど。  ビジネスの授業では、企業の「社会の一員」としての道徳というか倫理というか  (Ethics)そういう事についても勉強します。儲かればいいのか、それとも社会に  貢献すべきか、そのジレンマにどう対処するか、社会に貢献すれば間接的に利益が  上がるか、というような。  それでは、以下、訳です。  ::::::::::::::::::::::::::      対人用地雷をひとつ作るコストは3〜30ドルですが、ひとつ撤去するには   1000ドルもの費用がかかります。   毎年2万6千人の人々が地雷によって死亡したり手足を切断されます。   そのうち8千人は子供たちです。   一日一回クリックするだけで、地雷撤廃のお手伝いをしていただけます。   Q.「Clear landmines for free」のボタンをクリックすると、   どうなるのでしょう?課金されるんでしょうか?   A.ボタンをクリックすると、あなたの寄付をその日の合計金額に加算して    "寄付をありがとうございました" と表示し、データを記録します。   このページで、あなたのドネーションに対して寄付金を支払うスポンサーの   名前が表れます。   寄付していただいた方に課金されることはなく、スポンサーがあなたに代わ   って寄付金を支払います。   Q.寄付金はどのように利用されていますか?   A.スポンサーがカナディアン・ランドマイン財団(CLF)に直接小切手を送   り、地雷撤去のための基金を援助します。クリックしてくださったビジターの   コストのうち95%はCLFへ、残りの5%はウェブサイトに関する諸経費に使   われます。   Q.どのくらいの金額が寄付されますか?   A.スポンサーは、ウェブサイトのビジターがボタンを1度クリックするごとに   0.5セントを支払います。つまり、一日あたり4人のスポンサーが付くとする   とクリック1回につき合わせて2セントが支払われます。   スポンサーが5人いれば2.5セントということになります。   Q.どうしてスポンサーはドネーションに対して寄付金を払うのですか?   A.すばらしい広告手段だからです。   スポンサーが寄付金を支払うのは、地雷撤去運動はお金を出して援助する価値が   あるし、それが企業のイメージアップにもつながるからです。 ---------------------------- http://www.clearlandmines.com/home_body.htm このサイトを↑「お気に入り」に入れて、1日1度「Clear landmines for free」の ボタンをクリックすることで出来る地雷撤去運動があるんです。 パソの前に座ってキーボードを打つだけで出来る世界平和の貢献。 是非、クリックを! 世界地図の所をクリックすれば良いんだよ。 ━●編集後記━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★仮にアポロ計画が全てでっち上げであったとしても、このプロジェクトのため に軍事産業複合体として約2万社が動員され、延べ参加者は350万人にも上る と言われている。 こうした非常に多くの人たち全ての口止めをすることは到底不可能なことではないか なぁ。 けどね。世界には今でも月は丸い板状であるという説を唱える学者もいるし、(笑) 月は、まだまだ私達にとっては遠い未知の天体であると言うことには変わりはないの かも。 ★アポロ計画と怨霊鎮魂が同じ誌面で語られるマガジンは、そうないだろう。(笑) ★日本列島は縦に長いから、南端と北端では植物相から何から色々違う。 で、サクラ前線の動きを楽しむ事ができるのは、縦に長い列島の特徴だ。 南の方は、もうサクラが散ってしまったのだろう。 関東も例年にない早さで通過したという。北海道はまだこれから。1ヶ月先だ。 去年の真夏に発行したvol.33で、「ソメイヨシノの話」というのを書いた。 このサクラの時期に書けば良いのにね。へへっ。  未読の方はどうぞ。お花見の席でうんちくを垂れる事が出来ます。(にこっ) ★次回配信予定は、4月10日です。 ★「やまねこ通信E=MC二乗」では、あなたからの投書を受け付けています。  動物・植物・環境・宇宙・時間・哲学このメルマガの趣旨に合うような投書を  気軽にメールに書いてね。  過去に取り上げた記事からの話題も歓迎しています。 ★みなさんの中にメールマガジンを発行している方はいませんか?  相互で宣伝しあいませんか?  連絡ください。 それじゃ、今週はここまで。 あなたのお便り待ってるよ。 daichi-m@phoenix-c.or.jp じゃね。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 残雪の間から、今年最初のフキノトウを見つけた。 頼りない黄緑色が愛おしい。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○ やまねこ通信E=MC二乗 vol.62  2002年3月31日発行 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○発行編集者 みかりん daichi-m@phoenix-c.or.jp ○発行システム: ◆インターネットの本屋さん「まぐまぐ」ID:0000052530 http://www.mag2.com/ ◆メルマガ発行サービス「メルマガ天国」ID:3743 http://melten.com/ ○登録/解除 http://www.phoenix-c.or.jp/~daichi-m/yamaneko/yamaneko.htm ○週刊やまねこ通信は、素人みかりんが趣味で発行しているもので、情報の正確さに はまったく自信がありません。引用して弊害が起きても責任は持てないよ。 それから誤字脱字変換ミスは大目に見てね。気を付けるけれどさ。えへ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━