カクテル作りの道具のひとつにバースプーンと言うものがある。
バースプーンは常に頭(丸く窪んだ部分)をグラスの中心に向けて回転させ、なおかつ静かでなくてはイケナイ。これはよりおいしく見せるパフォーマンスのためでもある。また、味と美しさは往々にして比例する。
ぶっちゃけた話、飲み物を混ぜるためにあるのだが、ものの本によると指から血が出るまで練習しなければいけないというシビアな道具です。
バースプーンでカチャカチャと「ヒッカキ混ぜる」のではなく、音もなくスーっとグラスに沿わせて回し、美しく「馴染ませたい」という欲求が困難をうみます。

なかなかうまく回転させられない人はバースプーンをよく見てください。頭(匙の頭部分)の向いている方向に準じる様に弓なりになるように、「かすかに」バースプーンの柄を曲げてください。これだけで数倍簡単になります。力学です。
道具に手を加えるのはインチキくさいと思うかもしれませんが、店頭に陳列されたバースプーンの中には、変にそっていて使いづらいものが混じっていたりします。
これでもうまく行かない人は、バースプーンを持ちながら、「斜め左、斜め右、手前・・・」と繰り返し言いながらグラスの内側にバースプーンを押し付けて回してください。三点あれば平面の移動は出来ます。その点々を無数に増やせたときにスムースに動くようになるのです。(今度は幾何もどき。理屈っぽいですか。笑)
まだいまひとつピンとこないようでしたら、「右側面すりすり左側面すりすり」と繰り返し呪文を唱えて、バースプーンでグラスの内側をなぞってください。左右への意識の切り替え時に多分動作が止まってしまうと思いますが、指の力の入れ方の練習になります。そのあとに上のやり方(意識)でやってみてください。だんだんと指に馴染んでくるでしょう。
購入の際には、あまり頭(スプーンの部分)が柄に対して角度の付いていない製品が、コリンズグラスのような細いグラスには使いやすいでしょう。
また、バースプーンのてっぺんによくある三本の槍のような部分を何に使うのかというと、色々な物を引っ掛けたり、クシの部分を支えにしてカクテルピンを通すのに使います。もちろん他のことに使ったってかまいません。先の丸いのもありますが、いろいろ押しつぶすなり叩くなりして、あなたのオリジナリティーを発揮してください。何に使うか決めるのはこれからの私たちです。
|