突然だけども、鼻血について語らせてもらう。私と少しでも関わったことのある人ならわかると思うが、私は非常によく鼻血を出す。出始めるようになったのは小学校の三、四年生の頃だったと思う。全盛期には一日二、三回出していたので、クラスメイトからは鼻血ブー子という実に不名誉なあだ名をつけられたし、親が心配して二回も病院に連れていかれたのだ。私にとって鼻血とはまさに“青春を真っ赤に染め続けた悪魔”である。
しかし人間は実に逞しく作られているようだ。今となっては、どんなに滝のような鼻血が出てきても、せいぜい長くて五分もあれば止められるし、野生の勘か何かで出てくる直前に気付くことが多い。天晴れじゃ。
私はあまり好んで外出する方ではないが、年に一、二度くらいは旅行する機会がある。それで気が付いたのが、食べ物や人間などと同様に街にも好き嫌いがあるということだ。
好きになる街の基準はただ一つ、波長が合うかどうかだけなのだが、嫌いになってしまう場合の理由がヒドイ。食べに行ったラーメンがマズかったとか、道を尋ねた時のおじさんが不親切だったとか、果ては道に迷った、天気が悪かった、その時ウツだった(こりゃもう私だけの問題だよ)・・・。そんなことでせっかく訪れた街のことが憎らしく思えてしまうのだ。ヒステリックである。
その街に住んでいる人が聞いたら、卓袱台ひっくり返すような話だ。