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講師:作業療法士 柏原英郎 1.はじめに 今日も大変ご苦労様です。今日はここに書いてあるように「痴呆と高次脳機能障害」です。高次脳機能障害というのは耳慣れない言葉だと思うんですが、通常、「痴呆」「失行」「失認」「失語」という4つを含めて高次脳機能障害と言います。人間の頭の持っている高次な機能の障害を、今は幅広くとって痴呆、失行、失認、失語を全部入れていますけれど、医療関係者も通常、高次脳機能障害と言った場合には「失行」と「失認」の二つを指すことが多いようです。ですから、よく問題として挙げるのは、痴呆と高次脳機能障害と失語、普通はこういうふうに3つに分けて扱います。 今日、「痴呆と高次脳機能障害」というタイトルを挙げたのは、脳血管障害、脳卒中ですね。脳卒中では「痴呆」と「失行・失認」というのを区別しなければ本当は全然だめなんですけれど、実際にはなかなか区別出来ないんですね。これは一般のかたはもとより、病院で働いている職員であっても、「痴呆」と「失行・失認」を区別して見ていくというのはすごく難しいんです。「痴呆」と「失行・失認」の見分け方がすごく難しいんです。僕も何週間か患者さんの症状を観察しなければ分からないという時があります。そして問題になるのは、「痴呆」と「失行・失認」が同時に起こってくるという時がすごく多いもんですから、そういう時には鑑別というのはすごく難しくなるんです。 この鑑別のだいたいの要点を皆さんに知っておいてもらいたいなと、長年考えてきたですけれど、なかなか発表の場がなかったものですから、今日はまず「痴呆」をちょっと詳しくやって、時間があれば「失行・失認」を詳しくやりますけれど、時間がなかったら次回の私の担当の時にもう一度「高次脳機能障害」を、実際にはどんな症状を指して「失行・失認」と言うのかということを詳しくお話ししたいと思います。本当は「痴呆」といっぺんに説明した方が分かりやすいんですけれど、かなり複雑な症状なものですから。 |