今月の旬

今回で65回、
今回は北海道の旬のようで?料理人というより魚の街の親父さまと一緒に届けます

北海道は北の港町、枝幸町よりお送り致します。

 

 2008年 2月のテーマ 「 塩辛

 

 2月初旬の土曜日、朝からお弁当を作って北に走った。目的は流氷観察。今まで何度かオホーツクの海に向かっているのだが陸に残ったいくつかとか、港の中に残った氷の固まり程度しか見る事が出来なかった。風景撮影を目的にしているのではないが、北の海のメカニズムの一つ「恵みの氷」をこの目で見たいというのが動機なのである。名寄界隈で電柱にもっこり積もった雪を眺めながら一路北へ。今回は見る事が出来るのだろうか。
 道央自動車道を北に進み枝幸町へ、今回はこの町が目的地。海は見えたが流氷は見えない。風に流されたか、仕事休みと風はいつも合わない。車を海岸線の西南に走らせ道の駅に到着。わずかに氷が残っている。お店の方に伺うとそこにいる観光協会の人を紹介してくれた。海岸線にはスノーモービルで圧雪して行けるようになっていると教えてくれた。氷の海原はないけれど流氷のそばまで行きたい、道を教えてもらおうと尋ねると長靴も貸してくれ案内までしてくれると、聞いてみるもんだ、車を回して海岸線近くまで行き、最後は雪の上を流氷まで歩く。どこが境目かわからないぐらいの所もあるのでガイドが嬉しい。流氷に乗って海岸から離れてしまう事件も聞くので、喜んで乗って流されてしまったら笑い話にもならない。浅瀬の場所を聞き氷にも安心して乗ってしまう。厚い、こんなにも大きなものが流れてくるのだ。氷をなめると塩辛くない、氷は海とも違う塩分濃度だ。中には急激に凍って塩辛い部分のある氷もあるという。自然の摂理に圧倒される、この場にいるだけでワクワクする。来て良かった。
 
 
 
 いろいろ話を伺うと枝幸観光協会の丸山晃さん、以前は海の男で、減船の折に船を降りこの仕事に就いたそうで海の事にはめっぽう詳しい。氷削られ打ち寄せられた昆布を見て旨そうだと言うと、これは茹でるときれいな緑色になりマヨネーズで食べると旨いと教えてくれる。持ち帰って道の駅で実際に食べさせてくれた。さっきまで茶色で細く切ったそれはワカメと違う、ちょっと歯ごたえのある美味しいもので、旨くてあっという間になくなってしまった。これも豊かな海がないとありつけない味だ。海と丸山さんに感謝! 
 
 
 
 
 
 道の駅では塩辛の作り方体験も出来るという。イカの旬ではないが、こんな面白そうなレクチャーを受けない手はない。是非にとお願いした。かかる時間は30〜40分くらいで料金は1000円、なんとイカ5ハイ分塩辛が出来るという。5ハイ分で1000円は出来たものを買うより安い、浜ならではの楽しみだ。
 まず日本酒につけて臭みを抜いてから凍らせたイカのゴロの皮をむいて刻み、麹と塩を合わせる。一夜干しのイカを細く切り、さっきのゴロと合わせる。簡単で保存料も何も入らない本当の塩辛の作り方だ。つまみ食いしたいのを堪え、一味をかけて混ぜ合わせて完成。塩をあまくすると日持ちはしないが、これは好みで調整できる。流氷を訪ねてきて塩辛作りとは、全く予想しなかった出来事だがこんなに楽しい展開はそうない。明日のご飯も今から楽しみで仕方がない。 
  
 
 
 右の絵は次の日の晩ご飯。自宅に戻ってから混ぜ合わせ、ほんの少し塩を足して冷蔵庫へ、ご覧の通り見事な旨い塩辛の出来上がり。幸せな食卓の完成だ。どう?
 これは道の駅マリーンアイランド岡島で体験できる。自分で作った塩辛を味わう。
問い合わせは 0163-62-1205 枝幸町観光協会へ、きっと楽しい旅と美味しい食卓になるはず。 
 
 
 
 
 
 
 
 旬の味と言えばチカにワカサギ。枝幸町の河口付近でもチカ釣りが大賑わいで、国道沿いにわんさか車が止まってたっけ。私は準備もないのと流氷が目当てなので眺めながら通り過ぎたが、聞くと1時間もかからず200匹は上がるそうで遠くからも釣りにくる人がいるという。どうりで色とりどりのテントが氷の上を陣取っていた訳だ。楽しそうだな〜
 我が家にも阿寒から旨いワカサギが届いた。実は数日前にある食事会があり、その場で生産に関わる方から旨いワカサギの食べ方を聞いたのだ。でもあまりの酔いにすっかりその食べ方を忘れてしまった。(ものすごく熱心に聞いた事は思い出したが、残念ながら中身は思い出せなかった)近年珍しいほどの二日酔いで次の日をつぶしてしまったくらいなので、自分でも仕方がないと潔く諦めた。で、妻と相談してやっぱり天ぷらにしたのだが、冷凍せずにチルドで届いたワカサギは臭みもなくもの凄く旨かった。次の日の息子の弁当の唐揚げもbery good! つまみ食いしました。すぐにでも阿寒にも行きたくなってしまうぐらいの旨さである。ほとぼりが冷めたら今度もう一度聞いたはずの食べ方も教えてもらわなきゃ 中井さんごめんなさい、そして感謝!
  
   
 
 
 
 
  
 
      
 
ここでもう一つ、オマケのお話
前出のある食事会でサロマ産の海苔をいただきました
それは香りよく美味しい海苔で北海道の海苔を再認識させるもの
最近まで北海道で海苔、とは知らなかったのでまだ興味津々
残念ながら撮影の前に食べてしまい画像をお伝えできませんが、
同時にいただいたドレッシングについて少し
「たまねぎドレッシング」
北海道北見市の有機栽培の玉葱を使ったものだそう
何に使おうかワクワクしてまだ開封していません
裏を見るとHPのアドレスがあります
蝦夷農園 http://www.ezonoen.com

40年以上も農薬や化学肥料を使わないで玉葱をつくっている蝦夷農園
何度も仕事で北見に行っていたがこんなすごい所があるのは知りませんでした
収穫の効率や病害虫の被害を考えるともの凄いリスクでしょう
その転換の勇気は計り知れない
昨年、ある雑誌の対談で二人の方に出会いました
一人は旭川で開拓、蹄耕法による酪農を営む斎藤晃氏
石だらけの急斜面の山での畑を止め、牛を飼い徐々に熊笹、雑草から牧草に
牛たちは草を食み、角さえも切られずに歩き回る
ストレスが無い所為か牛たちは人にも車にも恐れない
その山もいまでは庭師でも出来ない庭園のような風景になっています
もう一人は青森で無農薬・無肥料の自然栽培農法を実践する木村秋乗則氏
かつては農薬を散布してリンゴを作っていたが、農薬被害から使用を止め自然栽培を実践しています
二人とも軌道に乗るまでに十年もの歳月がかかったと言います
牛も頭数が増えなくては生活できる所まで届かないし、リンゴも虫や病気を克服する地力が戻らないと出荷もままならない
雑草まで食べて自然農法を続けたという木村氏、家族の協力なしには成し得なかったとも語ってくれました
偽装が話題になる昨今だが、こんなにも熱く仕事に打ち込む人たちがいます
私も負けてはいられません
たまねぎドレッシングの感想は後日
斎藤氏著書『牛が拓く牧場』『いのちの輝き感じるかい』
木村氏著書『自然栽培ひとすじに』
機会があれば是非

 

 

topに戻る