今月の旬

今月の旬ももう71回になります
これからも北海道の旬を料理人の心と一緒に届けます
お米の番外編から初心に戻り「 magari 」(マガーリ)よりお送りします
久々登場の宮下輝樹氏はどんなメッセージを発信してくれるのでしょう
お楽しみに

 

 2008年 8月のテーマ 「 秋刀魚 」

 

「秋刀魚」夏から秋の風を感じる頃、北海道の秋刀魚漁が始まる。
原油の価格が世界中で高騰し、漁業を始めいろいろな場面で影響をもたらしている。
秋刀魚漁も同じく豊漁で魚価が上がらないため、漁船の燃料代が賄えない状態のようだ。
庶民の味である秋刀魚の値段が上がるのは消費者に辛い話だが、
漁業者が漁業を続ける事が出来なくなってしまうのも大きな問題。
我々は明日の食卓を十分に考えなくてはならないところに来ている。
さて秋刀魚、庶民の味と思っていたが、近年の秋刀魚事情は大きく変化している。
原油高騰の価格転嫁ではなく、鮮度を追求し高価な超新鮮秋刀魚が市場に出回っているのだ。
釧路の青刀さんま、厚岸の大黒さんま、トロ秋刀魚などなど。
鮮度を追求した秋刀魚は漁のあと、すぐに船上で形や傷をみて選別・氷詰めをして港にやってくる、
船上で冷却・港に戻ることで鮮度を保ち、手で持っても刀のようにピンとしたままだそうだ。
今回は厚岸の幸洋丸の秋刀魚。
幸洋丸は長崎のかつて戦艦を作っていた造船所で生まれた船で船頭もピカイチ。
捕る秋刀魚も大人気で岸で入港待ちの人が出るほど。
この鮮度の高い秋刀魚に宮下輝樹氏は惚れ、料理を作る。
その鮮度は刀どころか横にしても垂れ下がらないという。
そして腹のワタは苦いのが普通だが、この秋刀魚は甘いのだ。(う〜ん長年の常識が崩れますな)
でもそれぐらいの革新。
是非何処かで高鮮度の秋刀魚の体感を。
宮下氏、どうやってこの秋刀魚を?
さぁ仕事を見ましょう。
 
 
 
『 サンマのタルタル 』
秋刀魚は三枚におろし、青魚の臭みをとるために塩をふり酢水で洗い、刻む。他にはすりおろしたキュウリ、茹でてみじん切りにしたオクラ、ミョウガ、ディル、スダチの皮のすりおろしと果汁、花穂が入る。ベースには加茂茄子。加茂茄子はは低温で揚げ色をつけ、ニンニク、鷹の爪、浅利の出汁を合わせる。
添えられるのはキモのソース。浅利の出汁を煮詰め、タイム、ディルを加え蒸し煮にしてから裏ごしをしてソースにする。
仕上げはオリーブオイルに液体窒素で香りと涼やかさを演出。
味わいはとても複雑で秋刀魚や他の食材を楽しませてくれる。
香草の香りはもちろん、キュウリの香りも時に顔を出す。
秋刀魚は柔らかく、甘く、旨い。
刺身とも違う色々なアクセントを感じる味わいである。
楽しんでいるうちにあっという間になくなってしまう。
所詮、秋刀魚と笑う事なかれ、
家庭では塩焼きや鮮度が良ければ刺身を、
でも抜群の鮮度の秋刀魚をこんな形で楽しむのはどうだろう。
『 サンマのタルタル 』は1800円から2000円。
週1回の入荷があるかどうか、入荷なしの時はゴメンナサイ
お電話での確認をお願い致します。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「magari」は2006年9月にオープンしたイタリア料理のお店である。シェフは宮下輝樹氏。道東の幕別出身、幼いころから料理が好きで、19才から本格的に料理の道を歩みだし、テルツィーナの堀川さんと出会う。もう6年前、テルツィーナ時代の2002年にこのページでも登場してくれたのだ。あれからまたイタリアでの修行、東京・アロマクラシコ、札幌・クレシェンテなどを経て magari のオープンとなる。
 常に素材に着目していて、電話をしたら襟裳町だったりと産地へ実際に足を運び生産者との会話を大切にしている。この想いは一皿一皿に現れ、お店を訪れる人を楽しませる。宮下氏の料理をする時の楽しそうな顔がとても印象的である。
 食事を終え帰るお客様を戸口まで笑顔で送る福島さんはソムリエで一切のサーヴィスを仕切る。ソムリエ講座の講師をするほどの存在で素敵なイタリアワインのお話がいっぱい。おいしい料理とイタリアワインの楽しみがこのお店にはある。ゆっくりと食事をする時間を作りたい。(これは私の切なる希望)
 右の写真は修行中の若武者、白岩隆太郎さん。実家は倶知安でも美味しいパン屋さんで有名なホワイトロックのご子息である。何度もおいしいパンにはお世話になっているのでこのお店でご子息に会えるなんて。世間は狭いのです、悪い事は出来ません。修行、頑張れ!

 

    住所  札幌市中央区南11条西20丁目2−26

    電話  011-552-8172

  営業時間  ランチ  11:30〜14:00
        ディナー 18:00〜21:30

   定休日  火曜日  

 

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