今月の旬


今回は実験農場での仕事に疲れ果て何処にも行けず
実験農場の産物「にら」と保存の考察をレポートします
計画性の無さに反省、すみません
料理人との協業だったはずが、勉強会に、生産者レポート
さらには自己完結、、、
おおらかな気持ちでお許しください
89回目のレポート、始めます

 

2010年 7月のテーマ
 
「 ニラ

 

 実験農場のニラ
 ニラは中国原産のネギ科ネギ属の植物、日本にも古事記や万葉集にも登場する古くから親しまれた野菜である。その独特の匂いから禅宗の精進料理では五葷(ニラ、ネギ、ラッキョウ、ニンニク、アサツキ)を避けるという。一方で強精・滋養強壮・疲労回復の効果ががあり生薬として認められている。母の話だが昔飼っていた鶏の調子が悪くなるとニラをすり潰して飲ませたと聞いたことがある。民間療法ではあるが効能を実感して使用していた例だろう。ベータカロテン(体内でビタミンAになる)やアリシン、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEの他にカルシウムやリン、鉄などのミネラル、食物繊維を含む有用な野菜である。
 そのニラ、昔何処かから頂いたものを雑草に負けそうになりながらも株を増やし、現状は上の写真のように生育している。春の終わりには収穫し始め、7月後半の花芽・茎を花ニラとして収穫したりと実験農場では一番長期に渡り利用出来る野菜である。花ニラの収穫期を外してしまうと白い小さな花が咲き、その実がこぼれ次の年に細いニラが顔を出す。若い株を集め別な畝に植え替えて古い株の更新に備える。現在は古株の長寿と更新株の成長でここ数年は家庭消費より生産量が上回っている。
 丈は市販品ほど長くないのだが切って使うため長さにはこだわってはいない。根に近いところには匂いの元である「アリシン」が多く含まれ、葉先にはベータカロテンやビタミンEが多く含まれるというので長さが意味を持つかもしれないのだが、栄養分の分析までしていないので長さの点は未検証である。ちなみに「アリシン」は匂いの元であるだけでなく、ビタミンB1の吸収を助けてエネルギーを効率よく燃焼させる役があるそう。また動脈硬化に対抗する物質でもあるようだ。
 食べる量より生産量が多いために冬期間など収穫のない季節に食べることが出来ないだろうかという「保存」に考えが及んだ。暖かい気候を好むニラであるから冬期間に暖房等のエネルギーを使い育てたり、暖かいところで出来たものをエネルギーを使い運ぶより、旬の栄養を手元で「保存」することの意味を考えた。この点で考えるとイモガラのように乾燥などの加工をして、保存すること自体にエネルギーを使わない方法が望ましいのだが、今回は乾涸びたニラが美味しく食べられる想像ができず安易に冷凍保存を試してみることにした。
 まず収穫したものを洗浄して左の様な状態にする。通常はこれを新聞紙に包んで冷蔵庫に保存、利用するのだが、今回はこれを5〜6センチほどに切ってからフリーザーパックに入れて脱気して冷凍。保存にあたっては茹でた後に冷凍するべきか、生のまま冷凍するべきか悩んだのだが、料理の汎用性を考えこのサイズでの生のものを冷凍してみることに決定。1週おきに冷凍した一番長い3週目のものを実際の料理に使ってその具合を見た。解凍してから調理するか、解凍するとベチャベチャになってしまうか、あれこれ悩みながら袋から出すと意外と綺麗な状態であった。ベチャベチャになるのを避けるために、ここからは躊躇せずに細かく切る。包丁が使える状態かどうか、心配は無用で生より切り易いくらいの状態で非常に楽に切ることが出来た。
 冷凍前に切った長さは「卵とじ」を想定していたが、ある程度の量を使用してみるために今回の料理は「ニラ入りの餃子」を作成することに。ここ数年はニラの収穫時期のみ餃子を皮から作っている。大まかな流れも掴みかけているつもりでも実際はもの凄い時間がかかるので思った時間に夕食を始めることが出来ない。まだまだ修行が足りないようである。
 本場の餃子にニラが入ることは少ないらしい。この点は本場の方、お見逃しを。ニラ玉、和え物、茶碗蒸し等いろいろなニラ料理に挑戦した結果、我が家で一番多く消費できる料理が餃子だったのだ。白菜をニラに置き換えあんを作り、一段落してからは皮作りに取りかかる。いつもは皮を作る強力粉にそば粉を混ぜたり、全粒粉を混ぜたり、実験と称していろいろなことをするのだが、一度にいろいろ挑戦すると失敗する率が高くなる。今回は冷凍ニラの食味テストが主たる目的なので100%強力粉で皮を作る。
 夕食の時刻へ向けて時間との戦いが始まる。とにかく皮作りが難しく、時間がかかってしまう。迷わないよう大きさ、厚さを決め、後は淡々と80枚ほどの皮を伸ばす。ここからは数分の時間も惜しいので撮影も息子に依頼、ただひたすら皮を伸ばし、完成と共にあんを入れ包んでいく。包みの中盤からは見かねた妻も加勢をしてくれて(いつもです)なんとか80個のニラ入り餃子が完成、慌てて焼きへと突進していく、、、
 
 
  
 
 
 
 焼き始めの絵である。浅ましく皮を薄くしていっぱい食べようと言う魂胆が形になってしまった。包む最中、薄過ぎて破けてしまうものが続出、ヒダも作れず中華まんじゅうのようなのが私の手によるもの、妻は手慣れたもので薄くても餃子らしいヒダが、、、、。やっぱり当分、私の株価は上がりませんな。
 結果、ここから絵がないのでお分かりだろうか、冷凍のニラの状態もよく皮が薄く形が変なのは別にして美味しい餃子が完成した。粉だらけの手を洗い、カメラを持たずに試食に走った私であった。80個の餃子は9個だけ残り、後は4人の胃袋に綺麗に収まった。冷凍3週目のニラ、美味しく食べることが出来た。長期保存は秋頃に再度検証することにしよう。
 ん?冷凍のニラがあるといつでも餃子を作ることが出来る、、、、
もうちょっと上手に出来るかなぁ、、、
家族の皆、ご協力に感謝
またほとぼりが冷めたら餃子にします
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本日のレシピ(だいたい80個)
あん ニラ      おおよそ300g
   白菜      だいたい100g
   長ネギ     4本(これも実験農場産で極小さいもの)
   しょうが    ひとかけら
   キクラゲ    いっぱい
   乾燥椎茸    4つ
   干し貝柱    4つ
   醤油      だいたい
   料理酒     だいたい
   椎茸、貝柱の戻し汁 100ccくらい
乾燥椎茸と干し貝柱を水に付けておく。
材料は一生懸命みじん切りに。
白菜は水が出るのでちょいと絞り、後は混ぜて出来上がり。
皮  強力粉     500g
   水       250ccほど
ボールに粉を入れ箸を回しながら少しずつ水を入れる。
一気に入れると取り返しがつかないので少しずつ。
手でこねて耳たぶ固さに。
濡れふきんで乾き過ぎないように少し休ませて、その間に打ち粉を準備。
本当は棒状にして幅を決め切って、それを手で押してからめん棒で薄くしていく。
棒状にするのに場所をとってしまうので、ここでは大きさを考えてちぎってのばす。
厚さで食感・味も変わるのでこの大きさ、厚さは好みでコントロール(出来ればいいのですが、、、)
スプーンであんを皮に乗せひたすら包む、包む、包む。
後は焼いて食べるべし。
レシピはだいたいなので目安と思って下さいな。