今月の旬


もう90回目ですか〜
今回は私、ホンダの夏休みと称し歩いた2日間の記録です
いっぱいお話を聞かせていただいた皆様、ありがとうございました
学生のときのヒッチハイクのときのような
とても新鮮な気持ちを思い出しました
カメラ片手にお話を聞いて歩く
勉強になりました
そこで何を感じて、その先何を実践していくか
ドンドン人生も深くなって大変なのかもしれませんが
深みがわかって感動も新たに
『違いのわかる』、ネスレのコピー、名文です
この歳
になってわかりました
さてさて素敵な小旅行のレポートを
90回目のレポート、始めます

 

2010年 8月のテーマ
その壱「 小麦

麦畑
穂が風にゆれる
品種の名前は初冬蒔きの『ゆめちから』
新しい品種である
小麦も品種改良が進み
新しいものが登場する
ここにも人の仕事がある
日々、小麦を食べていても
そんな苦労は知られていない
新しい小麦も品種を誕生させる研究者がいて
それを上手に育てる生産者がいて
それを製粉する者がいて
初めて小麦粉になる
製粉では品種や畑で違う成分を組み合わせて
ばらつかないように製品を安定させる
製粉会社の腕の見せ所だ
安定の恩恵で私でもパンのようなモノが作れる
単一品種の小麦粉が世に少ないのは
ばらつきが多くなるためだと思うのだが
その品種の特徴を楽しむこともまた有り、だ
どちらも捨て難い楽しみである
6月12日、
REFARM北海道の集まりに出かけた
その場でひときわ日焼けした男がいた
名前は濱本壮男(タケオ)
岩見沢市北村で小麦などを作っているという
そのタンパク含有量は高く
中力粉タイプの品種でも
強力粉ほどになるそう
パンを作るのにどうだろう
面白い素材だ
パスタには?
私に調理技術があるわけでもないのだが
撮影のモチーフにもなると
出かけられるタイミングを狙っていた
生憎の曇天だが札幌から北村へと走った
7月21日のことだ
約束時間前に農場を尋ねたのだが
姿が見えない
既に麦の収穫でコンバインの上だと
壮男氏の母上が教えてくれた
一度戻ってくれ、またすぐに圃場へ
『ゆめちから』を教えてもらい
撮影した後、収穫の圃場へと追いかける
この時期、雨が降ると収穫が出来ないし
始まると休む暇もない
共同で高価なコンバインを準備し
不公平のないようにどんどん刈り取る
昼飯も食べる暇もない
この圃場は『ホクシン』
うどんなどになるおなじみの品種だ
穂が重くなり、風が荒れると小麦は倒伏する
そうなると刈り取りが上手くいかなかったり
雨が降り穂のまま発芽してしまったり
作業はなかなか大変だ
仕事を覗きにいったら
いきなり大変な現場に遭遇
楽な仕事は無いですね
時にコンバインから降り
刈り取り易いように麦を整える
平地に見えるようで
凹凸のある地面を読みながら
コンバインを動かす
刈り残しが無いように慎重に、
そして急いで
時には見事に全部倒れてしまっている圃場も
前の圃場での手間を見ているだけに
これを見ただけで溜息が漏れる
どうやって刈るんだろう?
エンジン音が続く中
圃場脇にはそこで暮らす命があっちこっちに
カエルが行き先を考えて
スズメの赤ちゃんもキョロキョロ
スズメちゃん、
いま小麦の中に戻ったらダメだよ
巻き込まれちゃうよ
生き物がいるとホッとする
食べ物の里なんだ
コンバインで小麦を刈り取り
茎等は排出され、
小麦はコンバインのタンクへ
タンクがいっぱいになると
小型のダンプカーに積み替え
また刈り取りを続ける
ダンプカーは乾燥施設へ走り
小麦はすぐに乾燥機に入る
小麦のタンクからダンプへの移し替えの瞬間
やっと壮男氏の顔をキャッチ
日に焼けた爽やかな男でしょ
これで収穫物の話を楽しそうにされたら
気になりますよ、ね
壮男さんは岩見沢農業高校林業科卒業
東農大学 生物産業学部 生物生産学科を卒業
札幌にて3年間営業を経験したのち、
Uターン就農
食管法が廃止され、
農家が自分で作った物を売れるという変化を感じとり就農
従来は収穫物を農協に出荷してお終い
それが変わったことは
作り手の気持ちを大きく変化させた
本人曰く、
自信の持てる農産物を作るのは難しいです、と
謙虚に仕事を積み重ねる姿がまた美しい
コンバインについて歩いたり
遠くで眺めたり
圃場を移るとまたついていって仕事を眺める
あれ?見たことがある機械が
あのコンバインは、、、
その昔カタログ制作のため
道東の圃場で追いかけたのに似ている
聞くと三十年前の機械で
壊れても直すとちゃんと動いてくれると
自動車でも30年はないでしょう
この機械の設計者、制作者に感激
運転席は野ざらし
怖くないかなぁ〜
壮男さんの乗っているコンバインより
刈り幅が広い
機械も人も働きものだ
隣では風に穂がなびく
こちらは『ハルキラリ』
収穫はもうちょっと先のようだ
壮男さんは地域循環型農業を目指している
彼の言葉を借りると
「現状は資源消費型ともいうべきでしょうか。
輸入肥料、化学農薬で農産物を安定生産しています。今後はいままで当たり前に買うことが出来ていた肥料や農薬、燃料が買えない時代が来ると予想します」
「今は米、麦を生産した後の残渣物はゴミです。豚を飼うことでこのゴミが資源に変わります。たとえば、秋播き小麦の収穫後、排出しきれない麦が コンバインや施設の中に残ります。米の収穫前に全て取り除くのですが、結構な量になります。今までは捨てていましたが豚に与えると喜んで食べるのです」
「お米の収穫に関しても、規格外のくず米が発生します。これも豚の餌になります。ワラも敷料として、野菜くずも餌として…。排泄された糞尿は堆肥として…」
「そして、出来るだけ燃料を使わない農法の試験もしています。(農機具メーカーと一緒にやってます)いずれは菜種栽培&バイオディーゼルで100%自給燃料の試験をしてみたいです」
その地域循環型農業のカギが農カフェで産物の小麦でパンやパスタを、果樹でデザートをと考えているそう。美味しいものにありつけるだけでなく、作り手の暖かさにも触れることの出来る農カフェ、楽しそうである。
壮男氏が現れる前に
農場を案内してくれた母上、濱本照美さん
何処の何者かもわからないだろう私に
とても親切にあれこれと教えてくれた
みごとなフランボワーズ畑で
種類のお話や味のお話に、
もちろん試食ありで
これが旨い
それぞれ味が違い、きれいなのだ
美味しいものがあれば想像力も増す
壮男さんのヴィジョンも
旨い物から生まれたに違いない
心残りはフランボワーズのジュース
勧めていただいたのだが
あっけない時間切れ
急ぎ札幌の事務所に戻り
東京へ撮影済みのフィルムを送らねばならない
来年、また季節にお伺いしていいでしょうか?
100%フランボワーズのジュース
きっと旨いんだろうなぁ〜
濱本農場はREFARM北海道のHPから
http://ameblo.jp/kosegarenet-hokkaido/
こちらのWELCOME MY FARMERS MAPに連絡先が記されております。
麦やフランボワーズにご興味のある方は
こちらからどうぞ
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