今月の旬


91回目
夏休みと称し歩いた2日間の記録,90回目の濱本農場レポートの続きです
ところは士別、北村から一度札幌に戻り
すぐに高速道路を北へ車を走らせます
士別の旨いものと熱き農業者との語らい
どんなお話が聞けますか
91回目のレポート、始めます

 

2010年 8月のテーマ
その弐「 トマト

高速道路を北上してなんとか会のスタートに間に合う
会は谷 寿彰 氏が挨拶して始まる。
士別、イナゾーファームの谷氏だ。
時は7月21日、
所は士別のファームレストランミュー
REFARM北海道の道北の交流会である。
評判の良いレストランでの料理に気になる若手の生産者。
面白い話や素敵な笑顔を想像してやってきた
水曜日に消える罪悪感を感じながら、、
士別のファームレストランミュー、
農業生産法人しずお農場の経営によるレストランである。
羊の飼育を基本に展開しているのだが、
レストランの他にファームインも運営している。
士別の川西の丘にあるミューは街を眺める眺望を持ち、
地元の野菜やサフォーク種(羊)の料理を
中心に楽しむことができる。
左は『ラム肉のカルパッチョ』
『ペンネ じゃがいも ベーコン入り
    クリームジェノベーゼソース』
会は進んでいるのだが
料理を見ると撮影しないと落ち着かない性分が
座らせてくれない。
そう思い機材の準備もしてきたし
美味しそうなこの子たちを
綺麗に撮ってから食べないと、、
『新玉ネギのクリームスープ』
これは旨い、
この辺はたまねぎの生産も有るんだ〜
いろいろ想いを馳せつつ、
結局、ドンドン食べてしまう
次は『ラム ミートソース』
『トマトサラダ』も旨い
甘くて酸味もある、塩味も絶妙
好みで言えば
露地物の日光の強さの所為かちょっと青臭くて
ちょっと皮が硬いのが好きなのだが、、、
ガブリとやるのではなく
料理としてはこちらの方が合うんだろうな
三度お代わりしました。
『スパゲッティ
   ホタテ フレッシュトマト ズッキーニ入り
       アンチョビオイルソース』
その隣は食べられない、脇坂氏
失礼、食える男かもしれない、、
北海道生まれで農業コンシェルジェを名乗る。
NPO法人農家のこせがれネットワークの理事も務める男
今回は遥々東京から会に駆けつけてくれたのだ
こういう男がいることで農業に風が吹く、面白い。
彼の名刺の裏には
小学生のなりたい職業1位を「農家」にします!と
頼もしい。
REFARMについてなど脇坂氏から話があり
ただワイワイやる場所ではないことを感じながらも
その隣で聞いて、撮って、食べて、あぁ忙しい、、
休日の小旅行にしたはずなのに忙しい。
貧乏性な私である。
『士別産 豚肉のロースト 農場野菜添え』
こりゃ絶品!
白ナスやズッキーニもうみゃ〜し万願寺とうがらしも、
何より旨いのは豚肉
柔らかさも、味わいも抜群
士別には美味しい豚がいるんだ。
生産者は士別の広田さん、素晴らしい。
そして素材だけでなく調理も、火の通りが絶妙。
料理長、感謝!
左は『ピッツア ラムベーコンとルッコラ』
宴も進み、熊の話や天気の話やいろんな話が盛りだくさん
頑張っている人が多くてそりゃ楽しい時間です。
そんな中、カメラマン・亀畑氏と遭遇。
ちょっとドキドキしちゃいました。
私が駆け出しの頃、
ある雑誌の特集で
体育館でアーチェリーか弓道か、射撃か、、
競技は忘れたのですが、
その場の緊張した空気を切り取った写真が有りました。
その写真を撮った人が亀畑氏だったんです。
今まで逢う機会はなかったのですが、
整理された構図、フィルムの選択、露出、ピント、
二十年前、どれもが私の刺激になってました。
その撮影者と会えたんです。
嬉しいです。
谷さん、脇坂さん、感謝!
2次会にも顔を出し、トマトの食べ比べなどなど
ここでも楽しい時間を過ごしました。
作り手の勢いもいっぱいもらったし、
途中だが宿題があったので宿に戻りお仕事、就寝。
次の日は谷さんの仕事を覗きにイナゾーファームへ
やってる、やってるビニールハウスの骨組みの解体。
脇坂氏も手伝い、どんどん作業は進んでいく。
この場所は稲の苗を育てた場所。
そのままにする人も多いんだそうだが、
イナゾーファームでは次の季節まで解体するという。
地面に埋めている部分の腐食が進むので、
数ヶ月でも分解し大切に保管するのだ。
寿命10年のものが15年使えたり、
そういう差がでるそうだ。
つい前日の30年前の現役コンバインを思い出した。
ここでも道具を大切に扱っている。
仕事道具を大切にして仕事に挑む、大事な姿に感じる。
谷さんは高校を卒業して北海学園に進学。
英語に長け、同時通訳も出来るほどの力量を持つも、
家業を継ぐ予定だった兄を交通事故で亡くし方向転換。
北海道大学 大学院 農業研究科に進学して勉強、
現在で就農4年目になる。
導く人が有り、
農業情勢を感じ、
これから必要になるだろう有機栽培の勉強もして、、
そんな谷さんがあるところでトマトを食べて感動した。
その感動が谷さんをトマト栽培に走らせた。
本人談
「有機肥料のみで化学農薬も一切使用しません。栽培期間中も自家製の籾酢しか使いません。植物の光合成力を最大限高めること、ミネラルを十分に供給すること、地域の循環を活かした資源を使うこと、をモットーに育てています。というか、トマトに育てられています。」
謙虚で前向きで、かっこいいぜ!
ここで生憎の雨が降り出す。
みんなでビニルハウスの中に避難。
中に入ると青いトマトの匂いがする。
整然と美しく並んだトマトが迎えてくれた。
色付き始めたミニトマトがキラキラしている。
旨そうだ、
そう思ったのと同時にきれいに並んだトマト達が目に入る
本当にきれいなのだ。
作り手の真っ直ぐな性格がここでも見て取れる。
きっと谷さん、凄く真面目な人なんだ。
料理でも木工作品でも作られたものから
その作り手の気持ちや性格を感じることが出来る。
谷さん、謙虚で前向きで、その上真面目で、、
う〜ん、嘘のない仕事は自分にもいい刺激になる。
ハウスの中ではミツバチがせっせと蜜を探していた。
このハチたちが受粉を助けトマトの実が成るのだ。
ハウスの中の命がトマトだけじゃないことを見て
食べ物の育つ場所の、メカニズムの有難みを感じた。
そう思うと「刺されるかも」という気持ちより
「かわいい」という感情の方が強くなる。
そう思っているとハチもわかるのか
接近しても怒らず撮らせてくれる。
ほら、かわいいでしょ
ハチの家とトマト
ハチの家の蜜はトマトの密だらけ
トマトの味がするか?
パラつく雨の間、しばし皆で農業談義
使用している肥料、六本木の作物、虫、雑草、、
話は尽きない。
谷さんも会話に参加していたが、
雨が強くなり、ハウス横の開口部を閉めに素早く動く
温度や水の管理が大事で、そのための行動なのだ。
皆が帰った後、一人で解体を続ける。
やらないと終わらない
コツコツ、
雨が降っても少しづつ
コツコツ、
仕事は自分との戦いだね。
どの仕事も同じだ。
谷さん、かっこいいよ。
私も自分に負けないように頑張らなきゃ
隣では稲の花が揺れてる。
そうか、一人じゃなかったんだ。
谷さんのトマト
もうトマトの時期は終わってしまったが、
札幌西区のエゾまるという直売所や
三栄アグリ http://www.saneiagri.jp/で買うことが出来る。
三栄アグリでは谷氏生産物の指定出来そうだ。
トマトの他にカボチャ、馬鈴薯、
大豆、小豆、小麦、餅米などが栽培作物。
トマト以外の作物に出会えるかもしれない。
トマトは今から首を長くして来年の季節を待って欲しい。
谷 寿彰 士別市イナゾーファーム
tani-inazo@ymail.plala.or.jp
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