夏場の南清水沢駅付近を行くD51349の単機回送です。この349号機は1963年3月にオーストリアから輸入されたいわばオリジナルのギースルエジェクターを最初に取り付けられて試験されたカマとして知られています。当時上諏訪機関区所属で改造は長野工場で行われました。ギースルエジェクターが国産化された後はその大部分が追分機関区に集められ、一時期は追分機関区に配属されたD51の全てがギースル装備機と言う事もありましたが、長野地区で使われずに、北海道で採用された理由は定かではありません。燃焼効率の改善が著しかったようですが、夕張線に限って言えばそれだけ線形が厳しく高性能機関車を必要としたという事かもしれませんし、石炭輸送が重要だったという事にもなると思います。逆にD52は牽引力は大きかったものの、全長が大きすぎて夕張線では使えなかったようです。