暮らしと健康の月刊誌ケア5月号

特集記事


子どもだって悩んでいる

 子どもは成長の過程で、さまざまな壁に当たって思い悩み、乗り越える努力をしている。ところが大人になると子どもの気持ちを忘れてしまい、悩みに気付きにくくなってしまう。子どもは今、どんな悩みを抱える傾向があるのか、悩みに早く気付くポイントなどを、札幌市子どもアシストセンターの松山修造係長と、塚本清指導員に聞いた。


重大な疾患の引き金を引くサイレントキラー 高脂血症

 自覚症状が現れないまま病状が進行し、気付いた時には心筋梗塞など重大な疾患の引き金を引くという高脂血症。こうしたことから、サイレントキラーとさえ呼ばれる高脂血症について、我汝会えにわ病院(恵庭市)の工藤敏行内科部長に聞いた。


簡単・治りが早い・痛みが少ない傷の新治療法 湿潤療法

 日常生活でも、ちょっとしたことで手や足にやけどを負ったり、切り傷、擦り傷をつくることがある。こうした傷の治療には、消毒液を塗って、乾燥させるのが一般的。ところが最近は変わりつつあるという。この新しい創傷治療法について、札幌鉄道病院(中央区)外科の木村仁主任医長に解説してもらった。


排尿の異常に気付いたらすぐに受診 膀胱の病気

 尿を貯めて排出する機能を持つ膀胱。働きはシンプルでも、そこに発生する病気はいくつかあり、がんも存在する。これら膀胱の病気について、芸術の森泌尿器科(南区)の斉藤誠一院長に解説してもらった。


食習慣変化による体の危険信号 食物アレルギー

 そば、小麦、牛乳、卵などは、さまざまな形で日常的に食すことが多い食材。しかし、なかにはこうした食材によってアレルギーを引き起こすケースもみられ、とくに子どもの場合では、成長に影響がでないかと心配になることも。食物アレルギーについて、長谷川クリニック(北区)の長谷川浩院長に解説してもらった。



巻末カラーグラビア / 先人の匠北海道遺産

小樽みなとと防波堤 

 小樽港は、明治時代から石炭の積み出しなどで北海道の経済を支える重要な役割を果たしている。この港で安全に船が出入りするために、防波堤の建築が必要であった。そこで1894年、札幌農学校教授であり北海道庁技師を務めていた廣井勇に調査・建設が任された。廣井が使用した材料は、当時の日本ではあまり知られていないコンクリートで、地元の火山灰を混合してより強度を高めたブロックを作成。ブロックを少し斜めに並べる工法で、1908年に全長1,289m、幅7.3mの北防波堤が完成した。
 北防波堤完成後、その延長工事や南防波堤の建設、小樽港の整備に活躍したのが、廣井の後任である伊藤長右衛門。防波堤建設の経費節減と作業を容易とするため、陸上でケーソン(コンクリート製の箱)を造り、斜路から海中に滑り落とし、船で運んで、砂を詰めて沈めるという方式(斜路式ケーソンヤード)を世界で初めて実用化して採用した。

                                    

このほかのカラーグラビアは、季節の花を紹介する「くらしに花を」、年齢を問わずに大人気の「おりがみ教室」、主食をメーンにさまざまな料理を紹介する「ご飯の時間」。モノクロ連載記事も豊富です。