暮らしと健康の月刊誌ケア 2月号

特集記事


受診して痛みの原因を探ろう 神経痛

 体の決まった場所が痛むとき、神経痛と勝手に思いこんでいたり痛みを軽視してはいないだろうか。本当の神経痛であれば、ほかの病気が影響して神経痛を起こしている場合もあるという。そこで西円山病院(中央区)神経内科の深澤俊行主任診療部長に話を聞いた。

COPD患者の増加でニーズが加速 呼吸リハビリテーション

 全国の傾向と同様、北海道においても肺結核後遺症、肺気腫、間質性肺炎など呼吸不全の患者は増加している。WHOの統計ではCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の死亡率は全世界で第四位、二〇二〇年には第三位にまで浮上することが予測されている。こうした流れを背景に、チーム医療を重視しながら「呼吸リハビリテーション」に取り組む医療機関も現れている。呼吸リハビリテーションの背景と現状について札幌医科大学保健医療学部理学療法学科の石川朗助教授に、具体的実践内容についておびひろ呼吸器科内科病院のスタッフに聞いた。

言葉をうまく口に出せない 失語症

 伝えたいことが、うまく言葉に出せない、相手に理解してもらえない。そんな状態になったとしたら、日常生活上でもどかしい思いをすることになる。こういった言語障害に悩む人は、年々増加している。そこで言語障害の中の失語症について、柏葉脳神経外科病院の金子貞男院長に、そのリハビリについて同病院の五井伸子言語聴覚士に解説してもらった。

自分の声が耳の中で響く 耳管狭窄症と耳管開放症

 かぜをひいたときや飛行機に乗った際に、耳の奥が詰まったような圧迫感を感じたことはあるだろうか。こういった圧迫感を感じる疾患として、耳管狭窄症と耳管開放症がある。今回はこの二つの疾患と耳管の役割などについて、耳鼻咽喉科麻生病院(東区)の大橋正實理事長に解説してもらった。

筋肉疲労だけではなく病気の可能性も 肩こり

 自覚症状のなかで、とくに女性が訴えることが多い「肩こり」。単なる筋肉疲労の肩こりなら多くの人が日常的に経験するものだが、何らかの病気の症状として起きていることも少なくない。自己診断をして、さまざまな方法で解消する場合が多いが、間違った診断で症状を悪化させてしまうこともある。症状別に原因を明らかにし、とくに整形外科疾患について、いとう整形外科病院(中央区)の柴田理恵子副院長に解説してもらった。

小児ぜんそく 乳児ぜんそくの増加傾向に要注意

 呼吸をするときにゼーゼー、ヒューヒューという音(ぜん鳴)がし、呼吸困難を起こす状態をぜんそくという。大きくは、原因となるアレルギー因子が明確なアトピー型とアレルギー以外の様々な要因で起こる非アトピー型に分類することができる。ながの小児科(清田区)の長野省吾院長に小児ぜんそくの症状、治療法と日常生活の注意点について聞いた。

カラーグラビア / 先人の匠北海道遺産

北海道大学 札幌農学校第2農場 

 札幌農学校第2農場は、明治9年にクラーク博士の大農経営構想による、1戸の酪農家をイメージした開拓の模範農場として作られた。一際目立つ模範家畜房(モデルバーン)と穀物庫(コーンバーン)を含めた第2農場は、現在の大学本部、地球科学研究所等がある大学病院の南側に位置していた。また、農学校校舎自体も今の時計台のあたりに建っていたが、工学部など他学部の新施設の設置、発展などによりエルムトンネル北側の現在地に移設した。
 現在の第2農場は、およそ1万9000平方メートルの敷地に事務所、モデルバーン、コーンバーン、種牛舎、牧牛舎、脱ぷ室・収穫室・原動機室、秤量所、釜場、精乳所の合わせて9棟が並ぶ。モデルバーン建物内には、麦刈り取り機300点以上の農具が収蔵されているほか、各建物内部には使われていた当時の様子が再現されていたり、さまざまな資料や解説が設置され、4月29日から11月3日までの間は午前10時から午後4時まで一般公開されている。こうした建物の保存や展示物の作成は、同大大学院農学研究院の端俊一教授を中心とした「モデルバーン等の一般公開に関する専門委員会」が行っている。

                                    

                                    

このほかのカラーグラビアは、季節の花を紹介する「くらしに花を」、年齢を問わずに大人気の「おりがみ教室」、主食をメーンにさまざまな料理を紹介する「ご飯の時間」。モノクロ連載記事も豊富です。