暮らしと健康の月刊誌ケア 3月号

特集記事


心に栄養を与える「食」 おいしさと癒しを追究する病院食

 約十年前の病院食は「まずい」「冷めている」「食事時間が早い」など患者からの不満が多かった。「食」に関心が高いのは、いつの時代も同じだが、医療のなかでの「食」がより良いものへと変わりつつある。それはサービスの向上という考えもあるが、心身の健康を得るために「食」を追究した一つの取り組みである。今回、旭川市にある吉田病院の石川トモ子栄養課長に、病院食について話を聞いた。

1歳前後の子どもに多い 川崎病

 名詞が病名に付いていることから、公害病のひとつと思う人もいるかもしれないが公害病ではない。症状が全身に起こり、子どもに多く見られる川崎病について、豊平おおたこどもクリニック(豊平区)の太田八千雄院長に解説してもらった。

適切な作業環境を整えていますか? IT眼症

 目の疲れ、肩こり、腰痛、精神的な疲労といった症状を訴える人が多くなっているという。その原因のひとつには、多くの人が仕事やプライベートで使うパソコンや携帯電話が発する光と目の関係が指摘されている。花田眼科(西区)の花田一誠院長に聞いた。

主婦の大敵である手の肌荒れ 手湿疹

 冬は乾燥の季節。日常生活で水を扱うことの多い主婦や頻繁に水仕事を行う職業の人のなかには、乾燥による痒みだけでなく、皮膚の肥厚やひび割れといった、いわゆる手湿疹の症状に悩まされる人も少なくない。今回は手湿疹となる仕組みや予防策などについて、西尾皮膚科医院(白石区)の西尾千恵子院長に解説してもらった。

数値の素人判断は禁物 肝機能検査

 障害があってもなかなか特別な症状を表さないことから、T沈黙の臓器Uと呼ばれる肝臓。体内においては体の中の化学物質の量を調節したり、血液を凝固させる物質を作るなど、生命維持に欠かせない重要な役割を果たしている。肝臓障害の原因や肝臓の状態を知るためには定期的に肝機能検査を行うことが必須だが、専門医でなければ見抜けない思わぬ落とし穴もあるという。浜田内科・消化器科クリニックの浜田結城院長に解説してもらった。

全国の相談・通告件数は年々増加 子どもの虐待

 学校におけるいじめ問題が数多く報道される昨今、十八歳未満の児童虐待問題においても、全国の児童相談所に寄せられる相談・通告件数は年々増加し、子どもへの人権侵害は社会的な問題となっている。平成十二年に児童虐待に関する防止法が施行され、北海道内でも相談処理件数は一時的に減少したが、近年は再び増加する傾向にある。なぜ、児童虐待は増えているのか。札幌市子ども未来局児童福祉総合センター(札幌市児童相談所)の谷口徳雄課長に児童虐待をめぐる現状を聞いた。

カラーグラビア / 先人の匠北海道遺産

 

 06年4月号から連載してきた北海道遺産。とくに建築物に焦点を合わせて紹介してきた。今回は未紹介の遺産のいくつかを全52か所の所在地図とともにまとめて掲載する。
 私たちの周りには、普段は気づかないけれど、本当は大きな価値を持つ宝物がたくさんある。「北海道遺産」とは、豊かな自然はもちろん、北海道に生き、暮らしてきた人々の歴史や文化、生活、産業など、次の世代へ大切に引き継ぎたい有形・無形の財産の中から道民参加で選んだもの。平成13年10月に、第1次選定分として25件、平成16年10月に、第2回選定分として27件が決定した。
 なかには個人所有のため保存・維持が難しく、行政やボランティアによる協力がまたれるものもある。その一方で、団塊世代の大量退職者が北海道に戻ってきたり、旅行目的で訪れるケースが増えると予想され、それぞれがテーマ性を持った観光地としての役割も大いに期待されているという。北海道遺産構想推進協議会の萩氏は、「一つ一つの遺産には、さまざまな先人達の苦労や成功、挫折などの歴史があります。北海道に住む人にとっても、郷土を知る意味で巡ってもらいたい」と話している。(写真・摩周湖)

                                    

                                    

このほかのカラーグラビアは、季節の花を紹介する「くらしに花を」、年齢を問わずに大人気の「おりがみ教室」、主食をメーンにさまざまな料理を紹介する「ご飯の時間」。モノクロ連載記事も豊富です。