北海道医療新聞社

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暮らしと健康の月刊誌:ケア

10月号

特集記事

50歳くらいから注意が必要な病気の一つ 

変形性膝関節症

人間が活動する際、円滑で複雑な動きを可能にしているのは、体に点在する関節のおかげ。とくに歩行の際には、股関節と今回注目する膝の関節の働きが重要になる。その膝関節に起こる変形性膝関節症について、えにわ病院(恵庭市)の木村正一部長に解説してもらった。


しっかり服薬して気長に付き合うことが重要

ぜんそく

息苦しい、ゼェゼェいうといった症状が特徴的なぜんそくは、年々患者数が増えているという。薬剤治療を継続していれば、多くは症状を抑えることが可能だが、なかには途中で服薬を止めてしまうことも。こうした中断は、とても恐ろしい結果につながることもあるという。ぜんそくについて、病気との付き合い方も含めて菊地内科呼吸器科(手稲区)の菊地弘毅院長に解説してもらった。


普段と異なる症状なら注意が必要

めまい

日常生活において、少し身体の調子が悪いときや疲れているときなどに、めまいを感じた経験はないだろうか。軽いめまいで、それがすぐに治るようなら、何も心配せずに放置されていることが多い。しかし、めまいが頻発するようなら、原因は何か不安になる。ときには危険な病気が関係しているめまいについて、とくに脳神経外科分野の疾患を中心に札幌秀友会病院(手稲区)の村井宏院長に解説してもらった。


背景に体の異常が隠れていることもある

むくみ

長時間の立ち仕事のあとに足がむくんだ経験を持つ人も多いだろう。でもむくむのは仕事の後だけや足だけとは限らず、体に起こった異常のためにむくむこともある。今回は北成病院(北区)の内山茂夫院長に解説してもらった。


高齢化社会で急速に普及が進む

胃ろうってなに?

人は生きるうえで栄養を摂取することは不可欠。しかし、高齢化が加速し、何らかの疾患によって口から食べることができなかったり、飲み込むことが困難になる場合がある。そんなときに、おなかに小さな穴を開け、胃に直接栄養を入れるために作った「おなかの小さな口」のことを「胃ろう」という。この手術方法を経皮内視鏡的胃瘻造設術(Percutaneus Endoscopic Gastrostomy)といい、略して「PEG(ぺグ)」と呼ばれている。日本国内でもここ数年で急速に普及し、一般の方々にも知られるようになったが、身近に対象者がいなければ、聞き慣れない言葉でもあるだろう。胃ろうとは何か、土田病院(中央区)の北川一彦副院長に解説してもらおう。



カラーグラビア / 北海道の歴史探訪

江別古墳群

本州から九州では、三世紀頃から七もしくは八世紀頃にかけて各地で古墳が作られ、巨大な古墳からは、当時の権力者が持つ支配力だけでなく高度な土木技術も垣間見ることができる。独特の文化を持つ北海道と沖縄の歴史区分において古墳時代は存在しないが、北海道にもわずかに古墳は存在し、現在知られているのは恵庭市と、今回紹介する江別市だけにある。
 江別市に存在する古墳は旧豊平川と、江別市の市街地が形成されている野幌丘陵が接する断崖上に十八基が現存。初めて調査が行われたのは昭和六年で、調査した人の名前を取って後藤遺跡とよばれている。当時の資料によると二十数基が確認され、十六基について調査が行われた。翌年には、以前に町村農場があった場所にも二基の古墳があると報告されている。
 北海道の古墳はその後、北海道式古墳とよばれた。後藤遺跡は昭和五十五年に高速道路関連工事に伴う再調査が行われ、二十一基の古墳が確認されたが、工事によって三基が消失している。後藤遺跡の古墳平成十年に、江別古墳群として国指定史跡となった。
 北海道の古墳の分布は限られ、まだ不明な点も残されている。江別古墳群の周囲には、続縄文時代からアイヌ期の遺跡が点在し、この場所に何らかの意味があるのではないかと考えられている。写真・資料提供:江別市教育委員会/郷土資料館文化財係係長・学芸員稲垣和幸さん

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