北海道医療新聞社

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暮らしと健康の月刊誌:ケア

11月号

特集記事

2号連続特別企画 

わかっておきたい介護保険の使い方

「もし、あなた自身や家族の誰かに介護が必要になったら」。これは、必ず訪れることなのに、そして、すでに多くの人が介護保険を利用しているにも関わらず、介護保険や介護サービスの利用法について、まだまだ理解されていない。そこで、医療法人渓仁会業務管理室の奥田龍人室長に介護制度とそのサービスについて解説してもらった。今号では介護保険制度とサービスを受けるまでの流れを、第2回となる12月号では実際にどのようなサービスがあるのか、さまざまな施設などの紹介を行います。


生活習慣にリスクを抱えている場合が多い

大動脈瘤

心臓から送り出された血液が全身へ向かう際、最初に通過する大動脈。ここに何らかの障害が発生することが、大きな危険につながることは容易に想像できる。今回は大動脈瘤について、共生会病院(石狩市)の伊藤真義院長に解説してもらった。


検診で早期発見を!

肺がん

日本人の死亡要因の第一位はいうまでもなく、がんである。中でも肺がんの罹患率は高く、国内における肺がん患者の一年間の死亡者数は一九九八年に胃がんを抜いて第一位となっている。胃がんや子宮がんは診断、治療技術の進歩によって死亡率は減少しているが、肺がんは依然増加傾向にある。肺がんの場合は自覚症状が少ないことも手遅れとなってしまう大きな要因。従って、自身の健康を守るためには検診を受け、早期発見に努めることがとても重要となる。おびひろ呼吸器内科病院の菅原好孝院長に、早期発見、治療の必要性についてあらためて解説してもらおう。


場合によっては手術の必要も

卵管炎・卵巣炎

卵子が排卵されて通り道となる卵管と卵巣。ここに炎症が起こる原因はいくつかあり、場合によっては重度の炎症を起こし、手術治療が必要になることもあるという。この卵管炎と卵巣炎について、朋佑会札幌産科婦人科(北区)の佐野敬夫院長に聞いた。


糖尿病・高脂血症などが悪影響

アテローム血栓性脳梗塞

 脳梗塞とは脳の血管がつまり、血液が行き渡らなくなった部分の脳の組織が死んでしまう状態をいう。いったん、脳梗塞に陥ってしまうと、その部分は神経細胞が活動しないために症状を改善させることは非常に困難となる。脳梗塞には大きく分けて、アテローム血栓性脳梗塞、ラクナ脳梗塞、心原性脳塞栓症という三つのタイプがある。代謝性疾患との関連が深いアテローム血栓性脳梗塞を中心に、病気の特徴と生活上の危険因子などについて、岩見沢脳神経外科の森本繁文院長に聞いた。



カラーグラビア / 北海道の歴史探訪

北海幹線用水路

空知地方には、北から南へと貫く長大な用水路が存在する。それが北海幹線用水路。同地方の農業を支えるこの水路は、着工までに紆余曲折があったほか、工事も難工事続きだったという。今回は北海道遺産にも選定されているこの用水路の歴史を紹介する。用水路は空知中央部の赤平市を起点に、砂川市、奈井江町、美唄市、三笠市、岩見沢市、北村、栗沢町、南幌町へと流れる。その長さは80kmに及び、農業用水路としては日本一を誇る。受益面積は26000haに達し、まさに広大な空知の水田を今も潤している。
 用水路のルートには、奈井江川、茶志内川、栗沢の加茂川、美唄川などいくつもの河川をまたがなければならない。そこで水路橋を設けたり、逆サイフォンを設けて川の下を抜ける工法を採り入れたりした。本線、支線のなかには鉄道を横断するもの、山腹をトンネルで通過するものなどがあるほか、工事中の洪水や出水、土地買収などのさまざまな困難が伴った。ときには、水路のルートなどの問題で意見の相違が生じ、農業者騒動まで事態が発展して犠牲者も出たという。
 現在も農家にとって不可欠な用水路だが、市街地、住宅地の側を流れる場所によっては橋を迂回しなければならなかったり、水勢が早いために危険な部分もある。そのため市街地では、用水路の上に蓋をして公園・親水広場などに活用するといった工夫がなされている。豊かな穀倉地帯を支えるこの用水路について最近は市民の関心も高まっており、周辺地域の植樹活動や憩いの場造りも行われるようになった。資料提供:北海道遺産構想推進協議会、北海土地改良区。

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