腰痛や頭痛、肩こり、神経痛をはじめとして、誰しもが痛みによる苦痛を経験したことがあるだろう。痛みは身体に生じた異常事態を知らせる警告反応として重要な役割をもっている。しかし、そうした役割を終えてもなお、痛みが継続して慢性的に続いてしまうと、その痛みは、人間にとって有害なものとなってしまう。そして、痛みが3か月、6か月と続くと、慢性痛と呼ばれる状態になり、より強い痛みや別の痛みが現れ、痛みの悪循環を生じてしまう。痛みの長期化は日常生活の質、活動量の低下を招くため、身体的、精神的な苦痛を緩和することが求められる。このための治療を行っているのが、ペインクリニックだ。函館おおむら整形外科病院(函館市)でペインクリニックを担当している大村直久副院長(麻酔科医)に、具体的な治療法について解説して頂いた。
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