北海道医療新聞社

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週刊:介護新聞

2016年(平成28年)11月3日付

高齢者生きがい活動キーワード 所属超え他業種巻き込み輪広がる

 高齢者の生きがい活動をキーワードに、札幌市西区で介護・医療関係者らが所属を超え、他業種も巻き込みながら、地元高齢者の出演する映画製作を通した輪を広げている。映画は一つのきっかけに過ぎず、「楽しむ要素を盛り込み、声をかけ、ステージを用意してあげれば、高齢者は家から出てきてくれるし、関係者の協力も得られやすい」。高齢者の社会参加、居場所・役割づくりや介護・医療連携推進が求められる中、視点を変えれば地域でできることは、まだまだありそうだ。


居宅ケアマネ呼びかけネットワーク 千歳・あったかネット向陽台

 ケアマネに地域課題分析や地域づくりへのスキルが求められる中、千歳市では「あったかネット向陽台」が、事業所間連携や住民との交流に取り組んでいる。同ネットは、居宅ケアマネの呼びかけによって発足した、地域包括支援センターと地区内6種類10事業所による連絡組織。「市街地から離れているためサービスにつながりにくい」「小規模事業所なので研修会の参加機会が少ない」などの課題に連携しながら、地域全体の介護サービスの質向上に寄与してきた。


小樽・総合ケアサービス ショート、共用型デイ併設複合拠点

 地域包括ケアシステム構築が進む中で、認知症グループホームが地域で担うべき役割が問われている。小樽市内でGHひまわりの丘などを運営する総合ケアサービスは、GH機能の地域展開とともに、地域介護力アップに貢献する複合拠点を今月1日に開設した。既設のGH2ユニットと介護職養成校を集約、ショートステイ、共用型デイ提供ほか、多目的室では地域介護力を高める住民向け介護教室開催も計画。今後のGHのあるべき姿のモデルになりそうだ。


釧路市社協・えがおのまちプロジェクト 小学生が高齢者に弁当配布

 高齢者と子どもがふれあう機会がない―。この地域課題がきっかけとなり、釧路市の緑ケ岡・貝塚地区では2015年から小学生が一人暮らしの高齢者に手紙を書き、弁当と一緒に届けるイベントを実施している。釧路市社協が支援するこの取り組みは、地域課題を住民と組織が共有し解決方法を検討する「えがおのまちプロジェクト」の一環。イベントをきっかけに、高齢者の社会参加や多世代交流にもつながり、ソーシャル・キャピタルの可能性も見えてきた。


●札幌市定期巡回連絡会 地域へサービス提供進まず 市介護保険課「サテライト開設検討も」
●転換先の新類型提案 療養病床在り方社保審特別部会 経過措置期間3年に
●総合事業「行政はボランティア増員、NPOは助成等制度理解を」 札幌で市民協フォーラム
●2018年度介護保険制度見直しに向けた主な論点第2ラウンド 厚労省・社保審介護保険部会
●フォトダイアリー 地域密着型事業所 絆の会(千歳市)


【人物】●two.seven(札幌市中央区)清水宏保代表
【企画】●札幌市南区地域見守りネットワーク推進会議
【連載】●介護殺人を検証する=4
     ケアリング・コミュニティ研究会代表 千田忠氏
    ●リレー連載 アローチャートで変えるケアマネジメント=7
     和幸園指定居宅介護支援事業所 木村靖子主任ケアマネ
    ●動き出しは当事者から〜関わることの原点が「気づき」と「関係」をもたらす=22
     認知症対応型デイサービスななとこ庵(大阪府大阪市)施設長 大津留且久氏

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