北海道医療新聞社

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週刊:介護新聞

2018年(平成30年)8月9日付

17年度北海道内離職率2.2ポイント減17.8% 3年ぶり20%切る

 介護労働安定センターが実施した2017年度介護労働実態調査によると、全国のヘルパー・介護職員離職率は16年度に比べ0.5ポイント低下し16.2%となることが分かった。採用率も1.6ポイント減り17.8%となった。北海道内の離職率は2.2ポイント減の17.8%で3年ぶりに20%を切り、全国との差が縮まった。道内採用率は3.8ポイント減18.8%だった。調査対象は無作為抽出した全国1万7638事業所。8782事業所が回答した(有効回答率49・8%)。回答事業所の従業員規模は19人以下が32・7%で、事業開始から10年以上が半数を占めた。


江別市・認知症地域支援事業講演会 当事者が登壇

 北海道内でも認知症サポーター養成講座や認知症カフェ事業が広まっているものの、当事者が自分の住む地域に向けて公表するには相当の覚悟を必要とする。58歳で若年性認知症を発症した江別市在住の葛西修さんと妻の由紀子さんは、認知症であることを同市広報誌で公表し、市主催の認知症地域支援事業講演会にも登壇した。勇気ある決断の背景には、認知症地域支援推進員や当事者家族の会によるサポートが後押しとなったようだ。


デイサービスぱうろ温泉=札幌市厚別区 自立支援の理念徹底

 医療法人中山会の運営するデイサービスセンター「ぱうろ温泉」は2010年、札幌市厚別区に開設、9年目を迎えた。名称通り、浴室には湧出するモール系温泉を備え、現在定員60人、登録140人ほどで、1日の平均利用は44人前後。その日の活動プログラムや昼食バイキングなど、利用者が数多い選択肢の中から自分で考え、主体的に活動していく状況をつくり出している。


要支援多い小規模デイの課題に直面 商店街運営「にこぴあ」

 札幌市西区の発寒北商店街が2014年に地域住民のために開設した、地域密着型デイ「にこぴあ」は3月現在、利用者平均要介護度0.76と要支援が圧倒的に多く、15年度介護報酬改定と総合事業の影響をまともに受ける形となった。今後の舵取りを模索中で、当面は理学療法士によるリハビリ提供で挽回を図る。地域貢献を目的とした商店街のデイとして、まさに踏ん張りどころだ。にこぴあ運営主体は発寒北商店街振興組合(ハツキタ)で、経済産業省地域商業再生事業助成金を活用して建てたコミュニティ施設1階部分にデイを開設。午前と午後各3時間の2部制で、定員各10人の地域密着型デイ。


就労デイ、農福連携融合 「いちご農園」七飯町内でオープン

 「就労デイ」「農福連携」の要素を融合し、利用者がサービス提供時間内に本格的イチゴ栽培など社会参加活動に取り組むことのできる通所介護事業所「デイサービスいちご農園」が七飯町内で2日にオープンした。利用者の活躍の場として用意したのは、敷地内に整備した大型ビニールハウス内での農作業や、併設レストラン接客業務。仕事の対価は利用当日の昼食を無料とする。利用者の「働きたい」「社会に役立ちたい」という思いを実現するデイ事業所は道内初だけに注目を集めそうだ。デイいちご農園を開設したのは、町内でデイや認知症グループホームなどを運営するケアサービスドウナン(中村久子社長)。


●17年度介護労働実態調査 採用向け工夫、半数が「資格・経験こだわらず」
●「介護記録書ける」能力 事業所の半数が求める 外国人介護労働者採用調査 セカンドラボ


【連載】●ケアマネ受験講座=7
     北海道ケアマネジメントサポートリンク(けあさぽりんく)奥田龍人代表理事
    ●介護人類学=49
     日本医療大教授 林美枝子氏
    ●事例で分かりやすく解説 弁護士との連携=36
     札幌総合法律事務所 石塚慶如弁護士
    ●介護殺人を検証する=休
     ケアリング・コミュニティ研究会代表 千田忠氏

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