北海道医療新聞社

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週刊:介護新聞

2020年(令和2年)7月2日付

特定処遇改善加算 4割超が未請求 厚労省、データ公表

 経験・技能のある介護福祉士の賃金を月額平均8万円程度引き上げるとし、2019年10月に創設された介護職員等特定処遇改善加算。20年1月時点の算定率は全サービス平均57.0%にとどまることが、6月25日に開かれた社会保障審議会介護給付費分科会で厚生労働省の公表したデータで明らかになった。4割を超える施設・事業所が未請求で、サービスごとにばらつきも見られ、委員からは多くの事業所が請求しやすいよう、算定要件や請求作業の簡素化を求める声が相次いだ。21年度介護報酬改定に向け議論している同分科会は、各サービスの具体的項目に先立ち分野横断的テーマを議論しており、オンラインで開かれた第178回会合は自立支援・重度化防止推進、介護人材確保・介護現場革新、制度安定性・持続可能性確保がテーマ。


札幌・東区 タッピーねっと研修会「人生100年時代考える」

 札幌市東区東部地区在宅医療連携協議会(タッピーねっと)は研修会「人生100年時代―アフターコロナに立ち向かう社会を考える」を6月27日に同区内で開いた。新型コロナウイルス感染予防への対応に追われる中、目前となった2025年問題に向けて介護予防、生きがいづくりの必要性について専門職、行政、地域住民が共に課題を共有。健康寿命延伸のためには生活習慣改善など一人ひとりの行動変容が鍵となり、地域では支え手と受け手の循環していく仕組みが必要とした。2月に開催予定だった同研修会は、新型コロナ感染拡大の影響で延期となっていたが、感染対策として当日参加人数を絞り、テレビ会議アプリ「Zoom」による中継も並行し開かれた。


札幌市西区・特養さくら苑増築、定員増、住宅型ホーム等併設

 札幌市西区で特養さくら苑など運営する社会福祉法人さくら会は敷地内で建設していた、さくら苑増築棟を供用開始した。入所定員を20人増の100人とし、5階建て施設の上層3―5階に定期巡回・随時対応型訪問介護看護を併設した住宅型有料老人ホーム「すず風」(全32室)を整備。特養待機者解消とともに、軽度から重度、看取り支援まで同一敷地内で完結できる体制を強化した。


北海道社会的事業所支援機構 多様人材活躍できる仕組みづくりへ

 高齢者、障害者、引きこもり者など多様な人材の活躍できる社会が求められる一方、施設・企業の受け入れに結び付かない現状が課題となっている。NPO法人北海道社会的事業所支援機構は高齢者、障害者、生活困窮者がユニットを組んで補い合うことで企業側と働く側双方のハードルを下げ、業務を受注しやすくする仕組みを構築。2020年度は福祉医療機構社会福祉振興助成(WAM助成)を受けて札幌市内で実践する。同支援機構は「介護福祉施設でも受け入れを」と呼び掛ける。


●新型コロナ対策セミナー 感染対策マニュアル再確認を オンラインでアドバイス
●オンライン資格確認等システム活用 診療、介護に利用できる仕組み構築へ
●Zoom活用しサロン再開 東京の高齢社会研究者がマニュアル
●厚労省・社保審介護給付費分科会資料から 現状・これまでの取り組み
●医療情報ダイジェスト(姉妹紙・北海道医療新聞紙面から)



【人物】●小樽商大大学院商学研究科 藤原健祐准教授
【企画】●就労継続支援B型「羊蹄セルプ」納豆製造(倶知安町)
【連載】●ケアマネ受験講座=2
     北海道ケアマネジメントサポートリンク(けあさぽりんく)奥田龍人代表理事
    ●AI×ICT×介護の未来=16
     ふくしのよろずや神内商店合同会社 神内秀之介代表
    ●道具七分に腕三分-介護は心と言葉と行い-高谷施設長の放談記=25
     社会福祉法人札幌明啓院・特養フローラルさつなえ高谷敦生施設長
    ●介護アロマの第一歩 介護の現場でどう生かせるか=71
     北海道アロマケア協会代表理事 宮崎寿子氏

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