北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

4月15日付

道の脳卒中医療機関調査、連携手段で「情報提供のみ」目立つ

 道は、医療計画に記載されている脳卒中の急性期医療・回復期医療を担う医療機関を対象に「脳卒中の地域医療連携に関する調査」を実施。他施設との連携手段として「情報提供のみ」が91施設で最も多く、「地域連携パスのみ」の施設はなかった―などとする結果をまとめた。
 22年12月1日―23年2月15日に調査し、有効回答は161施設(急性期27、回復期103、急性期・回復期31)。脳卒中の年間入院患者数は50人未満が42.9%を占め、1施設当たり入院患者数の平均は200.6人、うち脳梗塞が135.4人だった。


北大整外の人工手関節治験、1年で登録6例

 北大整形外科学分野(三浪明男特任教授)が北海道臨床開発機構(HTR)の支援を受けて取り組む、人工手関節の医師主導型治験がスタートから1年。登録患者数は目標20例に対し6例で、重篤な副作用はなく運動機能の改善が確認されている。手の関節リウマチに対する新しい治療法として、将来的な実用化を目指す。
 関節リウマチ患者の8割は手首に疼痛があるとされ、症状進行で薬物療法やリハビリの難しいケースは関節固定術で痛みを和らげるが、自由に手を動かせず日常生活に支障が生じている。


恵佑会札幌、キネステティクスを院内研修、介助等へ応用試行

 札幌市白石区の恵佑会札幌病院(細川正夫理事長、平川和志院長・272床)は、人間の自然な動きを重視した「キネステティクス」の院内研修を開き、介助等への応用を試みている。トレーナー認定資格を持つ坂本理和子皮膚・排泄看護認定看護師が指導役を担当。患者、介助者にやさしい関わり方に生かすほか、褥瘡予防効果も期待できるという。
 動きと感覚に関する学問のキネステティクスは、身体機能に障害を持った患者のどこに注目すれば、より効果的な介助ができるかを分析するのに有用とされている。


北海道泌尿器科記念、前立腺・腎がんに腹腔鏡下小切開術

 札幌市東区の北海道泌尿器科記念病院(谷口光太郎理事長、南谷正水院長・96床)は、腹腔鏡下小切開術を用いた前立腺がんと腎がんの治療に2月から取り組んでいる。小さな創口から開腹手術と同様の手順で施行できる上、腹腔鏡により術野をモニター確認できるなど、開腹手術と腹腔鏡手術の利点を併せ持つ、低侵襲で安全性の高い新しい手術法だ。
 創は摘出臓器を取り出せる7センチ程度(指4本分の幅)と、開腹手術の15―20センチより小さくて済み、手術の器具や手順がほとんど変わらず、術者は直視と術野を拡大した腹腔鏡モニターを見て行える。


道薬、東日本大震災被災地へのボランティア派遣で報告会

 道薬(東洋彰宏会長)は、東日本大震災で被害を受けた岩手県山田町へ薬剤師ボランティアを今月から継続派遣している。現地で5日間活動してきた第一陣による報告会を道薬事会館で開き、被災地における調剤業務支援の内容を紹介した。
 第一陣メンバーは有澤賢二、桂正俊の両常務理事と山田武志薬剤師の3人。日薬を通じ派遣先が決まり、札幌を1日夜に車で出発し2日夕方に現地入り。公共施設や旅館に泊まりながら6日まで滞在した。

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