北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成24年(2012年)3月9日付

「医療資源の少ない地域」本道は5圏域が該当

 厚生労働省は5日、24年度診療報酬改定に関する改正省令を定めるとともに施設基準等を告示、届け出の手続きや留意事項をまとめ、地方厚生局等に通知した。自己完結した医療を提供しているものの医療従事者の確保が困難で、かつ医療機関が少ない2次医療圏と離島に配慮した評価の対象となる「医療資源の少ない地域」には全国の30圏域が規定され、本道は中空知と東胆振、北網、十勝、釧路の5圏域が該当した。
 医療資源の少ない地域にある病院(200床以上やDPC対象、一般病棟入院基本料「7対1」「10対1」等を除く)は、病棟ごとに看護配置基準を届け出できるほか、亜急性期入院医療管理料や栄養サポートチーム加算等の要件緩和、一病棟のみの小規模病院の評価として特定一般病棟入院料「13対1」「15対1」が新設された。


道医と道歯、糖尿病・歯周病合同シンポを初企画

 糖尿病と歯周病に関わる医師、歯科医師の学術的な相互連携推進を目指して、医科・歯科合同シンポジウムが24日午前10時から、札幌市中央区の札幌グランドホテルで開催される。道医(長瀬清会長)、道歯(冨野晃会長)が合同事業として初めて企画。全国に先駆けた取り組みとして注目される。
 糖尿病患者は罹患していない人に比べて歯肉炎や歯周炎を発症する割合が高いという疫学調査が複数報告され、最近は歯周病になると糖尿病の症状も悪化することが明らかになってきている。


札医大、9年計画で180億円かけて施設整備

 道は24年度に基本設計、一部実施設計を行う札医大の施設整備構想概要を公表した。総事業費は180億円で、32年度までの9年計画で整備。地域医療を担う医療人の安定的供給、地域からの要請に応える医師派遣等ができるように、教育機能、研究機能の充実強化を図る。
 一学年定員について、医学部は国の設置基準上限の125人(現在110人)、保健医療学部90人、大学院92人、助産学専攻科(24年度開設)20人の計327人を想定した。


札幌の精神科4病院、スーパー救急の算定開始

 札幌市清田区のさっぽろ香雪病院(森一也理事長・450床)と同白石区の札幌トロイカ病院(有田矩明理事長・419床)、同厚別区の大谷地病院(田尾重良理事長・315床)、同南区のときわ病院(花井忠雄理事長、宮澤仁朗院長・206床)の4病院は、3月から精神科救急入院料を道厚生局に届け出た。道内における同入院料算定はこれまで旭川市の旭川圭泉会病院のみだったことから、道央圏での精神科救急体制充実、強化への動きは、25年度から精神疾患が追加される医療計画策定にも大きな弾みになりそうだ。


札幌市勤務医協、看護師の医療行為を検証

 札幌市勤務医協議会(会長・工藤靖夫札幌南一条病院院長)は、特定看護師に関する厚生労働省と日医の医師アンケート調査結果の相違を検証した「看護師の医療行為はどこまで可能か?」をまとめた。両調査のサンプル数がほぼ同数にもかかわらず、厚労省調査が日医調査に比べ看護師の医療行為に、より肯定的な意見が多かったのは、調査対象が勤務医主体だったためと考察、特に大病院勤務ほど、その傾向は強いと結論付けている。

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