北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成26年(2014年)5月30日付

地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料、出足鈍く届け出5件

 急性期後の患者受け入れ充実等へ創設された「地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料」(地包ケア)の本道における届け出は15日現在で5件、7対1からの受け皿の役割を担う「在宅復帰機能強化加算」は2件など、26年度診療報酬改定で新設された項目への対応は総じて鈍い。医師事務作業補助体制加算については届け出病院の半数弱が「加算1」へ移行した。
 地包ケア1(60日まで2,558点)は、札幌同交会(札幌市中央区)、札幌共立五輪橋(同南区)、札樽(小樽市)、釧路三慈会(釧路市)の4病院、同2(60日まで2,058点)は札幌秀友会病院(札幌市手稲区)が届け出た。


道薬学大会で名倉氏、災害時・薬剤師の役割解説

 第61回道薬学大会が札幌市で開かれた。特別講演では名倉弘哲岡山大救急薬学分野教授が、「薬剤師しかできない薬のトリアージ〜救急災害医療から在宅医療まで」と題し、救急領域で薬剤師が果たす役割と、薬のトリアージについて説明した。
 岡山大は、薬剤師の職能拡大と6年制薬学教育に伴い、24年3月に救急薬学分野を開設。付属病院高度救命救急センターで救急医療チームとともに重症患者の診療に従事しながら、救急医療領域での教育研究を展開している。


医学部長病院長会議、診療関連死法制化で見解

 全国医学部長病院長会議は、国が診療関連死の法制化やガイドライン整備を進める中、「医療現場で診療の質が一層改善できるよう、医療者の信頼が得られる内容にすべき」とする見解をまとめた。
 見解では、診療関連死における死因究明の本質的な問題として、診療プロセス改善で医療の質を向上させる考え方と、医療過誤を犯したとして医療者を罰する意図が「対峙している」と指摘した。


苫小牧市立と日鋼記念、入退院患者の支援センター開設

 苫小牧市立病院(松岡伸一院長・382床)と、室蘭市の日鋼記念病院(勝木良雄理事長、柳谷晶仁院長・479床)は、専門職が入退院患者の不安や心配事をサポートする支援センターをそれぞれ開設した。こうした試みは、道内では北大病院や旭川赤十字病院などまだ一部に限られており、在院日数短縮や在宅復帰率が重視される中で、今後普及、拡大が見込まれている。

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