北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成26年(2014年)8月22日付

道、全病院・有床診対象に必要医師数実態調査

 道は、道内の医師不足等の状況を把握し、医師確保対策をより効果的に推進するため、「26年度必要医師数実態調査」を行っている。同様な調査は23年度にも実施したが、今回は診療所の対象を分娩取り扱い施設から、ベッドを有する全診療所へ拡大。回答欄や選択肢を一部見直し、医師確保の緊急性や困難性等の内容を、より具体的に把握できるようにした。
 調査対象は、病院(572施設)と有床診療所(468施設)の計1,040施設。@基本情報A現員医師数B必要求人医師数C必要非求人医師数―の4項目について、6月1日現在の状況を確認した。


自治体病院交付税算定を「稼働病床数」へ変更示唆

 全自病協道地方会議が札幌市で開かれ、総務省自治財政局準公営企業室の橋本勝二理事官が講演。6月に閣議決定された「新たな公立病院改革ガイドライン」について、数値目標に医療機能を取り入れることや、地方交付税算定基準を許可病床数から稼働病床数に変更することを検討しているなどと説明。年末までにガイドラインの内容を固め、26年度中に策定する方針を示した。
 21〜25年度に実施した公立病院改革プランは、病院事業をしているほぼすべての地方公共団体で策定(896病院)している。


北大・藤田教授ら、正常細胞変異細胞駆逐の分子メカニズム解明

 北大遺制研分子腫瘍分野の藤田恭之教授らのグループは、初期がん細胞に隣接する正常上皮細胞内で、細胞骨格タンパク質のフィラミンとビメンチンが初期がん細胞を取り囲むように集積し、がん細胞を上皮組織から積極的に排除していることを解明したと発表した。
 正常上皮細胞が免疫細胞を介さない抗腫瘍能を有しているという新たな現象が明らかとなり、隣接する正常細胞にがん細胞を攻撃させる新たながん予防・治療薬の開発が期待されるという。


札幌宮の沢脳神経外科、摂食・嚥下フローチャート作成

 札幌市西区の札幌宮の沢脳神経外科病院(小野寺眞悟理事長、松村茂樹院長・99床)は、摂食・嚥下ケアのチームアプローチ推進へ、フローチャートと基準・手順書を作成。病棟看護師とSTが協働で実践しながら、共通の判断基準、安全、安心な早期介入、在宅を見据えたフォローアップに努めている。
 同病院では脳血管疾患入院患者の約3割が摂食・嚥下障害を併発。ST介入までの間、看護師が嚥下状態や食事形態変更などに対応してきたが、個人の経験に基づく判断が大きかったことから、現状を把握するアンケートを昨年8月に行うとともに、STが講師になって勉強会などを行いながら、チームアプローチ強化を図ってきた。


26年人勧、医師初任給41万円に

 人事院は、国家公務員一般職の月給と期末・勤勉手当(ボーナス)ともに、7年ぶりに引き上げるよう求める26年勧告を行った。民間比較に用いた4月の職種別民間給与実態調査(調査対象1万2,358事業所)で、臨床研修修了後の準新卒医師の初任給は41万1,295円(前年47万9,467円)だった。事業所規模500人以上では38万539円(同47万831円)、100人以上500人未満が47万8,687円(同52万413円)。

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