北海道医療新聞社

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週刊:北海道医療新聞

平成26年(2014年)8月29日付

道医の消費税調査、医療機関の9割超「経営圧迫」

 医療機関の9割以上は、消費税8%への引き上げにより「経営を圧迫されている」と感じていることが、道医(長瀬清会長)が実施した「控除対象外消費税解消への対応に関する意識調査」から分かった。回答者からは、「診療報酬への上乗せ分が不足」「10%以上になったら閉院」という意見が出されるなど、抜本的な解決を望む声が多く聞かれた。
 調査は病院・診療所等の開設者、管理者を対象に6月に行い、1,381人(病院267、有床診療所180、無床診療所913、老健等21)の回答を集計した。


25年道内透析患者数、2.9%増え1万4,916人

 道が25年9月30日現在でまとめた透析医療の現況(回答施設の集計)によると、透析患者は前年同期比2.9%、422人増の1万4,916人だった。実施施設は2施設増の250施設、透析ベッド数は92床(1.5%)増の6,116床。
 透析患者全体のうち、入院患者数は2,026人で9.4%、174人の増加。入院患者比率は0.8ポイント増の13.6%となった。


日本意識障害学会で平教授、ITBで重度意識障害改善

 第23回日本意識障害学会(中村博彦会長)が、札幌市で開かれた。特別シンポジウム「意識障害の診断および治療の最前線」では、平孝臣東京女子医大教授が遷延性意識障害とバクロフェン髄腔内投与治療(ITB)について講演し、重度意識障害患者に対する治療の有用性を紹介。紙屋克子筑波大名誉教授は、遷延性意識障害者のQOLを高める看護について話した。
 平教授は、バクロフェン髄腔内投与治療が国内に導入され、18年に重度痙縮の治療で保険適用となった経緯を解説した。


桑園中央、下肢救済へ2センター開設

 札幌市中央区の桑園中央病院(松井傑理事長・68床)は、大学や基幹病院と連携して、重症下肢虚血の予防と治療の体制強化を図るため、院内で救肢・創傷治療センターと血液透析センターを開設した。全国規模のネットワーク構築も視野に、下肢救済医療の質の向上を目指す。
 救肢・創傷治療センターは、北大形成外科学分野、市立札幌病院と医療連携ネットワーク「HSS―Line」を構築。山本有平北大形成外科学分野教授を中心とした形成外科チームによる定期回診のほか、高度な手術治療が必要な場合は市立札幌病院形成外科、循環器内科と共同で対応。必要に応じて旭医大血管外科の支援も受けている。


JCHO北海道、院内助産を推進

 助産院のようなアットホームな雰囲気の中、助産師主体で新生児を取り上げたい―。札幌市豊平区のJCHO北海道病院(河田哲也院長・358床)は、院内助産を推進している。6月に1例目の出産を終え、妊婦と助産師が共に築き上げたお産に達成感もひとしおだ。
 産科病棟(LDR室4床含め25床)には、常勤医5人と助産師30人強を配置、年間分娩数は600例を超える。地域周産期母子医療センターとして他施設からの母体搬送や緊急帝王切開などリスクの高い出産に対応、22年度から設けた助産師外来では助産師による妊婦健診を推進している。

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